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READY STEADY TOKYOーバスケットボール(3×3バスケットボール)開催

東京2020組織委員会(以下、組織委)は、2021年5月16日(日)に東京都江東区の
青海アーバンスポーツパークにて、主催テストイベント「READY STEADY TOKYOー
バスケットボール(3×3 バスケットボール)」を開催しました。

【当日の様子】

5人制バスケットボールの約半分のコートを使い、3人対3人でひとつのゴールに向かって
ボールをリングに入れることを競う「3×3 バスケットボール」。
ストリート発祥のバスケットボールとして行われている新世代スポーツとして注目され、2007年に
国際バスケットボール連盟(FIBA)が世界統一のルールを制定して競技種目化。
発祥当時はスリー・バイ・スリー、またはスリー・オン・スリーの名称でと呼ばれていましたが、
2017年に東京2020大会で正式種目にて実施される事が決定し、日本バスケットボール協会(JBA)が国内では、
「スリー・エックス・スリー」と呼称することを決めました。2012年からは国別世界選手権
(現在はFIBA 3×3ワールドカップ)やクラブチーム世界選手権FIBA 3×3ワールドツアーが開催されるようになり、
現在では世界大会にも182の国と地域が出場し、競技人口は43万人を超え、若者を中心に盛り上がりを見せます。

スポーツクライミングが行われるウォールの真横で3×3バスケットボールは行われます

施工途中のスタンド席にはテストイベント限定で「AOMI」のスタンドサインが

東京の観光名所、お台場地区にほど近い、江東区青海の青海アーバンスポーツパークが今回の舞台。
有明アーバンスポーツパークと共に東京2020大会のアーバンスポーツ種目の中心施設として
整備され、2020年3月にはスポーツクライミングのテストイベントが行われましたが、
東京2020大会の延期により、約1年間に渡って施設は休止状態となりました。
それから約1年2か月ぶりに青海の地にテストイベントが帰ってきました。

3×3バスケットボール開催時会場パース図【画像は設計段階のものであり、実際とは異なる場合があります】/©Tokyo 2020

3×3バスケットボール開催時会場パース図【画像は設計段階のものであり、実際とは異なる場合があります】/©Tokyo 2020

スポーツクライミング開催時会場パース図【画像は設計段階のものであり、実際とは異なる場合があります】/©Tokyo 2020

5人制サッカー(パラ)開催時会場パース図【画像は設計段階のものであり、実際とは異なる場合があります】/©Tokyo 2020

最上段は相当な高さになる観客席スタンド

巨大な円錐状の屋根が設置される予定のキャノピーのフレーム

東京2020大会期間中、スポーツクライミング、3×3バスケットボール、パラ5人制サッカーの
開催種目毎に、3つの会場パターンへと変化するという東京2020大会を象徴する会場で、
今回の3×3バスケットボールではコートを360°ぐるりと取り囲む、約7,100人を収容するスタンドが
設置されその中央部に高さ25m、直径約42mの「キャノピー」と呼ばれる円錐状の屋根が設置され、
悪天候や本番開催期における日中の強い日差しから選手とコートを守る役目を果たします。
テストイベントは5月14日(金)~16日(日)の3日間に渡り行われましたが、報道陣の取材が許されたのは
最終日の16日のみ。また、青海アーバンスポーツパーク自体がタイトな竣工スケジュールで建設されている為、
7月上旬の施設の最終竣工前でスタンド席も役半数が設置された段階で未完成であり、
「キャノピー」の屋根部分は設置されずオープンエア状態での無観客イベントとなりました。

出場選手はバスケットボール男子日本代表候補、及びU23日本代表候補の総勢24名がエントリー。
AからFまでの6つのチームが3日間のテストを戦い抜きました。

審判のコイントスにて先攻・後攻が決められます。

午前10時15分からは東京DIME所属で社会人でもある小松昌弘選手率いるチームAと
筑波大学男子バスケ部所属の横地聖真選手が率いるチームFが対戦する準決勝第一試合が開始。
10分間という短い試合時間の中でスピード感のあるゲームを展開し、20対17でチームAの勝利となりました。
プロチームと社会人の二足の草鞋を履く小松選手は、試合後のミックスゾーン(記者インタビューエリア)での
インタビューにおいて、「最高の会場ですね。五輪会場でのテストプレーができて凄く光栄です。
(コートを取り囲む)スタンドの椅子の多さとサーカスの様な天井がつくと聞いていますので、早く見たいなと思います。
(屋外会場なので)今日は風が吹いていて気になった選手もいると思うんですけど、僕は気にならず
無邪気にシュートを打ってました(笑)。コロナ対策に関しても、このテストイベントの合宿に入るまでの
毎日の検温・PCR検査を行っていただいて、非常に厚いサポートで助かっています。
プロ選手もさることながら、学生選手との対戦で吸収出来た事は沢山あった。
本番試合では特に海外選手からのプレッシャーや、逆にどれだ対戦相手にプレッシャーをかけてイライラ
させられるかが大きいと思うので、いい経験になりました。」と語っています。

