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『あずみ​~戦国編~』稽古場公開!

小学館発行の漫画雑誌「ビックコミックスぺリオール」に1994年から2008年まで連載された漫画家小山ゆうによる時代漫画「あずみ」。
戦国末期の世を舞台に刺客として育てられた少女あずみが乱世に暗殺者として身を投じていく物語は現在までに累計1000万部以上を売り上げ2003年・2005年には女優の上戸彩主演による映画が公開されました。

そして2020年3月元欅坂46の女優・今泉佑唯を主演に据え、約4年ぶりの舞台化が実現。
2020年2月14日(金)の公演成功祈願・制作発表会見に続き、2020年3月5日(木)東京都内某所にて稽古場の公開が行われました。

【稽古場公開の様子】

公演初日を控えた都内某所の稽古場。本作の構成・演出を務める岡村俊一さんから本日の公開稽古の場面説明が。

最初の場面は冒頭、あずみ登場のシーン。

本稽古に入る前に軽く流したバージョンも披露され、いざ全力で稽古に入るとあずみ役の今泉さんを始め、役者陣の表情と声が一変。稽古場が殺気立ちます。

加藤清正役の久保田創さんの口上と共にシーン冒頭から鬼神の如く、今泉さんがスピード感抜群の太刀捌きで男共を切り刻んでいきます。
そして清正が登場しあずみと対峙。「御命頂戴!」と今泉さんが叫んだ所で1シーン目が公開終了。

続いての場面は、あずみにとって最大の敵である小松準弥さん演じる美女丸が登場するシーン。山本亨さん演じる小畑月斎が育て上げた刺客の子達が束になってかかっても叶わない、原作漫画内でもトップクラスの実力の美女丸は岡本さんの「最初から全力で大丈夫だよな?」の一言で全力稽古をやる事に。

「俺が遊びたいのはあずみちゃんだけさ」とあずみ達を探しながら、観ている側が身震いする程、流麗な動きで敵を片付けていく美女丸。


緊迫のシーンを役者一同が見つめる中、一人満足そうな様子の井上勘兵衛役の吉田智則さん

あずみを庇った刺客の子供達の一人、あまぎがやられてしまい、応戦をするあずみ。
真剣を交わす殺生を楽しんですらいる美女丸にあずみは敵意を剥き出しにしますが……

緊迫した空気のまま間髪を入れずに行われた第3の場面は、物語終盤あずみ達が秀頼救出の為、大阪城の決戦へと向かうシーン。今回の公開稽古中、最長となる5分超えのロングシーンであり総当りの合戦模様に休憩を入れず全力で稽古に臨みます。

勘兵衛が徳川軍の猛攻を食い止める中、徳川方であるあずみが助太刀に入ります。
「爺が死に、仲間も刺客にやられました。俺はもう一人です!」と絶叫するあずみに勘兵衛に仕える忍びの味方良介さん、高橋龍輝さんのWキャストで演じる飛猿が「勘兵衛様、あずみならあるいはこの城から脱出出来るかもしれません。」と進言し、勘兵衛を突き動かします。

と、以上の3シーンで終る筈であった公開稽古ですが、ここで岡村さんより、「この位にしようかと思ったけど、もう1シーンやろうか?今泉。」と一言が。
”結構キツい所ばかり選んでる”という岡村さんが最後に選んだ4シーン目は、あずみと共に月斎に育てられた刺客の子である、瀬戸利樹さん演じるうきはがあずみと共に大阪城を脱出しようとするシーン。

岡村さんの大胆な場面選びに思わず今泉さんも「そんなに見せて良いんですか?!」と驚きの声を挙げますが、「本公演はこの公開稽古の5倍以上の殺陣があります。」と意気揚々の岡村さん。

