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メダリストチームやアーティスト達の豪華共演「東京2020パラリンピック1周年記念イベント」有明アリーナにて開催

東京2020パラリンピックの開催から1年の節目を迎えるこの夏、都内各地でパラスポーツの様々なイベントが開催されています。
体験や観戦など多様な関わりを通してパラスポーツがもつ沢山の魅力を感じてもらうべく、
東京都は東京2020パラリンピックが開催された8・9月を「TOKYOパラスポーツ月間」と位置づけ、
様々な記念事業を行う中、7月23日・28日のオリンピック1周年記念イベントに続き、
2022年8月24日(水)、東京都江東区の有明アリーナにて東京2020パラリンピック1周年記念イベントが行われました。

【東京2020パラリンピック1周年記念イベント第一部】

2019年12月に竣工し、東京2020オリンピックではバレーボールが、東京2020パラリンピックでは
車いすバスケットボール競技の開催会場となり、日本代表チームや各国代表の熱戦が連日行われ、
都民やスポーツファンにおいては、東京都が整備した東京2020大会用の恒久施設の中でも知名度が高い、有明アリーナ。
2021年9月5日の車いすバスケットボール男子決勝以来となる、パラリンピックの興奮と熱気を感じようと、
会場には事前応募にて選ばれた約4,200人の観覧者が来場。約15,000人を収容する大規模アリーナですが、
東京都の東京2020大会1周年記念事業における新型コロナウイルス感染症の感染予防策として収容人数を定員の50%以下、
座席の間隔保持等が挙げられ、半数以下の客席使用率となりました。

メインアリーナコンコースに設けられた展示エリア

特大サイズのマスコット縫いぐるみとの記念撮影スペース

デジタルサイネージを活用した遠隔会話を実演するDX TOKYOブースでは、
有明アリーナ某所から中継される東京2020大会マスコットの映像と遠隔グリーティングが行われました。

アリーナ2階コンコースには、東京都各局、および各団体の展示ブースが設けられ、
東京2020パラリンピックの熱戦で使用された競技用品や、大会終了後の取組等が紹介されていました。

『車いすバスケットボール競技デモンストレーション』

©東京都

午前10時35分頃より、メインアリーナにて、エキシビションマッチに先立ち、
車いすバスケットボール(以下、車いすバスケ)の競技デモが行われました。

競技の見所を紹介する出演者にシドニー2000パラ大会では車いすバスケ日本代表キャプテンを務め、
東京2020大会では江東区晴海のパラリンピック選手村の副村長を務めた、
公益財団法人日本パラリンピック委員会運営委員で解説者の根木慎志さんと、
チャンネル登録者数が約760万人(2022年8月現在)を数える、メンバー全員が
東京都葛飾区の出身であるYouTuberの「Fischer’s」から、シルクロードさん、
ンダホさん、ザカオさん、マサイさんの5名が登壇。
5人はトークを交えながら実際に車いすに乗ってルールやボールを保持しての動きや
学生車いすバスケットボールプレーヤーの子供達との3分間の模擬試合を行い、
ンダホさんは「3分間の試合でこれだけ盛り上がれるというパラスポーツの素晴らしさを
体験出来、伝えられた」とコメントし、競技の魅力を場内に伝えていました。

『オープニング』
午前11時からはメインイベントとなる車いすバスケットボール国際エキシビションマッチのスタートに先立ち、
オープニングパフォーマンスが行われました。イベントMCのケリー隆介さんとMITSUMIさんの司会進行の下、
先程の競技デモから引き続いてフィッシャーズの面々が登壇。

©東京都

シルクロードさんから開会宣言がなされた後、オープニングパフォーマンスとして
東京総文2022合唱合同チーム約30名による「きみへつなぐ」が
手話付きの学生達の歌唱が約2分間に渡り披露され、来場者から拍手が送られていました。

『車いすバスケットボール国際エキシビジョンマッチ「女子日本代表vsスペイン代表」』

選手の入場を待つ東京2020大会マスコット

そして第一部のメインイベントである、車いすバスケ女子の日本代表とスペイン代表による
エキシビジョンマッチ(公開試合)が11時40分過ぎより行われました。
来場者に配布された紙製ハリセンが鳴り響く中、両チーム合わせて20名の選手達が入場し、
国歌斉唱の後、10分間・4クォーターの国際エキシビジョンマッチがスタート。
東京2020大会は一部競技を除き、ほぼ無観客での開催という環境であった事から、
満員ではないものの、観客の姿があるという光景に選手達は楽しそうな表情。

