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Red Bull Box Cart Race Tokyo 2019.開催!

エナジードリンク・ブランドのレッドブルは2019年10月6日(日)、東京都稲城市・神奈川県川崎市のよみうりランドにて手作りカートのクリエイティビティとタイムを競うレース、「Red Bull Box Cart Race Tokyo 2019.(レッドブル・ボックスカート・レース東京2019)(以下BCRT2019)」を開催しました。大きな賑わいを魅せた当日の様子をお伝えします。

【当日の様子】

ボックスカートは1950年代、アメリカの子供達が石鹸箱に車輪をつけたおもちゃで坂道を転がせた事が起源とされています。海外では「Soapbox Car」「Soap Cart」と呼ばれる、エンジンやモーターといった動力源を一切使用しない手作りのカートを使用したレースは世界中で開催される大人気のレースイベント。
その中でレッドブルが開催しているのが「レッドブル・ボックス・カートレース」です。
2000年、ベルギーで第1回大会が開催されて以降、世界中で110回以上の大会が開催されていて、日本では2009年に東京都江東区のお台場夢の大橋、2012年には東京都江戸川区の葛西臨海公園、2017年には東京都港区の赤坂サカス周辺と、過去3回開催され、今回が4度目の国内開催となります。一般公募により選ばれた45チームと特別枠の12チームの計57チームが出走し、カートの独創性である「クリエイティビティ」、レース前のステージパフォーマンスの「パフォーマンス」、最速記録を争う「レースタイム」の3つの審査基準で競われ、開催日となった10月6日(日)は前日までの季節外れの暑さも落ち着き、少し雨もぱらつく曇り空の下、朝からこの日を待ちに待った来場者がよみうりランド特設会場へと続々と足を運んでいます。

特設会場内では出走各車のピットエリア、主催者であるレッドブルのドリンクテント、スポンサーブース等が並びます。
中でも大人気だったのはキッチンカーエリアにて販売されていた今レースにゲスト参加する人気Youtuber「水溜りボンド」と「東海オンエア」とのスペシャルコラボフード。

彼らのファンが他のブースを圧倒する長蛇の列を形成。その独特の味を楽しみ乾杯にいそしんでいました。

勿論、会場であるよみうりランドのマスコットキャラクターのグッドとラッキーも来場者をお出迎え。

そして今回の舞台となるのは、よみうりランドの敷地外道路を利用した全長約300mの特設下り坂コース。

コース脇にはよみうりランドの目玉アトラクションのコースター「バンデット」が走り、時折聞こえてくる絶叫がレース前の気分を盛り上げます。

スタートからゴールまでの高低差は約25m、4つのコーナー、7箇所のタイヤスラローム、2つのキッカーと呼ばれるジャンプ台を備えたコースですが、注目は今回4度目の開催にして国内大会初登場となる、最終コーナーの第4コーナーに設けられたバンク「ザ・ウォール」。

道路形状としては、直角の左カーブとなっている場所をハイスピードで通過させる為に設置された高さ3mはあろうかというハイバンクですが、バンクの外側にはガードレールの類が取り付けられておらず、これが後に様々なドラマを生む事に。

なお今回はボックスカートレースと同時開催イベントとして、日本事務いす協会(JORA)が主催する事務いすを使った2時間耐久レース「いす1GP」が開催。
メインステージをスタートした参加者は猛スピードで専用特設コースへと雪崩れ込んで行きました。

12時30分より行われたオープニングステージには審査員を務めるスキージャンプの高橋沙羅さん、ホンダF1マネージングディレクターの山本隆司さん、B-Girlのamiさん、久保田雅人さん、アーティストのMattさんが登壇しそれぞれレースへの期待を話しました。

©Jason Halayko/Red Bull Content Pool

そして12時50分より、いよいよレースがスタート。北は宮城県から南は福岡県まで各チームが総勢57台の自慢のマシンでコースを爆走。
ステージパフォーマンスに異様に力を入れるチームも現れ「おバカなレースに大まじめ」の大会キャッチフレーズを大いに楽しんでいる様子です。

©Keisuke Kato/Red Bull Content Pool

しかし、いざコースに出ると様々なマシントラブルやクラッシュがそこかしこで発生。
中にはスタート台から1mも走れず時間切れで強制リタイアとなるチームも。

©Suguru Saito / Red Bull Content Pool

©Jason Halayko/Red Bull Content Pool

特に最大の難所となる「ザ・ウォール」で撃沈もしくはマシンを破損し、好タイムを目前に涙を飲んだチームは数知れず。最終的に出走57台中、ゴール扱いになったのは28台という完走率の低さがこのレースの奥深さを物語っています。

特別枠で出走した12チームも様々な趣向を凝らして自社アピールや宣伝を行いますが、中で一際異彩を放っていたのは、やはりYoutuberの2チーム。

♯18の水塗りボンド「無人島サバイバル号」♯56の東海オンエア「としみつ新しい鼻よ号」はコース沿いの多数のファンから声援を受けて爆走しますが、どちらも終盤、見事にクラッシュし、東海オンエアは右フロント周りを損傷しながらもゴールイン。水溜りボンドはあえなくリタイアに。