敵の猛攻を何とかしのぐあずみとうきは。何としても二人で大阪城を抜け出そうと奮闘する二人ですが、あずみに「本丸を抜けたら川面に走れ!絶対に後ろを振り返るな!」とあずみの囮になるべく大立ち回りを演じます。儚い恋心にも似た切ない台詞をお互いに交わす二人。
あずみの為に命を投げ打つうきははそして……

熱演で燃え尽きた瀬戸さんを介抱する今泉さん

ここで岡村さんよりストップの声が掛かり、約20分に及んだ公開稽古は凄まじい熱気を帯びたまま終了しました。

【囲み取材の様子】

公開稽古終了後、場所を屋外に移し、今泉さん、瀬戸さん、味方さん、高橋さん、神永さん、小松さん、吉田さん、そして岡村さんが登壇しての囲み取材が行われました。

稽古も佳境を迎えているかと思うが、現時点での感想はいかがですか。

小松さん「座長の今泉さんは本当に明るくて。僕はあずみへの最強の刺客という役でやらせて頂くんですけど、カンパニーは楽しく稽古をやっています。」

高橋さん「毎日楽しく全力で皆、稽古をしていて、僕自身は今回、味方君とWキャストという事で色々と二人で話し合いながら、お互いに役を今も作っている最中なので、本番は良い飛猿を見せられるように取組みますので、楽しみにしていて下さい。」

瀬戸さん「本当にキャストの皆さんが凄く優しくて、僕も付いて行くのに必死なんですけど、何とかうきはとして頑張っていけるよう、一所懸命やりたいと思います。」

今泉さん「本当に楽しくて凄く皆さんが明るく優しいですし、私は初めて殺陣をやるので沢山ご迷惑をおかけしてしまうんですけど、それでも付き合って下さって、みんな大好きという感じです。」

味方さん「稽古を通して、本番まで2週間を切った所なんですけど、まだまだ上に行けるなと思っている段階ですね。”皆の最大限”がまだ出ていないので、これから先、何処まで一番のMAX値が上げられるのかなというのが楽しみな状況です。」

神永さん「楽しさの中でも熱量が凄いので、疲労が少し見えた時に岡村さんが「頑張ろう!」という一言を下さって、楽しさの中にも一つ引き締った部分があるのでそこがとても素敵だなと思います。」

吉田さん「男ばかりの暑苦しい稽古場ですけども、ずーみん(今泉さん)の明るさで助けられています。僕は遅れての参加だったんですけども、その時には台詞も殺陣も、彼女は一通り全部頭に入っていましたから、後はブラッシュアップしていくだけだと思います。」

岡村さん「昨今の状況、不安な中で稽古をしているという事は色々とあるんですけども、何とかここまで皆が一所懸命磨いて来た物を10日後、お届けできればと思っています。」

共演者からみた、座長『今泉佑唯』はいかがでしょうか。

瀬戸さん「凄く座長っぽいですよ。何日か前に僕達に向かって激励というか、一言を頂いた時に、凄く今泉さんはあずみの為に本当に一所懸命に尽くしたいなという思いをさせてくれた言葉も有ったので、そこは自分達が本当に思いもよらない所で言葉をかけてくれた事もあったので、そういう所で気を使ってもらったり、知って頂いている所があり難かったなと思います。」

座長を経験してみていかがですか。

今泉さん「凄く毎日がプレッシャーで不安もありますし、大丈夫かなって毎日、周りの方の目を気にしながらになってしまっているんですけど、やるしかないと思いますし、この作品に携わっている方全員が、「あずみ最高だな、楽しいな」と思える作品を皆で作り上げたいので、今はそれに集中して、そのために皆で頑張れたらなと思います。」

今日の公開稽古で殺陣のシーンの連続でしたが大変でしたか。

今泉さん「あんなに連続で殺陣のシーンをやったのが今日が初めてだったので、ちょっとヘトヘトになりました。通し稽古はやっていたんですけど、殺陣のシーンだけが続いたのは初めてだったので、本番は皆で逞しい姿をお見せ出来るように頑張ります。」