各クォーターの間やタイムアウト時にはボランティアキャストにより迅速なコート清掃が行われます。

出場12名中、7名が東京2020パラリンピックの日本代表メンバーである女子日本代表チームは
車いすバスケにおいて男女共に難敵であるスペイン代表と第1・第2クォーターと
試合場盤は互角にやりあう展開となりますが、日本がシュートを決めた後にすぐさま反転攻勢をとる
圧倒的な速さのカウンター攻撃を見せるスペインにジリジリと点差を広げられていく様相となり、
前半を22-32のスペインリードで終えます。

©東京都

前半終了後、15分間のハーフタイムの中でアリーナ上にて、女性ボーカルグループ「Little Glee Monster(リトグリ)」
率いる総勢12名のチームが彼女等の楽曲「ECHO」にのせて約4分間パフォーマンスを披露。

©東京都

2021年7月より東京都のパラ応援大使(パラスポーツ・バリアフリー応援大使)を務めているリトグリ。
「ECHO」のビート感溢れるサウンドと、アサヒ、MAYU、かれんの、選手を鼓舞する歌声に
日本代表のみならず、スペイン代表の面々も身体を揺らして楽しんでいたのが印象的。
パフォーマンスチームの顔ぶれの中には、東京2020パラリンピック開会式や
俳優・東ちづるさん総指揮の東京2020組織委員会制作「MAZEKOZEアイランドツアー」に
出演した車いすダンサーのかんばらけんたさんや、同じくパラ開会式に出演した、
MORIKO JAPANこと全盲の白杖ダンサー、森仁志さんの姿も。
アリーナ上部に吊るされたトラスに設置されたプロジェクターからの、コート面への映像投影が演出性を高めています。

ハーフタイムショー終了後、試合は後半戦へ。
日本代表も着実にチャンスをモノにした得点を重ねますが、そのさらに上を行くスペイン代表。
第3クォーターを32-48、第4クォーターは47-60という結果となり、スペイン代表の勝利となりました。
試合終了後の両チームのキャプテンからの試合の雰囲気・内容と会場へのメッセージとして、
サラ・レブエルタ選手「東京2020パラ大会が終わって1年、こういった形で日本に帰って来れて非常に嬉しいです。
日本代表とはトレーニング等で試合をしてきましたので、日本代表と試合が出来て非常にエキサイティングで
嬉しい気持ちで一杯です。特にこの1年間、パラ大会が実際に行われた時も無観客という状況でしたので、
今特別な気持ちがします。」
北田千尋選手「パラ大会の時もボランティアの方々が勝った試合も、負けた試合も、退場をする時に手拍子等をしていただいて、
それが凄く印象的だったんですけど、今日は1年越しに見たかった光景で凄く気持ちよくバスケが出来ました。
有明アリーナで国際試合が出来た事、スペインチームが来てくれた事に感謝をしています。
私達が世界で戦っていく上での「こういうバスケで戦っていくんだ」という、持っているカードは
今日全部出しました。未完成の部分が凄く多いんですけど、私達に必要なのは経験です。
今日こうやって経験させて頂いた事をチームの力にして、この後の9月のオーストラリア遠征、
11月の世界選手権を迎え、次に皆さんに見ていただく時に成長したなと思ってもらえるチームに
していきたいと思いますので、今後も車いすバスケを一緒に楽しんで下さい。」

試合終了後、第一部のエンディングへ。コート上に再びリトグリ等、パフォーマンスチームと
東京2020大会マスコットのミライトワとソメイティが登場。
MCがMAYUさんに今後どの様にパラスポーツを応援するか?と問うと
MAYUさん「東京でパラ大会が開催された事により、パラスポーツというものが
より皆さんに知っていただくキッカケになったと思っていますし、なので私達はこれからも
音楽で一緒にパラスポーツを盛り上げて行けたらと思っております。」と話し、
最後に大会マスコットと共に「世界はあなたに笑いかけている」をコート上を1周しながらパフォーマンス。

アリーナを去る間際に来場者からの声に応えるソメイティ

客席からの大きな拍手が送られ第一部は幕を閉じました。

『車いすバスケットボール体験交流会』
第一部の終了後、サブアリーナにて、日本代表、スぺイン代表の選手が参加しての、
地元、江東区の子供達との車いすバスケの体験交流会が行われました。
地元のバスケクラブ5組の小中学生、総勢58名が参加しての交流会では、車いすの操作など
基本な事からドリブル、シュートなどの実践的な部分を代表選手等の
アドバイスを交えながらの触れ合いが行われ、みるみるうちに車いすを乗りこなして
ゲームを行う子供達の上達ぶりに選手等は驚きながらも満足そうな表情と試合への応援の感謝の言葉を述べていました。

