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【新国立劇場】芸術の秋、新国立劇場開場25周年のシーズン開幕!バロック・オペラ『ジュリオ・チェーザレ』》

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

新国立劇場(東京都渋谷区)は2022年10月、開場25周年を迎えます。記念すべき
2022/2023オペラシーズンの開幕には、華麗なるバロック・オペラ『ジュリオ・チェーザレ』が、
新型コロナウイルス感染症拡大による公演中止以来、2年半の時を経て復活。
オペラ界で人気絶頂の演出家ロラン・ペリーの演出で、壮麗な博物館のバックヤードを舞台にした
シーザーとクレオパトラのロマンスが活き活きと展開します。
バロック音楽の世界随一の大家リナルド・アレッサンドリーニ指揮、
バロックで世界的に活躍し日本のファンも多いマリアンネ・ベアーテ・キーランド、
そして森谷真理、 藤木大地ら日本の人気歌手陣が勢揃い。芸術の秋、
ユーモアと人間の歴史・アートへのリスペクトあふれる華やかな舞台が、シーズン開幕を告げます。

『新国立劇場について』
新国立劇場は、日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、バレエ、ダンス、
演劇の公演の制作・上演や、芸術家の研修等の事業を行っています。
オペラ部門は2018年9月より世界的指揮者の大野和士が芸術監督に就任し、
世界の主要歌劇場と比肩する水準のオペラ公演を年間およそ10本上演、
高校生のためのオペラ鑑賞教室の実施等を行っています。
2022年10月、新国立劇場は開場25周年を迎えます。

所在地:東京都渋谷区本町1-1-1
https://www.nntt.jac.go.jp/

【壮麗・洒脱なバロック・オペラの華!ヘンデル作曲『ジュリオ・チェーザレ』】

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

世界のオペラ界では、バロック音楽ブームを受けてバロック・オペラの魅力が見直され、
最先端の創造的アートとして、作品に新たな光を当てた上演が人気を博しています。
大野和士芸術監督は2018年の新国立劇場着任時より、世界的潮流であるバロック・オペラを
新国立劇場のレパートリーに取り入れることを表明し、大いに注目されました。
凝った仕掛けによる舞台装置や、カストラート(94年公開の同名の映画で有名)歌手の特殊な声、
バロックならではの装飾的な声の超絶技巧が次々展開するエンターテインメントとして、
17世紀から18世紀に爆発的隆盛を極めたバロック・オペラ。
中でも大作曲家ヘンデルの最高傑作『ジュリオ・チェーザレ』は、
レチタティーヴォで導かれるアリアが次々と展開し、劇的効果と共に多彩な音楽の美しさ、
歌手の妙技を存分に楽しめる、絢爛たるスペクタクルです。
シーザーとクレオパトラの恋愛劇はストーリーも馴染みやすく、
バロック・オペラで最も人気のある作品として親しまれています。

『人気絶頂の演出家ロラン・ペリー演出、ユーモアと人間への敬意に満ちた愛すべき舞台』

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

新国立劇場でバロック・オペラを上演するにあたり大野芸術監督が白羽の矢を立てたのが、
パリ・オペラ座ガルニエで2011年に初演され、トリノ王立劇場でも上演された、
ロラン・ペリー演出版『ジュリオ・チェーザレ』。
現代のエジプト・カイロの博物館のバックヤードを舞台に設定し、
巨大な彫像や絵画が次々と現れる、ペリーらしいユーモアにあふれた演出です。
博物館に眠る、地中海を股にかけた古代文明の人物達が息を吹き返し、活き活きと動き始める……。
人間の影の部分と陽の部分双方に光を当て、作品の本質を引き出して観客を魅了することに長けたロラン・ペリーは、
この『ジュリオ・チェーザレ』に人間の歴史や芸術へのリスペクトを込め、ユーモアをもって描き出しました。
歴史上の人物に息を吹き込むのは、現代の博物館員たち。
全編を通じて彼らの仕事への誇りや収蔵品への敬意が自然と滲み、 深い奥行きを与えます。
装飾と虚栄に満ちたバロック的価値観と壮大な歴史劇という作品背景を逆手に取った秀逸な演出は、
まさに21世紀の“バロック祭り”。バロックならではの百花繚乱の世界に観客を誘い、深い感興を誘う芸術讃歌です。

