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古田新太×尾上右近W主演 ミュージカル『衛生』〜リズム&バキューム〜 開幕!

「汚いミュージカルをやろう」。そんな構想が膨らんだのは、2015年のこと。
古田新太が出演し、福原充則が脚本を手がけた舞台『いやおうなしに』の上演がきっかけとなり、
企画がスタートしたミュージカル『 衛生 』〜リズム&バキューム〜。2018年に『あたらしいエクスプロージョン 』で
岸田國士戯曲賞を受賞し、連続ドラマ『あなたの番です』の全話を執筆した福原充則が書き下ろした新作。
福原にとって初となるミュージカル作品の舞台化で、全ナンバーの作詞も手がけます。

脚本・演出の福原充則と古田新太の発案から生まれた本作は、昭和30年代を舞台に
登場人物が全員悪者、欲望のためには手段を選ばず、泥臭くも自らの人生を生き抜く人々の物語。
排泄物を肥料として扱う業者一家の悪行三昧を、ポップかつグロテスクに、それでも
どこかあっけらかんと描いていく異色のミュージカルです。音楽をいきものがかりの水野良樹、
益田トッシュ、振付を振付稼業air:manが手がけ、主演には演劇界の鬼才・古田新太、
歌舞伎俳優であり、唄い手と して清元栄寿太夫を襲名した尾上右近、
共演に元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の咲妃みゆ、石田明(NON STYLE)、
ともさかりえ、六角精児など個性溢れるキャストでお届けします。

初日の開幕に先駆け、2021年7月8日(木)、東京都港区のTBS赤坂ACTシアターにて囲み取材と公開ゲネプロが行われました。

【囲み取材の様子】

囲み取材に登壇したのは、諸星良雄役の古田新太さん、諸星大役の尾上右近さん、花室麻子/ 諸星小子役の咲妃みゆさん、
代田禎吉役の石田明さん、瀬田好恵役のともさかりえさん、長沼ハゼ一役の六角精児さんの6名。

Q:開幕にあたっての心境は?

古田さん「連日のリハーサルで疲れております。明日は多分、ヘトヘトだと思います。
(楽しみと不安のどちらが大きいかと言われれば)お客さんの前でやれるのは、
半分だとしても、どういう反応が返ってくるか楽しみですね。それによって僕等の芝居も
変わってくると思うので。こういうご時世ですけども、待って下さっている方も
いらっしゃると思うので、我々はやる気満々でやっていこうと思います。」

尾上さん「私もミュージカルの経験は殆ど無い中で、今回、こういった力強いミュージカルに呼んで頂きまして、
本当に嬉しく思っております。そしてこういうご時世の中で、こういった作品に皆さんが出会って頂いて、
楽しんで頂けたらなと思っております。」

咲妃さん「今までの舞台人生で経験した事の無い出来事が日々巻き起こっていて、
漸くここまで辿り着いたかという感じですけども、無事にお客様にお届け出来る様に
健康第一で頑張りたいなと思っております。」

石田さん「ミュージカルという事で、僕は一回、ガッツリお断りをしたんですよね。なんですけど、
プロデューサーと演出家さんが、わざわざ「ルミネ the よしもと」まで来て下さいまして、
どうしても出てくれと。何を見てそうなったのか分からないんですけど、出てくれと言われて、
最悪、歌っているフリをして滅茶苦茶上手い人に音を入れてもらうので…と。
それでいける思ったらメチャメチャ歌わされています。なので詐欺に会った気分です。
(ミュージカル『衛生』は)詐欺集団やと思っています。」

ともさかさん「私はミュージカル初挑戦なんですけども、私も石田さんと同じ様な状況で。
個人的に私、ミュージカルの大ファンで。なのでこの聖域だけは侵してはいけないと心に決めていたので、
それを破ってしまったという事で、私もお引き受けして良いか悩んだ時も、演出家が力強く
「大丈夫です」と仰るんですが、何が大丈夫なのか未だにさっぱり分からないんですけど、
何かあったら演出家のせいにしようと思いつつ。本当に素晴らしいキャストの方に囲まれて、
(劇中には)本当に酷い人しか出てこないんですけど、でも不思議な爽快感のある
他にはないミュージカルに仕上がっていると思うので、この作品でミュージカルデビューが出来るのは
とても幸せな事だなと思っております。」