【東京2020パラリンピック1周年記念イベント第二部】

©東京都

第一部に続き、午後5時より第二部が行われました。
第一部と同様に根木慎志さんによる協議説明と見所紹介が午後4時30分頃より行われた後、
午後5時になると会場の客電が落ち、オープニングパフォーマンスがスタート。
アリーナのコート面にプロジェクションでJR渋谷駅前のスクランブル交差点が映し出されると、
パフォーマー達が登場。第一部に続いてのパフォーマー達が出演する中、
その中には東京2020パラリンピック開会式で開会式のコンセプト「WE HAVE WINGS」の象徴である
主人公の「片翼の小さな飛行機」役を応募総数5,550人の中から選ばれ演じた中学3年生の和合由依さんの姿が。
ヒップホップグループ「HOME MADE 家族」のMC、MICROさんがボーカルを務め、
手話パフォーマーの橋本一郎さんがサポートする、総勢19名での約6分半に及ぶこのパフォーマンスは、
「オープニングを通してこれから作る共生社会へのメッセージ」というコンセプトを持つもの。

客席のハリセンから出される大きな拍手と共にオープニングパフォーマンスが終了し、
東京2020パラリンピック1周年記念セレモニーへ。
コート上には国際パラリンピック委員会特別親善大使を務める、俳優・タレントの稲垣吾郎さん、
草彅剛さん、香取慎吾さんの3名が登壇。MCより3名に質問が出されます。

稲垣さん「(東京2020パラ大会から1年。印象に残っているシーンは?)
個人的には僕が会場で観戦させていただいた水泳男子100m平泳ぎの山口尚秀選手。
金メダル獲得を目の前にして感激して更に表彰式で山口選手の首に金メダルをかけさせていただいた事は
僕にとって一生の思い出となりましたね。」

草彅さん「(東京2020パラ大会で肌で感じたパラスポーツの魅力と選手の凄さとは?)
皆さん、自分と向き合って一番のパフォーマンスを自分の中から引き出す勇気や努力、向上心が
ひしひしと感じられたので、そういう所に僕も刺激を受けています。
僕もボッチャの個人決勝戦で杉村英孝選手の試合を実際に観戦出来て僕も杉村選手に
金メダルを渡す事が出来て凄く良い思い出になりました。」

香取さん「(生で観るパラスポーツの迫力やパラアスリートの凄さとは?)東京2020パラ大会は
無観客だったので、あの場で見たかったなという皆さんの思いを、今日は存分に味わってもらって。
今日、このイベントを思いっ切りエンジョイしてもらって、更にパラスポーツを好きになって貰えたらなと思います。」

続いて、小池百合子東京都知事、森和之日本パラリンピック委員会会長、橋本聖子元東京2020組織委員会会長、
パラリンピアンの鈴木孝幸選手、山崎悠麻選手、そしてアンドリュー・パーソンズ国際オリンピック委員会会長が登壇。
ミライトワとソメイティが両端を抑える中、各登壇者が挨拶します。

先ずは主催者代表として、東京2020パラリンピック閉会式出席時と同じく、世界的ファッションデザイナーの
故三宅一生さんのブランド「イッセイ ミヤケ」のドレスを着用した小池都知事から。
小池都知事「あの感動から1年でございます。東京は二度目の夏季パラリンピックを開催した世界で初めての都市です。
そしてハードとソフトの両面でバリアフリーが進み、共生社会へと一歩前へ踏み出しました。
昨年は残念ながら無観客での開催となりましたけども、今日は皆さんと一緒にこの迫力を味わえる事かと思います。
今日の日を新たな契機にパラスポーツムーブメントを一層加速させてまいりましょう。
多様な人々が共に暮らして互いを認め合う、そして輝きあう、インクルーシヴシティ東京を皆で作り上げてまいりましょう。」

森JPC会長「2018年8月に私共は、この8月24日を特別な日と定めまして、東京2020パラリンピック開催のレガシーを
しっかりと継承し発展させていく事を宣言いたしました。東京2020パラ大会を契機に日本の各地で
パラスポーツの普及・啓発がかなり進みました。パラスポーツを通して皆様が、恐らく身の回りで
「これは出来ない」と諦めていた様な事、それが少しの工夫や発想の転換で出来るんじゃないか、
そういうポジティブな雰囲気に変わっていったという事があったんじゃないかと思います。
東京2020パラリンピックは大会としては終わりましたけども、このパラリンピックムーブメントを
決してその歩みを止める事無く、色々な形でそのレガシーの発展に向けて引き続き全力で対応していきたいと思います。」