最後に本番に向けての意気込みをお願いします。

今泉さん「本番まで10日を切ってしまって、今から焦っても逆に怪我をしてしまったりとか、不安になっちゃうので、後は一つ一つを少しずつ伸ばせていけたら良いなと思いますし、誰一人欠ける事無く本番を乗り切れたら良いなと思います。皆体調に気をつけて欲しいです。」

一同「頑張ります!よろしくお願いします!」

【あらすじ】

時に慶長五年、関ヶ原・・・。合戦の傷跡も生々しいこの地に、赤子の泣き声が響き渡っていた。
生きる術を持たぬその子を拾い上げたのは、「枝打ち」という密命を負った小畑月斎。
そして十年後、月斎の育て上げたあずみ、うきはは、仲間と共に豊臣恩顧の大名を次々と暗殺してゆく。

加藤清正の重臣井上勘兵衛、またその忍びの頭・飛猿はいち早く味方の大名を狙う刺客の存在に気が付く。
大坂城では、味方の大名を次々に暗殺され淀の方が怒り狂っていた。
これから家康と天下をかけて戦おうというこの時に、総大将たる豊臣秀頼は、戦いにまったく興味を示そうとしない。
天下を再び手中に収めるには、なんとしてもあずみを討ち取らなくてはならない。

刺客には刺客を・・・。あずみを斬るために勘兵衛は、
人を斬ることだけが生き甲斐という一人の手練れ最上美女丸を呼び寄せる。

なぜ、オレは人を斬らなければいけないのか・・・。
初めて感じた、人を斬るということへの恐怖。
己に課せられた過酷な運命に翻弄されながらも、次々と人を斬っていくあずみ。
数々の出会いと死別・・・。そしてついに始まる戦。そのとき、あずみの選んだ道は・・・?
あずみが己の使命の果てに見いだしたものとは・・・?

 

【『あずみ~戦国編~』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2020年3月14日(土)~3月29日(日)
大阪公演:2020年4月4日(土)・5日(日)

<会場>
東京:Bunkamuraシアターコクーン
大阪:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

<公演時間>
約2時間20分(15分間の途中休憩を含む)
※多少前後する場合有り。

<料金>
東京:
S席10,500円 A席8,500円
コクーンシート5,500円
※コクーンシートは特にご覧になりにくいお席です。ご了承の上ご購入ください。

大阪 : 全席指定10,500円(税込)

U-25チケット : 6,000円(税込)
※U-25チケットはご観劇日当日25歳以下の方が対象のチケットです。ご観劇日当日開演45分前より「劇場内引換所」にてチケットと年齢が確認できる身分証をご提示の上、座席券とお引換 ください。
※取扱プレイガイド 東京公演:ローソンチケット大阪公演:チケットぴあ、ローソンチケット、e+(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可

<出演者>
あずみ:今泉佑唯

うきは:瀬戸利樹

飛猿:味方良介/高橋龍輝(Wキャスト)
豊臣秀頼:神永圭佑
美女丸:小松準弥

吉田智則:井上勘兵衛

加藤清正:久保田創
河合健太郎
富岡晃一郎(友情出演)
松本有樹純
濱田和馬
久道成光(劇団4ドル50セント)
桑畑亨成(イケ家!)
江浦優大
河本祐貴
藤栄史哉
宮川康裕
大岩剣也
尾形歩南

月斎:山本亨

淀の方:有森也実

<STAFF>
原作:小山ゆう(「あずみ」小学館刊)
構成・演出:岡村俊一
潤色:渡辺和徳
音響:山本能久
照明:熊岡右恭
映像:ムーチョ村松
特効:南義明
殺陣:清家利一
演出助手:松本有樹純
舞台監督:中島武
宣伝美術:山下浩介
宣伝写真:神ノ川智早
制作:與儀早由
協力:小学館
企画制作:アール・ユー・ピー
主催:エイベックス・AY・ファクトリー/サンライズプロモーション大阪(大阪公演)

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