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浦井健治が演劇賞を受賞した「ホーム」作品に9年ぶりに挑む ミュージカル『アルジャーノンに花束を』東京公演間もなく開幕

原作は、作家ダニエル・キイスが1959年に発表した同名小説。日本でも発行部数300万部を超える名作であり、
小説を元に、アメリカ・カナダ・フランスで映画化され、日本でも2002年、2015年にテレビドラマ化されました。
ミュージカルとしては、2006年2月、日本初演を果たし、その演技に対し「第31回菊田一夫演劇賞」を
主演の浦井健治が受賞、さらに浦井は2014年の上演の際にも「第22回読売演劇大賞最優秀男優賞」を受賞。
2017年、2020年の上演時にも大きな話題となるなど、人々の心に深く刻まれた傑作ミュージカルです。

2023年4月26日(水)、東京公演の開幕を翌日に控え、東京都新宿区の日本青年館ホールにて、
囲み取材と公開ゲネプロが行われました。

【囲み取材の様子】

囲み取材には、チャーリイ・ゴードン役の浦井健治さん、ストラウス博士役の東山義久さん、
アリス・キニアン先生役の北翔海莉さんの3名が登壇。

Q:開幕を翌日に控えた今の心境は?

浦井さん「いよいよこの後がゲネで明日が初日という事で、自分にとってこの作品は
3回目の参加となるんですけれども、皆で紡いで来た初演からの気持ちというものを
お稽古場から沢山感じていて、感無量と言いますか、色んな思いがあって今、
立たせてもらっているな、という気持ちでいっぱいです。」

東山さん「あしたからいよいよ『アルジャーノンに花束を』の初日という事で、
これには十何年前からのスタートがありまして今回、9年ぶりに浦井君が帰って来るという事で、
僕は初参加なんですけども、前回までのストラウスという役を崩さない様に、
また、僕がするんだったら違うアプローチが出来る様な形で千秋楽まで皆で一丸となって
頑張っていきたいと思います。」

北翔さん「今回、この作品のオファーをいただいた時に、浦井さんの代表作でもありますので
私なんかで失敗をする訳にはいかないなと、いろいろなプレッシャーが大変にありまして、
兎に角、稽古場では浦井さんに付いていくので必死だったんですけども、
でも、浦井さんをはじめ、今回の出演者の皆様、そして上島先生と、本当に似た様な波長の方が集まってというか、
温かい空気に包まれた中でのお稽古だったので、凄く溶け込みやすかったですし、
浦井さんが培って来たチャーリイ・ゴードンの世界観に、新参者の私達でもスッと入っていけたので、
それは凄く良い稽古期間を過ごせたんじゃないかなと思っております。
なので、この温かいものを是非皆様に早くお届けしたいなという気持ちでいっぱいです」

Q:9年ぶりのチャーリイ・ゴードンを演じる上での苦労点や拘った点は?

浦井さん「今回は演出家が荻田さんから上島さんに変わった事もあって、そして僕にとっては
2023年の今回は、初めましての役のアプローチの仕方として向き合うという事が僕にとっては大きくて。
なので、今回バージョンを皆で作るという事が創作をする素晴らしさというか、
素敵さというものを感じさせていただいた稽古場で、充実していたなと思うのと同時に、
義君(東山さん)は、「DIAMOND DOGS」のリーダーでもあるとおもうんですけども、
皆からもリーダーと呼ばれていて、凄く場を和ませてくれているという、
役割分担ではないんですけども、結構ピエロ的な事もしてくれていて、凄く頼もしいアニキだなと思いながら、
どこまでも皆で温かく楽しく過ごして来れたなと思うので。凄く切なく温かい物語なので、
皆、内々に気持ち的には落ち込んでしまう様な悲しみに満ちた所があるんですが、
そこのシーンを踏まえても義君が皆を先導して作り上げてくれたというのは、僕は凄く感謝しています。
(東山さんの盛り上げは)下らない事を真面目な顔で言う、そんな義君の素敵な所が。
実験台となるネズミのアルジャーノンは、森新吾君という「DIAMOND DOGS」のメンバーが
演じていた役で、今回は長澤風海君がやられるんですが、そういった所もあって縁を感じていて、
リーダーがそれを俯瞰して、父性と言いますか父親としての、チャーリイやアルジャーノンを包む様な
葛藤をして下さるという役で参加をして下さっているのが、自分にとっては凄く大きくて、
有意義な時間だなと思いました。」

Q:初参加の2人は役作りの点で苦労した点は?