そしてBCRT2019のパートナースポンサーであるFWD富士生命のからの出走マシン♯30の「いくぜ、人生電車号」のドライバーとして登場したのは、レーシングドライバーの佐藤琢磨選手。2004年F1第9戦アメリカGPにて第3位、2017年のインディアナポリス500において、日本人そしてアジア人として初の優勝を成し遂げた、日本が世界に誇るレーサーの登場に会場は沸き立ちます。

普段、乗っているレーシングマシンとサーキットとは天と地程も違う環境で、後の囲み取材で事前に一度も「いくぜ、人生電車号」は試走をした事が無い、と、ちょっと心配だったという琢磨選手ですが、コーナリング中に観客に手を振る余裕を見せ、最難関の「ザ・ウォール」もバンクの外側から攻め込む圧倒的なライン取りを披露。大歓声に見送られる中、コースを後にしました。

17時30分過ぎより全てのレースを終え、表彰式が行われました。
ベストクラッシュ賞には♯22ロキ or ナチュラル「しあわせいっぱい七福神」、スピードキング賞には♯8「お米たべてー!」TEAM「おむすびころりん」、ビューティー賞には♯47SailupJapan Dream Team「GO TO Harvest Party」が受賞。

そして「クリエイティビティ」「パフォーマンス」「レースタイム」の3つの審査基準において最も高い評価を得たTOP3は、3位 ♯58横浜 CJ CAFE ライトニング「CJライトニング」、2位♯46竹虎「REIWA-125号・虎嘯」、そして第1位は♯34爆走!TOCHIGIモンキーズ「BANANA Cabriolet」が受賞し、副賞とトロフィーが各審査員より贈呈。

フィナーレには水塗りボンドと東海オンエアの2組も登壇し、感想を述べました。

そして最後は勿論、盛大にシャンパンファイトが行われ、約8時間に及んだレッドブル・ボックスカート・レース東京2019は幕を閉じました。

【審査員・選手囲み取材の様子】

ここではレース中、またはレース後に行われた選手、審査員の囲み取材のコメントをお伝えします。

『審査員・高橋沙羅さん』

本日、審査員を務められていかがでしたか。

高橋さん「審査員として参加させて頂くのは凄く緊張していたんですけども、色んなチームの
方々のパフォーマンスであったり、走りを見ていて純粋に楽しむ事が出来ました。」

印象に残ったチーム・カートはありますか。

高橋さん「やはり私はスポーツ選手なので、オリンピックの聖火リレーのパフォーマンス(♯9 OMOTENASHI「Room Runner 号)が一番印象に残っています。皆さん、スピードを出しながらコースを通過して行く中で、走っている最中にパフォーマンスをされているので、常に人を楽しませようとしている姿勢が凄いなと尊敬しました。」

『出場選手・佐藤琢磨さん』

30号車は素晴らしく度胸のある走りでしたが、いかがでしょうか。

佐藤さん「最初、ちょっと迷いがありました。でも「いくぜ、人生電車号」という事で思いっきり行きました。逆に僕がいかなかったら、オーバル(バンクがあるコース)なのにダメでしょう(笑)。インディでの経験が活きますね。バンクに行くまでに車体の重さとかが分かるんですよ。「これくらいで行けるかな…」というのは走りながらちょっとづつ勉強していたので、それが活きたと思います。」

イベントはいかがでしたか。

佐藤さん「凄く良いですね。こうやって自分達で物を作って、参加して時間を共有して楽しむというのは、泣きも笑いも両方あると思いますし、悔しさもあると思います。でも、全体的に凄く良いイベントだなと思いました。僕等がやっているサーキットレースとは勿論違いますけども、一切の妥協無く、それぞれの思いで作るという意味では一緒だと思うんです。タイムを出すだけでなく、見ている皆さんにどれだけ楽しんで貰えるか、そして自分達が楽しめるかという事が大事なイベントだと思うので、それを思い切りやってきたというのは、会場に居てもひしひしと伝わって来ます。」

ずばり、今日の走りは100満点中何点でしたか。

佐藤さん「100点です!(笑)」

『審査員・Mattさん』

印象に残ったチーム・マシンはありますか。

Mattさん「かぼちゃのやつ(ビューティー賞の♯47SailupJapan Dream Team「GO TO Harvest Party」)はかわいくて、シンデレラも凄く面白かった。あと70歳のおじいちゃんが運転しているチーム(♯44 チームワカイロ「じーじ 70歳になりましたCAR!」)は、亡くなった愛犬2匹をマシンに乗せて娘さんたちが応援している姿に感動しちゃって、おじいちゃんにもビューティー賞をあげたかったです。」

