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ブロードウェイミュージカルの金字塔「コーラスライン」4年ぶりの来日公演開幕!

「コーラスライン」は、ブロードウェイでの成功を夢見る名もなきダンサーたちの光と影を真正面から描いた、
ブロードウェイミュージカルの金字塔的傑作。1975年に初演され、翌1976年のトニー賞で
最優秀ミュージカル賞・演出賞・振付賞・脚本賞・楽曲賞など計9部門を制覇。
初演版は約15年の大ロングラン上演し、2006年、初演版の演出・振付を踏襲したリバイバル版が開幕。
トニー賞最優秀ミュージカルリバイバル賞にノミネート。同公演のキャスティング模様を綴った
2008年のドキュメンタリー映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」も、
大きな話題を集めました。そしてこの夏、東京渋谷のBunkamuraオーチャードホールで上演される
ブロードウェイミュージカル「コーラスライン」は実に4年ぶりの来日公演となります。

2022年8月11日(木・祝)、東京都渋谷区のBunkamuraオーチャードホールにて
初日の開幕に先駆けてプレスコールが行われました。

<「コーラスライン」とは>
それは、舞台に引かれた、1本の白いライン。役名もないキャストたちが、このラインより前に出ないようにと引かれたメインキャストとコーラスの境界線。

【プレスコールの様子】

演出・振付・再構成を担当したバーヨーク・リー氏(右)

プレスコールの冒頭、本作の演出・振付・再構成を務めるバーヨーク・リー氏が通訳の吉田英美さんと共に登場。
1975年、ブロードウェイ「コーラスライン」の初演にてメインキャストの一人、
NYのチャイナタウン出身の小柄な体格を生かしたダンサーであるコニー役として出演し、
マイケル・ベネットが行った「コーラスライン」のワークショップの初期段階から参加している、
演劇界の生ける伝説である彼女から挨拶と作品のシーン紹介がなされます。

バーヨーク「私はこの作品のオリジナルキャストでもありますので、何度もこの作品と共に日本に訪れています。
1975年の初演の初日の前に私の恩師、マイケル。ベネットから言われたのが「バーヨーク、聞いて。
貴方はこの作品を世界中に届けるんだよ」という一言。何と47年経ってこの日本に来てまた作品を
届ける事が出来て大変公演に思っております。マイケル・ベネットが最初に説明してくれた本作のコンセプトは、
皆さんはオーディションを見た事がないじゃないですか。皆さんが観客としてご覧になるのは、
舞台上に立っているパフォーマーなんですけども、彼等がどうやって此処まで来たのかというのは
普段は知る事が無いんですね。スペインやドイツなど、世界中の何処に行ってもこの様な
暗い舞台上でここにある様な白い線が引いてあって、そういう所でオーディションを行うんですけども、
それを皆さんにご覧いただきます。コンセプトはいたってシンプルです。この白い線の前で行われる事が
オーディションの現実です。そしてこの線の後ろで行われる事が誰かの記憶中の事であったり、
誰かの頭の中で考えている事であったりという形になります。」

プレスコールにて披露されたのは本公演で行われる全13曲(リプライズを含む)の内、4曲の印象的なナンバー。

①「I Hope I Get It」
オープニングを飾るナンバー。ブロードウェイでの新作ミュージカルのオーディションにて
作品の演出家であるザックがオーデイションに参加するダンサーを審査し、そこから17名のダンサーが
次の審査へと進む場面。ザックはダンサー達に「それぞれの人間性を知りたい」と告げ、
彼等に自己紹介をする様に言います。参加者はそれぞれの生い立ちを語り始めます。

②「Hello Twelve, Hello Thirteen, Hello Love」
オーディションの参加者の皆が音楽にのせて、それぞれの思春期の思い出を語っていく中盤のナンバー。
バーヨークさんよりこのシーンの説明が。
バーヨーク「演出家のザックがここで16人のオーディション参加者を選びます。その残された16人一人一人に
ザックが出身地や年齢を尋ねます。参加者一人一人の歴史を、どの様にここまで来たのかという事が語られます。
参加者の4~6歳の時の出来事から17歳の時まで話が進みます。披露するのは、
「Hello Twelve, Hello Thirteen, Hello Love」の中の「montage 4」というナンバーです。」