橋本元会長「昨年の東京大会は世界中がコロナ禍の厳しい状況にある中、誰も経験した事の無い
困難な状況を乗り越え、前に進む力がこの国には有るのだという事を世界に示した大会でありました。
東京は史上初めて二度目の夏季パラリンピックを開催し、大きな成功を納めました。
変化は気づきから始まります。お互いの違いを認め、支え合い、如何なる差別も障壁も無い
多様性と調和が実現した社会を目指して東京大会で得た大きなレガシーを皆様と共に
世界にそして未来に繋いで参りたいという風に思っております。」

パーソンズ会長「東京2020パラ大会は本当に歴史的で英雄的な偉業であり、皆さんが強く誇りに思うべきものです。
最も困難な状況の中で東京は素晴らしい魔法の様なパラリンピック、この国を永遠に変えてしまう様な大会を開催する事が出来ました。
卓越した組織力とコミットメントによって、皆さんはパラリンピックを新たなレベルに引き上げ、
今後の大会の青写真を作りました。1年後にこの場所に戻って来られた事をとても嬉しく思っています。
この10年間、東京には何度も足を運びましたが、私はスポーツから始まる変化を目の当たりにして来ました。
重要なのはパラリンピアンの活躍が日本の皆様の意識を変え、障がいを持つ方々が共生社会の一員である事を
実感出来る様になった事です。誰かの人生をより良いものに変える事程、素晴らしいレガシーはありません。
私が申し上げたいのは感謝の気持ちです。これからも素晴らしい仕事を続け、パラリンピックムーブメントを愛し、
多様性や違いを受け入れ続ける事で、皆さんの街や社会がより良くなる事をお約束します。
ドウモアリガトウ、親愛なる東京の皆さん。パラリンピックムーブメントは皆さんを愛しています。」

そしてパラリンピアンの2人にもMCから大会から1年の今、感じている事と今後の抱負の質問が。
鈴木選手「私にとっては、大会以降の反響が凄くて色んな経験をさせていただいたので、
まだ一年しか経っていないのかという位、本当に多くの経験をさせていただきました。
最近になって漸く有観客で大会やイベントが開かれる様になって、漸く皆さんもこれから生の会場で
臨場感と迫力を感じて取っていただけるのかなと思っています。
その先に健常者の大会やプロの試合の様に、皆さんの目に当たり前の様に触れるものになってもらいたいな
という風に思いますし、私も歳を重ねましたが、もう少し間、選手として関われたらという風に思います。」

山崎選手「1年経ってみて今思い返しても沢山の方に支えていただいて、皆で作り上げた夢の様な舞台だったと感じます。
東京2020パラリンピックはパラバドミントンにとって、初めてのパラリンピックでした。
そうした中でプレーする事が出来て、沢山の方に応援していただいた中で金メダルを獲る事が出来て
本当に嬉しい大会だったなと思います。11月には代々木体育館で世界選手権が行われます。
世界選手権でもしっかり「ヤマサリ」ペアで金メダルを獲ってパリ2024パラ大会に向けて頑張りたいと思っています。」

そしてMCよりIPC特別親善大使として今後はどんな活動を?と問われた稲垣さん・草彅さん・香取さんは、
稲垣さん「直ぐにパリ大会も控えていますので、2024年に向けてもっともっと僕等もスペシャルサポーターとして
出来る事を全力で尽くして盛り上げて努めていきたいなと思っております。」

草彅さん「この様に大きなイベントで実際に今日、車いすバスケットを見たりとか、実際の雰囲気を感じると
色んな選手に興味が湧きますので、SNSでチェックしたりして、色んな興味を自分の中で沢山湧く事を
パワーに変えて僕自身も色々と発信していきたいと思っています。」

香取さん「今まで僕等がやってきた音楽もそうですし、僕はアートも描いていたりします。
色んな所からパラスポーツを一人でも多くの方に知ってもらえる様に盛り上げて行けたらなと思っております。
今日、この会場で実際にパラスポーツを見てもらって、その感動を皆さんがお家に帰って
一人でも二人でも多くの人に「楽しかった」ってお話してもらえたら、嬉しいと思いますし、
より大きなムーブメントが起きていったら嬉しいと思います。」とコメント。

このコメントを聞いたパーソンズ会長と小池都知事は、
パーソンズ会長「最初に3人に会った時から情熱を非常に感じていました。慎吾、吾朗、剛。下の名前で呼ばせてもらいますが、
3人共、エキサイティングに感じていただいて、スポーツによる変化が起こっているという事について
ワクワクした気持ちを持って下さったのではないかと思っています。私から3人に何か要望があるとすれば、
どれ程パラリンピックムーブメントが特別で重要なのか、という事について共有をし続けていただいて、
日本の皆さんの中でパラリンピックムーブメントに対する勢いが持続し増加する事を期待しています。
2年後にパリでお目にかかるのが待ちきれません。」

