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東京2020オリンピックは上限1万人の有観客開催へ

2021年6月21日(月)、東京都、国、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表とともに
東京2020組織委員会(以下、組織委)は東京都内某所にてリモートによる五者協議を開催しました。
その中で橋本聖子組織委会長は、東京2020オリンピック競技大会における全会場での日本国内の観客数の上限を
1万人とする有観客での開催を発表しました。以下、日本側が提示した方針にIOC、IPCが合意した点となります。

【IOC・IPC・東京2020組織委員会・東京都・国 共同ステートメント】

五者協議の冒頭。(写真左より)小池百合子東京都知事(リモート参加)、橋本聖子組織委会長、
トーマス・バッハIOC会長(リモート参加)、丸川珠代オリパラ担当大臣 Photo by Tokyo 2020

◆オリンピック競技大会に関して、日本政府にのイベント開催制限を踏まえ、全ての会場において観客数の上限を
「収容50%以内で1万人」とする。(学校連携の児童生徒・引率者についてはその性質に鑑み別途の取扱いとする)
◆競技実施時間については、現状のスケジュールを維持し、上記に定める観客の入場も認めることを基本とする。
◆但し、7月12日以降、緊急事態宣言又はまん延防止等重点措置が発動された場合の観客の扱いについては、
無観客も含め当該措置が発動された時の措置内容を踏まえた対応を基本とする。
◆なお、感染状況・医療状況について急激な変化が生じた場合には、速やかに五者協議をを開催し、対応を検討する。
◆安全、安心な状況を確保するため、観客を対象とするガイドラインを作成し、会場内でマスクの常時着用、
大声の禁止、アナウンス等による混雑回避、分散退場等を定めるとともに、行き帰りについて、直行直帰の要請、
都道府県を跨る移動の際の注意点等を提示する。
◆また、観客以外の人流対策として、ライブサイト及びパブリックビューイングについては、中止又は
規模縮小の方向で検討を行うとともに、関連イベントの見直しを行い、コロナ禍での新たな安全・安心な応援方法を提示する。
◆安全、安心な大会に向けて、専門的知見からモニタリングを行う事とする。
◆以上により、五者で安全・安心第一のオリンピック・パラリンピックに向けた統一的なメッセージを出していく。
◆パラリンピックについては、オリンピック開会式の1週間前の7月16日(金)までに方針を決定する。

日本全国で安全・安心なオリンピック・パラリンピックを行っていくため、以上の内容の具体化にあたり、
今後関係自治体と連携・協力をおこなっていく。また、引き続き変異株など内外の感染状況には注視を続け、
必要な行動を迅速にとるとともに、ワクチン接種を進め、その接種状況を明らかにしていく。
オリンピック開催まで32日、パラリンピック開催まで64日、五者は一層の連携を図っていく。

橋本会長 Photo by Tokyo 2020

五者協議の冒頭、トーマス・バッハIOC会長から、6月21日時点で選手村へ居住する予定の選手の
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種率は80%強となっており、また、東京2020大会を取材する
メディア関係者全体のワクチン接種率を70%強と予測しているとコメントしました。
そして小池百合子東京都知事は東京都はIOCより約4万人分のワクチンの支援を受けていると明かしました。

オリンピックの販売済み観戦チケット、そして観客数に関しての数は?との問いに武藤敏郎組織委事務総長は
「オリンピックのチケットの合計販売枚数は約448万枚、そこから約84万枚が払い戻しされており、現在364万枚。
今回のチケット再抽選により約272万枚へと減少する計算です。
チケット売り上げ金額にすると昨年12月の時点で約900億円でしたが、恐らく半分以下に減少すると思っています。」と回答。

また、大会関係者は観客数上限に含まれないのか?という問いには
武藤総長「IOC関係者、競技団体関係者、キークライアントは大会運営に参画する関係者でありますので、
観客ではありません。学校関係は共同声明内の通り、別途となります。」と話しました。

観戦チケットの再抽選の詳細は?との質問には
武藤総長「現在、再抽選のシステムを作成中。実は以前より、いずれこの様な再抽選が必要であろう
という事を前提にシステムを開発してきていました。チケット購入時に登録をされている人達を対象に
抽選方式を取り、公平に観戦者の削減人数を決めたいと思います。」との事。

五者協議後の記者会見。(写真左より)武藤敏郎組織委事務総長、橋本会長 Photo by Tokyo 2020

そし学校連携は何故、別枠なのかとの質問には
武藤総長「東京2020大会の1年間の延期決定前から、大会を開催する意義を色々と考えた時に、
若い次の世代に大会の感動を体験して頂く。64年大会の時もそれを見た人達が未だに
一生の思い出として語り継がれている訳なので、大会の意義というものを
小中学生に伝えていくという事が大事だという発想でございました。
その上で、これは決して動員をかけるものではありません。教育委員会・各学校の判断で、
見に行きたいという場合に適用されるものであります。その人達を全体の枠の中で
振い落すという事ではなくて、別枠で扱う事が妥当ではないか。特に競技会場で感染をするリスク
という事というよりは、競技場への行き帰りの人流による心配がある、と専門家の皆さんも仰っています。
学校連携の場合は、引率者が会場までお連れし、競技場でも団体券で一斉に出入りが出来、
入退場も密にならない様に、時間差で引率者がコントロールをするという、感染リスクを
低減させる対策が取れるという事が重要な要素であると思います。」と回答しました。

また東京2020オリンピックの観戦チケットの再抽選についての詳細は、2021年6月23日(水)に
詳細発表があるとの事が明かされました。

【IOC・IPC・東京2020組織委員会・東京都・国 五者協議概要】

東京2020大会の公式サイトはこちら

<日時>
2021年6月21日(火)16:30開始

<会場>
東京都内某所

<登壇者>
トーマス・バッハ:国際オリンピック委員会会⻑※
アンドリュー・パーソンズ:国際パラリンピック委員会会⻑※
丸川珠代:東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣
小池百合子:東京都知事※
橋本聖子:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会⻑
※リモート参加

©Tokyo 2020

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