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名匠スティーヴン・ソンドハイムの旋律に乗せ 実力派俳優達が日英合作上演に挑む「ミュージカル『太平洋序曲』」開幕直前取材&山本耕史・海宝直人・ウエンツ瑛士組公開ゲネプロが報道陣に公開

2023年3月8日(水)~3月29日(水)に東京都千代田区の日生劇場で、2023年4月8日(土)~4月16日(日)に大阪府大阪市の
梅田芸術劇場メインホールにてミュージカル『太平洋序曲』が公演されます。
本作品は、梅田芸術劇場と英国メニエールチョコレートファクトリー劇場との共同制作ミュージカルです。
メニエール劇場は、時代を捉えた芸術性の高い作品のプロデュースに定評がある、ロンドンで話題の劇場です。
初のコラボレーションに選んだのは、ミュージカルの巨匠ソンドハイムの意欲作『太平洋序曲』。
西洋のクリエイターによって描かれた「日本」という点で、
唯一無二の作品を、今回、西洋と日本の融合したアプローチで新たに創り上げます。

演出には、『TOP HAT』での鮮やかな手腕が記憶に新しい、オリヴィエ賞ノミネート演出家
マシュー・ホワイトを英国より迎え、新演出にてお届けいたします。
また、その他クリエイティブスタッフには、数々のソンドハイム作品をメニエール劇場で手掛けた
ウエストエンドを代表する音楽監督キャサリン・ジェイズ、美術家ポール・ファーンズワース、
日本からは『The Karate Kid– The Musical』他数々の作品で世界のクリエーターとコラボレーションを続ける
日本を代表する衣裳家前田文子らが、新たな『太平洋序曲』の世界を創り上げます。
出演は、物語全体を俯瞰しながら進行する狂言回しとして山本耕史・松下優也が、
浦賀奉行としてペリーとの交渉に臨み、次第に西洋文化に傾倒していく香山弥左衛門に
海宝直人・廣瀬友祐が、流れ着いた米国から帰国し、日本が開国に向かう中で
武士道に目覚めるジョン万次郎にウエンツ瑛士・立石俊樹がそれぞれダブルキャストで挑みます。
江戸時代末期、日本が鎖国を解き、開国し、西洋化へ向かう激動の過程を描いた『太平洋序曲』。
いま、この時代に、ニッポンが世界と出逢ったあの時へと誘います。どうぞご期待下さい。

2022年12月のプレス会見、今月3日の後援自治体への表敬訪問を経て、
2023年3月7日(火)、東京都千代田区の日生劇場にて開幕直前取材と、
主要Wキャストの一方が出演する公開ゲネプロが行われました。

【開幕直前取材の様子】

劇場内にて行われた開幕直前には、香山弥左衛門役Wキャストの海宝直人さん・廣瀬友祐さん、
ジョン万次郎役Wキャストのウエンツ瑛士さん・立石俊樹さん、そして公演の開幕を見届ける為、
アメリカから来日した、本作の脚本を務めた脚本家のジョン・ワイドマン氏の5名が登壇。

(左から)香山弥左衛門役:廣瀬友祐・海宝直人、ジョン万次郎役:ウエンツ瑛士・立石俊樹

日生劇場の特徴的なレッドカーペットが敷かれた階段を降りて来た出演者の4名から
最初に開幕への意気込みが、そしてジョンからも挨拶が話されました。

海宝さん「いよいよ今日はゲネプロがあって初日の幕が開きますけども、
今回、新しい『太平洋序曲』を作り、皆様に漸くお届け出来るという事でワクワクしておりますし、
皆様にも楽しんでいただけたらなと思っております。」

ウエンツさん「この『太平洋序曲』、明治時代だったり、その前の江戸時代だったり、
時代感は大分違うんですけど、起きている事柄だったり、その時の感情というのは、
割と現代でも通じるものがあって何かこの時代に見る事によって、ヒントになる事も
沢山有る作品になると改めて感じておりますので、是非とも楽しみにしていてほしいなと思います。」