テストイベントらしく、ゲーム以外でも様々な現場テストが行われています。
ストリート発祥という経緯、競技とエンターテインメント性の2つを融合させ、
新しいスポーツ体系を試行するという競技演出の性格上、DJによる会場BGMの臨機応変な選曲、
そしてMCの競技中のゲーム進行や新型コロナウイルス感染症の注意喚起のアナウンスが頻繁に行われ、
他のアーバンスポーツ競技に比べても全体的な会場の空気感の高揚度合が高く感じられます。

養生の為、ブルーシートがかけられたコート

準決勝第1試合終了後、朝方より不安定であった空模様から雨粒が。キャノピーが設置されていないという
本番前のテストイベントの弱点が露呈する形となり、続けて午前10時45分より開始予定であった
準決勝第2試合がコート上のコンデション不良により、実に約1時間45分の開始延期となり
このスケジュールの遅れに伴い、準決勝第2試合後に行われる予定であった3位決定戦が中止に。

天候が回復した12時30分頃からは秋田ノーザンハピネッツ所属の保岡龍⽃選手率いる
チームBと専修大学所属の野崎由之選手率いるチームDの準決勝第2試合がスタート。
試合後に保岡選手は「コロナの影響で最近は殆ど体育館での練習や試合だったので、
外のオリンピック会場でゲームが出来るというのは凄く良い経験になりました」と満足そうでしたが、
海辺の屋外コートという会場については「今日は風が吹いているので、屋根があると
もう少しシュートも安定するのかなと思うし、昨日は好天で日差しが強く、
試合中に光線がまぶしかった」と話し、天候不順が要因とはいえ、準決勝第1試合から
実に2時間近くの間が開くというイレギュラーな環境となった事については、
「この3日間でイベント進行の一時中断が初めてだったんですが、スケジュールが決定次第、
スタッフの方が逐次知らせてくれたのでやりやすかったのですが、試合前の
アップをする時間が5分位しかなく、もしかしたら1試合でメダルの色が確定してしまうような
状況もあるかとは思うので、アップの時間を確保して欲しいなというのはありました。」と
イレギュラーが起こっても、試合にしっかりと臨める環境を作って欲しいという改善点を話されました。

シューズを小刻みにコートに擦り付け、状態を確認する小松選手

両チームの選手が出そろいますが、全員足元を気にしています

準決勝第2試合終了後、13時30分より、3日間のテストイベントの最後を締めくくる
決勝戦が行われる予定でしたが、またしても空模様が悪化。報道陣もカメラ機材にレインカバーを装着し始めます。
そしてチームAとチームBの決勝対戦の両チームがコートへとMCのメンバーコールと共に
登場しますが、シューズの裏をしきりにコートに擦り付け、足元状況を不安そうに確認。
選手8人が登場しても、全員が屋根のないコートの滑り具合に決して明るいとは言えない表情をみせます。

 

試合中止が決まり控室へと引き上げる両チームの選手達

そしてフィールドモニターにシートが被せられ、現場協議により無情にも天候悪化による
コンディション不良により、決勝戦の中止が決定。

表彰式で模擬選手として整列する組織委スタッフ

掲揚される日章旗

コート上では、組織委スタッフによる模擬表彰式が行われ、”エアメダル授与”と
日章旗の掲揚、そして優勝国国歌として君が代が場内に流され、
3日間に及んだ3×3バスケ ットボールのテストイベントは幕を閉じました。

2021年7月24日(土)~7月28日(水)の5日間、青海の地で熱戦が繰り広げられる3×3バスケットボール。
選手達の活躍を期待せずにはいられません。

【READY STEADY TOKYOーバスケットボール(3×3バスケットボール)開催概要】

東京2020テストイベントの公式サイトはこちら

<日時>
2021年5月14日(金)~5月16日(日)

<会場>
青海アーバンスポーツパーク

<実施競技>
3×3バスケットボール 計19試合(3日間合計)

<参加選手>
24名(6チーム、日本のみ)

<参加関係者>
運営スタッフ:約230名(内、組織委スタッフ90名、ボランティア50名)

<主催>
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

©Tokyo 2020

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