六角さん「ちょっと前までやっていたミュージカル(「レ・ミゼラブル」)とは大分違うミュージカルに
なっていましてですね…」

古田さん「そんなに変わんない。」

六角さん「変わんないんだけどね。中身はね……いや、大分変わるな。人間が生きてるという意味では
あまり変わらないんだけどね。ただ反応は凄く楽しみですね。今年は何かミュージカルに包まれて
生きている感じがしてね。珍しい一年だなと思っていますけども。
特に今回のお芝居の反応は全く私も分からないので、これは楽しみですね。」

Q:本作はどういう経緯で誕生したのか?

古田さん「元々、福原君と別の仕事で一緒になって。基本、下ネタが好きなんですけど、
いわゆる性癖とか、そういうヤツはもう大分やったから、”もう一つの下ネタやろうよ”って。
それはやっぱりウンコとかだろうな、っていう。もうどうせだったら音楽劇という
Excuseを付けずにミュージカルと名乗ってしまえ!みたいな。元々ミュージカルって、ゲスな物ですから。
昔からある三文オペラとか「ロッキー・ホラー・ショー」を僕もやっていますけど、
下ネタが多いミュージカルもいっぱい有って、それでもハツラツとした気持ちでお客様に帰って頂くというのが
ミュージカルの良さだと思って。その為にはTBSさんのお力も借りてこの様なスターを集めまして、
汚ったないミュージカルをやろうというのが発案です。」

Q:本作はジャンル的にどんな位置なのか?

古田さん「「酷い」です。もしチケットを取られて、どうしようかと悩んでいるなら
多分、観といた方が良いと思いますね。こんな御時世ですが、その面の対策は僕等必死でやっているので、
その中で思いっ切り汚い物を見せますので。いわゆる、観てないと何も言えないぜ、という事ですね。
批判も喜んで受けますし、痛快でしたという言葉も期待してます。」

Q:自身ミュージカル初出演との事だが、普段の歌舞伎とは違うのか?

尾上さん「勿論それは違いますし、僕も歌舞伎以外の経験もまだまだ少ない中で、
違いの方が多く感じられて、自分も稽古中にその違いに戸惑いながら、
どうしてよいか分からないという中で、演出の福原さんをはじめ、皆さんに助けて頂きながら、
やらして頂く中で、共通点も見つかる所もありますし、歌舞伎らしい演出を取り入れて頂いたり、
何よりも、人間力と言いますか、生きる力みたいな物をどういう角度から描くかというと、
割と歌舞伎も”エログロ系”はお得意なので、そういう意味では共通点もあるなと感じながら
強く生きている姿を自分なりに、大を演じたいなと思っている次第です。」

Q:先程の舞台人生で経験した事のない出来事のくだりを詳しく。

咲妃さん「これまで生きて来た中で、やや避けて通って来た道のど真ん中を突き進んでいるというか…
伝わりますでしょうか?お稽古の時点からアワアワしちゃったんですけど、
それはいわゆる「お下(しも)」な内容を表面的に捉えていただけであって、もっと深く人間性を…」

古田さん「……お下って。お、を付けると余計にいやらしい。」

咲妃さん「人間性を掘り下げていくミュージカルという事を、自分の中で腑に落ちた時に、
一気に「よし!やるぞ!」という気持ちが湧きました。今はやる気満々です。」

Q:キャストの視点から今作について戸惑った部分は?

石田さん「咲妃さんと一緒するシーンがあるんですけど、ダメ出しをされた所を
僕がうる覚えやったりして、咲妃さんに聞くんですよ。「ダメ出しの箇所、何か言うてましたっけ」
というキッカケのワードが大体下ネタなんですよ。俺が凄く陰険なセクハラしているみたいで、
そこは凄く戸惑いましたね。気まずい空気になりまして、気をつけなあかんなと思いました。」

Q:ミュージカル好きと話されたが、いつも見ている作品と今作との違いは?