小池都知事「3人の皆さんには品等にパラリンピック、パラスポーツを心から愛していただいて、
応援をして頂いた事に本当に感謝しています。1年前に東京2020パラ大会の聖火リレーの
東京都最終聖火ランナーを務めて下さいました。香取さんには「NURIE de ART」という
SNSを通じた形で応援をして下さった。これからも更にこのムーブメントを前に進める為の応援団として
今後共よろしくお願い致します。」と話していました。

そしてエキシビジョンマッチに先立ち、有明アリーナの再開業記念のテープカットが行われ、
小池都知事以下4名が出席する中、オープニングパフォーマンスに登場した和合さんが
ワインレッドのテープを片手に、登壇者4名にテープを手渡しながら引っ張ります。
そしてハサミ入れが行われセレモニーは終了しました。

『車いすバスケットボール男子日本代表ドリームエキシビジョンマッチ』
そして第二部のメインイベント、車いすバスケットボール男子日本代表チームによる、
エキシビジョンマッチが午後6時30分頃よりスタート。
2021年9月5日、今回と同じ有明アリーナにて行われた東京2020パラ大会の決勝にて、
前回リオ2016パラ大会王者のアメリカとの60-64という大接戦の末、
日本車いすバスケ史上初のメダルとなる銀メダルを獲得し、日本中は元より世界を沸せた男子日本代表。
エキシビジョンマッチに出場の20名の選手の内、8名が東京2020パラ大会の代表メンバーという、
文字通りのドリームチームがTEAM WHITEとTEAM BLACKに分かれて試合が行われました。
試合開始の「TIP OFF」の合図は稲垣さん、草彅さん、香取さんの3人が宣言。
メダリストを含む男子日本代表の圧倒的なスピードとパワー、そして正確無比なシュートの応酬に会場内は釘付けに。
同じ日本代表チーム同士のエキシビジョン対決ながら火花がバチバチと散りそうな程に熱い試合を展開する両チーム。
車いす同士の接触転倒も横方向に2~3回転は当たり前という極めてハードなものとなり、手を抜いている様子は全く無く、
それが得点にも表れ、前半を33-28という接戦でTEAM WHITEリードで終えます。

ハーフタイムにてMCより試合の感想を求められたゲストとパラアスリートの5人は

©東京都

稲垣さん「こんなに間近で観戦する事が出来て感激です。会場の一体感も最高で、両選手とも後半戦を頑張っていただきたい。」

草彅さん「臨場感が凄く伝わって来て選手の皆さんの躍動感とか汗とか、スピード感とかが
凄い迫力で楽しませて貰ってます。TEAM WHITEが少しリードしている接戦だと思うので、
後半は一つのパスミスやそういう所に注目して試合の流れが変わって来るんじゃないかと思っています。」

香取さん「去年の東京大会は無観客だったので、沢山の応援する方、声は出せないけど、
皆でハリセンを叩きながら一つの物を応援するこの熱さは何か久々で凄く楽しいです。
選手同士の激しいぶつかり合いがヒヤッとするんだけど、ちょっと見たいですよね。
何か危ないなと思いながらも、ああいうシーンをもうちょっと見たいなと思います。」

鈴木選手「生で見るのは初めてだったんですけども、凄い迫力でブレーキの音とか、
車いす同士がぶつかる音とか凄く大迫力で面白くて見ていました。
後、審判のマスクが笛を吹ける様になっていて、嘴みたいで気になりました。」

山崎選手「私も車いすバスケを見るのは初めてで、本当に凄く迫力があって、
選手の方々は勿論、周りの控えの方達も時間が迫ってくるとカウントして下さったりとか、
私は個人競技しかやった事がないので、団体競技ならではという感じで凄く面白く見せてもらっています。」
と試合に興奮の様子。

そして19時15分過ぎより後半戦が開始。

来場者に配布される紙製ハリセンを広げてアピールするパーソンズ会長と小池都知事

3ポイントシュートや激しい競り合いで見所満点の試合内容ですが、接戦は変わらず、
42-41のTEAM WIHTEの僅か1ポイントリードで第3クォーターを終えると、
第4クォーターの開始11秒、高松義伸選手のシュート成功により遂にTEAM BLACKが逆転、
引き離しにかかろうとしますが、TEAM WIHTEも即座に反撃し、数ポイント差で
全く離れないまま試合が進行、最後は56-62でTEAM BLACKが勝利を納めました。

