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ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』世界初演開幕!

英国プロデューサーと梅田芸術劇場が共同で企画し、東京にて世界初演となる新作オリジナルミュージカル、
ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』。原作は、ピューリッツァー賞受賞作家、
スティーヴン・ミルハウザーによる短編小説『Eisenheim the Illusionist(幻影師、アイゼンハイム)』で、
2006年にはエドワード・ノートン主演にて映画化(2008年日本公開)。ウィーンを舞台に、
天才幻影師と公爵令嬢の禁断の愛、傾国の危機が迫るオーストリア皇太子の苦悩、嘘と真実に
翻弄される人間模様を、巧みなストーリー展開と華麗なトリックで描き話題となった作品が、
日英共同企画の新作ミュージカルとして世界初演を迎えます。

英国の演劇プロデューサーで、ウエストエンドのヒットメーカーとして名高いマイケル・ハリソンとの
タッグで、脚本はアウター・クリティックス・サークル賞の脚本賞にもノミネートされたピーター・ドゥーシャン、
音楽はロンドンで最も注目される若手作曲家マイケル・ブルース。そして演出には、
ミュージカル『タイタニック』、『グランドホテル』、『パジャマゲーム』等、日本でも定評のある
トム・サザーランドと英国演劇界の実力派スタッフが揃い踏み。
世界初演となるキャストには、主役の幻影師(イリュージョニスト)アイゼンハイム役に海宝直人、
皇太子役に成河、公爵令嬢ソフィ役に愛希れいか、ウール警部役に栗原英雄、
興行主ジーガ役を濱田めぐみと日本を代表する豪華キャストが集結。
素晴らしい音楽と台本、クリエイティブチームの総力を結集したワールド・プレミア公演が幕を開けます。

2021年1月26日(火)、東京都千代田区の日生劇場にて、初日の公演に先立ち公開舞台稽古が行われました。

【あらすじ】

撮影_岡千里

舞台は19世紀末、ウィーン。栄華を極めたハプスブルク帝国の斜陽。
イリュージョニスト・アイゼンハイム(海宝直人)は、興行主ジーガ(濱田めぐみ)と共に世界中を巡業していた。

撮影_岡千里

ウィーンでの公演中、偶然にもアイゼンハイムは幼い頃恋心を寄せ合った公爵令嬢、ソフィ(愛希れいか)と再会する。
だが、ソフィはオーストリア皇太子レオポルド(成河)の婚約者となっていた。

撮影_岡千里

傾国の危機を救うために、過激な思想に傾倒する皇太子。ソフィはそんな皇太子の熾烈な正義感に疑念を抱いていた。
ひそかに逢瀬を重ね、変わらぬ愛を確かめ合うアイゼンハイムとソフィ。

撮影_岡千里

だが、二人の密会を知った皇太子は、怒りのあまり剣を手にソフィの後を追う。その夜、ソフィは死体となって発見される。
事件の真相を探るウール警部(栗原英雄)は、様々な証言から徐々にソフィ殺害の深層に近づいて行く…。

撮影_岡千里

目の前に見えているものは果たして真実か?それとも虚偽なのか?


イギリス・ウエストエンドで100年を超える歴史を持つチャリング・クロス・シアターの芸術監督として、
日本でも名を馳せる若手演出家のトム・サザーランドの演出による、この日本公演が世界初演となる本作は、
上演決定直後から大きな話題を呼び、様々な方面から熱い視線を注がれる注目作となっていました。

撮影_岡千里

しかし昨年7月18日(土)、主演のアイゼンハイム役を務める予定であった俳優の三浦春馬氏が
30歳の若さで急逝。主演キャストの死去という未曾有の事態に長らく協議が続けられた結果、
作品の上演が決定。当初、皇太子レオポルド役を務める予定であった海宝直人氏をアイゼンハイム役に、
そして皇太子役に新たに成河氏を迎えてカンパニーは始動し、トム・サザーランドとも
「Zoom」を用いたリモートによる稽古が精力的に行われていたとの事。

撮影_岡千里

しかし、12月半ばに行われた新型コロナウイルス感染症のPCR検査において、複数の公演関係者に
陽性反応が出たとの発表が。止む無く稽古が一時中断となり、当初予定していた演出プランの実現は
困難と判断され、演出内容を変更してコンサートバージョンの形で上演する事を決定。
また、感染拡大の状況のもとで密を避けつつ、出演者・スタッフ全員の健康を確実に守りながら、
予定通りの内容・日程のもとで稽古に取り組むことが非常に困難なものとなった中、
稽古期間の確保および開幕へ万全を期す為の苦渋の決断として、当初の公演予定期間の一部であった、
2021年1月18日(月)~1月25日(月)の公演を中止とし、1月27日(水)~1月29日(金)の
3日間5公演を行うと主催者より発表がなされました。上記の様に近年の国内上演のミュージカル作品としては
類を見ない程、開幕までに数多くの困難の壁に当たって来た本作。

撮影_岡千里

幕が上がると、舞台面より2段ほど上がったステージとその周りを複数の座椅子が取り囲むだけという
大変にシンプルな舞台構成が先ず目を引きます。そこに日本屈指の演技力と歌唱力を誇るミュージカル名優5名が
作り上げた各キャラクター像の魅力が存分に発揮され、実力派のアンサンブルキャストが強固な脇固めを行っています。

