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東京2020大会の象徴が有明に。『有明聖火台』レガシー設置お披露目セレモニー開催

東京都は2021年7月~9月に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会からの
1周年の機会を捉え、大会開催の感動や記憶を共有するとともに、大会で生まれたレガシーを未来へ繋ぐ為、
「東京2020大会1周年記念 TOKYO FORWARD」と称し、東京都内で様々なスポーツイベントを行っています。

その中で東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会期間中、江東区の夢の大橋有明側に
設置していた競技期間用聖火台を、江東区有明のシンボルプロムナード公園(石と光の広場横)に再設置するにあたり、
2022年10月15日(土)にお披露目セレモニーを開催しました。当日の様子をお伝えします。

【『有明聖火台』レガシー設置お披露目セレモニーの様子】

セレモニーの冒頭、主催者を代表し、小池百合子東京都知事の挨拶が。
小池知事「1年前の開会式でオリンピックスタジアムに灯されました聖火ですが、
競技期間中は夢の大橋の聖火台に移されまして、アスリートの熱戦を見守ってくれました。
その聖火台が再びこの有明の地に戻って参りました。ご覧の様に聖火台は太陽をモチーフにしておりまして、
その球体が花の様に開いて、生命力や希望が表されています。明日からは間近でご覧いただけます。
そして皆で大会のレガシーを大きく育てて輝かしい未来を作っていく、今後共どうぞよろしくお願い申し上げます。」

続いて山下泰裕国際オリンピック委員会(IOC)委員/日本オリンピック委員会(JOC)会長より、
トーマス・バッハIOC会長からのメッセージが代読されます。
山下会長「本日のセレモニーは歴史的なオリンピック・パラリンピックである東京2020大会の
一周年記念プログラムの象徴的な節目となるものであります。大会期間中に私達は躍動感や
忘れられないアスリートの強い絆、そして勇気を目の当たりにしました。それから1年以上が経ち、
私達は大会が東京と日本の為に作り続けている様々なレガシーを目の当たりにしております。
私達は東京2020大会で灯したレガシーという光を守り、作り伝えてまいりたいと思います。」

続いて国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長からのメッセージがMCより代読されます。
「本日行われる東京2020大会聖火台のお披露目は私だけでなく、パラリンピックムーブメント全体にとっても
非常に特別な瞬間です。それはパンデミックの中で行われる初めてのパラリンピック大会であり、
日本を永遠に変える様なスポーツイベントが始まった事を意味する歴史的な出来事でした。
東京2020大会が開催された事で日本の障がい者の地位は向上しました。
障がいのある人達はより尊敬され、評価される様になり、そして何よりもインクルーシヴな社会の
一員となる良い機会を得る様になりました。ここ東京は障がいのある人達にとって、
世界でも有数の暮らし易い都市となっています。IPCのナラティブである
「変化はスポーツから始まる」が正に事実であるという証明になっているのは間違いないでしょう。
この聖火台はインクルーシブな日本のシンボルであり東京2020大会が作り出す
偉大なレガシーであると考えています。東京2020大会が素晴らしい記憶となる事を願います。
アリガトウ、Thank you、Obrigado。」