ゲーム終了後、を選手を代表し、TEAM BLACKの鳥海連志選手とTEAM WIHTEの川原凛選手へのインタビューがなされ、
鳥海選手は「1年前叶わなかった、皆さんに見てもらいながらのバスケをするという事が今日実現出来て
何より嬉しかったです。日本代表はこの日の為に頑張って来たんだと言えます。
リオから5年間、東京だけを見続けてやってきて、とても苦しい5年間だったんですけど、
この舞台でメダルを獲る事が出来て何より嬉しかったですし、皆さんに今日こうやって来ていただいたのも
1年前のあの出来事があったからこそ、こうやって皆さんと顔を合わせる事が出来ていると思っているので、
今考えても嬉しい出来事でした。」

川原選手「東京2020パラ大会が終わって、車いすバスケに凄く注目していただいているのを
選手は皆感じていたので、感謝の気持ちを持ってこの試合は、白も黒も頑張ろうという話をしました。
今日、車いすバスケは本当に面白いスポーツだと感じてもらえたんではないでしょうか。
パリ大会では東京で銀メダルだったので、それより良い色のメダルを獲れる様に今頑張っています。
引き続き、車いすバスケを男女共応援をよろしくお願い致します。」
との2選手がコメントしました。

©東京都

そして第二部のエンディングへ。IPC特別親善大使の3人が再び登場し、パラスポーツ応援チャリティソングの
「雨上がりのステップ」が約5分間に渡り歌唱されます。曲の途中より後方やコートサイドから
この日の出演者とオープニングパフォーマー等総勢32名が登場し、客席全方向に向けてパフォーマンス。
会場が良い空気に包まれる中、最後に登壇者より感想が述べられます。

©東京都

小池都知事「有明アリーナ再開業後初のイベントがパラスポーツの代表でもあります、車いすバスケが
56-62の本当にハラハラドキドキでしたよね。会場が一体になって初めてのゲームがこの様な形で
開催された事を嬉しく思っています。どうぞこれからもパラスポーツを皆で応援して下さい。」

パーソンズ会長「言葉では言い表せない様な気持ちが今いたします。本当は昨年も
こういう状況になる筈だったんですけども、観客の皆さんと、ここ有明アリーナでご一緒出来て
本当に嬉しく思います、ここ東京に戻って来られている事を非常に嬉しく思っておりますし、
1年前も今夜も素晴らしいパフォーマンスをして下さったアスリートの皆さん、どうもありがとうございました。
数日後には日本を離れる事となりますが、私の心の中で東京、それから
こういったパフォーマンスは永遠に輝き続けると思います。ドウモアリガトウ、TOKYO。」

和合由依さん「人生初めての有観客という事で、最初は緊張していた部分もあったんですけど、
人が居るって凄く嬉しいなと思いました。後、試合の時の熱量。生って素晴らしいなって感じて
パラスポーツを肌で感じるとはこういう事なんだなというのを凄く実感した一日でした。」

©東京都

稲垣さん「こんなに多くの方に開場に集まっていただいて、配信でも沢山の方に観ていただいて、
東京2020パラリンピック1周年記念イベントは大成功で楽しく行う事が出来たと思います。
僕等も新しい地図としてこのパラスポーツのスペシャルサポーターとして、
これからも皆さんと共にパラリンピック、パラスポーツを盛り上げて行きたいと思います。」

©東京都

草彅さん「すごく楽しかったです。久しぶりにスポーツを生で観戦し、そして久しぶりに
こんなに沢山の人前で歌も披露出来たので、すごく自分の細胞が活性化されている気がして、
生のスポーツと生で歌ったりする事の大切さみたいなのが凄く感じました。」

©東京都

香取さん「凄く楽しかったです。1年前、無観客の中で行われた東京パラ大会。
無観客の中でも沢山の感動をもらえた大会でした。それから1年が経って、感染症対策の為、
100%ではなかったけど、こんなに沢山の方が足を運んで下さって。
初めて(パラスポーツを)見た方も沢山いると思うんです。でも少しずつでもいいから、
初めて見た人が減って行ったら嬉しいなって。「見た事あるよ」「パラスポーツって凄く楽しいんだよ」
という人がちょっとずつでも増えていく様に、僕もSNSでも沢山応援をしたいと思うんですが、
僕一人の力では如何にもならない。皆さんも今日撮った写真に「#パラリンピック」と付けて沢山拡散して下さい。」

©東京都

【囲み取材の様子(写真は割愛)】

第二部終了後、小池都知事、パーソンズ会長、稲垣さん、草彅さん、香取さんの5名が登壇しての囲み取材が行われました。

Q:イベントに参加した感想と今後のパラスポーツの盛り上げに向けては?