廣瀬さん「いよいよ始まるんだなと。ワクワクとドキドキと色々な感情が渦巻いていますけども、
兎に角、劇場に足を運んで下さるお客様に誠実に向き合って日々舞台に立ちたいと思っています。」

立石さん「約1か月半の稽古を経て、いよいよ開幕、という気持ちです。
ただ、積み重ねて来た事を信じて、今日の海宝さんとウエンツさんのゲネプロを見て
最後までブラッシュアップを重ねて本番を迎えたいと思います。」

脚本:ジョン・ワイドマン

ジョン「昨日少し、キャストの皆さんの舞台上でのお稽古を拝見してとても素晴らしかったです。
この後、どういう風に仕上がっていくのかとても楽しみにしています。
唯一残念に思っている事は、私の偉大な友人であり仕事仲間である故スティーヴン・ソンドハイムが
この場に一緒にいられない事です。彼がいられたらとても喜んでいたと思います。
スティーヴンは「貴方の一番のお気に入り作品は?」とよく尋ねられていましたが、
その時に彼は「一つお気に入りがある訳ではなく、それぞれ違う理由でそれぞれの作品が好き」と。
ですが、今まで書いた曲の中では?と聞かれると、何時もこの『太平洋序曲』の中の一曲でした。」

Q:今作の役作りで重要視した点は?

海宝さん「香山というキャラクターは凄くこの作品、というか日本が歩んで来た動乱の開国までの時代を
正に象徴している人物であるな、という事を感じていて。最初に香山はとてもニュートラルで、
(他の登場人物が)非常にキャラクターが立っている中で、普通の人間として描かれているという事を、
演出のマシューさんからも仰っていただいて、そういう部分というのをお客様が見て
感情移入出来るキャラクターというものを作っていきたいというお話をしていただいたので、
その部分を大事に作って来たという感じです。」

ウエンツさん「ジョン万次郎の史実に基づいている部分とこの話の中で狂言回しがこの話を作っている、
という部分で言えば、ジョン万次郎のバランスというのが非常に難しかったです。
国外に出る事、そして国外から帰ってくる事が死罪になる状況でジョン万次郎という人間が
見た事が無い恐れられていた存在なのか、それとも凄く日本色が残っているのか、
現代でもある事だと思うんですけど、日本人が感じる帰国子女のちょっとした発言とか
所作の違和感というのが、どこまであった方が良いのかという幅が割と広かったので、
そこを何処をピックアップするかというのは凄く難しかったですし、稽古場での最後の通しの時き
僕のジョン万次郎は今までと180度違うと言われたので、それ位、迷っている状況でやってました。
(役は固まったのか?との問いに)僕は”こっちで行こう”と思って全く振り切って。
しかもWキャストなので、それぞれとある程度の結論を出さなければいけないという期限もあったので、
そこはチャレンジもしながら、こっちの側面を見せる、こっちの側面は…と、
全く違うジョン万次郎を稽古場ではずっとやっていました。」

廣瀬さん「海宝君が言った様に、この物語におけるお客様が感情移入し易いというか、
そういったポジションを任されていると思うので、そういった部分を大切にしながら、
ウエンツ君が言った様にWキャストで日替わりで出演者が変わっていくというのも舞台の醍醐味で、
日々、舞台上で対峙する役者と生まれるやり取りというものを一番大切に演じたいなと思っています。」

立石さん「ウエンツさんが仰って下さった様に、作品においてのジョン万次郎の役割というのを掴むまでが
本当に時間が掛かったというのと、史実に基づいて謙虚な所だったり、エネルギッシュな所とか、
人懐っこい所とか、そういう所を前面に出せる様に心掛けて作って来ました。」

Q:諸事情で狂言回し役Wキャストの2人が会見にはいないが、本当にギリギリまで作品を作り上げているという感じなのか?

