世界のエンターテイメントの“今”をお届け!

演出:宮本亜門、葛飾北斎役に西岡德馬 舞台『画狂人北斎』-2023-制作発表記者会見開催

江戸時代、世界に名だたる画家の葛飾北斎と、その娘・お栄の親子関係を軸に、二人を取り巻いた高井鴻山、
柳亭種彦との人間模様を描いた物語。狂人であり、人間味あふれる北斎の生きざまに振り回された人たち。
江戸と現 代を往き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通し、
そして、 どこかうらやましくもある北斎の生きざまを描きながら現代人に人生とは何なのか、
人間とは何なのか、を問いかける舞台。主人公の葛飾北斎には、西岡德馬。北斎を支えた娘・お栄に雛形あきこ。
北斎の門人で あった高井鴻山と北斎の放蕩三昧の孫である柳川時太郎の二役に馬場良馬、
北斎の親友で北斎に大きく影響を与える戯作者の柳亭種彦に水谷あつし、オリジナルの役として、
現代の北斎研究家である長谷川南斗(みなと)を津村知与支、南斗の助手であり、
現在絵が描けなくなっている若手画家の峰岸凜汰を谷佳樹が演じます。
北斎の生きざまに共感し、朗読劇からスタートし、これを舞台化したいと
並々ならぬアプローチを仕掛けた宮本亞門が演出するストレートプレイは必見です。
2月より東京墨田でのプレビュー公演を皮切りに、3月26日まで約2か月間に渡り、全国13カ所25回公演を行います。

2023年1月12日(木)、東京都内某所にて演出家、出演者が登壇しての制作発表記者会見が行われました。

【制作発表記者会見の様子】

隅田川沿いにほど近く、東側には東京スカイツリーを望むロケーションで行われた今回の制作発表記者会見。

会見の開始冒頭、新春という事で芸妓8名の舞が披露されました。
続いてキャスト・演出家の登壇後、地元自治体を代表し、山本亨隅田区長が登壇。挨拶がなされました。
山本区長「ここ花街に1760年に生まれました葛飾北斎は、墨田区で生まれて89年の生涯の殆どを
墨田区で過ごし、素晴らしい作品を沢山した墨田が誇る偉人であります。
今日の制作発表は私共で申しますと、文化芸術の振興という課題であったり、観光や産業振興という意味で
花柳界がどんどんと賑わっていくのは経済の活性化に繋がる意味も込めて期待をしている所でございますが、
何より、亜門さんには平成29年1月の朗読劇の時から大変にお世話になって、今回は舞台と言う事で
是非大成功に、そして北斎を一つ宜しくお願いい致します。」

続いて、本作のキャスト陣から挨拶がなされました。

長谷川南斗役:津村知与支さん
「私、この役は初演の2019年の初演から今回で3度目の出演をさせていただく事になるんですけども、
初演の時には、私まだ独身でして。私的な話ですが、その時付き合っていた今の奥さんが丁度妊娠して、
その最後の公演である長野県の小布施公演が終わったその足で奥さんの実家に御挨拶に行くという
とても人生の節目の公演でしたので、とてもよく覚えております。そして3回目の2023年、
今回はお蔭様で2児の父となりました。父親として今の全てをぶつけて公演に向かって頑張りたいと思います。」

峰岸凜汰役:谷佳樹さん
「僕はこの『画狂人北斎』というものが始まる前にプロデューサーの難波さんと沢山のお話を
させていただいたんですけども、これは本当に凄いキャストの方が集まる中に谷を放り込むぞ、
という事を言っていただいて、それが「ガスト」というレストランで…。
凄く身が引き締まる思いで、年が明けると直ぐに稽古が始まるという事で緊張をしていたんですけども、
楽屋でも皆さんは本当に和気藹々というか、凄くマイペースな方々が集まったなと。
僕、稽古場でも、この会見の楽屋でもずっと笑っているなと。笑顔が凄く絶えない現場だなと思っております。
亞門さんの演出の下、これからもっともっと作品に磨きがかかっていくと思いますので、
本番を是非是非楽しみにしていただけたらと思います。」

