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チームラボが初めてオペラでセノグラフィーを手がけた「プッチーニ『トゥーランドット』新制作 (ルチアーノ・ベリオによる第3幕補作版)」間もなく開幕

『オペラ』トゥーランドット 東京文化会館 © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Tokyo Nikikai Opera Foundation

公益財団法⼈東京⼆期会は、⼆期会創⽴70周年記念公演シリーズとして、国際的アート集団
チームラボがセノグラフィーを⼿掛けた、ジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ『トゥーランドット』を、
2023年2⽉23⽇(⽊・祝)から26⽇(⽇)の期間、東京都台東区の東京⽂化会館⼤ホールにて上演します。

2023年2月21日(火)、公演の開幕に先駆けて公開ゲネプロが行われました。

【あらすじ】

王朝時代の古代中国・北京。冷酷な心と美貌の持ち主で皇帝の娘であるトゥーランドット姫は、
求婚者に結婚の条件として3つの謎をかけるが、これまでは誰一人謎を解くことが出来ず、首を切られてきた。
今回ペルシアの王子が月の出とともに処刑されると、群衆の中を広場に引き立てられてくる。
その群衆に紛れて、国を追われ放浪中のダッタン国の王子カラフが、その父であり
元ダッタン国王ティムールとその女召使いリューに再会する。
処刑の様子を見ようと宮殿に現れたトゥーランドット姫を見たカラフは、
その美しさに見惚れて求婚を決意し、ティムールとリュー、そしてピン・パン・ポンの
3大臣に止められるのも聞かず、トゥーランドットの名を叫びながら銅鑼を叩いて姫の謎に挑戦する。
トゥーランドット姫はその昔に敵に捕らえられ非業の最期を遂げた姫の復讐を果たすため、
謎が解けぬ者は命を落とすことになると言い、カラフにも出題してゆくが、カラフは全て解いてみせる。
それでもなお求婚を拒む姫に対し、カラフは逆に謎を出す。明朝までに私の名を解き明かせ、それができれば命を捧げると。
求婚者の名を今夜のうちに解き明かすよう姫の命が下る。カラフは夜明けには自分が勝利するだろう〈誰も寝てはならぬ〉と歌う。

3大臣はあの手この手で名前を聞き出そうとするが、カラフは拒絶する。
そこへティムールとリューが、求婚者と話をしているのを見たとして連行されてくる。
リューはティムールを庇い兵士の拷問を受けるが、口を割ることはなく、
〈姫君の氷のような心もやがて溶ける〉と歌い、兵士の剣を奪い取って自殺してしまう。
リューの献身的な行動を目の当たりにしたトゥーランドット姫の心はやがて…

2022年6月、スイスのジュネーヴにあるジュネーヴ大劇場にてワールドプレミエを迎え、
その内容から「真の総合芸術」「壮大な視覚体験」いう評価を、
驚きと新体験の新鮮さを持って絶賛された、今回の『トゥーランドット』。
演出を手掛けたのは、イングリッシュ・ナショナル・オペラの前⽀配⼈ダニエル・クレーマー。
国際的アート集団チームラボと実に5年の構想期間をかけて創りあげたこの舞台は、クレーマーの⼤胆な解釈をもとに、
チームラボのアートを融合させるセノグラフィーを構想。プランニングを重ねに重ね、
コンセプト、新解釈、隠喩、象徴、そして各シーンの視覚的表現をどのように実現するかについて模索。
キャストは光の彫刻空間に没入し、一体となり、舞台と観客が境界なく連続します。

また版は、より登場⼈物の⼼理描写に重きを置いているとされるルチアーノ・ベリオによる
第3幕補作版が使⽤されています。指揮は、ベネズエラの有名なエル・システマ出⾝で、
国際的に第⼀線で活躍するディエゴ・マテウス。
世界的指揮者⼩澤征爾からも信頼の厚いマテウスは、国内ではサイトウ・キネン・オーケストラを
度々指揮するほか、NHK交響楽団、読売⽇本交響楽団との共演でも好評を博し、
来年には⼩澤征爾⾳楽塾初代⾸席指揮者に就任することも決定しています。
今回は、⼩澤征爾が創⽴した新⽇本フィルハーモニー交響楽団75名のオーケストラとともに東京⼆期会公演に初登場。

東京⼆期会のキャストには、タイトルロールに⽥崎尚美と⼟屋優⼦、カラフに樋⼝達哉と城宏憲、
リューに⽵多倫⼦と⾕原めぐみといった、今まさに旬を迎えている実⼒派がダブルキャストで登場。
東京二期会合唱団を含め、総勢85名という大規模カンパニーで本公演に臨みます。
日本トップクラスの精鋭キャストによる珠玉の歌唱と身を削る迫力の演技は是非、生で直に浴びて欲しい所。

そしてチームラボがジュネーヴのワールドプレミエ公演からブラッシュアップをし、
満を持して東京・上野の地で日本のファンの目に披露するセノグラフィー(空間演出)が今公演の目玉。