続いてお披露目セレモニーのゲストが登壇。
東京2020パラ大会でパラカヌーに出場、7位を獲得し、パリ2024大会を目指す現役のオリンピアンの瀬立モニカ選手、
アテネからリオまでオリンピック4大会に出場し、アテネからロンドンまでレスリング女子55㎏級にて
3連覇を達成した元女子レスリング選手の吉田沙保里さん、そしてシドニー2000パラ大会に
男子車いすバスケットボール日本代表のキャプテンとして出場し、東京2020パラ大会の
パラリンピックビレッジの副村長を務めた根木慎志さんの3名から挨拶が。
瀬立選手「私は現役アスリートとして東京2020パラ大会に出場をさせていただいたのですが、
開会式の時に聖火台に聖火が灯ったのを見て感動したのを覚えています。
そしてこの聖火台を見て改めて思い出す事が出来ました。選手としても聖火台というのは
とても神聖なもので、それがこれから先、一般の皆さんがより、オリ・パラを身近に感じてもらえたら
とても嬉しいと思っています。」
吉田さん「東京2020大会では選手の皆さんの沢山の活躍を見て、勇気や希望や感動を沢山頂きました。
私自身は東京2020オリンピックの開会式で聖火ランナーを務めさせていただき、
本当に一生の思い出になりました。本日この聖火台のレガシーが設置されて、
東京2020大会の事を次世代の子供達に沢山知っていただけたら嬉しいなという風に思います。
そしてこの有明に沢山の方に聖火台を観に来ていただけたら嬉しく思います。」
根木さん「僕はパラリンピックビレッジの副村長として参加をさせて貰いました。
世界中から多くのアスリートが来て大会が開催出来た事の感謝の言葉をいっぱいいただきました。
また多くのボランティアや関係者の方々が本当にこの大会に向けて一所懸命に作り上げて来た物、
また、多くの方がこの大会を通じてインクルーシヴな社会を感じる事が出来ました。
この大会のレガシー、シンボルとしてこの聖火台がここに常設される、皆にとっても
大切な場所としてこれから輝き続ける事を望んでいます。」

出番を待つマスコットの2人

ゲストの挨拶が終わると場内に聞き覚えのある曲が場内に流れる中、聖火台後方より、
東京2020大会マスコットのミライトワ・ソメイティが都内のダンス教室に通う子供達6人を引き連れて登場。
アーティストの米津玄師氏の作詞・作曲のNHK2020応援ソング「パプリカ」がフルコーラスにて、
瀬立選手、吉田さん、根木さんが見守る中、パフォーマンスされました。
様々な東京2020大会でパプリカダンスを目にしているゲスト3人はマスコットのダンスに思いのほか追従。
有明の一角で楽しい時間が繰り広げられ、ダンスを終えた子供達の代表者は
「仲間と協力して今まで練習をしてこの舞台に立てた事、本当に嬉しいです。」と話していました。
そしていよいよ聖火台への点灯演出へ。
パプリカダンスを踊った子供達と登壇者がペアとなり、聖火の代わりに白色LEDが仕込まれた
東京2020聖火リレートーチをオリ・パラ3本ずつ手にして登壇。
登壇者から子供達へちトーチが渡され、子供達がMCからの合図と共に聖火台へ一斉にトーチを掲げると、
ミストスクリーンを用いた映像演出により、聖火台に炎が”点火”され、セレモニーは幕を閉じました。

【有明聖火台】

シンボルプロムナード公演に設置された有明聖火台
※照明及びLEDパネルはセレモニーのみの演出

東京2020大会の期間中、メイン会場となった新宿区のオリンピックスタジアム(国立競技場)の中に
大会期間中にに聖火台を常設する場所がないという理由から、オリンピックスタジアム外の場所に
別の聖火台を設置する事を迫られていましたが、2018年12月、当時の東京2020組織委員会(以下、組織委)は
アーバンスポーツ等の競技会場が集中する江東区臨海部の歩道橋、
「夢の大橋」の有明側に大会競技期間中常設となる聖火台の設置を発表。

東京2020大会期間中の有明聖火台・日中
© 2021 – International Olympic Committee – All rights reserved.

「チケットを持たない多くの人々が鑑賞できる東京らしく象徴的な場所」というIOCの与件を満たし、
IBCやMPCに近く世界各国のTV放送を通じて大会や開催都市東京のイメージアップを期待できるというのが
主な選定理由で新型コロナウイルス感染症の感染拡大による東京2020大会の1年間の延期の後、
2021年6月頃より夢の大橋上に工事柵が設置され、聖火台の建造が進められました。

東京2020大会期間中の有明聖火台・夜
© 2021 – International Olympic Committee – All rights reserved.