ウエンツさん「狂言回しのお2人も大分作り方が違う中で、かつ(Wキャストの)
色んな組み合わせが存在するので、夫々の結論なのか、夫々の見せ方というのが違う…
と言っていいのか、やっぱり思いが違ったりするので、それは楽しみとしておいて欲しいなと。」

Q:稽古を視察したとの事だが、このキャスト達の印象は?

ジョン「昨日拝見したんですけども、全てが一流で素晴らしかったという印象を受けました。
勿論、キャストの皆さんが衣装を着てセットで待っている所とかが本当に素晴らしかったのと、
場当たりと呼ばれる舞台稽古なので、少しやってから止まって、俳優さんによっては
マーキングをしながらやっている方と、フルでお芝居をされている方と、
色々と調整をしながらやっている所だったので、夫々のピースが本当に一つになって、
というのをこの後のゲネプロで拝見をするのがとても楽しみです。」

Q:稽古やゲネプロを含み、今作の開幕のためだけの来日なのか?

ジョン「一番の理由はこの作品を見る為です。スティーヴンと私とでは、3本作品を書いて作っているんですけども、
夫々の作品が世界中の色々な国で様々な状況下で上演をされています。ですが、ご想像の通り、
この作品が日本で上演されるというのはとても特別だと思っています。」

Q:本国から脚本家が来日して作品を見るという事についての感想は?

海宝さん「とても光栄ですし、とても身が引き締まる思いですよね。こうして見ていただけるというのは。」

ウエンツさん「脚本を読んだ時に日本人以上に日本に詳しいというか、勿論これは全てが
史実に基づいている話ではないのですが、ただ、それを全部分かった上で、
その時代を忠実に再現した上でエンターテイメントを作っているというのが分かるんですよ。
だからそこにかける情熱だったり、しかもそれが1970年代に書かれている話なので、
その思いだったり、日本をリスペクトをしてくれている気持ちを
しっかりと持ってやろうという気持ちになりました。」

廣瀬さん「本当に光栄ですし、改めてこの作品が無ければ今、我々はこの場にいない訳ですから、
感謝の気持ちでいっぱいですね。」

立石さん「僕もこの作品に携われて本当に光栄で、本当に良かったなと思っています。
見た後の感想をお聞きしたりとかして、また演技に活かしていきたいなと思います。」

Q:「開国の物語」という事で、自身が新しく始めた事は?

立石さん「僕は料理が凄く好きで、弁当とかを作ってきたりとかしていたんですけど、
ここまで来たら調理師免許を取ってみたりして、何か何処かで活かせるタイミングが
あるかな?って思っています。(料理本を出すのか?との問いに)そこは分からないですけど、
やっていきたいなと思います。」

ウエンツさん「僕は筋肉です。筋肉を開国させます。稽古中にコウジ・ヤマモトに兎に角、
「細いな~ほっそいな~」と、耳にタコが出来る位。ずっと気にはしていなかったんですよ。
逆に「(山本さんに)デカいな~」って言っていたんですよ。でも憧れ始めている俺がいて、
2か月間/298,000円のパーソナル(トレーニング)に申し込みました。
それをやりますという事を昨日、コウジ・ヤマモトに言ったんですけど、
「それは違う。日々の積み重ねなんだよ君は。」と言われました。」

立石さん「(ウエンツさんは)稽古場で干芋を食べているんですけど、それが何時か
鶏むね肉とブロッコリーになるって言ってましたね。」

海宝さん「ずっとやってみたいなと思っているのはスカイダイビングですね。
そろそろ空を飛びたいと思っています。基本的にはジェットコースターとか
めっちゃ苦手で怖いんですけど、あれぐらい高いと大丈夫なんじゃないかなと。何かが開国するかも。」

廣瀬さん「ずっと僕、絵を描いたりとかデザインをする事が好きでやっていた中で、
これまで色んな作品の表には出ないカンパニーのウェアみたいなデザインを
させて貰ったりとかしたんですけど、今回初めて一部オフィシャルグッズ
(長袖Tシャツ・半袖Tシャツ・クリアファイル)をデザインさせて頂いたものが
販売をされるというのも今回が初めてなので、デザイナーとしてのお仕事を開国していきたいなと思います。
(グッズの売り上げに今後がかかるのでは?との問いに)もしかしたらすぐ鎖国するかもしれません。」