小池都知事「本当に会場が一体感溢れるイベントになりました。そしてパラスポーツはこれからも
多くの皆様方のご協力と、何よりも見て楽しく、今日は一体感があったじゃないですか。
そういう形でパラスポーツがもっともっと盛んになり、その事が共生社会を前に一歩進める事になると思います。
そういう意味で有明アリーナでの正式再開業の良い記念になったと思います。
これからもパラスポーツを進めていくという意識を皆さんと共有出来て良かったです。」

パーソンズ会長「今夜はこういった形で来られて非常に嬉しく思いました。
車いすバスケという競技でしたけれども、東京2020パラ大会で直接貢献をされた方々に
また改めて集まっていただいて、こういった機会を持てたのは非常に嬉しく思います。
1年が経ったこのタイミングで皆さんが色々なレガシーの話をしている中で
こういうイベントを行うという事は非常に意義があると思います。
というのも閉会式でその大会は終わる訳ではなく、こういった東京パラリンピック大会の精神というのは、
引き続き日本を東京を変え続けて共生社会に近づけていく意味があります。
この1週間は「Thank you」の1週間と呼べば良いでしょうか。あらゆる所にお礼を言って参りました。
それは私個人がそう感じているという訳では無く、このパラリンピックムーブメント全体が
日本に対して感謝の気持ちを持っているという事です。」

香取さん「凄く白熱した試合で、あんなに間近で見る事が出来て、有観客でお客様もいっぱい来てくれて、
皆でスポーツをエンジョイする時間を持てて、パラリンピックを一人でも多くの方に知って貰いたく、
色んな活動をしていますが、やっぱり東京で行われた大会が終わってしまって、少し静かになってしまった
パラスポーツの部分も感じていたんですけど、1周年という事でこんなに大きなイベントが出来て
また沢山の方にアピール出来てこれからもっともっとパラスポーツを愛してくれる方が増えたら良いなと、
今日は本当に嬉しい時間でした。」

草彅さん「とても楽しかったです。本当に久しぶりにこんなに沢山の方が集まる様な場所に
自分が来られて、人の熱気を本当に久しぶりに感じたなというのがあったので、
パラスポーツの魅力とか、力とか、そういうものを感じました。
これからまた新しい一歩が始まった気もしまして、本当に沢山の方に
パラスポーツの魅力が伝わればなと思っています。これからも何か力になる事がありましたら、
がんばっていきたいと思っていますので、皆さん、パラスポーツをよろしくお願いします。」

稲垣さん「最高の時間でした。何よりも、今まで制限がされていた中だったんですけど、
今回は有観客でお客さんに来ていただいて、配信でも多くの方に見ていただいて。
それが今回のイベントを成功させたと思いますし、会場の一体感や選手のプレーを興奮しながら見ていて、
やっぱりスポーツも僕等がやっているエンターテイメントも発信する側がいて、受け止める側がいて
何か一つそこで完成するんだなって、改めて実感しましたね。
2年後にはパリ大会も控えていますので、僕等も自分達に出来る事を考えながら全力でパラスポーツ選手を
サポートしながら、最高に楽しいパラスポーツをもっと多くの方々に広めていく事が出来ればなと思っております。」

Q:東京2020パラ大会はどの様な実績を残し、どの様な達成がなされたのか?

小池都知事「共生社会という所に繋がってきたと思います。それは健常者も障がいのある方も含めて
より快適な空間に東京がなっているという事がその実績であると考えています。
こういった1周年のイベントを行った事により、この気持ちや意志を新たにして、
より公設的な共生社会、そして多様性を持った大都市になっていく事が実績だと思います。」

Q:大会終了から今日までの1年間、スポーツと平和や政治との距離感を感じたか?

パーソンズ会長「理想的には、スポーツは政治と全く無関係で行えれば良いと私は思っております。
しかしながらウクライナで起こった事の規模を考えますと、やはりスポーツコミュニティとしても
何らかの声を挙げざるをえなかったという事です。例えば北京2022冬季大会においても
理想的にはしなくて良い筈なんですけども、ウクライナとの連帯の意を示す為に、
起こっている事の重要性、重大、規模がありましたので、スポーツ界としても対応せざるを得なかったという事があります。
北京の冬季オリ・パラの開会式の時等にも、ウクライナで起こっている事を私は目の当たりにして、
衝撃を受け、非常に恐ろしいという風に思っておりました。侵攻が始まって6カ月が経ちますが今も同じ気持ちです。」

約9,200人の来場者を迎え、成功に終わった「東京2020パラリンピック1周年記念イベント」。
続く2022年10月16日には東京2020大会1周年記念の「フィナーレ」として「東京レガシーハーフマラソン」
「Thank you TOKYO! Festival and Ceremony」イベントが開催されます。

