光の祭典「TOKYO LIGHTS 2022-プロジェクションマッピング国際大会-」開幕
2021年より始まった東京の新しい風物詩、未来へのメッセージを発信する“光の祭典”
「TOKYO LIGHTS 2022(トウキョウ ライツ ニーゼロニーニー)-プロジェクションマッピング国際大会-」が
今年も2022年9月17日(土)〜9月19日(月・祝)に東京都新宿区の明治神宮外苑 聖徳記念絵画館及び
明治神宮外苑 総合球技場軟式球場にて開催されています。
世界最大級のプロジェクションマッピング国際大会を軸とし、先進のエンターテインメントパフォーマンス、
そして鮮やかな光のアートなどを体験できる3日間のイベント期間の開始に先駆け、
2022年9月16日(金)にプレスプレビューが行われました。
【TOKYO LIGHTS 2022-プロジェクションマッピング国際大会-】
『光の祭典エリア』
青山二丁目交差点方向よりイチョウ並木にそって進み、会場内に足を踏み入れた来場者が
最初に目にするのが、明治神宮外苑総合球技場軟式球場で行われる「光の祭典エリア」。
光のアートや音楽を融合させた“光の祭典”では非日常感のある光の世界を旅する様に、
光のアートや先進的なエンターテインメントが配置され、エリア全体で多種多彩な体験ができます。
総合演出は潤間大仁が手掛け、他にも日本を代表するクリエイターが作り光や音楽を用いて
「CIRCLE OF LIFE」をコンセプトに、陸海空の3つの世界を巡る光の旅を演出します。
会場を大胆に使用し、光や音楽を用いたデジタルサウンドアートと、リアルパフォーマンスを組み合わせた
没入型のエンターテイメント空間が広がります
「序章 光のPORTAL」
日常から、非日常の世界へとつながる光のポータルを抜けると光の旅がスタート。
ネオンカラーに包まれ、デジタルサウンドアートと連動する、ゆらぎ、きらめく光が
徐々に光の世界と溶け込んでいくような感覚を彷彿させ、その先にはTOKYO LIGHTSのロゴオブジェが登場。
「第1章 海 – AWAKEN THE SENSES -」
日本発の先端技術である、ファイバービーム®(特殊レーザー)と映像演出を掛け合わせた、光の海が出現。
プロジェクション映像は海の生き物が映し出され、まるで深海を泳いでいるような感覚を生み出し、
リアルなパフォーマンスを組み合わせた光と音のイマーシブエンターテイメントを体験。
※撮影注意事項
ファイバービームは人体に害のない光ですが、長時間、光を直視する行為はお止めいただきます様、お願い致します。
また、機材射出口に直接スマートフォン、カメラ等のレンズを向けるとカメラの故障、損傷原因となりますので、
直接、射出口にレンズを向けない様に十分ご注意下さい。
「第2章 森 – FEEL THE VOICES -」
過去、現在、未来が共存する、自然。この光の森に耳を傾けると、人びとのくらしを見守り、
共生する多種多様ないのちの声を感じさせます。「第1章」から程なく進んだ場所に
光の円錐形プロップスが立ち並ぶ中、特設ステージが設置され、国内外で活躍するパフォーマー達が、
優雅で華麗なパフォーマンスでいのちの美しさを表現し、神秘的な空間を演出します。
「第3章 空 – CONNECT WITH THE WORLD -」
光の旅の最後にたどり着くのは、無限に広がる光の空が登場。
光のオブジェ、ファイバービームでデザインされた空間が広がります。
フードやドリンクを楽しみながら、プロジェクションマッピング国際大会のパブリックビューイングを観覧可能。
『TOKYOLIGHTS 2022演出:潤間大仁(クリエイティブ&アーティスティックディレクター)』
TOKYOLIGHTS 2022の演出を手掛けるのは、2019年には江東区豊洲で開催された日本の伝統花火と
テクノロジーを融合したエンターテイメントショー「STAR ISLAND」の総合演出を務め、
没入感溢れるダイナミックなマルチメディア・エンターテイメントショーを得意とし、
2015年に「第1回JACEイベントアワード 広告インパクト賞」を受賞。
2017年には内閣府主催「クールジャパン・マッチングフォーラム2017 審査員特別賞」を受賞し、
そして2021年9月の東京2020パラリンピック競技大会閉会式には
クリエーティブディレクターとして演出チームに参加した潤間大仁氏。
【プロジェクションマッピング国際大会「1minute Projection Mapping Competition」】
一般財団法人プロジェクションマッピング協会が2012年より企画開催し、今大会で10回目を迎える