ジョン「アメリカでは俳優が副業をするという事は凄く良い事なんです。
シェフというアイディアも良いと思いますし、スカイダイビングに関してもアメリカで
作品への出演契約をする時は必ず作品が終幕するまではダメよ、というのがあります。
今、2つの新しい作品に取り組んでいますが、アメリカにおいて元々の題材がある所から
ミュージカルの形に仕上がるまでの期間が、当時『太平洋序曲』を書いていた時よりも
とても長くなっている様に感じています。この先実現させたいプロダクションは勿論有るんですが、
今、作家にとっては中々難しい時期になって来ているかなとは思います。
故ハロルド・プリンスがこの『太平洋序曲』をプロデュース・演出をしようと決めた時は、
もうその1年後には劇場で上演が出来ていたんですね。今はより時間が掛かる様になりました。」

Q:今作で一番好きな曲は?

廣瀬さん「全て素晴らしく癖になる曲なので。でも、冒頭の
「The Advantages of Floating in the Middle of the Sea(此処は島国)」は、
この物語の1853年の日本というものを一番最初に説明する曲で、
この世界に入り込む一番最初の曲なので、好きですね。」

海宝さん「この物語はスタートが黒船が来航する事によって、先ず江戸が大騒ぎになるという所から
始まる訳ですけども、その時にこの混乱を描いた「Four Black Dragons(四匹の黒い竜)」、
黒船を4匹の黒い竜に例えて歌われた曲で、凄くスペクタクルで
それを見届けた市民達の歌や叫びみたいな混乱が描かれるというのが凄くスペクタクルだし、素敵だなと思います。」

ウエンツさん「Poems(俳句の歌)」という、僕、万次郎と香山が歌う俳句ですよね。
先ずそれが歌になっているという事の衝撃。勿論、歌詞も俳句として成立させる
その綺麗さもあるんですけど、
音楽ですよね。所謂、日本をリスペクトしてくれている曲でもありつつ、
でも何処か西洋の空気も感じる、僕等が今まで音楽が無く俳句を詠んでいた音の繋がりだったり、
綺麗さというものに楽曲が乗ってそして元々英語で書かれたものを俳句として
日本語に戻しているという、面白い仕掛けが色々あるので、そこは今まで絶対に
今まで無かったミュージカルになる曲だなと思います。」

立石さん「僕は香山とたまて(演:綿引さやか)の出会いの「There Is No Other Way(他に道は)」。
2人が引き裂かれていく様子と、でも行くしかない香山、それを見守るたまての気持ちを察すると
凄く稽古場から涙ぐんで見ていたんですけど、その位好きな楽曲です。」

ジョン「もしスティーヴンが此処にいたら、今仰った全てにその通りだ、と同意したと思います。
そしてスティーヴンが書いた曲を俳優の皆さんが彼の意図をこんなにもしっかりと理解して
こんなにも美しく歌って下さる事をとても嬉しく思っています。4人の話を聞いて
スティーヴンはきっと感動するだろうなと思いました。
彼がもしお気に入りの曲を一つ答えるとするとならば、その曲はスティーヴンの頭の中にある
パズルを解いていく様な曲、それは知能的な問題と心の問題のパズルを解き明かしていく様な曲になるんですが、
つまり、アメリカ人が来た時に詔書を渡したけれども、何も解決はしなかった。
そこから小屋での話し合いへと向かっていく訳なんですけども、そこは歌を歌っている歌い手達の
全ての役が非常に上手く描いていると思います。なので「Someone in a Tree(木の上で)」が
今申し上げた理由でスティーヴンは好きだと言うと思うので、それを今日実際のオーケストラで
舞台上で拝見するのをとても楽しみにしています。」

Q:本作を作る為に自身は日本についてどの様な研究をしたのか?