柳亭種彦役:水谷あつしさん
「私は初演から参加し、今年で3回目の出演となっております。今回、全てが新しくなっていて、
台本も令和五年版という事で、亞門さんも攻めに攻めた脚本になっていますので、
毎日稽古で、日々アップデートしております。德馬さんの北斎にその存在感と人間性に圧倒されておりまして、
新しい『画狂人北斎』が生まれると思います。頑張りますのでよろしくお願いします。」

高井鴻山/柳川時太郎役:馬場良馬さん
「今、絶賛お稽古をしているんですけども、僕は今回初めて作品に参加をさせていただいて、
改めて西岡德馬さん演じる葛飾北斎の生きたい!というエネルギー、絵を描きたいというエネルギーに
僕達江戸の人間はそれに感化されて、また振り回されていく物語なんですけども、そういう強いエネルギーって、
人に伝染していくと思うんですよね。それが今回の葛飾北斎の生きるエネルギーを僕達で沢山作って
今の世の中の観ていただく皆様の生きるエネルギーに伝染出来るように今、必死に藻掻いてお稽古をしていますので、
是非是非、沢山の方に見ていただけたら嬉しいなと思います。」

お栄役:雛形あきこさん
「葛飾北斎というと、とても有名で日本中の人が知っている、海外でも本当に有名で絵はもちろん知っているんですけども、
葛飾北斎という人が如何いう人であったかというのを調べて行く内に凄く不思議で魅力的な人、というのを
ここ何か月かで知っていったんですけども、お栄に関して残っている資料は、色んな方向から
どんな人物だったのかというのを考えさせられる数か月で。でもとても魅力的な女性で
それが北斎を如何いう風に支えて、逆に振り回されてもいったのかなというのを魅力的に演じられたらなと
日々考えています。多分、異質な二人だったのかなと。親子であり、師匠でもあり、みたいな不思議な感じというのが
凄く合致していて、そういうものが魅力的に出せたら、という風に思っています。
是非沢山の人に楽しんで頂けたらと思います。」

葛飾北斎役:西岡德馬さん
「北斎を演じさせていただくにあたり、色々と勉強をさせていただきました。
今までの知識だと、葛飾北斎の浮世絵の代表的な「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」とか、
今、日本のパスポートの表紙にもなっていますから。1999年、アメリカの雑誌「LIFE」に
この1000年で最も重要な人物100選」という企画で葛飾北斎は86位で日本人でただ一人乗っているんです。
それだけ外国の方の評価の方が高いのかなと思う位で。彼は作品を3万点位描いているんですけども
それを研究させていただいて。本作は今まで2回上演がされているんですけども、
最初にお話をいただいてから宮本亞門さんが演出だというのを聞いて、
「これなら大船に乗ったつもりでノッていけるだろう」と。だったら私が『画狂人』というタイトルの通り、
狂人になって、いささか暴走はするかもしれないんですけども、”暴走老人北斎”になるか、
”爆発老人北斎”になるか、どんな老人になっていくのか。今、稽古中も走り過ぎて
馬なりに走っていくので…德”馬”ですから私。亞門さんに手綱をぐっと締めてもらって
徐々に馬を慣らしていく様に。今のこの状態が面白くてしょうがないんですけど。
兎に角、稽古で走りまくっていますので、是非是非大勢の方にご覧いただければ
本当に幸せだと思います。
僕は芝居をやり始めて55年なので、55年間の集大成をこの葛飾北斎の70歳からの集大成と合致させて
演じさせていただこうと思っております。」

そして本作の演出を務める演出家の宮本亞門さんからの挨拶が。
亞門さん「私は新橋の芸者・花柳界の中の喫茶店の息子ですので、今日の舞は
皆さん大変だっただろうと分かるので、僕達も相変わらずマスクをしていますが、
それでも届けたいという思いが有ったので感動しました。德馬さんは僕の大学の先輩で、
もう有名な先輩で、文学座に入る優等生だったので。僕は結局大学を中退してどうしようもない人間なのに。
アイススケートショーをやった時の橇から「德馬さん、歳を重ねて面白くなってきているじゃないですか?」
と思って今回お願いしてもう北斎そのものです。今稽古場でも凄いし、私が何処まで
手綱を締める事が出来るかというのも、今話を聞いてそうだなと思います。
何を言いたかったかというと、北斎は「神奈川沖浪裏」を73歳位から初めて版画をやってきてその後は直筆画。
90になってもまだ足りないまだ足りないと、毎回名前とスタイルを変えながら。
こんな凄い、年齢なんか関係ないこれから生きてやるぞ!というエネルギーを多くの方に見ていただきたいし、
コロナがどうだ、次に行くんだぞ、という元気を皆さんにお分けして、今回は全国を周るので
その勢いで頑張ってやっていきたいと思います。」

続いて質疑応答へ。

Q:北斎の絵の魅力についてどう考えているか?

