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3年ぶりのレッドカーペットイベント開催「第35回東京国際映画祭」開幕

1985年に日本ではじめての大規模な映画の祭典として誕生し、今年で第35回を迎える東京国際映画祭(以下、TIFF)。
日本およびアジアの映画産業、文化振興に大きな足跡を残し、アジア最大級の国際映画祭へと成長しました。
昨年から会場を日比谷・有楽町・銀座エリアに移し、今年もさらにその進化を加速していきます。
今年は上映本数が昨年の126本から169本へと大幅増加し、コロナ禍であまりできなかった
海外からのゲスト招へいを本格的に再開し、海外から60名以上の参加を見込んでいます(9月21日時点)
そのTIFFの華やかな開幕を飾るレッドカーペットイベント、およびオープニングセレモニーが
2022年10月24日(月)、東京都千代田区の東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場/日比谷仲通りおよび
東京宝塚劇場にて行われました。

【レッドカーペット】

レッドカーペットの一番手を務める事となった「ガラ・セレクション」部門より『月の満ち欠け』の
(左から)廣木隆一監督、俳優の大泉洋さん、柴咲コウさん ©2022 TIFF

「コンペティション」部門より『窓辺にて』の
(左から)今泉力哉監督、俳優の稲垣吾郎さん、中村ゆりさん、玉城ティナさん ©2022 TIFF

「ガラ・セレクション」部門より『あちらにいる鬼』の
(左から)俳優の豊川悦司さん、寺島しのぶさん、広末涼子さん、廣木隆一監督 ©2022 TIFF

2019年10~11月開催の第32回TIFF以来となる、3年ぶりの野外でのレッドカーペットイベントの復活という事で、
国内外から多数の報道陣が詰め掛けました。

「ジャパニーズ・アニメーション」部門より『ウルトラセブン55周年記念上映』の
(左から)俳優の森次晃嗣さん、ウルトラセブン ©2022 TIFF

「ガラ・セレクション」部門より『母性』の
(左から)廣木隆一監督、俳優の戸田恵梨香さん、永野芽郁さん。
廣木監督は同一部門において3本の作品上映となり、これは35年のTIFFの歴史の中でも初。 ©2022 TIFF

昨年度よりTIFFのポスタービジュアル監修を務めるファッションデザイナーのコシノジュンコさんも登壇。©2022 TIFF

「コンペティション」部門の今年度の国際審査員である
(左から)撮影監督の柳島克己さん、元アンスティチュ・フランセ館長のマリークリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル、
演劇・オペラ演出家/映画監督のジュリー・テイモア、映画監督のジョアン・ペドロ・ロドリゲス、俳優のシム・ウンギョン ©2022 TIFF

長らく港区六本木の六本木ヒルズアリーナにて行われていたTIFFのレッドカーペットイベントは
今年は映画、エンターテイメントの街、日比谷に位置する東京ミッドタウン日比谷の日比谷ステップ広場と
日比谷仲通り、そしてオープニングセレモニーが行われる東京宝塚劇場までの約165mに渡ってカーペットが敷き詰められ、

昨年に引き続き、TIFFフェスティバル・アンバサダーを務める俳優の橋本愛さん ©2022 TIFF

「ジャパニーズ・アニメーション」部門より『夏へのトンネル、さよならの出口』の
俳優の飯豊まりえさん(中央)、田口智久監督(右)©2022 TIFF

「ジャパニーズ・アニメーション」部門より『ぼくらのよあけ』の『ぼくらのよあけ』黒川智之監督とナナコ ©2022 TIFF

第35回TIFFオープニング作品『ラーゲリより愛をこめて』の
(左から)俳優の二宮和也さん、瀬々敬久監督 ©2022 TIFF

日比谷の街特有の熱気を感じながら映画監督、出演者、プロデューサー等の映画関係者137名が午後4時より約2時間に渡り、
スチールカメラ、ムービーカメラ、そしてクラウドファンディングに出資したレッドカーペットサポーターが待ち構える
日比谷の街を練り歩きました。