ともさかさん「私はド直球のキラキラミュージカルが好きなんですけど、日々このお下なワードに
囲まれていると、なんというか、古田さんや右近さんがそういうワードを連発する程、
カッコ良く見えてくるというか、ある意味、これはこれで凄くキラキラしているなと。
本当にエログロ満載ですし、もしかしたら敬遠される方もいらっしゃるかもしれないんですけど、
本当にカッコいいミュージカルナンバーにのせられると、不思議な感動があって、
自分が出ていないシーンでも感動しちゃうんですよね。稽古場から楽しませて頂いています。」

Q:7月12日に東京都に緊急事態宣言が発出され、宣言下での上演となるが、一俳優としてどのように受け止めているか?

古田さん「ミュージカルとは楽しい物だと僕は思っているので、本当は終演後に皆でご飯を食べながら、
お酒飲みながらべらべらと喋って面白かった、面白くなかったというのが楽しいと思うんですけど、
今回ばかりはそうもいかないので、先に吞んで来て下さい。酔っぱらった感じで観て頂ければ、
観終わった後、何が行われていたか分からなくなるのでそれ位が楽しいと思います。
皆さん気楽に足を運んで、(感染対策には)十分注意をしているので、お客さんはマスクを外せませんけども、
マスクの下でくっくっく、と笑って欲しいなと思います。与えられた環境をクリアする為の努力と、
楽しんでもらう為の努力はこの1ヵ月半、皆でやってきましたので、是非「バカだなこいつら」と思って、
楽しんでい頂ければ幸いです。」

【あらすじ】

昭和33年、水洗トイレが普及する前のお話。

し尿の汲み取り業者「諸星衛生」は、社長の良夫(古田新太)、息子の大(尾上右近)を中心に、
利益を出すためなら殺人も厭わないという経営方針でのし上がってきた。
地元の政治家・長沼ハゼ一(六角精児)をバックにつけ、庶民のわずかな資産を吸い尽くすべく、
さらなる経営の拡大を画策している。一方、諸星衛生のモテない従業員・代田禎吉(石田明)は、
恋心を寄せる事務員・花室麻子(咲妃みゆ)を、大に身勝手な理由によって奪われたことで
モテない恨みをくすぶらせていた。麻子が、お腹の中に命を宿したまま悲惨な最期を迎えたことで、
禎吉のモテない恨みはさらに加速する。昭和50年、麻子の残した娘・小子は18歳になっていた。
諸星衛生の経営は、良夫から大へと事実上の実権が移り、地元の経済を隅々まで制圧していた。
その裏で、かつてのライバル業者だった瀬田好恵(ともさかりえ)が、逆襲の機会を窺って、
怪しい組織を率い、その規模を拡大していた。そんな中、庶民からの搾取の効率化を進める長沼は、
大を起用する一風変わった一計画を進めることになる。計画を聞きつけ、
水面下で諸星衛生に復讐を誓う者たちが集い始める。

好恵、禎吉、そしてまたひとり――

【TBS赤坂ACTシアター ステリルエアージャパン紫外線殺菌装置を日本初導入】

TBS赤坂ACTシアター内観

TBS赤坂ACTシアターではステリルエアージャパン社の強力な紫外線殺菌装置を導入。
空調機の中を通る空気に高出力の紫外線を照射し、常に殺菌・ウイルス不活性化された
安全な空気をお客様にお届け。この装置は米国で開発され、米ホワイトハウスや国防総省などの
政府重要施設に採用されています。独自の技術で空調機の中に組み込まれた殺菌装置は、
世界でも他に類を見ない強力な紫外線を照射し続ける事で、劇場内の空気を常にクリーンに保ちます。
日本でこの技術を導入した劇場はTBS赤坂ACTシアターが初。

ステリルエアージャパン製紫外線殺菌装置

この装置から照射される強力な紫外線は、新型コロナウイルスの不活性化に高い効果がある事が
公的機関により実証されています(※注1)。勿論、客席のお客様はじめ出演者・スタッフの人体には無害。
ACTシアターでは、装置設置の前と後とで館内の空気検査(※注.2)を行いました。この結果、
客席とステージ上は 98%浮遊菌が減少、最高レベルの衛生状態が求められる
食品工場の基準をはるかに上回りました。どうぞ安心して御来場ください。