亞門さん「北斎の絵、と一言で仰ってもご存じの通り、本当に多彩ですよね。
北斎漫画もあれば、西洋画もあり、というジャンルにとらわれない所も僕にとっては勇気づけられる。
あれだけの数の作品を描きながら毎回画号をかえていく、名前が有名になったのに平気で取り換えて
またリセットをしていくというのも凄いのですが、やはり私は肉筆画に惚れ込んでおります。
晩年、死の数か月前まで書いていた最後の絵、そしてまた長野の小布施に行って書いた物。
この人は幾つまで自分自身と向き合い挑戦していったんだという絵が有ります。
この絵が美しいのと共に人生を達観しているんですよ。どこか微笑みがあったり、大きな構成とバランスがあったり。
その二つを持っているという意味では、僕は肉筆画を愛しています。」

西岡さん「北斎の絵を評しているのに柳亭種彦が実際に行っている言葉で
「誠であって誠にあらず」という事を言っているんですね。本当の様に見せていて、実は違う。
北斎の絵というのは江戸の色んな地方の所や静岡から見た富士山とか色々あるんですが
ここからはそんな景色は見えないよ!という所は結構多いんですね。
これは彼の独断と偏見でやっていくんですけども、例えば「神奈川沖浪裏」の富士と波のバランスとか、
そういうものはかなりデフォルメして、何が言いたいのかというのを自分が明確に持って、
訴えたいものをド~ンと出していく。それも遠近法を使ったり濃淡を使ったりして描いていくという、
デフォルメした部分は役者にも似ていまして、例えば芝居の中で人殺しがあったら、
本当に人を殺める訳ではないけども、人殺しをしている様に見えるという様な事ですから、
そこの辺りがとてもよく似ている。ただ違うのは、絵描きというのは一人で絵を描いているもので、
それを芝居にすると、やはりここにいるメンバーと気持ちや息を合わせていかなければならない。
この辺のバランスの問題の違いがあって、さっき言った様に僕だけ暴走してもいけないし。
そういう違いは有りますけども自分が何を訴えたいというのは、役者で言えば演技で表現している、
絵描きで言えばキャンバスに表現をしていく。北斎の絵は特に自己の気持ちをどの位伝えたいか、
思い切りの良さが魅力だと僕は思っています。」

Q:墨田区について思い出深いエピソード等は?

亞門さん「墨田に関しては、今回の事や、すみだ北斎美術館や色々な方があったりしているので、
日本の物作りの原点みたいな所はここなんじゃないかなと。色んな工場もあったりしますし、
そこで物を作っていっているという、それが一つ一つ丁寧に大切な物を作っている所が
墨田というイメージが僕の中にはあるんですよね。だから北斎も墨田を出なかったし、
あの絵をここで一つ一つ入りこんで描いていた最も心地良い場所であったという感じがしております。
こういう江戸の原点みたいな場所は失くして欲しくないなと思います。」

西岡さん「私は横浜生まれの横浜人間なので、あまりこちらの方は知らなかったんですけども、
文学座に入って、ここを舞台にしてやる芝居が多くて、辺りを散策しながら芝居の事を思ったりしたんですけども、
「四ツ木橋哀歌」とか「説教強盗」とかもこの辺の事を舞台にしていましたけども、
私事ですが、私の娘の結婚相手がこのあたりの人間でして、それから何かと急にこの辺に関する事が多くなって
また墨田なの?って。金沢にこの芝居の宣伝に行った時に霊能者の人に「西岡さん、
北斎さんが後ろにくっついちゃっていますよ」と言われて。横網の榛稲荷神社に行って下さいと言われてお参りに行ったの。
それでスッキリしてこの間、霊媒師にあったら「スッキリされたという風に言っています」と言われて。
急激に墨田と縁が増えちゃって。本当にビックリですわ。」

Q:自身から見た北斎のイメージと、観客にどの様に伝えたいというビジョンはあるか?