【セレモニー】

©2022 TIFF

レッドカーペットに続いて午後6時より日比谷の文化・芸術の象徴として長年親しまれている
東京宝塚劇場にてセレモニーが開催されました。

©2022 TIFF

100年を超える歴史を持つ、世界でも希な女性出演者だけで構成される歌劇団である宝塚歌劇団の
東京公演の専用劇場での初のセレモニー開催という事でオープニングアクトは宝塚歌劇団を退団後、
舞台・コンサート・ドラマ・情報番組などそれぞれの個性を活かし、幅広いフィールドで活躍をしている
柚希礼音さん、紅ゆずるさん、美弥るりかさん、七海ひろきさんの4名の宝塚OGが
2001年に大ヒットしたハリウッド映画『オーシャンズ11』を宝塚歌劇が2011年の星組公演において、
世界で初めてミュージカル化。その後2013年に花組、2019年に宙組で再演された舞台『オーシャンズ11』をパフォーマンス。
柚希さん、紅さんは男役トップスターとして、美弥さん、七海さんは男役スターとして活躍し、
幾多のステージを踏んだこの劇場で久しぶりのパフォーマンスを終えた4名より一言挨拶が。

©2022 TIFF

柚希さん「この様な機会をいただきまして感謝を申し上げます。東京国際映画祭が凄く盛り上がる事をお祈りしております。」

©2022 TIFF

紅さん「東京国際映画祭のオープニングセレモニーに立たせていただくという
とても光栄な機会をいただきました事、感謝をしております。そして私は3年前に退団をしたのですが、
3年前に自分がこの舞台に立って懐かしいな、という思いと新たな一歩を踏み出している、
そしてずっと古巣で切磋琢磨して来たこの豪華なメンバーと舞台に立たせていただく事を
今日本当に楽しみにしてまいりました。」

©2022 TIFF

美弥さん「映画を心から愛している皆様とオープニングと言う素敵な場所で共に過ごせました事、
心から光栄に思っております。ここから始まっていく東京国際映画祭の成功を心から願っております。」

©2022 TIFF

七海さん「この様な形で東京国際映画祭のセレモニーに少しでも携われました事、
そして尊敬する宝塚OGの方々と共演出来ました事を大変光栄に思っております。」

岸田文雄内閣総理大臣 TIFF公式YouTube配信より

オープニングアクト続いて、岸田文雄内閣総理大臣のVTRメッセージが会場スクリーンに流された後、
昨年の第34回に続いて今年もTIFFのフェスティバル・アンバサダーを務める俳優の橋本愛さんが登壇。
MCからの1年ぶりのレッドカーペットの感想は?との質問に答えます。

©2022 TIFF

橋本さん「去年は確か屋外だったと記憶をしていまして、野外での華やかなレッドカーペットの場は
多分、コロナ以来なのかなと思うと、今年はなんだか感慨深いですし、特別な一年になるのかなという気がして
とても嬉しかったです。」

また世界に対しての日本のアピールポイント?と問われた橋本さんは
「日本映画と一口に言っても色んな映画がありますから一概には言えませんが、日本という小さい島国の中で
広い世界に閉鎖的な印象がとても強い国だな、と常日頃自分自身も含めてそう思うんですけど、
その中でこれだけ豊かで繊細な感性というものが育っているんだなとしみじみ感じますし、
私の日本映画のとても好きな所が湿度のとても高い所で、映像は平面的なのに、
その場所の空気の匂いとか湿度、自然の豊かさみたいなものがダイレクトに肌の感触として
伝わってくる様な、生活感を感じる様な映画がとても好きだなと思います。」

©2022 TIFF

そして今年のテーマ「飛躍」にかけて、日本映画が世界で飛躍するのに必要な事は?との問いに
橋本さん「それぞれの立場でその為にどうしたら良いのかという事を
日々考えていらっしゃるのかなと思うんですけども、私自身は飛躍していく為に先ずは
世界を見渡す事、世界を知る事というのが一番初めに大事な事なのかなと思います。
世界を見渡して、自分に視点を翻った時に今の日本映画の現在地というのをちゃんと見つめて、
これから如何したら埋め合わせていけるのか、はたまた世界を超えて行けるのか、というのを
日々地道に見つめていく事が大事なのかなと思います。」と話しました。