世界最大級のプロジェクションマッピング国際大会『1minute Projection Mapping Competition』(以下、国際大会)。
『TOKYO LIGHTS』のメインコンテンツとして開催されるこの大会はその名が表す通り、
1分台(1分00秒~1分59秒)という短い上映時間制限の中で創り上げられる作品やストーリーが肝となり、
今年の作品テーマである「LIFE/命・暮らし・人生」に沿い、過去最多となる55の国と地域から241組のエントリーがあり、
世界のクリエイターから寄せられた作品のうちファイナリストとして厳選された19作品を明治神宮外苑の
聖徳記念絵画館の南側壁面に投映、国内外の有識者で構成された8名の審査員による審査でグランプリ他各賞を決定します。
横幅約112m、高さ約32mという巨大スクリーンとなった聖徳記念絵画館壁面におよそ6400×1900ピクセルという
超大面積のマッピングがなされ、計14台の高出力プロジェクターにより映像投影がなされる、
全世界から注目を集めるこのコンペティションは、上位入賞者が
世界を舞台に活躍するきっかけになるなど、世界的にも影響力のある祭典。
プレスプレビュー上映に先立ち、TOKYO LIGHTS 2022実行委員会副委員⻑兼
国際大会総合プロデューサーの石多未知行氏からTOKYO LIGHTS 2022プロジェクトの説明がなされました。
石多氏「東京の新たな風物詩として昨年の12月に「TOKYO LIGHTS」は初開催いたしました。
東京2020オリンピックを機に多くのインバウンド需要が見込まれる中、こうしたプロジェクションマッピングの
国際的なアワードを立ち上げようというのが当初の大きな主旨でしたが、他国での世界的な光の祭典に比肩する様な
幅と奥行きのある祭典を目指して、これを発展させていこうという渦中にあります。
日本で光の演出というと、多くの方はイルミネーションを思い浮かべるのではないかなと思うんですけど、
その多くは国内需要をターゲットにしたものが中心です。ですが今後はインバウンドの獲得という意味でも、
世界の人達に向けた質感を感じる内容というものをこの「TOKYO LIGHTS」を中心に東京の光の企画を集めて
世界に向けて大胆に発信をしていくキッカケにしていきたいと考えています。コアになるコンテンツの
充実に加えて他国とは違う特色のある物を作っていく必要があると考えています。
「TOKYOLIGHTS」では祭典としての魅力は勿論、東京から世界に向けてポジティブで可能性あふれる
未来を示唆出来る様な祭典を目指しております。」
続いて国際大会のオープニングショーとなる、「WELCOME TO NEO TOKYO-Old meets New-」が上映されました。
世代を超えて東京から世界へ未来へのメッセージを届けていこうという思いが込められ、
伝統や文化の根底にある、日本独自の自然観、そして美意識や精神性を、
江戸文化を代表する歌舞伎をはじめ、琉球やアイヌの伝統芸能と現代的な演出手法とを融合させた
今までにないエンターテインメントが約7分間に渡り繰り広げられます。
オープニングショーの上映終了後、石多氏から「1minute Projection Mapping Competition」の主旨説明が。
石多氏「2012年に神奈川県逗子市で5か国18作品という小さな大会からスタートしました。
当時プロジェクションマッピングという表現が日本で一般的ではなかった時に、色々なクリエイターに
プロジェクションマッピングに挑戦する機会の提供であったりとか、コンテンツの質を
上げていく為の場所を作る意味でやっており、世界でも最も古いプロジェクションマッピングの
国際大会の一つとなっていて、かつ世界中のクリエイターから愛されている大会となっています。
今回は制作テーマを「LIFE」と設定しました。昨今のコロナウイルス感染症拡大や国際紛争、
自然災害等、我々を取り巻く環境は日々変わって来ております。この様な背景から
世界中のクリエイターに対してLIFEという言葉を投げかけて、どの様な考え方が跳ね返ってくるのか、
そういった価値を引き出して、それをここで共有して皆で認知をしていくという事を目的としています。」
そして最終審査に残ったプロジェクションマッピングコンペ19作品の中から5作品がプレスプレビュー用に上映されます。
「Elektrick.me」Simulation Hypothesis/ブルガリア
①「Elektrick.me」Simulation Hypothesis/ブルガリア
②「結 -yui-」BBCDesign/日本
「Resistance」Kurbas Production/ウクライナ
③「Resistance」Kurbas Production/ウクライナ