【東京2020パラリンピック1周年記念イベント開催概要】

イベントの特設ページはこちら

<開催日時>
2022年8月24日(水)
第一部・開場9:30/開演11:00
第二部・開場16:00/開演17:00

<会場>
有明アリーナ

<来場者数>
第一部:約4,200人
第二部:約5,000人
合計:約9,200人

<料金>
無料

<出席者>
【第一部】
Fischer’s:Youtuber(シルクロード・ンダホ・ザカオ・マサイ)
永田裕幸:車いすバスケットボール選手・仁川2014アジアパラ大会準優勝/リオ2016パラ大会9位入賞

『アーティスト』
Little Glee Monster:女性ボーカルグループ(かれん、MAYU、アサヒ)

【第二部】
『主催』
小池百合子:東京都知事

『共催』
森和之:公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会会長

『来賓』
橋本聖子:元公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長
アンドリュー・パーソンズ:国際パラリンピック委員会会長
『パラアスリート』
鈴木孝幸:競泳選手・パラリンピアン/パラ競泳男子アテネ2004パラ大会4×50mメドレーリレー銅メダル、
北京2008パラ大会50m平泳ぎ(SB3クラス)金メダル・150m個人メドレー(SM4クラス)銅メダル、
ロンドン2012パラ大会50m平泳ぎ(SB3クラス)銅メダル・150m個人メドレー(SM4クラス)銅メダル、
リオ2016パラ大会150m個人メドレー(SM4クラス)4位入賞・50m平泳ぎ(SB3クラス)4位入賞、
東京2020パラ大会50m平泳ぎ(SB3クラス)銅メダル・50m自由形(S4クラス)銀メダル・
100m自由形(S4クラス)金メダル・200m自由形(S4クラス)銀メダル・150m個人メドレー(SM4クラス)銅メダル
山崎悠麻:パラバドミントン選手・パラリンピアン/東京2020パラ大会パラバドミントン女子ダブルス(WH2クラス)金メダル、・
女子シングルス(WH2クラス)銅メダル

『アーティスト』
稲垣吾郎:俳優・タレント/国際オリンピック委員会特別親善大使
草彅剛:俳優・タレント/国際オリンピック委員会特別親善大使
香取慎吾:俳優・タレント/国際オリンピック委員会特別親善大使

和合由依:中学3年生/東京2020パラ大会開会式「小さな片翼の飛行機」役

『有明アリーナ再開業テープカット登壇者』
三宅茂樹:東京都議会議長
山﨑孝明:東京都江東区長
人見秀司:株式会社東京有明アリーナ代表取締役

【共通】
『競技解説』
根木慎志:解説者/シドニー2000パラ大会車いすバスケットボール男子日本代表キャプテン

『第一部ハーフタイムショー&エンディングライブパフォーマンス出演者』
かんばらけんた:車いすダンサー/東京2020パラ大会開会式出演
MORIKO JAPAN:白杖ダンサー/東京2020パラ大会閉会式出演
GenGen
KAiMiWA
RICKY
Sakurako HoriKoshi
RyuICHI
KANAME
ageha

『第2部オープニングパフォーマンス&エンディング出演』
上記+
MICRO(HOME MADE 家族):ラッパー・MC・リードボーカル
橋本一郎:手話パフォーマー
他総勢18名

『MC』
全体MC:ケリー隆介、MITSUMI
競技デモンストレーションMC:Ume
競技MC:南隼人

『その他』
ミライトワ:東京2020オリンピックマスコット
ソメイティ:東京2020パラリンピックマスコット

【エキシビジョンマッチ参加アスリート】
『車いすバスケットボール女子日本代表』
財津いずみ
柳元あまね
江口侑里
土田真由美
立岡ほたる
萩野真世
大津美穂
石川優衣
清水千浪
網本麻里
北田千尋
原市紘奈

『車いすバスケットボール女子スペイン代表』
ルルデス・オルテガ
ベアトリス・スダイレ
サラ・レブエルタ
ビルヒニア・ペレス
ビッキー・ビラリニョ
アルムデナ・モンティエル
ナイアラ・ロドリゲス
イザベル・デヘスス

『車いすバスケットボール男子日本代表 TEAM WHITE』
川原凛
古澤拓也
赤石竜我
北風大雅
竹内厚志
堀内翔太
宮本涼平
三元大輔
秋田啓
香西宏昭

『車いすバスケットボール男子日本代表 TEAM BLACK』
川上祥平
鳥海連志
斎藤貴大
高松義伸
丸山弘毅
藤本怜央
村上直広
岩井孝義
池田紘平
朏秀雄

<実施体制>
主催:東京都
共催:公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会/一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟

©東京都

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