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トニー賞10冠ミュージカルが日本初上演 ミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』稽古場取材開催

2018年米国トニー賞で、ノミネートされた11部門のうち、『アナと雪の女王』などを抑え、
作品賞を含む10部門を独占した異例の傑作『バンズ・ヴィジット』。
2007年のイスラエル映画「迷子の警察音楽隊」が原作となっていて、
コンサート出演のためにイスラエルに来たエジプトの警察音楽隊が空港から
間違った行き先へのバスに乗ってしまい、小さな街に迷い込む。
そこで繰り広げられる音楽隊メンバーたちと村人たちとの心の交流を描いたミュージカルです。
ブロードウェイの願いが託された秀作が、森新太郎の演出で遂に日本初上演されるのを前に
2023年1月15日(日)、東京都内某所にて行われている稽古の様子が取材陣に公開されました。

【ミュージカル『バンズ・ヴィジット』稽古場の様子】

2月7日(火)の東京公演の初日の開幕に向けて稽古が進められている
ミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』。

稽古場内には公演本番と同じ様に回転盆が組み込まれた舞台が設置され、今作の演出を手掛ける
森新太郎さん等が見守る中、公開稽古がスタート。
最初に披露されたは、劇中の第一場~第二場の部分、約12分間に及ぶシーン。

空港に到着した楽隊長のトゥフィーク(演:風間壮夫)率いるエジプトのアレクサンドリア警察音楽隊。
しかし、迎えのバスが来ないので自力で目的地に行く事に。ところが目的地と名前の似た、しかし全く異なる
イスラエル辺境の町・ベタハティクヴァに到着してしまい…。

回転盆のセットの中でディナ役の濱田めぐみさん、イツィク役の矢崎広さん、サミー役の渡辺大輔さん、
パピ役の永田祟人さんを始めとしたベタハティクヴァの住人たちが歌う「待ってる / Waiting」が最初にパフォーマンスされる中、
ベタハティクヴァの町に間違って着いてしまったアレクサンドリア警察音楽隊とトゥフィークが
開場式典の場で演奏する予定のアラブ文化センターへの道をディナ達に尋ねます。
しかし、そんな施設はこの町には無いと話すディナ。どうやら行先を間違えた要因は非常に酷似した地名にある様で。
そのまま2つ目の披露曲となる「何もない町 / Welcome to Nowhere」が濱田さん、矢崎さん、
パピ役の永田崇人さんの3人で歌唱されます。味気も無くろくでもない、誰も知らない退屈な町によく来た、
という皮肉が多分に籠められた、時折コミカルな振付や動作が見られる一曲の終わりには、
トゥフィークが楽隊員のひとり、カーレド(演:新納慎也)が行先を聞き間違えて起こした不注意で
恥をかいたと彼を叱り、ディナに食事を提供してくれないかと頼みます。
何とかなると承諾するディナ。と、ここで第一場~第二場の稽古披露が終了。

続いて公開されるのは第七場、ベタハティクヴァの町で一晩を過ごす事となったアレクサンドリア警察音楽隊。
トゥフィークがディナに連れられて町のレストランへとやってくるシーンへ。
明らかにこの辺では見ない顔だと店内の客が2人を見ていますが、気に留める様子の無いディナ。
警察音楽隊は何を演奏するの?とトゥフィークに聞くディナに彼は伝統音楽のオーケストラだと答えます。
その言葉に存外な反応をするディナ。幼少期にラジオでエジプトやアラブの音楽を聴いており、
大好きな歌手の名前が飛び出し、また毎週金曜日にTVで流れていたというエジプト映画は
自身を魅了していたとディナの口から話されます。

そこで濱田さんが歌唱するのが「オマーシャリフ / Omar Sharif」。ラジオやTVから流れ溢れる
異国の音楽の素晴らしさをディナが柔らかく歌い上げますが、曲の終わりにトゥフィークが、
皆が皆、貴方の様では無い、今の人々はお金や効率を気にして物語は重要ではないと感じている、と口にします。
と、そこへレストランに入って来たのはサミーと彼の妻。見たとたんにクソ野郎と、悪態をつくディナ。
サミーとは関係を持っていた思わしきディナは、この店に自分が時々来る事を知りながら、
妻と共に来店したサミーに当てつけする様に挨拶し、トゥフィークを紹介します。
なにやら苛立った様子のサミー。そこでディナは店のジュークボックスで音楽をかけながら、
トゥフィークに”先程の言葉”を言ってくれというのですが…。
して太田恵資さん、梅津和時さん、星衛さん、常味裕司さん、立岩潤三さんの警察音楽隊員5名による
「Haj-Butrus」の演奏が行われ、舞台盆が回転をし終えた所で約25分程の稽古場公開終了……と思いきや、
濱田さんの歌唱時に何やら小さいミスがあったのか、オマーシャリフをもう一度稽古し直す”サプライズ”も。

短い稽古公開の時間ながら、稽古場内に漂う表現し難い不思議な感覚は、本番の劇場ではどの様に表現されるのか。
是非、2月7日に初日を迎える、アレクサンドリア警察音楽隊とベタハティクヴァの町の人達との一夜の物語を劇場で。