©2022 TIFF

次にコンペティション部門の審査員一同が登壇。
今年の審査委員長を務める、演劇・オペラ演出家・映画監督のジュリー・テイモア氏、俳優のシム・ウンギョン氏、
映画監督のジョアン・ペドロ・ロドリゲス氏、撮影監督の柳嶋克己氏、元アンスティチュ・フランセ館長の
マリークリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル氏の5名が登壇し、代表してジュリー氏から挨拶が。
ジュリー「今回、TIFFの審査員に選んでいただき、本当にありがとうございます。
現在、世界においてこの様に沢山の人が一堂に会するという事は中々出来ないんですけども、
今回、この審査員が世界中から召集され審査が出来る事を非常に素晴らしく思います。
私自身、アーティストとしていつも重要だと思っているのは、自分が知らなかった場所に
こういった機会を通じて出会う事が出来るという事です。現在、世界はコロナや戦争、
色々な形で人々が分断しています。しかし、こうやって映画を見る、また映画フェスティバルにおいて
私達は皆で一つに成れるんだというこの思いをもう一度持つ事が出来るという事は非常に重要だと思います。
今一番我々に欠けているものは、人に対する、場所に対する共感だと思いますので、是非その共感を
この映画祭において得られたらと思います。ヨロシクオネガイシマス。」

©2022 TIFF

続いて、TIFFの開幕を飾り、映画祭全体の顔となるオープニング作品。
今年は、俳優の二宮和也、北川景子、松坂桃李等出演の瀬々敬久監督作品の『ラーゲリより愛をこめて』。
作品を代表し、二宮さんと瀬々監督が登壇。レッドカーペットを歩いた感想をMCが問うと、
二宮さん「緊張しますし、僕等は最後に歩かせていただいたんですけど、最後は華やかに大所帯で歩くのかなと
勝手に思っていたんですが、今日現場に来たら2人でした。ちょっと皆さんの御想像とは違う
最後になってしまったのではないかなという気持ちがあるんですけども、
レッドカーペットを見にきてくれている人達に声を掛けていただいて、その反対側で
取材を受けるという光景が3年ぶりにやっているんだなという実感がふつふつと込み上げてくる実感がありましたね。」

瀬々監督「コロナの状況下でお客さんを限定したりとか色々大変な工夫の中で開催されている感じが
凄く伝わって来ました。もう少しこういう状況が続くと思うんですけど、創意工夫で
映画祭が盛り上がっていけば良いと感じる事が出来て、その点は良かったと思います。」

©2022 TIFF

次に今作『ラーゲリより愛をこめて』で伝えたい事は?との問いには
二宮さん「本当に日本映画って良いなと思ってもらえるでしょうし、出演している人達もそうだし、作品もそうですけど、
今回の映画って戦争が後に齎した後遺症を描いた話ではあるんですけども、人間らしさや
人間の感情の全てが詰まっているのではないかなという風に思っていまして、そこを伝えたい
……(瀬々監督の方を見て)何ですか?今作で伝えたい事は?」

瀬々監督「二宮君は非常に辛い状況でも希望を捨てなかった男、山本さんをやった訳であります!」

二宮さん「辛くて重たくてしんどいのが続くんですけど、だからこそその先にある希望や愛、
日本人の絆というものがより深く刺さるのではないかなと思うので、多くの方に見ていただきたいなと思います。」

瀬々監督「今実際にウクライナで戦争が起こっている状況があったりします。
そういう意味では、平和って当たり前だと思っていた部分もあったりするような所で
いまのこういう風な状況をどうやって生きていけば良いのかという様な事を、
77年前の話ですけども、日本の少し前の過去の時代をもう一回捉え直す事で
今の時代を捉え直す事が出来たらなと思って作りました。そういう意味では、
遠い世界の事ではないと思って見ていただければと思います。」

そして来場者や映画ファンへのメッセ―ジが話されました。
二宮さん「沢山の国の素晴らしい作品が集まったお祭りです。なので楽しんでいただきたいですし、
僕等の作品が楽しむという方向に特化していなのでちぐはぐなコメントになってしまうんですけども、
色んな映画を一気に見れる期間となっておりますので、それを楽しんでいただければなと。
もし宜しければ我々の作品も楽しんでいただければなと思っております。」

瀬々監督「コロナや戦争で辛い状況ですけども、そんな中でも生きる希望というか、
それを語り続けていった二宮君演じる山本幡男という人物を描いた映画です。
最後には物凄い愛の奇跡みたいなものも待ち受けている展開になっています。
エンターテイメントの力というか、皆さんに何かを感じてもらって明日をまた生きようと
思っていただけたらと思っています。是非見て下さい。」

©2022 TIFF

最後に第35回TIFFチェアマンの安藤裕康氏の開会宣言にてセレモニーは終了しました。
華やかなレッドカーペットが彩った35回目のTIFFの開幕、10日間に渡る映画の祭典が幕を開けました。