そして2021年7月24日(土)、前日夜に行われた東京2020オリンピック開会式にて
最終聖火ランナーを務めたプロテニスプレーヤーの大坂なおみ選手の手により、
オリンピックスタジアムの聖火台に点火された聖火は、開会式終了後にランタンに納められ、
午前0時40分頃に夢の大橋の聖火台へと到着。

大会期間中に有明聖火台の周辺などで夏花で彩った葛飾生まれの立体型花壇
「フラワーメリーゴーランド」が葛飾区より4基寄贈され、聖火台に華を添えます。

リオ2016大会のバドミントン女子ダブルスにて金メダルを獲得したオリンピアンの高橋礼華さんが
聖火台に聖火を灯し、オリンピック閉幕の8月15日までの15日間、24時間燃え続け、
同じように2021年8月24日夜に行われた東京2020パラリンピック開会式にて
車いすテニスプレーヤーの上地結衣選手、ボッチャの内田峻介選手、パワーリフティングの
森崎可林選手の3人のパラアスリートによりオリンピックスタジアムの聖火台に灯された聖火は、
リオ2016大会陸上男子4×100mリレー(T42-47クラス) にて銅メダルを獲得した
パラリンピアンの多川知希さんにより、23時45分頃に夢の大橋の聖火台に聖火が灯り、
パラリンピック閉幕の9月5日までの12日間、オリンピックと合わせて計27日間、夢の大橋を灯し続けました。

映像演出による炎

大会史上初となる聖火の燃料に水素を使用した二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーによる稼動となり、
燃焼時、無色透明である水素は炭酸ナトリウムにより炎の色に炎色反応で着色され、
独自の噴出音を伴いながら赤々と有明の地を照らし続けた競技期間用聖火台は燃焼部分が取り外され、
江東区有明のシンボルプロムナード公園(石と光の広場横)にレガシー設置され、東京2020大会を後世に伝えます。

【東京2020大会1周年記念事業 ~TOKYO FORWARD~有明聖火台レガシー設置お披露目セレモニー概要】

お披露目セレモニーの特設サイトはこちら

<開催日時>
2022年10月15日(土)18:00開始

<場所>
シンボルプロムナード公園(石と光の広場横)

<主な出席者>
小池百合子:東京都知事
三宅茂樹:東京都議会議長
山﨑孝明:江東区長
山下泰裕:国際オリンピック委員会(IOC)委員/日本オリンピック委員会(JOC)会長
藤原正樹:日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会(JPC)副委員長

「ゲスト」
瀬立モニカ:東京2020パラリンピック パラカヌー出場
吉田沙保里:アテネ2004、北京2008、ロンドン2012、リオ2016オリンピック レスリング出場
根木慎志:シドニー2000パラリンピック車いすバスケットボール出場

「その他」
都内のダンス教室に通う子供達6名
ミライトワ:東京2020オリンピックマスコット
ソメイティ:東京2020パラリンピックマスコット

MC:平山深雪

【有明聖火台概要】

<設置場所>
シンボルプロムナード公園(石と光の広場横)
〒135-0063 東京都江東区有明3-7

<一般公開>
2022年10月16日(日)から開始
※10月16日以降は、どなたでも自由にご覧になる事が出来ます。

<仕様>
『聖火台本体』
大きさ:直径約120cm×高さ約90cm
重量:約200kg
材質:鋳鉄(一部ステンレス)
色:白
※燃焼装置が取り外されており、聖火台には実際に火をつけることはできません。

『架台全体』
直径(二重柵を含む):約500cm
聖火台頂点までの高さ:約370cm
※オリンピック開会式で使用した式典用と形状は同じですが、大きさは1/3。

<デザイン>
モチーフは太陽。
夢の大橋の聖火台はオリンピック開会式で球体が花の様に開く事で生命力や希望を現した、
最終的な形状と同じものにしています。

『デザイナー』
佐藤オオキ
※当時、東京2020大会開閉会式の演出企画チームを統括していた野村萬斎さんの
コンセプトに基づき、佐藤オオキさんに具体的なデザインの製作を行っていただきました。

© 2021 – International Olympic Committee – All rights reserved.

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