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ノートルダム・ド・パリ観劇記 ークリエイター編

日本初上陸を果たしたフランス・パリ生まれのミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」。

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原作となる歴史小説はフランスを代表する詩人、小説家、戯曲家である”ヴィクトル・ユーゴー(1802〜1885)”によって書かれた作品で彼の代表作としては他に昨年映画化され、国内でも大ヒットとなった小説「レ・ミゼラブル」などもある。

生涯を通して多くの傑作を世に残し、名声と成功を得るとともに、作品にも影響を与えている政治活動へも自ら力を注いだ。

共和派の父と王党派の母の間に育った事もあり、両親間に確執が存在するという複雑な家庭環境も作風に影響している。

(ディズニーに興味を持たれている方が多く見てくださっていると思うので、補足をすると「ノートルダム・ド・パリ」は「ノートルダムの鐘」と原作が同じ作品だ。)

この人気小説を新たな舞台作品にしようとしたのがカナダの作詞家”リュック・プラモンドン”とベトナム生まれの作曲家”リシャール・コッシアンテ”だ。2人は独自のスケールとジャンルを展開し、新たな世界を築き上げた。伝統的なヨーロッパのオペラのスタイルを残しつつ、現代のライブやコンサート、ショーの演出や近代の舞台技術を取り入れた「新しい形のコンテンポラリー・ポピュラー・オペラ」というコンセプトがまとまった。後にアジア圏では同作が「フレンチ・ミュージカル」という新たなジャンルを作り上げることになる。

英訳詞は「タイタニック」や「愛と青春の旅立ち」の作詞をした”ウィル・ジェニングス”が担当。演出、振付、照明に世界的エンターテイメント集団「シルク・ド・ソレイユ」を手がけたメンバーも参加しており、音楽や脚本だけでなく、壮大な舞台装置も見逃せない。

プロデューサーである”シャルル・ターラー”と”ニコラ・ターラー”は「スペクタクル・ミュージカル」だ、とも言っており、「ノートルダム・ド・パリ」は音楽と歌とダンス、すべてを揃えた豪華で壮大なエンターテイメントの代表作となっている。

15カ国で上演され800万人もの動員を記録した「ノートルダム・ド・パリ」。

残念ながら残すは名古屋公演のみとなってしまったが、現時点では今年一番見逃せない舞台ではなかろうか。

 

【公演情報】

公式ホームページはこちら

  • 東急シアターオーブ(2013年2月27日〜3月17日)
  • 梅田芸術劇場メインホール(2013年3月21日〜3月24日)
  • 愛知県芸術劇場大ホール(2013年4月5日〜4月7日)

 

 

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