東山さん「前にやられている方が戸井さんと宮川さんという事で、僕の良く知っている方なんですけども、
僕とタイプが全く違うので、ドナーさんというパン屋さんの役もやったりだとか、チャーリイのお父さん役もやるんですけど、
どうみても中々(その役に)見えない所がありましてね、そこは千秋楽に向かってどんどんと進化していきたいと
思うんですけども、その辺が凄く苦労をしているというか、また一つ見せ場となれば良いかなと思っていますが、
彼のエレメント的な所で守っていければと思います。」

北翔さん「アリス・キニアンの役は原作を読ませていただいて、そして今回の台本を読んだ時に
自分の人生の経験して来た、又は実体験の色んな引き出しを蘇らせて、自分なりのチャーリイを
色んな事を必ず正確にちゃんと見届ける人、それでいてブレない裏切らないというものを
今回しっかり自分の中にテーマとして柱を立ててこの役に挑みたいなと思っていたので、
そこは色々なシーンで葛藤があるんですけども、強い女で行きたいなと思っております。

Q:演出・振付が上島雪夫氏に変わったが、演出面で夫々のキャラクターの何処に注目して欲しいか?

浦井さん「上島さんは振付家という名前もお持ちだと思うんですね。義君とは一緒に踊っていた
プレイヤーでもあって。そういう方なのでショーアップしていたりだとか、という所も長けているな、という様な。
ダンスで魅せる、じゃないですけど、そこがある意味では荻田さんの演出とは明らかに違う所かなとは思っています。
なので、その中ではチャーリイは1本筋を通して、変化のお芝居を見せていくという役割だと思うんですけど、
僕が凄くお2人に感謝しているのが、2人とも芝居を超えて”目で包んで”くれるんですよ。
北翔さんのアリスとのシーンなんかは、ある意味でリアリズムというか、その場の感情を大切にされる方なので、
涙を流されてその感情を受け取らせてくれるのが自分にとっては凄く大きくて、
チャーリイとして存在するにはアリスとストラウスのお2人が本当に自分の財産だなと思いながらやらせていただいております。」

東山さん「僕は全体で5回目だと思うんですけど、その内の4回は全て見させていただいているですが、
印象の話をすると、演出家が変わるとここまで変わるかと。よりチャーリイが立っているというのを
印象としてみていて、後、見易くなったというか、上島さんの演出は踊りのシーンがちょっと大きかったりとか、
そういう所でもエンターテイメントと言いますか、前の事に無かった事、前回よりも浦井君の演じるチャーリイを
1本立てた中で皆で編んでいくという形は、今回の見所というか大きく変わった所だし、
アルジャーノンファンの方も沢山いらっしゃると思うので、色々と観ていただきたいなと思います。」

北翔さん「今回は総合芸術という言葉が相応しいのかなと。舞台装置もそうですし、
照明の使い方もそうですし、ストーリーの中で出てくる設定が、どんどんと舞台のエリアに対して
明確に作られているので、それが上島先生ならではの演出で凄く面白くて見易いんじゃないかなと思います。
私自身も、アリス・キニアンではないもう一つの役でほんの少しだけ躍らせて貰える事になったので、
それはまだ内緒なんですけど、観に来ていただいて楽しんでもらえたら良いかなと思います。」

東山さん「急にいつの間にか踊っていたもんね。「あれっ?!」って。」

浦井さん「義君はちょっと抵抗したんです。「僕、この役で踊るんですか?」って。」

最後に明日からの公演本番を楽しみにしている来場者へのメッセージを。

浦井さん「この『アルジャーノンに花束を』が、また上演出来る事は本当に素敵な経験だなと
個人的にも思っていて、今の御時勢の中でこの作品が持っているメッセージがお客様の心に
色々な色の花束、ギフトとして届く様な作品になっているかなと思います。
というのは、老若男女、色んな人生を背負って来た人達が自分の人生を投影しても、
懐が深い作品なので「自分がそうだったな」とか「自分もこういう事があるんだろうな」とか、
そういった学びの時間に演劇的になっているというのは、僕は戯曲から改めて感じました。
ダニエル・キイスさんが原作なんですけども、彼が書きたかったのは人間である、と僕は思っていて、
群像劇なんだなと。チャーリイを通したアリスの物語であり、ストラウスの物語であり、
もしくはアルジャーノンの物語であり、皆が主役という様な思いで皆取り組んでいっているかなと
自分は思っているので、そういう意味で観終わった後に元気になってもらえたり、
「温かい気持ちになったから明日から頑張ろう」と思ってもらえる様な希望溢れる作品に
なっていけたらなと頑張っていきたいと思います。このメンバーならではの
2023年バージョンを頑張りたいと思います。」