ジョン「私はハーバード大学を卒業しているんですが、そこで東アジアの歴史を専攻していまして、
特に日本の歴史を勉強しました。4年間かけて学生として日本の素材について取り組んだという事になります。
そしてスティーヴンとハロルドは日本に来てかなりの時間を費やして、日本の演劇・舞台芸術を沢山吸収して、
それを持ち帰りアメリカでの上演に活かしました。そういう意味では凄く良いチームだと思います。」

Q:自身の本作の中でのお気に入りの曲は?2017年版の脚本が基との事だがフル楽曲での上演なのか?

ジョン「今回の2017年バージョンというのは、スティーヴンと私と演出のジョン・ドイルで
改めて暫く時間が経った後でこの作品を改めて見返してみてかなりじっくりと見れた中で
この作品にとって、ストーリーにとって必要なものをきちんと抽出して
重要でないものを取り除いていったというのがあります。お客様がよりしっかりと
ピュアなこの作品の確信に触れられる様に、というものを目指しました。
その為にたった1曲カットをしたのが「Chrysanthemum Tea(菊花茶)」。
とても良い歌で沢山の方が大好きだと仰って下さっている曲ですけども、
この曲を取り除く事によって、ストーリーを香山と万次郎の物語にフォーカスをさせて
彼等と共に前に進めていくという事にフォーカスする様になりました。
やはり僕は選ぶとするならば、「Poems(俳句の歌)」を選ぶかな。これはスティーヴンが
非常にシンプルな形の中で2人の男達が共に歩んでいく。初めは一緒に旅をするのが中々難しい状態から
歌いながら旅をしていく事によって、最後にはペアに行きつくという所を美しく描いているからだと思います。」

【あらすじ】

時は江戸時代末期。海に浮かぶ島国ニッポン。

黒船に乗ったペリーがアメリカから来航。鎖国政策を敷く幕府は慌て、浦賀奉行所の下級武士、
香山弥左衛門(海宝直人・廣瀬友祐)と、鎖国破りの罪で捕らえられたジョン万次郎
(ウエンツ瑛士・立石俊樹)を派遣し、上陸を阻止すべく交渉を始める。
一度は危機を切り抜けるものの、続いて諸外国の提督が列を成して開国を迫りくる。

目まぐるしく動く時代。狂言回し(山本耕史・松下優也)が見つめる中、日本は開国へと否応なく舵を切るのだった。

この日行われた公開ゲネプロでは、Wキャスト配役である狂言回し役を山本さん、香山弥左衛門役を海宝さん、
ジョン万次郎役をウエンツさんが夫々演じました。約170年前に起こった日本の開国という大激動の時代を
巨匠スティーヴン・ソンドハイムの日本のリスペクト溢れる名曲にのせ、日英合作でおくる約1時間45分。
初演から間もなく半世紀を迎える名作を是非劇場で。

【AND MORE】

◆ミュージカル『太平洋序曲』の誕生
1976年のブロードウェイでの初演を手掛けたのは、スティーヴン・ソンドハイム(作詞・作曲)、
ジョン・ワイドマン(脚本)、ハロルド・プリンス(初演演出)でした。
ブロードウェイの上演作品が西洋視点の舞台中心だった中、作家陣が拘ったのは「日本の視点」でした。

◆脚本:ジョン・ワイドマンについて
1986~2016年まで30年間、「セサミストリート」の脚本家としても活躍。
ハーバード大学で東アジア史を専攻し、その後イェール大学で法務博士を取得しましたが、
大学で「ペリーの日本遠征」を学び、ドラマ化したいと願っていたことが、本作誕生のきっかけに。
『太平洋序曲』はワイドマンの初脚本作で、その後『Assassins』『RoadShow』でもソンドハイムと共作しています。