『コロナ禍による公演中止後、2年半を経てついに開幕』

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

パリ・オペラ座公演より ©Agathe Poupeney

2020年4月に予定していた『ジュリオ・チェーザレ』は大注目を集め、チケットも発売早々に完売。
折しも新型コロナウイルスがアジアから欧州へ拡大し始め、入国制限が徐々に始まる中で、
招聘キャストとマエストロ・アレッサンドリーニ、そしてロラン・ペリーら演出スタッフが来日。
不安と隣り合わせの中でリハーサルが始まったものの、リハーサル開始後2週間ほどで公演中止が決定しました。
この時、最後のリハーサルでいつの日かの再会を誓い合ったスタッフ・キャストがほぼ全員再結集し、
2年半の時を経て、ついに開幕に向けて動き出しました。
2020年3月のリハーサルでは、最終リハーサルの模様と、指揮者リナルド・アレッサンドリーニ、
演出家ロラン・ペリーと大野和士芸術監督とのトークを動画で配信し、初の緊急事態宣言下で大反響を呼びました。
出演者・スタッフの上演への思いの詰まったこの動画は、現在もご覧いただけます。

新国立劇場『ジュリオ・チェーザレ』稽古場風景より – YouTube

『英雄ジュリアス・シーザーをめぐる歴史劇に話題の歌手が集結』

指揮:リナルド・アレッサンドリーニ

マリアンネ・ベアーテ・キーランド

森谷真理

藤木大地

加納悦子

金子美香

ヴィタリ・ユシュマノフ

村松稔之

駒田敏章

『ジュリオ・チェーザレ』は、 古代ローマのジュリアス・シーザーと古代エジプトの美貌の女王
クレオパトラの有名な史実の物語。野心家でリーダーシップに溢れる一方で情にも色香にも弱い
チェーザレ(シーザー)、聡明で勝気、体を張って政局を乗り切りながら一途な恋心も見せるクレオパトラ
クレオパトラと一進一退の争いを続ける策略家の弟トロメーオ(プトレマイオス)、
それにトロメーオの側近の剛勇アキッラ(アキレス)といった歴史上の有名人が次々登場します。
チェーザレにはバロックで特に評価されるノルウェーのメゾ、マリアンネ・ベアーテ・キーランド、
クレオパトラにはメトロポリタン歌劇場をはじめ世界の歌劇場で活躍する日本人ソプラノ森谷真理が出演。
トロメーオを歌うのは、カウンターテナーとして世界的に活躍する藤木大地。
ストーリーの鍵を握るポンペーオの妻コルネーリアとその息子セストには加納悦子、
金子美香と日本を代表するメゾ二人の豪華コンビ。剛勇アキッラ役は『夜鳴きうぐいす』
『イオランタ』で好評を博したバリトン、ヴィタリ・ユシュマノフ。クレオパトラの小姓ニレーノを演じる
カウンターテナーの村松稔之は新国立劇場初登場です。指揮にはバロック音楽の世界的第一人者
リナルド・アレッサンドリーニが登場。まさに必見必聴の贅沢な上演です。

【ものがたり】

ローマの将軍チェーザレは政敵ポンペーオを追ってエジプト入りするが、
政敵はエジプト王トロメーオによって殺されていた。
ポンペーオの妻コルネーリアと息子セストは復讐を誓うが、やがてトロメーオに捕らえられる。
トロメーオの姉クレオパトラは弟から王座を奪うべく、チェーザレに近づく。
トロメーオの側近アキッラに追われたチェーザレは、海に飛び込み逃走。
弟に捕えられたクレオパトラをチェーザレが助け出し、トロメーオはセストに殺される。
チェーザレはクレオパトラに王冠を与える。

【新国立劇場2022/2023シーズンオペラ 『ジュリオ・チェーザレ』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演日程>
2022年10月2日(日)14:00/5日(水)17:00/8日(土)14:00/10日(月・祝)14:00

<会場>
新国立劇場 オペラパレス

<上演時間>
約4時間15分(休憩を含む)

<料金>
S:27,500円 A:22,000円 B:15,400円 C:8,800円 D:5,500円 Z(当日のみ):1,650円

「チケットのお求め:
新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999 WEBボックスオフィスhttp://nntt.pia.jp/
※WEBボックスオフィスでは、ご自身で座席を選びながらチケットをご購入いただけます。各種割引チケットもお取り扱い中。

「問い合わせ」
新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999(10:00~18:00)

<出演者>
ジュリオ・チェーザレ:マリアンネ・ベアーテ・キーランド
クーリオ:駒田敏章
コルネーリア:加納悦子
セスト:金子美香
クレオパトラ:森谷真理
トロメーオ:藤木大地
アキッラ:ヴィタリ・ユシュマノフ
ニレーノ:村松稔之

指揮:リナルド・アレッサンドリーニ
合唱指揮:冨平恭平
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

Production of l’Opéra national de Paris

<STAFF>
演出・衣裳:ロラン・ペリー
美術:シャンタル・トマ
照明:ジョエル・アダム
ドラマトゥルク:アガテ・メリナン
演出補:ローリー・フェルドマン
舞台監督:髙橋尚史

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