【第35回東京国際映画祭オープニングイベント開催概要】

『レッドカーペット』
<日時>
2022年10月24日(月)16:00開始

<会場>
東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場/日比谷仲通り

<参加ゲスト数>
国内外137名

<報道媒体数>
レッドカーペット、セレモニー合わせて283人

<観客数>
171名

MC:Sascha

『セレモニー』
<日時>
2021年10月30日(土)18:07開始

<会場>
東京宝塚劇場

<観客数>
769人

<登壇者>
安藤裕康:第35回東京国際映画祭チェアマン
橋本愛:俳優/第35回東京国際映画祭フェスティバル・アンバサダー
二宮和也:俳優/第35回東京国際映画祭オープニング作品『ラーゲリより愛をこめて』出演者
瀬々敬久:映画監督/第35回東京国際映画祭オープニング作品『ラーゲリより愛をこめて』監督
ジュリー・テイモア:演劇・オペラ演出家、映画監督/コンペティション部門国際審査委員審査委員長
シム・ウンギョン:俳優/コンペティション部門国際審査委員
ジョアン・ペドロ・ロドリゲス:映画監督/コンペティション部門国際審査委員
柳島克己:撮影監督/コンペティション部門国際審査委員
マリークリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル:元アンスティチュ・フランセ館長/コンペティション部門国際審査委員

オープニングアクト:「FATE CITY」(舞台『オーシャンズ11』より)柚希礼音、紅ゆずる、美弥るりか、七海ひろき

MC:宇賀なつみ

【第35回東京国際映画祭開催概要】

公式サイトはこちら

<開催期間>
2022年10月24日(月)~11月2日(水)[10日間]

<会場>
シネスイッチ銀座、丸の内TOEI(中央区)、角川シネマ有楽町、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 日比谷、
ヒューマントラストシネマ有楽町、丸の内ピカデリー、有楽町よみうりホール、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場、
マルキューブ、有楽町micro、東京宝塚劇場、東京国際フォーラム(千代田区)ほか、都内の各劇場及び施設・ホールを使用

<実施体制>
主催:公益財団法人ユニジャパン(第35回東京国際映画祭実行委員会)
共催:経済産業省 国際交流基金アジアセンター(アジア映画交流事業)、東京都(コンペティション部門、ユース部門)
後援:総務省/外務省/千代田区/中央区/独立行政法人日本貿易振興機構/国立映画アーカイブ/
一般社団法人日本経済団体連合会/東京商工会議所/一般社団法人日本映画製作者連盟/
一般社団法人映画産業団体連合会/一般社団法人外国映画輸入配給協会/モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)/
全国興行生活衛生同業組合連合会/東京都興行生活衛生同業組合/特定非営利活動法人映像産業振興機構/
一般社団法人日本映像ソフト協会/公益財団法人角川文化振興財団/一般財団法人デジタルコンテンツ協会/
一般社団法人デジタルメディア協会
支援:文化庁

<協賛>
オフィシャルパートナー:日本コカ・コーラ株式会社/Prime Video/株式会社カプコン
プレミアムスポンサー:三井不動産株式会社/三菱地所株式会社/株式会社木下グループ
スポンサー:株式会社 アイム・ユニバース/株式会社バンダイナムコホールディングス/大和ハウス工業株式会社/
株式会社 帝国ホテル/株式会社IMAGICA GROUP/株式会社スター・チャンネル
トランスポートパートナー:東京地下鉄株式会社/東京都交通局
メディカルサポーター:ICheck株式会社
コーポレートパートナー:松竹株式会社/東宝株式会社/東映株式会社/株式会社KADOKAWA/日活株式会社/
一般社団法人映画演劇文化協会/一般社団法人日比谷エリアマネジメント/東京ミッドタウンマネジメント株式会社/
DMO 東京丸の内/Ligare
メディアパートナー:株式会社J-WAVE/株式会社WOWOW/日本映画専門チャンネル/ウォール・ストリート・ジャーナル/
LINE株式会社/株式会社つみき/株式会社ムービーウォーカー/ぴあ株式会社/株式会社 ニッポン放送/Variety/
ハリウッド・リポーター(※協力年順)
フェスティバルサポーター:西尾レントオール株式会社/株式会社トムス・エンタテインメント/株式会社クララオンライン/
株式会社レントシ―バー

©2022 TIFF

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