④「Owari(終)・Tsuzuku(続)」Decidekit/タイ
「Elemental constructions」EPER DIGITAL/ハンガリー
⑤「Elemental constructions」EPER DIGITAL/ハンガリー
Yuta Okuyama(ユウタオクヤマ)
さらに今回の国際大会の審査員の一組であり、昨年の「1minute Projection Mapping Competition」において、
「THROUGH THE NIGHT」にてオーディエンス賞、そしてグランプリである東京都知事賞をW受賞した、
インドネシアのマルチメディアチーム「THE FOX, THE FOLKS」が製作した「AD ASTRA」と、
審査員を務める真鍋大度氏推薦の筑波大学理工情報生命学術院所属の気鋭の若手クリエイター
「Yuta Okuyama」氏制作の「System」が招待作家作品として上映。
そして「TOKYO LIGHTS 2022-プロジェクションマッピング国際大会-」のオフィシャルアンバサダーを務める
歌舞伎俳優の尾上松也さんが登壇。挨拶の後、石多氏とのトーク、そして報道陣との質疑応答が行われました。
実際に聖徳記念絵画館でのプロジェクションマッピングを見た松也さんは
「迫力と美しさが同時に伝わって来るといいますか、僕は昔から野球が好きでございまして、
ここの直ぐ近くのバッティングセンターにしょっちゅう来ていましたので、
ここは見慣れた景色なんですけども、まるで別世界の様でした。」と話し、
石多氏から松也さんへの質問として、歌舞伎に比べれば歴史の浅いプロジェクションマッピング、
自身はどう表現を深めて行ったり広げる事をしているのか?と松也さんに問います。
松也さん「僕は歌舞伎という演劇を根幹とさせていただきながら、色んな事に挑戦をさせていただいたり、
オファーを頂いたりするという事は非常に有難くて。僕が少なくとも今までやって来て良かったと思う事は
色んな事にチャレンジをさせていただく事によって、やった事をない事、知らない世界に飛び込む事って、
凄く自分の世界が広がるんですよね。出会ったことない作品ですとか、出会った事の無い行程があったりだとか、
後は勿論、出会った事の無い人がいるんですよね。その全てが自分にとっては未知の世界だったものが
新たに構築されていくという事になると、意識しなくてもいつの間にか自分のキャパシティーと
引き出しと幅が広がっていくんですね。それが表現とか何かをする時に凄く役に立ったなと思う事が、
ふと気づくと多々ありまして、僕の中では自分が興味を持った事とか、やってみたいと思った事には
積極的にチャレンジをして経験をしてみる。それが成功するか失敗するかはその時の自分の力や
運もあるとは思うんですけども、先ずは踏み出してみるという事を大事にしてきたという気がします。」
とコメントする松也さんに石多氏は、プロジェクションマッピングのデータはPC上で作るが
開場で実際に投影してみると全然違う、松也さんも台本上と劇場での実際の舞台が全く別物である様に、
卓上とリアルとでの経験は全く違うものであると話し、それについて松也さんは
「実際にその場で見て感じる事というのは、それでどの様により良くブラッシュアップしていくかという事を
僕等にとっても凄く大事な事ですよね。ですから今夜のオープニングに参加させていただいて凄く思うのは、
東京から何かを発信する事って大事な事だと思うし、それと同時に僕が歌舞伎を通じて思う事というのは、
日本の皆さんが日本の文化を知る事はまだまだ必要な事だと僕は思っていて、世界に発信をする事と同じ、
あるいはそれ以上に大事な事かも知れないと僕は思っている中でこの「TOKYO LIGHTS」と言うのは、
日本の制作陣、クリエイティブの凄さというのを日本を含めた世界に発信をする事が出来る、
だからその分、皆さんに凄く責任があると思うんですけど、それだけ価値のある大会だと感じました。」
と「TOKYO LIGHTS」スタッフに檄を飛ばすコメントも。
そして国際大会の最終審査に残った19名の作品の中にウクライナのKurbas Production制作の
「Resistance」がある事について石多氏は
「実はこの作品をここで上映するかという事を少し迷ったんですよ。渦中の状況にある中で
ご覧の通り、ちょっと戦争的な描写があったりとかしますよね。こういった物を
我々が蓋をしてしまうかどうかというのは、我々として失礼だなと思ったんですよね。
ただ、国際大会という場所で世界の人達の考えを知るって、凄く大事だなと思っていて、