自身も参加したいとの事でしたがいかがでしょうか。

Mattさん「3日前にこの大会の動画を見たんですけど、初めて見た時に自分もちょっとやってみたいと思って。個人的にユニコーンが好きで、そういうのを作ってやりたいなと思っていて、レッドブルのキャッチフレーズに「翼をさずける」というのがあって、僕もユニコーンに羽を付けたいんですけど、さっき見たら、28号車がユニコーンだったので。ちなみにデザインも書いてきたんです。」

『審査員・山本雄史さん』

今日の感想をお願いします。

山本さん「今日初めてレッドブルのボックスカートを見たんですけど、正直、最初の印象は自分も作って出たい。その位、面白かったし、何よりも今日出場した57チームの皆さんが本当に個性豊かだし、自分は審査でしたが、中々見ていると楽しくて。元々、僕も物作りをやっていたので、そういった意味では最初の何台かを見た瞬間に作りたい!自分が乗りたい!が最初の印象でした。何より皆楽しそう。ピットにいっても隣のチームと仲良くなったりとか、このイベントが改めて良いイベントだなと思うのが今日の感想です。」

マシンを作るならデザインを極めますか。それとも速さを極めますか。

山本さん「僕、欲張りなので全部かな?(笑)今日、出走のマシンは皆さん手作り感満載で、走り出したらキャンバー(タイヤの接地角度)が着いて来てしまうような車もあったり、凄く面白くて。その編はキッチリと転がり抵抗が少なくて、先ずスピードを出す車作りをやって、あとは、いざという時に止まれる。この二つをちゃんとやれば、面白い物が出来るかなと思ったし、自分で乗りたい。琢磨がバンクを一番綺麗に周ったでしょう。彼も冗談で「インディでバンクには慣れてます」と言ってましたけど、楽しいイベントだと思います。」

これから参加したいという人に、車作りのプロとしてのアドバイスはありますか。

山本さん「参加車両全体をみて一番感じたのは、先ず、車が真っ直ぐ走れるように車を作る。正直、マシンを見せてもらって、例えば「トー(タイヤの進行方向に対する平行度)」があってないとか、そういう車も多分にみられたし。後、色々なタイヤ・ホイールを使うのは全然構わないんだけど、転がり抵抗を減らすという意味では、ベアリングをいかにどういう工夫をして、タイヤの回転をスムーズにさせるかというのと、直進性をどうやって真っ直ぐに進ませるかという車作りが最初は肝心かなと思います。今日見ていて、結構トーインなセッティングになっている車があって、キャンバー角がつき過ぎな車も。簡単に言うと車のアライメントがしっかりと付けられるようにするのと、しっかり止まれるブレーキを着ける事。」

と、各人からのコメントでした。

次回の開催は2021年と発表されたレッドブル・ボックスカート・レース、
ちょっとでも気になった方は参加してみてはいかがでしょうか。

 

【Red Bull Box Cart Race Tokyo 2019.開催概要】

公式サイトはこちら

<日時>
2019年10月6日(日)10:00開場 12:50レーススタート

<会場>
よみうりランド特設会場

<コース>
よみうりランド特設坂道コース
※よみうりランド敷地外
全長:約300m
高低差:約25m(スタート台からの高さ含む)
最大幅:約3.5m
最小幅:2.5m
コーナー数:4
最大斜度:不明

<料金>
参加費:無料
観覧:無料
(よみうりランドの入園には入場料が必要)

<出走者>
一般公募45チーム+特別枠12チーム:計57チーム
出走57台:完走28台

<入賞者>
優勝:♯34爆走!TOCHIGIモンキーズ「BANANA Cabriolet」
2位:♯46竹虎「REIWA-125号・虎嘯」
3位:♯58横浜 CJ CAFE ライトニング「CJライトニング」
ベストクラッシュ賞:♯22ロキ or ナチュラル「しあわせいっぱい七福神」
スピードキング賞:♯8「お米たべてー!」TEAM「おむすびころりん」
ビューティー賞:♯47SailupJapan Dream Team「GO TO Harvest Party」

<賞品>
優勝:2020年開催 F1™ 日本グランプリ観戦チケット
2位:2020年開催Super GT観戦チケット(ご希望の国内大会)
3位:Red Bull主催国内大型イベント観戦チケット

<出演者>
『審査員』
高梨沙羅(スキージャンプ)
山本雅史(ホンダF1 マネージングディレクター)
Ami(B-Girl、Red Bull BC One World Final 2018 チャンピオン)
久保田雅人(NHK 教育テレビ「つくってあそぼ」など)
Matt (アーティスト)

『ゴールレポーター』
ゴリけん
パラシュート部隊(斉藤優、矢野ペペ)

MC:AKO、YUDAI AOKI

DJ:DJ REN

協賛:FWD富⼠⽣命保険株式会社/ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社/
株式会社運動通信社/Indeed Japan 株式会社
主催:レッドブル・ジャパン株式会社

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