舞台は回転する二つの側面で構成され、ひとつはトゥーランドットを頂点とする
近未来的なディストピアのゲームショー。女が権力を握る世界では、
男は女の遊び道具として着飾るか、女の下に監禁される運命にあります。
トゥーランドットに求婚する男たちは、クイズに参加しては負け、「花」をもぎ取られる——。
それを見て興奮する民衆。ステージが回転すると、もうひとつの側面である、潜在意識の世界が出現。
万華鏡のようなひし形の「心の部屋」は、美しく魅惑的でありながら、巧妙さと欺瞞を連想させます。
ここでは、カラフが自身のコンプレックスや恐怖と向き合いながら、奇妙で混乱した万華鏡のような世界を進んでいくのです。

また、回転する舞台の1つの側面にはピラミッド型のLEDパネルが使用され、場面によっては
全画面、また時によっては一部だけが使用され、キャストの演技をアシスト。
容器に少しづつ液体が注がれる様に、キャストの演技エリアに映像が表れる様は何とも情緒的。

ステージデザインはチームラボ・アーキテクツが担当。シンプルでありながら
力強い幾何学的なステージをプランニング。回転するセットは、ガラスやアクリル、
反射する表面、柔らかい白と伸縮する黒の組み合わせ素材を用いて制作。
光の反射や吸収によって異なる視覚的体験をもたらす空間で、キャストたちは物語を展開していきます。

Opera Turandot, at Grand Théâtre de Genève, Geneva © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Grand Théâtre de Genève, and Pace Gallery

また大臣のピン・ポン・パンの3人がやりとりをするシーンでは、舞台上のスクリーンへのプロジェクションがなされ、
コミカルなやり取りに対してダークで彫りの深い映像が3人の演技を引き立てます。

オペラ『トゥーランドット』東京文化会館 © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Tokyo Nikikai Opera Foundation

そして今公演最大のキーポイントが舞台上、及び舞台袖などに設置された多数のフルカラーレーザーによる、
空間を密度高く彩る光の演出。従来のレーザー光線による演出は、文字通りレーザービームを
「線」で見せる事が往々にしてありましたが、今公演ではビームとビームの間に別の色を配置し、
「面」で空間を演出。また、シーンによっては舞台上のみならず、劇場内天井部にもレーザーが飛ばされ、
前方席・後方席を問わず、観客に尋常ならざる没入度を提供。近年のあらゆる舞台公演の中でも
跳び抜けた演出効果を引き起こしています。

オペラ『トゥーランドット』東京文化会館 © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Tokyo Nikikai Opera Foundation

昨年6⽉、スイスのジュネーヴ⼤劇場で上演されたワールドプレミエは驚きと賞賛で迎えられた
世界最先端の『トゥーランドット』。驚異の演出と精鋭キャスト・クリエイター陣が贈る傑作が
東京⼆期会、そしてチームラボの手により、いよいよ東京⽂化会館で開幕します。

【メインキャストによる『トゥーランドット』に込める想いコメント】

トゥーランドット姫役:田崎尚美(Wキャスト)
「トゥーランドットは非常に思い入れのある役の一つです。冷たく強いイメージの役ですが、
「何故そうなったのか?」の一つの可能性をお見せできる舞台だと確信しております。
豪華な装置、まばゆい光の中で歌えることを楽しみに頑張ります。」

トゥーランドット姫役:土屋優子
「3つの謎に正解したカラフに対して結婚したくないというワガママをいうトゥーランドット。
冷酷な姫と言われながらも、誰よりも感情的な一人の女の子です。
そんな彼女が、舞台の上だけではなく劇場中を魅了する姿を全力で歌い演じます!」

王子カラフ役:樋口達哉(Wキャスト)
「プッチーニとベリオの壮大な音楽と二期会を誇る精鋭の歌手達、
そしてチームラボのデジタルアートとの融合は、もう大スペクタクル!!
今までこのような舞台があったか!?『トゥーランドット』の謎は深まるばかり…
あなたの想像を遥かに超えることは間違いありません!」

王子カラフ役:丞宏憲(Wキャスト)
「王子カラフは、トゥーランドット姫の出題した謎を3問全て時、花婿の資格を得る…はずでした。
鬼才D.クレーマーは、性を超えた人間愛を描こうとしているように思います。
固定概念を揺るがす、追いつめられた王子の決断にご注目ください。」

リュー役:竹多倫子(Wキャスト)
「学部生の時からずっと憧れていたリューを、今回初めて演じさせていただけることに
大変感慨深く感じております。
リューは愛の為に、自分の身を投げ打ってでもカラフを助けるという大変に強い女性です。
リューの大きな愛を皆さまに届けられるよう心を込めて演じ歌います。」

リュー役:谷原めぐみ(Wキャスト)
「グランドオペラの醍醐味が感じられる今回の舞台で、リュー役を演じられる事の幸せを感じております。
鍵となる言葉はリューが持っています。大きな愛を持って臨みたいと思います。皆様の心にもこの愛が届きますように!」