津村さん「私は北斎研究家の役をやっているんですけども、そこは画家をやっている
谷君の凜汰役とは全く違って。それは本編をご覧になれば分かるんですけども、僕が感じるのは
一貫して計算に計算を重ねて北斎は絵を描いたんじゃないかという。
色んな捉え方は出来ると思うんですけど、僕はその一点で北斎は凄い画家であると主張をしていまして。
谷君演じる凜汰はそうではなくて、もっと違う心から湧き出る何か、エナジーがあって書いたんじゃないかと。
僕が思うのは、今僕等が現代になって想像をしながら、正直、実際は分からない部分も有ると思うんですけど
兎に角、夫々の色々な見方で見られるし、その終わりが無いというのもありまして、
そういう所がたどり着けない深みというのが北斎の絵には有ると思うので、
そこが今回の見所の一つになっていると思います。」

谷さん「僕が演じる凜汰というのが画家志望でコンテストで1位を取ったという設定なんですけども、
画家だったら北斎の事を知っているんじゃないかと僕はちょっと思ったんですが、
凜汰はそこに関しては情報的に疎くて。津村さん演じる南斗とよりお客様寄りの視点で
僕等は物語が進んで行くんですけども、北斎をお客様目線で見た時に僕は正直、
北斎の事って名前位しか知らなくて。「神奈川沖浪裏」の絵や、
後ろの「岩松院本堂天井絵 鳳凰図」とかも知らなかったんです。
一般という言い方はアレですが、小学校で習う絵を知っている人が大半なのかなというイメージがありまして、
そこの視点にフラットにいれるようにと思っているので、僕と一緒に北斎という人はどんな人だったか
というので現代と江戸時代を行き来しながら知っていけるという風になっているので、
お客様と一緒に北斎を知っていこうという所に寄り添っていけたらと思っています。」

Q:現在稽古を進めている上でお互いの印象は?

雛形さん「本当にとても温かく受け止めていただいているので。まだ稽古1週間位なので、
色々と試させていただいているという感じなので、まだこれからなのかなと思うんですけど、
沢山話をさせていただいて、沢山話を聞いていただいているので、そこは身を全て預けてという感じで
”お父さん”であり、同士でありみたいな感じを許させていただける空気を作って下さっていると思っているので、
本当に私としては有難く稽古をさせていただいている感じです。」

亞門さん「ちょっと気になった事を聞いて良いですか?雛形さん、今回演じるお栄は
一切片付けが出来ないじゃないですか。家事からごみ捨てから余りにも出来なくて
引っ越しをしていると言われている位なんですが、A型の雛形さんからして、やっていて辛くない?」

雛形さん「お栄は料理や家事全般が出来ないってことですよね。本当であれば散らかしたその端から
片付けていきたいというのはあります。自分が描いたものでさえ(北斎に)ばら撒かれてしまうので、
気にはなりますけども。」

亞門さん「一度家で色々と散らかしてみては?「こういう事なんだ…」って分かるかも」

雛形さん「この家には住みたくなくなるよなって感じですよね。それを引っ越しという方向に持っていけちゃう
異質感が合致しているのが北斎とお栄の面白い所ですよね。」

亞門さん「ちなみに私は綺麗ですよ。演出をする度に本棚の中を全部変えますもん。」

Q:本作の海外進出の展望は?

亞門さん「德馬さん、海外行きたいよね。」

西岡さん「勿論。僕はパリでもロンドンでも。特にヨーロッパが良いんじゃないかというのは思っているんですけども、
多分、ウケてもらえるんじゃないかと思います。」

亞門さん「大英博物館で朗読劇をやった時にも、北斎は海外で唯一有名な日本人なので、
「一体彼は何なんだ」と外国の方が沢山聞いてくるんですよ。皆が謎に思っているのは案外と世界中にあるので。
こんな生き方があるんだよというのを伝えていきたいし、これ程皆さんが興味を示してくれる方というのもいないので。」

西岡さん「ゴッホや、マネ、モネの印象派と言われている人達が北斎の浮世絵を見てびっくりしたという。
それですらちゃんとした物を見た訳ではなく、パッキングされた荷物の中の紙を見たら、
「なんだこの凄い絵は!」という所からそこからヨーロッパの人達が北斎を知って。」

