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宮本亞門演出、西岡徳馬、雛形あきこらが出演の舞台『画狂人北斎』全国公演開幕

(左から)演出:宮本亞門、葛飾北斎役:西岡德馬、お栄役:雛形あきこ

西岡徳馬主演、宮本亞門演出の「舞台『画狂人北斎』―2023―」が2月2日(木)、
東京都墨田区・曳舟文化センターより上演がスタートした。
その初日公演に先駆けて、同所にて公開ゲネプロが行われ、囲み取材に西岡徳馬、雛形あきこ、宮本亞門が出席。
本作は、世界に名だたる画家の葛飾北斎と、その娘・お栄の親子関係を軸に、
二人を取り巻く高井鴻山、柳亭種彦、柳川時太郎との人間模様を描いた物語。
狂人であり、人間味あふれる北斎の生き様に振り回された人たち。
江戸と現代を行き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通し、
どこかうらやましくもある北斎の生き様から、現代人に“人生とは何なのか”“人間とは何なのか”を問いかける。
主人公・葛飾北斎を演じる西岡は「私の演劇人生55年、その集大成をお見せしたいと思っております。
今日は朝から牛島神社に行ってお参りしてきました。劇中に“牛島神社”の名前が出てくるのですが、
立派な神社ですね。それを思い浮かべて演じないといけないので行ってよかったなと思ってます」と、
北斎にゆかりのある神社で願掛けをしたと語った。
北斎の娘・お栄を演じる雛形は、「日々の稽古ですごく変わっていくのに、皆さんのエネルギー、
そしてこのお芝居全体のエネルギーがすごいんです。昨日の稽古でもまだ進化していると感じましたので、
ぜひたくさんの方に見ていただいて、そのエネルギーが伝わったらいいなと思います」
と初日に向けて仕上がりは万全だと答えた。
演出を手掛ける宮本も「普段、初日前は緊迫感と不安でいっぱいになるんです。
でも、ここまで集中することができる稽古場なんだ!って思えるぐらいで、
通し稽古も何回もやっていて、『さぁ、次どうするんですか?』って、
それぞれがアンテナを研ぎ澄ませてお互いを上げてきたので、
早く見せたくてしょうがない”という状況です」と、その言葉に自信を感じた。
稽古期間で“北斎”という人物を深く知った西岡は「北斎さんは死ぬまで
『まだ足りねぇ、まだ足りねぇ』と言い続けていました。“自分が90歳になったら、
100歳になったら、100何十歳になったら生きて動き出すような絵が描けるかな”
という生き方をされていたんです。僕も今は不安はありません。はっきり言って、
不安を感じてる場合じゃなくて、その向こうにあるものを探ってるから、
本当に不安はないですね」と、宮本同様、自信がみなぎっていた。
そして、「私も“頂点”だと感じたことは一度もなくて、周りから『そろそろ頂点でしょう』
『もう引退ですか』と言われると、『いやいや、まだまだ先がある』と、
僭越ながら北斎さんと同じような考えをしております」と北斎との共通点を明かした。
西岡の“北斎”の迫力もすごいが、お栄を演じる雛形も負けてない。
宮本は「雛形さん、すごいよ。大竹しのぶさんに近い凄さがあって、入り込んだら
ガガガガガガって感じなんです。『この人はすごい女優さんだな』って改めて思いました」と絶賛。
実は西岡が雛形との共演を望んだという。西岡が「10代の頃に初めて共演して、
この子はいい女優になるなって思ってました」と共演が叶ったことを喜んだ。
西岡は「“人生これでいい”なんてことはないんです。人生リタイアをして
何もやることないなって思って見に来てくれた人がいたら、
『俺も何かあったかもしれないな。探してみよう』とか
『あんなことをやってみたかったけどやってこなかった。ちょっとやってみようかな』とか、
そういう気持ちになってもらえたら。残念ながら肉体は衰えていくわけですけど、
最後まで前向きに、死ぬ時は前向きで倒れていきたいと思っています」と自身の考えを伝えた。
そして最後に「今回は現代と過去を行ったり来たりする芝居です。若い人にも見てもらって、
後期高齢者の方にも見てもらって、みんなに喜んでもらえる仕組みになってますから、
それをお楽しみいただきたいと思います」というメッセージを送った。
「舞台『画狂人北斎』―2023―」は、東京墨田区・プレビュー公演となる2月2日(木)・3日(金)
曳舟文化センターから始まり、札幌、京都、広島、金沢、大阪、鹿児島、福岡、秋田、長野を回り、
3月22日(水)から26日(日)の東京凱旋公演・紀伊國屋ホールまで全国13ヶ所25公演が予定されている。