【プッチーニ『トゥーランドット』新制作 (ルチアーノ・ベリオによる第3幕補作版)公演概要】
⽂化庁 令和4年度⽂化芸術振興費補助⾦(舞台芸術創造活動活性化事業)
独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会⼆期会創⽴70周年記念公演
ジュネーヴ⼤劇場との共同制作 東京⼆期会オペラ劇場

チームラボの公演特設サイトはこちら
東京二期会の公演特設サイトはこちら

<公演期間>
2023年2月23日(木・祝) ~2月26日(日)

<会場>
東京文化会館

<上演時間>
約2時間45分(20分間の途中休憩を含む)※予定
オペラ全3幕(ルチアーノ・ベリオによる第3幕補作版)/日本語字幕付き原語(イタリア語)上演

<料金>
S22,000円 A18,000円 B14,000円 C10,000円 D6,000円 E2,000円 学生2,000円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可
※2月24日(金)公演は「平日マチネ・スペシャル料金!」S~B席1,000円引き
※E席は二期会チケットセンターでの取り扱いがございません。チケットスペース他プレイガイド各社でお求めください。
※車椅子席(2,000円)がございます。介助席は車椅子席1席につき1席まで同額でお求めいただけます。お席数に限りがございますので、お早目にご予約ください。
※学生席は28歳未満の学生の方を対象といたします。
※車椅子席、学生席のご予約は二期会チケットセンターのみのお取扱いです。(車椅子席は電話のみ)

「座席図」
turandot2023_seat.pdf (nikikai.net)

『チケット発売』
好評発売中

「プレイガイド」
チケットスペース:03-3234-9999
二期会チケットセンター:03-3796-1831 (FAX 03-3796-4710) 電話受付時間:平日10:00~18:00/土曜10:00~15:00/日・祝休業
イープラス:パソコン&携帯 ファミリーマート店内で直接購入可
チケットぴあ:[Pコード:224-201]セブン-イレブン店内マルチコピー機で直接購入可
ローソンチケット:[Lコード:31601]ローソン、ミニストップ店内Loppiで直接購入可
東京文化会館チケットサービス:03-5685-0650 (10:00~18:00)
新日本フィル チケットボックス:03-5610-3815(平日10:00~18:00、土曜10:00~15:00、日祝休)

「問い合わせ」
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※『トゥーランドット』ご購入にあたってのご注意※
本公演では、光に対して敏感なお客様がご覧になられた場合、光感受性反応による
諸症状を引き起こす可能性のあるシーン(レーザー光線の使用や光の点滅が続くシーン等)が複数含まれております。
光に対する感受性は個々のお客様によって異なりますので、ご購入いただく際には予めご注意ください。

<出演者>
トゥーランドット姫:田崎尚美(2/23(⽊・祝)・25(⼟)) 、土屋優子(2/24(金)・26(日))
皇帝アルトゥム:牧川修一(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、川上洋司(2/24(金)・26(日))
ティムール:ジョン ハオ(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、河野鉄平(2/24(金)・26(日))
王子カラフ:樋口達哉(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、城宏憲(2/24(金)・26(日))
リュー:竹多倫子(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、谷原めぐみ(2/24(金)・26(日))
大臣ピン:小林啓倫(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、大川博(2/24(金)・26(日))
大臣パン:児玉和弘(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、大川信之(2/24(金)・26(日))
大臣ポン:新海康仁(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、市川浩平(2/24(金)・26(日))
役人:増原英也(2/23(⽊・祝)・25(⼟))、井上雅人(2/24(金)・26(日))

合唱: 二期会合唱団
管弦楽: 新日本フィルハーモニー交響楽団75名
※やむを得ない事情により出演者が変更となる場合がございます。

<STAFF>
原作:カルロ・ゴッツィ
台本:ジュゼッペ・アダーミ、レナート・シモーニ
作曲:ジャコモ・プッチーニ
指揮:ディエゴ・マテウス
演出:ダニエル・クレーマー
セノグラフィー、デジタル&ライトアート:チームラボ
ステージデザイン:チームラボアーキテクツ
衣裳:中野希美江
照明:シモン・トロッテ
振付:ティム・クレイドン
演出補:デレク・ウォーカー
合唱指揮:佐藤宏
演出助手:島田彌六
舞台監督:幸泉浩司
公演監督:大島幾雄
公演監督補:佐々木典子
共同制作:ジュネーヴ大劇場・東京二期会オペラ劇場
チームラボ協賛:株式会社ジーシー
支援: 宗次未来基金
助成: 公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション
協賛:上野トランステック株式会社/みずほ証券株式会社/株式会社三井住友銀行
シーズン特別協賛:興和株式会社/ソニーフィナンシャルグループ株式会社/ダイドー株式会社/三井不動産株式会社
後援:在日スイス大使館/ベネズエラ・ボリバル共和国大使館/イタリア文化会館
主催:公益財団法人東京二期会/公益社団法人日本演奏連盟

『オペラ』トゥーランドット 東京文化会館 © teamLab, Courtesy Daniel Kramer, Tokyo Nikikai Opera Foundation

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