【ストーリー】

32歳になっても幼児なみの知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。
そんな彼に、夢のような話しが舞い込んだ。大学の偉い先生が頭を良くしてくれるというのだ。
この申し出に飛びついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受ける事に。
やがて、手術により、チャーリイは天才に変貌したが・・

【ミュージカル「アルジャーノンに花束を」を深掘り アフタートークショー開催決定】

ミュージカル「アルジャーノンに花束を」の誕生秘話や今回のお稽古や本番での裏話が聞けるかも?
4月30日(日)17:00(開演)には浦井健治・東山義久・北翔海莉によって、
さらに5月5日(金)17:00(開演)には全キャストが登場するアフタートークショーの開催が決定。
当日の公演を終えたキャストたちの生の声にぜひご注目ください。

【ミュージカル『アルジャーノンに花束を』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2023年4月27日(木)~5月7日(日)
大阪公演:2023年5月13日(土)・14日(日)

<会場>
東京:日本青年館ホール
大阪:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

<上演時間>
約2時間45分(20分間の途中休憩を含む)

<披露楽曲>
「第1幕」
ぼくわかしこくなりたい
チャーリイ・ゴードン、彼は相応しいか
君の心を測りたい
迷路の中のねずみ
ぼくがぼくでなくなるとき
神様にお祈りを
ぼくわかしこくならない
ドナーズ・ベーカリー〜ハーマン叔父さん
チャーリイ・ゴードンとその変化
粉練り機の奇跡
あいつは変わった
チャーリイの困惑
見て、彼を
みんなは変わった
男の子は恋をする
チャーリイ・ゴードンの恋
ささやかな不正
知性と孤独の関係
チャーリイとギンピイ
彼は目覚めた
ダンス
見て、彼を
彼らの憎悪
賢くあれと思し召せば
チャーリイの混乱
彼はラハジャマティを知らない
今のままでは
檻の外へ

「第2幕」
失われたチャーリイゴードン
新しい生活
鍵はかけていないから、どうぞ
彼女は非常階段
雌ネズミのミニィ
電話がそこに
彼は僕
誰なら許せるの?
チャーリイズ・コンチェルト
彼女はあなたを愛している
僕たちの関係が終わる時
アルジャーノンは賢いネズミ〜僕は賢くならない
おかえり研究所
Warren Requiem
心がなければ
午前四時の発見〜アルジャーノンに花束を
理髪代3ドル50セント
失われたゴードン家
失われた家族、失われた自分
僕が僕でなくなる時
チャーリイ・ゴードンの帰還
見えるのは世界
終曲、ぼくはかしこくなりたい〜アルジャーノンに花束を

<料金>
東京:S席13,000円 A席11,000円
大阪:13,500円
(全席指定・税込)
※未就学児入場不可

『チケット発売』
好評発売中

「プレイガイド」
ローソンチケット Lコード:34028
チケットぴあ
イープラス
CNプレイガイド
楽天チケット

「問い合わせ」
東京:Mitt 03-6265-3201(平日 12:00~17:00)
大阪:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~18:00 日祝除く)

<出演者>
チャーリイ・ゴードン:浦井健治

ニーマー教授:大山真志
アルジャーノン:長澤風海
バート:セルドン:若松渓太
ノーマ(現在):大月さゆ
ノーマ(幼少期):藤田奈那
フェイ・リルマン:渡来美友

ストラウス博士:東山義久

アリス・キニアン先生:北翔海莉

<STAFF>
原作:ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」(ハヤカワ文庫)
脚本・作詞・オリジナル演出:荻田浩一
演出・振付:上島雪夫
音楽:斉藤恒芳
ステージング・振付:木野村温子
美術:中村知子(金井大道具)
照明:柏倉淳一(ALL・LIGHT・ASSOCIATE)
音響:柳浦康史(エディスグローヴ)
衣装:doldol dolani
ヘアメイク:中原雅子
ヴォーカルデザイン:福井小百合
稽古ピアノ:松井トモコ
演出助手:宗田梁市
舞台監督:粟飯原和弘
宣伝美術:保坂あけみ
撮影:平林孝棋
宣伝:キョードーメディアス
票券:Mitt
協力・権利コーディネート:早川書房
協力:博品館劇場
制作・運営:S-SIZE
企画・製作・プロデュース:栫ヒロ
大阪公演主催:サンライズプロモーション大阪
主催:ミュージカル『アルジャーノンに花束を』実行委員会

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