ウクライナの人達が難しい状況の中で、それでもわざわざ作品を作って、「僕等は今、存在しているんだよ、
今、こう考えているんだよ」という事をメッセージとして発している事をちゃんと受け止めたいなと思ったんです。
そういった事も背景にあったので、正にそういった物を我々に考えさせてくれる作品ではないかなと思います。」
そして松也さんからは
「文化って、国や人によって違いますし、その状況も様々な中で、僕達は全てを知る事は出来ないけれど、
言葉を交わさずに作品だとかエンターテイメントを通じて感じる事は出来ると思うんですよ。
その意味ではこれだけ多種多様な国の皆さんが参加し、そしてこの東京で行われる大会は中々無いと思いますので、
凄く意義があると思いました。僕も発信する側でありながら、ある時は自分も発信される側である事もありますので、
それこそ、このコロナ禍において、自分も発信される側になって家で見る事も増えましたので、
そういう意味ではエンターテイメントの重要性と力というのは日々、身をもって感じています。」
そして石多氏と松也さんから来場者へのメッセージが。
松也さん「制作する皆さんの情熱というのが皆様に通じて、この「TOKYO LIGHTS」が世界に、
そして日本で羽ばたいていける様に、僕も今回、微力ながら力になれれば良いと思います。
ゆくゆくは世界の光の祭典の250万人…いや、500万人目指して頑張っていきたい、
その第2回に参加出来て本当に光栄ですから最後まで大会への応援を宜しくお願いします。」
石多さん「コロナ禍で開放的な場所でイベントを大勢で体験するというのは中々出来ないという
状況に陥ってしまっているんですけども、この「TOKYO LIGHTS」で少しでも
そういった心の蟠りを解していったりとか、ここに来る事で世界を感じる事も出来るかなと思っていますので、
このプロジェクションマッピングの映像の向こう側には世界中の色んな人がいるんだなという事を
この「TOKYO LIGHTS」で感じていただきたいと思いますし、映像や音、光に包まれる体験を是非、
生で楽しんで頂きたいなと思っています。」
そして報道陣との質疑応答で、上映された7作品の内、タイのDecideki制作「Owari(終)・Tsuzuku(続)」を
印象的な1本に上げた松也さん。そして歌舞伎とプロジェクションマッピングを掛け合わせて制作するなら
どんな場所でどんな作品を作りたいかと問われると、
「1回、僕は自分の公演でプロジェクションマッピングと一緒にやる作品を作らせていただいたんですけど、
それは劇場でしたので、今日目の前で拝見して、外で夜にプロジェクションマッピングと一緒に
演劇をやるというのは素晴らしいなと思いました。理想はこういった決められた場所で予言されたものではなくて、
ゲリラ的にやってみたいですね。急に街中でやりだしてみたいなというのは夢ですね。何時か出来たらいいなと思います。」
とコメントしていました。
【TOKYO LIGHTS 2022 -プロジェクションマッピング国際大会-概要】
公式サイトはこちら
<開催日時>
2022年9月17日(土)~9月19日(月/祝)
<時間>
◆9月17日~18日/国際大会(各日2部制)第1部:18:30-19:20 第2部:20:00-20:50
◆9月19日/国際大会・授賞式(1回公演) 19:00-20:50
<会場>
明治神宮外苑 聖徳記念絵画館及び明治神宮外苑 総合球技場軟式球場
<料金>
入場の際は事前にチケット(無料)の予約が必要です。
<入場者数>
動員数:約2万人(予定)
<クリエイター>
クリエイティブ&アーティスティックディレクター:潤間大仁
照明デザインディレクター:YAMACHANG
ファイバービームデザインディレクター:兒玉大規
音楽ディレクター:Fz
セットデザイン:邨山直也
衣裳ディレクター:齋藤ヒロスミ
「WELCOME TO NEO TOKYO」ビデオプロダクション:REAL ROCK DESIGN
<出演者>
『歌舞伎』
殿岡怜
『琉球舞踊』
「NEO Ryuku」
仲村渠啓太
赤嶺豪
照屋大地
吉田翔
佐々木郁哉
當山柚人
『アイヌ伝統芸能』
下倉絵美
小笠原小夜
恵原詩乃
門別厚司
下倉幹人
『光りの祭典』
「海・新体操&コンテポラリーダンサー」
新井小夏
杉本音音
足立真麻
栗原実優
小出マリン
協力:東京女子体育大学新体操競技部
「森・ユニサイクルパフォーマー」
井上春希
初田瑞香
鎌田菜乃
橋本あんず
本田未侑
協力:下山和大
<実施体制>
主催:TOKYO LIGHTS 2022実行委員会
共催:東京都
後援:新宿区
企画協力:一般財団法人プロジェクションマッピング協会
制作・運営:エイベックス・エンタテインメント株式会社