亞門さん「それまでヨーロッパには風景画が無かったんですよ。これが影響して初めて印象派が広がったというのがね。」

西岡さん「江戸の女の立ち姿を真似して(エドガー)ドガが踊り子でやっているというのは本当によく似ているもんね。
芸術なんてのは何処でも盗んでいくもんなんですよね。盗んで盗んでやってきて自分達のモノにしていくというのがあるから。」

亞門さん「北斎の視点が日本の中での良い画家、とかじゃなくて、本当に良い絵は描けないのかと、
世界を超えて自分自身と向き合っているという所が、誰に如何認められるかが目的じゃないんですよね。
西岡さん、北斎の台詞でなんて言っているんでしたっけ。」

西岡さん「90になってもう少しマシな絵が描けて、100歳になったら俺の絵は一点一画が動き出す様になるだろう。
百何十歳になったら…って、自分が百何十歳になった事を想像しながら、って。」

最後に公演に書ける意気込みとメッセージを。

津村さん「今回3回目と申しましたが、西岡さんを始め、キャストも一新されて、稽古をしていて
本当に新作といって構わないんじゃないかと思っている位ですし、本も変わりますし、
また稽古毎にどんどん台本が変わっていくんですよね。台詞が変わって…」

亞門さん「言わなくていいじゃん!アップデートって言って。」

津村さん「とても刺激的な作品になっていますので、是非よろしくお願い致します。」

谷さん「生きろ!というメッセージが凄く詰め込まれている作品でして、僕自身も人生は無限ではなく
有限という風に日々心掛けているんですけども、生きろ、というシンプルな言葉って、
真っ直ぐ届くな~と思っていまして、それが出来るのは僕達が生で演じる演劇や
役者達が伝えられる物なのかなと思っておりますので、そのメッセージを舞台を通して
沢山の方に伝わる様に一所懸命に演じられたらなと思います。」

水谷さん「こんな時代にお芝居が出来て、しかも沢山いる俳優さんの中でこんな素晴らしいカンパニーが出来た事を
本当に嬉しく思います。制約されたこの時代に大砲でドーンッと穴を空ける様な大作になっていますので、
しっかりと宮本先生に付いて行きたいと思います。」

馬場さん「僕自身、演劇狂人と言われる宮本亞門先生の演出の下、葛飾北斎を演じる西岡德馬さんと
演劇狂人達が集まって稽古をしている毎日の日々が僕は楽しいです。
僕も少しでも狂人に近づける様に一所懸命にお稽古をして、その作品の魅力、葛飾北斎という人間の魅力を
皆様に少しでもお届け出来たら良いなと思いますので、是非是非、劇場でお待ちしております。」

雛形さん「先ずは沢山の方に見ていただかなくては、と思うので、是非劇場に足を運んでいただけたら本当に嬉しいと思います。
後悔しない作品を精一杯作りたいと思いますので、よろしくお願いします。」

西岡さん「谷君じゃないですけど、人間は限りある命が燃え尽きるまで、もしかしたらまだ燻ぶっている物が
あるかもしれないと思っている方々、まだまだ出来るんじゃないか、まだやってみようと思って
今後生きていただけたら良いよなと思える様な作品を作っていきたいと思いますので、
どうか大勢の方に劇場に足を運んでいただきたいと思います。」

亞門さん「『画狂人北斎』、新たなキャストとスタッフと、徹底的に面白くなっています。
演出家が言うのもなんですが、こんなに深みが増してエネルギッシュで観に来て下さる人達の心に
ガツンッ!と来る舞台は無いんじゃないかと僕は思います。兎に角来て下さい。
もう小さくなっている場合じゃない、さあ生きろ生きろ生きろ!自分なりに生きて下さい!
という思いを感じて劇場を出る事になると思います。是非、劇場に足をお運びください。」

【概要】

江戸時代。葛飾北斎と娘・お栄の親子関係を軸に、それを取り巻く高井鴻山、柳亭種彦との人間模様。
そして現代。長谷川南斗と峰岸凜汰のそれぞれの北斎に対する思い、そして、葛藤。

江戸と現代を往き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通して、
人生とは何なのか、人間とは何なのか。「画狂人」と呼ばれる北斎の生きざまそのものが現代人に問います。
他人を顧みず、自分勝手に画に向き合い、狂ったように画を描き続けた生き様。
現代人は思います。「どこかこんな生き方にあこがれないか?」

