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歌舞伎俳優 中村京蔵「~ 中村京蔵 爽涼の會 『フェードル』~」フランス古典悲劇を歌舞伎ベースとした和様式での上演に挑戦

歌舞伎女方 中村京蔵。演劇の地平を模索し続け、世界中に歌舞伎を啓蒙してきた中村京蔵は
数々の自主公演を重ね、海外での歌舞伎の普及啓蒙活動に尽力、これまで34ヶ国60都市を訪問、
2019年には歌舞伎俳優としては初の文化庁文化交流使として任命を受け、キューバで初めて歌舞伎公演を行いました。
そしてこの度、自身主催の自主公演としては最後の公演となる“爽涼の會”において、
フランス古典悲劇の傑作『フェードル』(作:ジャン・ラシーヌ)が、
2023年8月19日(土)、20日(日)に東京都千代田区の国立劇場小劇場で上演されます。
本作は、フランス古典悲劇を、歌舞伎の様式美をベースにした和様式で上演するという試みです。

ジャン・ラシーヌ作の「フェードル」は、フランス古典悲劇の傑作と謳われ、ギリシャ神話の
「ヒッポリュトス」が原典で、そこから想を得ています。所謂、継母の邪恋がテーマで、
継子や恋敵との相克、そして破滅が描かれています。日本にも継母の道ならぬ恋をテーマにしたものは、
説教節・人形浄瑠璃・歌舞伎にも種々ありますが、中でも人形浄瑠璃から歌舞伎に輸入された
「摂州合邦辻」の玉手御前が夙に有名です。三島由紀夫は「フェードル」を歌舞伎に翻案(芙蓉露大内實記)し、
1955年11月歌舞伎座で、6世中村歌右衛門の主演で上演されました。
1980年2月、中村京蔵は蜷川幸雄氏演出のシェイクスピアの「マクベス」(日生劇場)の初演に衝撃を受けました。
小田島雄志氏の翻訳本のまま、人名も地名もそのままで、衣裳・かつら・大道具・小道具がすべて和様式で、
日本人の美意識で演出されていることに驚き、全く違和感がないことを知るのでした。
その後、蜷川幸雄氏が2015年に『NINAGAWA・マクベス』が配役を一新して再演されることになり、
魔女役のオファーを受け、懸命に蜷川演出を学ぶ日々が始まりました。元々、フランス古典悲劇の傑作
『フェードル』に興味を持ち、演じたいと長年模索していた中村京蔵は、『NINAGAWA・マクベス』の経験を踏まえて、
『フェードル』は歌舞伎をベースとした和様式で絶対出来ると確信を持ち、今回の実現に至りました。

翻訳は岩切正一郎、蜷川幸雄氏の薫陶を受けた演出家の大河内直子。
俳優陣は「21世紀の裕次郎を探せ!」オーディションをきっかけに芸能界入り、
映画『Fukushima ‘50』に加え、数々のドラマや舞台に出演。昨今は舞台俳優として
表現力に磨きがかかり、一方ではプロの画家としても個展を開催するなど、
「二刀流」の活躍も目覚ましい、池田努。『仮面ライダー龍騎』(2002年)に主演、
以降、映画・舞台など幅広く出演し、舞台『若き日の親鸞』(2023年)では
親鸞では悪役を演じ、活躍の場を広げている須賀貴匡。現代劇の女形として
数多くのヒロインを演じ、『ジョン王』(彩の国シェイクスピア・シリーズ)他、
劇団☆新感線などで類いまれな才能とキャラクターで様々な役を演じ、軽妙さも兼ね備え、
可憐さに定評がある植本純米。『NINAGAWA マクベス』、『海辺のカフカ』他、
多くの蜷川幸雄演出作品に参加してきている景山仁美。『十二人の怒れる男』(リンゼイ・ポズナー演出)、
『冬の時代』(大河内直子演出)、『血の婚礼』(蜷川幸雄演出)他出演多数、超実力派舞台俳優、青山達三。
国内外の舞台に参加し、日本舞踊坂東流の師範名取でもある小林亜紀子。
歌舞伎界からは、歌舞伎女方で中村梅玉一門らしい折り目正しい舞台姿に定評がある中村梅乃、
松竹子ども歌舞伎スクール寺子屋第一期生、成長目覚ましい醍醐晴が参加します。

【中村京蔵 爽涼の會『フェードル』予告映像】

中村京蔵 爽涼の會『フェードル』  2023年8月19日(土)・20日(日)国立劇場小劇場にて – YouTube

【クラウドファンディング実施】

中村京蔵 爽涼の會『フェードル』公演にあたり、クラウドファンディングを実施。
支援締め切りは6月30日23時まで。
申し込みはこちら

【中村京蔵 爽涼の會『フェードル』公演概要】

中村京蔵の公式サイトはこちら
中村京蔵 爽涼の會『フェードル』公式twitter:https://twitter.com/kyozo_kyoya

<公演日時>
2023年8月19日(土)18:00開演~・20日(日)12:00開演~/17:00開演~

<会場>
国立劇場 小劇場

<上演時間>
約2時間30分(休憩含む)

<料金>
10,000円
(全席指定・税込)

『チケット発売』
好評発売中

「チケット購入先」
中村京蔵HP:中村京蔵公式ホームページ (kyozo.jp)
E-mail:nakamura.kyozo@gmail.com
FAX:(03)3413-9150
イープラス(WEB/アプリ):https://eplus.jp/kyozo-kyoya/

「問い合わせ」
nakamura.kyozo@gmail.com

<出演者>
テゼ:池田努
フェードㇽ:中村
イポリッド:須賀貴匡
アリシー:植本純米
エノール:青山達三
テラメーヌ:景山仁美
イスメーヌ:小林亜紀子
パノープ:中村梅乃
テゼの太刀持:醍醐晴

<STAFF>
作:ジャン·ラシーヌ
翻訳:岩切正一郎
演出:大河内直子
照明:袰主正規
音響:内藤博司
映像:松澤延拓
協力:松竹株式会社
主催:中村京蔵

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