※注1:米国土安全保障省、米環境保護庁、イタリア保健省の検査による
※注2:日本微生物クリニック調べ。 1m³あたり菌数;食品工場基準100以下に対し、ACT客席ステージは4

 

【ミュージカル『衛生』~リズム&バキューム~公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2021年7月9日(金)~7月25日(日)
大阪公演:2021年7月30日(金)~8月1日(日)
福岡公演:2021年8月9日(月・祝)~8月11日(水)

<会場>
東京:TBS赤坂ACTシアター
大阪:オリックス劇場
福岡:久留米シティプラザ

<公演時間>
約3時間5分(20分間の途中休憩を含む)

<料金>
S席:13,500円 A席:10,000円
(全席指定・税込/東京・大阪・福岡共)
※未就学児入場不可・ひざ上での鑑賞不可。

<披露楽曲>
『第一幕』
S1:し尿の歴史
S2:諸星親子のテーマ(前段)
S3:諸星親子のテーマ(うんこ)
S4:長沼のテーマ
S5:麻子のテーマ
S6:禎吉のテーマ
S7:好恵のテーマ
S8:帰り道のテーマ
S9:アル中のテーマ
S10:パチ中のテーマ
S11:諸星親子のテーマ(性欲)
S12:人の仕組みのテーマ
S13:平塚音頭

『第二幕』
S14:箕倉のテーマ
S15:伊勢原市労働組合のテーマ
S16:老兵達のテーマ
S17:母への想いのテーマ
S18:コロッケとメンチのテーマ
S19:平塚市民のテーマ
S20:負けないで(のような短調の曲)
S21:諸星親子のテーマ(希望)

<出演者>
諸星良雄:古田新太
諸星大:尾上右近
花室麻子/大の娘 諸星小子:咲妃みゆ
代田禎吉:石田明(NON STYLE)
瀬田楢太:村上航
箕倉時子:佐藤真弓
瀬田好恵:ともさかりえ
長沼ハゼ一:六角精児

稲葉俊一
今國雅彦
尾上菊三呂
甲斐祐次
加瀬澤拓未
久保田武人
後東ようこ
高山のえみ
竹口龍茶
新良エツ子
八尋雪綺
江見ひかる
エリザベス・マリー
おでぃ(※)
かにえゆうき
鏑木信三
高橋伶奈

※ 出演者変更のお知らせ
本公演に出演を予定しておりましたダンサーの落合佑介さんは、諸般の事情により
やむを得ず降板することとなりました。出演を楽しみにされていたお客様には
心よりお詫び申し上げます。新たにダンサーのおでぃさんに
ご出演いただくこととなりましたのでご報告いたします。なお、この変更に伴う
チケット料金の払い戻しはございません。何卒ご理解いただき、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

<STAFF>
脚本・演出:福原充則
音楽:水野良樹(いきものがかり)、益田トッシュ
振付:振付稼業air:man
美術:稲田美智子
照明:斎藤真一郎
音響:藤森直樹
映像:石田肇
衣裳:髙木阿友子
ヘアメイク:大宝みゆき
アクション:渥美博
歌唱指導:益田トッポ
稽古場ピアノ:井高寛朗
演出助手:相田剛志
舞台監督:二瓶剛雄、廣瀬次郎
制作:相場未江、藤本綾菜
制作統括:笠原健一
デスク・票券:岩﨑泉希
アシスタントプロデューサー:小川美和
プロデューサー:熊谷信也
宣伝美術:トリプル・オー
宣伝写真:永石勝(トリプル・オー)
宣伝衣裳:堀井香苗
宣伝ヘアメイク:大宝みゆき、門永あかね、水口美穂
宣伝映像音楽:益田トッシュ
宣伝映像ディレクター:山口保幸
宣伝:雲林院康行、小澤理絵(キョードーメディアス)
公式HP:メテオデザイン
東京公演主催:キョードー東京/TBS/キューブ/ローソンチケット
大阪公演主催:サンライズプロモーション大阪
福岡公演主催:RKB毎日放送
東京公演後援:BS-TBS/TBSラジオ/TOKYO FM
企画製作:キョードー東京

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