【あらすじ】

エジプトのアレクサンドリア警察音楽隊が、イスラエルの空港に到着した。
彼らはペタハ・ティクヴァのアラブ文化センターで演奏するようにと招かれたのだった。
しかし手違いからか、いくら待っても迎えが来ない。
誇り高い楽隊長のトゥフィーク(風間杜夫)は自力で目的地に行こうとするが、
若い楽隊員のカーレド(新納慎也)が聞き間違えたのか案内係が聞き間違えたのか、
彼らの乗ったバスは、目的地と一字違いのベト・ハティクヴァという辺境の街に到着してしまう。
一行は街の食堂を訪れるが、もうその日はバスがないという。演奏会は翌日の夕方。
食堂の女主人ディナ(濱田めぐみ)は、どこよりも退屈なこの街にはホテルもないので、
自分の家と常連客イツィク(矢崎広)の家、従業員パピ(永田崇人)と店に分散して泊まるよう勧める。
トゥフィークとカーレドはディナの家に案内される。部屋でくつろいだ後、
トゥフィークはディナの誘いで街をみて廻ることにする。
レストランに入った二人は、 音楽について語り合い、少しずつ打ち解けるが、
ディナと関係を持つサミー(渡辺大輔)と彼の妻(友部柚里)が現れると、ぎこちない空気になる。
トゥフィークの筆頭部下のシモン(中平良夫)とカマール(太田惠資)は、イツィクの家に招かれる。
義父のアヴラム(岸祐二)は共に食卓を囲んでもてなすが、イツィクの妻イリス(エリアンナ)は、
誕生日に見知らぬ人たちを連れてきた夫に不満が募る。
おとなしい楽隊員を前に話は弾まないが、話題が音楽のことに向くと、ようやく場がなごんで来る。
カーレドは外に出ると、店の前で待ち合わせをしているパピに出くわす。
パピは、友人ツェルゲル(青柳塁斗)とその彼女アナ(高田実那)に紹介されて、
ジュリア(山崎薫)と四人でデートをするのだ。カーレドは嫌がるパピに頼み込んで、一緒に街に連れ出してもらう。
警備員(辰巳智秋)にすごまれながらも、スケート場で遊びはじめる五人だが、
女性に慣れていないパピは、 ジュリアを泣かせてしまう。
カーレドはパピの指南役となり、手取り足取り彼女を慰めさせる。
公衆電話の前では、彼女からの連絡をひたすら待ち続ける電話男(こがけん)が立っている。
店の外では、楽隊員たち(梅津和時、星衛、常味裕司、立岩潤三)が、思い思いに音楽を奏でている。
言葉も文化も異なる隣国の人間達が交わる一夜が、更けていく。
迷子になった警察音楽隊は、果たして演奏会に間に合うのだろうか?

【公演イベント】

[アフタートークショー]
東京公演対象日程:
―2月11日(土)17:30(登壇者:風間杜夫/濱田めぐみ/新納慎也)
―2月13日(月)18:30(登壇者:矢崎 広/渡辺大輔/岸 祐二)
―2月15日(水)18:30(登壇者:永田崇人/青柳塁斗/こがけん)

大阪公演対象日程:
ー3月6日(月)17:00(登壇者:風間杜夫/濱田めぐみ/新納慎也)

[スペシャルライブ]
東京公演対象日程:
2月16日(木)14:30 (演奏:警察音楽隊役ミュージシャン)
警察音楽隊として出演する名だたるミュージシャン達による圧巻のライブパフォーマンス!劇中で演奏している楽器の数々をご紹介します。
※詳細は後日、 お楽しみに。

※対象公演回のチケットをお持ちの皆様ご参加いただけます。
※登壇者は急遽変更になる場合もございます。

【ミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2023年2月7日(火)~2月23日(木・祝)
大阪公演:2023年3月6日(月)~3月8日(水)
愛知公演:2023年3月11日(土)・12日(日)

<会場>
東京:日生劇場
大阪:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知:刈谷市総合文化センター大ホール

<上演時間>
約1時間40分(途中休憩無し)※予定

<料金>
東京:
S席13,000円 A席8,000円 B席5,000円
Yシート2,000円 ※20歳以下対象・当日引換券・要証明書・10月24日より枚数限定販売
(全席指定・税込)
※B席の販売は一般発売からとなります。
※未就学児入場不可
本公演のチケットは主催者の同意のない有償譲渡が禁止されています。
※やむを得ない事情により、出演者並びにスケジュールが変更になる可能性がございます。予めご了承ください。
※公演中止の場合を除き、払い戻し、他公演へのお振替はいたしかねます。ご了承のうえ、お申込みください。

「東京公演座席表」

クリックしてbandsvisit2023_seatmap.pdfにアクセス

『チケット発売』
好評発売中

<出演者>
トゥフィーク(指揮者):風間杜夫
ディナ:濱田めぐみ

カーレド(トランペット):新納慎也
イツィク:矢崎広
サミー:渡辺大輔

パピ:永田崇人
イリス:エリアンナ
ツェルゲル:青柳塁斗

シモン(クラリネット):中平良夫
電話男:こがけん
アヴラム:岸祐二

警備員:辰巳智秋
ジュリア:山崎薫
アナ:高田実那
サミーの妻:友部柚里

カマール(バイオリン):太田惠資
警察音楽隊(マルチリード):梅津和時
警察音楽隊(チェロ):星衛
警察音楽隊(ウード):常味裕司
警察音楽隊(ダルブッカ):立岩潤三

竹内大樹(スウィング)
若泉亮(スウィング)

<STAFF>
原作:エラン・コリリンによる映画脚本
音楽・作詞:デヴィッド・ヤズベック
台本:イタマール・モーゼス
翻訳:常田景子
訳詞:高橋亜子
演出:森新太郎
音楽監督:阿部海太郎
美術:堀尾幸男
照明:佐藤啓
音響:井上正弘、けんのき敦
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:新海絵理子
歌唱指導:石川早苗
稽古ピアノ:安藤菜々子
演出助手:伴・眞里子
舞台監督:小笠原幹夫
東京公演主催:ホリプロ/TOKYO FM
大阪公演主催:梅田芸術劇場
愛知公演主催:メ~テレ/メ~テレ事業
企画制作:ホリプロ

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