変人と評価され、当時ではあり得なかった90年という葛飾北斎の狂気の人生。
それを支えた娘・お栄。娘として、母として、味方として、敵として、画の同士として…。
宮本亞門という演出家の目を通して表現されるこの親子の葛藤は常に「現代」に矢を放ちます。

有名高貴な画家という観点ではなく、そこら辺にいる変なおっさんというおもしろ目線でも北斎を捕らえ、
お栄を始めとする北斎に圧倒的な影響を受けた江戸と現代の人間たちの人生模様。
あり得ない人生を全うした葛飾北斎が現代に問う人間感をお楽しみください!

【舞台「画狂人北斎」-2023-公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京プレビュー公演:2023年2月2日(木)・3日(金)
札幌公演:2023年2月8日(水)
京都公演:2023年2月12日(日)
広島公演:2023年2月15日(水)
石川・金沢公演:2023年2月22日(水)・23日(木・祝)
大阪・枚方公演:2023年2月25日(土)
大阪・池田公演:2023年2月28日(火)
大阪・吹田公演:2023年3月2日(木)
鹿児島公演:2023年3月5日(日)
福岡公演:2023年3月7日(火)
秋田公演:2023年3月11日(土)
長野・小布施公演:2023年3月18日(土)・19日(日)
東京凱旋公演:2023年3月22日(水)~3月26日(日)

<会場>
東京プレビュー:曳舟文化センター
札幌:カナモトホール(札幌市民ホール)
京都:ロームシアター京都サウスホール
広島:JMSアステールプラザ 中ホール
石川・金沢:北國新聞赤羽ホール
大阪・枚方:枚方市総合文化芸術センター 小ホール
大阪・池田:池田市民文化会館(アゼリアホール)
大阪・吹田:吹田市文化会館(メイシアター)
鹿児島:霧島市民会館
福岡:ももちパレス(福岡県立ももち文化センター)
秋田:あきた芸術劇場ミルハス
長野・小布施:小布施町北斎ホール
東京凱旋:紀伊國屋ホール

<上演時間>
未定

<料金>
石川・金沢:S席8,500円 A席バルコニー席7,500円
秋田:S席8,500円 A席7,000円
長野・小布施:S席4,500円 A席一般1,500円・学生1,000円
東京凱旋:9,500円
上記以外:8,500円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可

『チケット』
秋田:2023年1月10日(火)10:00販売開始
長野・小布施:2023年1月23日(月)10:00販売開始
上記以外:好評発売中

「問い合わせ」
エヌオーフォー【NO.4】no.410212013@gmail.com

<出演者>
葛飾北斎:西岡德馬

お栄:雛形あきこ

高井鴻山/柳川時太郎:馬場良馬
峰岸凜汰:谷佳樹
長谷川南斗:津村知与支
柳亭種彦:水谷あつし

<STAFF>
演出:宮本亞門
脚本:池谷雅生
音楽:福岡ユタカ
美術:伊藤雅子
照明:阿部典夫
音響:山本浩一
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
舞台監督:やまだてるお
映像:栗山聡之
演出助手:MOEKO
大道具:保坂史朗
演出部:月田悠貴
宣伝美術:菊田参号
写真撮影:園田昭彦
協力:北川仁志
宣伝協力:吉田祥二、北村隆行
照明:Aプロジェクト
音響:SCアライアンス
ヘアメイク:M`s factory
演出部:モモプランニング
映像:マグナックス
大道具:ステージフォー
小道具:藤浪小道具
宣伝美術:バグスタジオ
衣裳協力:東京衣裳/SANGOU/N工房
宣伝協力:カンフェティ
制作:志岐光璃、木村菜摘、多森祐樹
企画:松堂今日太
プロデューサー:難波利幸
協力:アンシャンテ/サンズエンタテインメント/トキエンタテインメント/ウェーブマスター/オフィスPSC/えりオフィス/イルコラッジオ
京都公演主催:SANGOU
石川・金沢公演主催:北國芸術振興財団/北陸放送
秋田公演主催:秋田朝日放送/秋田魁新報社
大阪・池田公演共催:いけだ市民文化振興財団
秋田公演共催:あきた芸術劇場ミルハス
企画:WМ(宮本亞門事務所)
製作:エヌオーフォー

 - News, Stage