◆作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイムについて
約60年間ミュージカル界を牽引し、数々の名作を生み出してきました。
『ウェスト・サイド・ストーリー』の作詞をはじめ、『スウィーニー・トッド』
『メリリー・ウィー・ロール・アロング』『INTO THE WOODS』の作詞・作曲など、
その多作さは他に類を見ず、またミュージカル界の人材育成とサポートにも多大な貢献をし、
『Hamilton』『イン・ザ・ハイツ』のリン=マニュエル・ミランダもその中の一人です。
昨年2021年11月に91歳で亡くなりましたが、2022年のトニー賞ではその功績が讃えられました。

◆『太平洋序曲』を彩る楽曲
スティーヴン・ソンドハイムが「これまで作った楽曲の中で一番好き」とコメントしたこともある、
「♪Someone in a Tree」。日米の歴史的会談が海辺の小屋で行われる場面で登場するこの楽曲、
ソンドハイムはこの瞬間をあえて小屋の中のドラマを見せず、外にいた人々の視点から描きました。
小屋の隣の木の上から見ていた「少年」、床下に潜んで聞いていた「武士」、
そして少年は時を経て「老人」となりあの日を回顧します。
会談の会話は届かず視覚だけで目撃した少年、聞こえてくる物音から把握しようとする武士、
そして月日が経ち肉付けされた「あの日」を語る老人。大衆が歴史の一部分になっていたこと、
そして物語・歴史は「視点」によって異なる、そんなメッセージが込められた楽曲です。
その他にも『太平洋序曲』には魅力的な楽曲が揃っています。

【ミュージカル『太平洋序曲』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2023年3月8日(水)~3月29日(水)
大阪公演:2023年4月8日(土)~4月16日(日)

<会場>
東京:日生劇場
大阪:梅田芸術劇場メインホール

<上演時間>
約1時間45分(途中休憩無し)
※予定・カーテンコール等の所要時間を含まず・前後する場合有

<披露楽曲>
:The Advantages of Floating in the Middle of the Sea(此処は島国)
:There Is No Other Way(他に道は)
:Four Black Dragons(四匹の黒い竜)
:Poems(俳句の歌)
:Welcome to Kanagawa(ウェルカム・トゥ・カナガワ)
:Someone in a Tree(木の上で)
:Please Hello(やあハロー)
:A Bowler Hat(ボウラーハット)
:Pretty Lady(プリティレディ)
:Next(次なる高みへ)

<料金>
S席13,500円 A席9,500円 B席5,500円
(全席指定・税込/東京・大阪共通)
※未就学児童入場不可

『チケット発売』
好評発売中

「座席表」
東京:seat_tokyo.pdf (umegei.com)

その他、U-25チケット・ペアチケット等の詳細はこちら

「問い合わせ」
梅田芸術劇場(10:00~18:00)〔東京〕0570-077-039 〔大阪〕06-6377-3800

<出演者>
狂言回し:山本耕史、松下優也(Wキャスト)
香山弥左衛門:海宝直人、廣瀬友祐(Wキャスト)
ジョン万次郎:ウエンツ瑛士、立石俊樹(Wキャスト)
将軍/女将:朝海ひかる

老中:可知寛子
たまて:綿引さやか
漁師:染谷洸太
泥棒:村井成仁
少年:谷口あかり
提督:杉浦奎介
提督:武藤寛
提督:田村雄一
提督:中西勝之
提督:照井裕隆
水兵:藤田宏樹
少女:井上花菜
(登場順)

<STAFF>
作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ジョン・ワイドマン
演出:マシュー・ホワイト
翻訳・訳詞:市川洋二郎
音楽監督:キャサリン・ジェイズ
美術:ポール・ファーンズワース
照明:吉枝康幸
音響:山本浩一
衣裳:前田文子
ヘアメイク:中原雅子
音楽監督補:小澤時史
指揮:小林恵子
歌唱指導:やまぐちあきこ
演出助手:河合範子
舞台監督:藤崎遊
東京公演主催:梅田芸術劇場
大阪公演主催:梅田芸術劇場/ABCテレビ
後援:横須賀市
企画・制作・主催:梅田芸術劇場

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