【概要】

江戸時代。葛飾北斎と娘・お栄の親子関係を軸に、それを取り巻く高井鴻山、柳亭種彦との人間模様。
そして現代。長谷川南斗と峰岸凜汰のそれぞれの北斎に対する思い、そして、葛藤。

江戸と現代を往き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通して、
人生とは何なのか、人間とは何なのか。「画狂人」と呼ばれる北斎の生きざまそのものが現代人に問います。
他人を顧みず、自分勝手に画に向き合い、狂ったように画を描き続けた生き様。
現代人は思います。「どこかこんな生き方にあこがれないか?」

変人と評価され、当時ではあり得なかった90年という葛飾北斎の狂気の人生。
それを支えた娘・お栄。娘として、母として、味方として、敵として、画の同士として…。
宮本亞門という演出家の目を通して表現されるこの親子の葛藤は常に「現代」に矢を放ちます。

有名高貴な画家という観点ではなく、そこら辺にいる変なおっさんというおもしろ目線でも北斎を捕らえ、
お栄を始めとする北斎に圧倒的な影響を受けた江戸と現代の人間たちの人生模様。
あり得ない人生を全うした葛飾北斎が現代に問う人間感をお楽しみください!

【舞台「画狂人北斎」-2023-公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京プレビュー公演:2023年2月2日(木)・3日(金)
札幌公演:2023年2月8日(水)
京都公演:2023年2月12日(日)
広島公演:2023年2月15日(水)
石川・金沢公演:2023年2月22日(水)・23日(木・祝)
大阪・枚方公演:2023年2月25日(土)
大阪・池田公演:2023年2月28日(火)
大阪・吹田公演:2023年3月2日(木)
鹿児島公演:2023年3月5日(日)
福岡公演:2023年3月7日(火)
秋田公演:2023年3月11日(土)
長野・小布施公演:2023年3月18日(土)・19日(日)
東京凱旋公演:2023年3月22日(水)~3月26日(日)

<会場>
東京プレビュー:曳舟文化センター
札幌:カナモトホール(札幌市民ホール)
京都:ロームシアター京都サウスホール
広島:JMSアステールプラザ 中ホール
石川・金沢:北國新聞赤羽ホール
大阪・枚方:枚方市総合文化芸術センター 小ホール
大阪・池田:池田市民文化会館(アゼリアホール)
大阪・吹田:吹田市文化会館(メイシアター)
鹿児島:霧島市民会館
福岡:ももちパレス(福岡県立ももち文化センター)
秋田:あきた芸術劇場ミルハス
長野・小布施:小布施町北斎ホール
東京凱旋:紀伊國屋ホール

<上演時間>
約2時間(途中休憩無し)

<料金>
石川・金沢:S席8,500円 A席バルコニー席7,500円
秋田:S席8,500円 A席7,000円
長野・小布施:S席4,500円 A席一般1,500円・学生1,000円
東京凱旋:9,500円
上記以外:8,500円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可

『チケット』
秋田:2023年1月10日(火)10:00販売開始
長野・小布施:2023年1月23日(月)10:00販売開始
上記以外:好評発売中

「問い合わせ」
エヌオーフォー【NO.4】no.410212013@gmail.com

<出演者>
葛飾北斎:西岡德馬

お栄:雛形あきこ

高井鴻山/柳川時太郎:馬場良馬
峰岸凜汰:谷佳樹
長谷川南斗:津村知与支
柳亭種彦:水谷あつし

<STAFF>
演出:宮本亞門
脚本:池谷雅生
音楽:福岡ユタカ
美術:伊藤雅子
照明:阿部典夫
音響:山本浩一
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
舞台監督:やまだてるお
映像:栗山聡之
演出助手:MOEKO
大道具:保坂史朗
演出部:月田悠貴
宣伝美術:菊田参号
写真撮影:園田昭彦
協力:北川仁志
宣伝協力:吉田祥二、北村隆行
照明:Aプロジェクト
音響:SCアライアンス
ヘアメイク:M`s factory
演出部:モモプランニング
映像:マグナックス
大道具:ステージフォー
小道具:藤浪小道具
宣伝美術:バグスタジオ
衣裳協力:東京衣裳/SANGOU/N工房
宣伝協力:カンフェティ
制作:志岐光璃、木村菜摘、多森祐樹
企画:松堂今日太
プロデューサー:難波利幸
協力:アンシャンテ/サンズエンタテインメント/トキエンタテインメント/ウェーブマスター/オフィスPSC/えりオフィス/イルコラッジオ
京都公演主催:SANGOU
石川・金沢公演主催:北國芸術振興財団/北陸放送
秋田公演主催:秋田朝日放送/秋田魁新報社
大阪・池田公演共催:いけだ市民文化振興財団
秋田公演共催:あきた芸術劇場ミルハス
企画:WМ(宮本亞門事務所)
製作:エヌオーフォー

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