撮影_岡千里

出演キャストが口を揃える通り、最早コンサートバージョンとは言いがたい台詞量の立派なミュージカル作品となっており、
実に全30曲(アンダースコア、ソロ歌唱、リプライズを含む)というボリュームのナンバーは約2時間の公演時間が
想像以上に短く感じられ、時に優雅に、時には恐ろしく音色を自在に変化させるオーケストラのハイレベルな演奏と共に
まるで日生劇場の建物ごと、アイゼンハイムが作り出すイリュージョンの世界へと誘います。

撮影_岡千里

撮影_岡千里

物語の細々とした所にまで散りばめられたアクセントや台詞、各キャラクターの動きまでもが、
イリュージョンの一つとして機能をしており、クライマックスへ向かって様々な伏線が集められ、そして・・・・・・。
驚きの結末は是非、劇場で。

【出演者挨拶】

公開舞台稽古終了後、舞台上にて主演・アイゼンハイム役の海宝直人さんより挨拶が有りました。

撮影_岡千里

海宝さん「いよいよ明日、初日を迎えると思うと信じられない様な気持ちなんですけど、
「いよいよだな…」という緊張も有りつつ、いよいよお客様をお迎えできる喜びもございます。
この作品は本当に沢山の”山”を乗り越えて此処までたどり着きました。三浦春馬さんを失い、
その中で果たしてどの様な形で公演をすべきなのか、それともしないべきなのか、僕自身も凄く悩み、
色々と相談をさせて頂きながら、その中でもトム・サザーランドさんを始めとするクリエイターチームの
皆さんも決して諦める事無く、「この作品を必ずお客様にお届けするんだ!」という強い思いを
「Zoom」越しではありますがお話をさせて頂いて、それにキャスト・スタッフ等、そこに関わる皆さんが
共感をして「この作品をやるんだ!」という強い思いで今日までやって参りました。
コロナ禍という状況もありまして、「果たしてこの作品が完成するんだろうか…」という、
心が折れそうな瞬間や不安が沢山ありました。その中でも全員が諦める事無く前進をしてきたからこそ
今日を迎えられたと思っております。この作品は真実、そして嘘、果たして何が正義で何が悪なのか、
そういった物を問いかける作品になっていると思います。最近の世の中の状況を見ていると、
本当に作品が今の時代にマッチしているなと思います。フェイクニュース等、果たして何が本当なのか
自分達で考えなければならない時代だなと思います。僕自身もこの作品の事を色々と考える中で、
自分が固まって色々考えていた事が、それをもう片方の面から見たら事実は違うんじゃないか?
というのを考えるキッカケになっております。こういう状況下で自分達が追い詰められて
疲弊をしている中では、自分の感情がぶつけ易い刺激的な事を信じてしまい易かったり等、
凄く危険が沢山有るような時代だと思います。その中でこの作品を御覧になって頂いて、
自分の考えている正義というものがもう片方から見たら違うかもしれない、
そんな事を改めて考えて頂ける様な機会になって頂けたらなと思います。
本当にこの短い期間の中で造って来ました。明日、その苦労を決して感じさせる事無く、
皆様に楽しんで頂ける様な舞台をお届けしたいと思っておりますので、どうぞ、楽しみにして頂けたらなと思います。」

撮影_岡千里

多くの人達の想いと共に歩んで来た世界初演の珠玉のミュージカル。是非、その「イリュージョン」の正体を自身の目で確かめてみては。

【ミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
2021年1月27日(水)~1月29日(金)

<会場>
日生劇場

<公演時間>
約2時間(途中休憩無し)

<料金>
S席15,000円 A席11,000円(全席公演プログラム付き)
(全席指定・税込)
※4歳以上入場可(チケットが必要)。膝上での観劇不可。

<出演者>
アイゼンハイム:海宝直人
皇太子:成河
ソフィ:愛希れいか

ウール:栗原英雄

ジーガ:濱田めぐみ

新井海人
池谷祐子
岡本華奈
伽藍琳
工藤広夢
斎藤准一郎
杉浦奎介
仙名立宗
染谷洸太
常川藍里
當真一嘉
湊陽奈
安福毅
柳本奈都子

<STAFF>
脚本:ピーター・ドゥーシャン
作詞・作曲:マイケル・ブルース
原作:ヤーリ・フィルム・グループ制作映画「幻影師アイゼンハイム」/スティーヴン・ミルハウザー作「幻影師、アイゼンハイム」
演出:トム・サザーランド
振付・演出補:スティ・クロフ
翻訳・訳詞:市川洋二郎
オーケストレーション・音楽監督:島健
美術:松井るみ
イリュージョン:HARA
照明:吉枝康幸
音響:山本浩一
衣裳:前田文子
ヘアメイク:富岡克之(スタジオAD)
指揮:森亮平
歌唱指導:鎮守めぐみ
音楽監督補:松田眞樹
歌唱指導補:柳本奈都子
美術助手:平山正太郎
振付助手:青山航士、徳垣友子
演出助手:隈元梨乃
舞台監督:二瓶剛
後援:ブリティッシュ・カウンシル
主催:梅田芸術劇場・アミューズ
企画・制作:梅田芸術劇場

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