③「What I Did for Love」
最後のタップダンスの審査が行われるシーン。最終審査が終了し、ステージに立つ8人のダンサーが選ばれます。
合格者は同じ衣装を着て”コーラスの一員”としてステージに立ちます。
バーヨークさんはこのシーンを「演出家のザックがかつて一緒に仕事をしていたキャシーと話をしています。
そしてザックがとても興味を持っている参加者であるポールについての話をしています。
ネタバレはなるべく避けますが、ポールは舞台を去る事になります。その後ザックがダンサー達に
「もし、二度と踊れなくなったら皆はどうする?」と質問をします。本作を作っていた時に
マイケル・ベネットが皆に言っていたんですね。「皆はこの作品を踊れなくなったら、この後はどうするんだい?」と。
当時は時代的にダンサーは踊るだけ、シンガーは歌うだけ、そして役者は芝居をするだけ、
という風にそれぞれの専門分野が分かれていたんです。実はダンサー達は
スター役者の後ろで踊ってはいるんですけども、実は彼等が喋れる、声を持っている事を皆さんは知らないんです。
なので改めて「踊れなくなったら如何する?」というシーンを作品に入れる事にしました。
この作品で真にお客様に伝えたいのは、ダンサーはダンサーとして踊っているだけではなく、
個々に夫々の人生があるんだという事を伝えたかったんです。
この曲は私達のアンセム(シンボル賛歌)だと思っています。何故なら5歳でダンスを始める時に
「これを職業にした時に実際に舞台に立ったらいくら稼げるんだろう?」なんて事は考えないですよね?
愛しているからこそやるんです。そういうナンバーです。」と誇らしげに話していました。

④「One:Reprise/Finale」
オーディションに通過した8名は公演に向けたリハーサルを始めます。
個性的な面々はゴールドの衣装を身に着けて一つに溶け始め、特徴的だったそれぞれの個性は
次第に一つの集団へとなっていき、そして主役を支える「コーラスの一員」として舞台へと向って行きます。
最早説明不要の、ブロードウェイミュージカルを代表する超ビッグナンバー。
このシーンについてバーヨークさんはこう話していました。

バーヨーク「「コーラスライン」の制作初期にワークショップをした所、16人のダンサーの
一人一人の人生の物語をきちんと最初から最後まで話したいという思いが募り過ぎて、
結果、4時間という上演時間の長さになってしまったんです。そこで天才作曲家のマーヴィン・ハムリッシュが
幾つかのストーリーを結合して届ける事を思いついたんです。そして作品の中で
「montage 1、2、3」、そして先程行いました「montage 4」という形で登場する事になりました。
そして作品の最後を如何しようか?となった時にマイケル・ベネットが
「勿論、カーテンコールをしないといけないよね」と言いました。
色んなアイディアが出ましたが、その中の一つは、私が演じたキャラクターのコニーが梯子の上で
4人のボーイズ達に囲まれて長いドレスを着てお辞儀をするというアイディア。
コニーは背が低いという設定だったので、長いドレスを着てお辞儀をするというアイディアがでました。
マギーというキャラクターは歌が下手という設定なのですが、彼女はピアノの上に出てきて
大ナンバーを歌うという案も出ました。19人の出演者夫々が特別な事をお見せ出来るようなアイディアを
マイケル・ベネットは沢山出してくれたんですよね。ワークショップが終わり、オフ・ブロードウェイで
上演をしようとなった時に、まだまだ作品が作り終わっていなくて時間切れになってしまったんです。
で、マイケル・ベネットが、とりあえずナンバーをつけるにあたって「この作品のオーディションに
皆さんが来た、という設定でこの作品を終えるのが良いんじゃないか」という案がでました。
それがこのカーテンコールのシーンです。」
4曲のシーン披露が終了し、プレスコールの最後にバーヨークさんからメッセージが。
バーヨーク「今まで通り、「A CHORUS LINE」という作品が大成功を納める事を祈っております。
日本で初めて「コーラスライン」が上演されたのは1977年ですけども、その時も
マイケル・ベネットが来日していました。2022年の今日、私が伝統を引き継いで参りたいと思います。」1975年の初演から間もなく上演開始50周年を迎えるブロードウェイミュージカルの金字塔。
アメリカ・カンパニーの熱演を是非、観てみては?

<「コーラスライン」とは>
それは、舞台に引かれた、1本の白いライン。役名もないキャストたちが、このラインより前に出ないようにと引かれたメインキャストとコーラスの境界線。

【STORY】

ブロードウェイのとある劇場で、新作ミュージカルのためのオーディションが行われている。
メインキャストの後ろで踊る、コーラス(=役名のないきゃすと)ダンサー、男女4人ずつ計8人が選びだされる。
最終選考に残ったのは17人。主要キャストとバックダンサーとを隔てる一本のライン――
コーラスラインには、年齢も人種も性別も雑多な応募者たちがレオタード姿で並んでいた。
この仕事を絶対に得たいと緊張気味に立つダンサーたちに、売れっ子ディレクター[演出家]のザックは
「履歴書には書いていない、君たち自身のことを話してほしい」と問いかける。
風変わりな審査に、ダンサーたちは戸惑うが、彼らは少しずつ自分自身の事を語りはじめる。
家族との軋轢、思春期の悩み、容姿のコンプレックス、同性愛者であることの葛藤、将来への不安、ダンスへの思い――。
姉の影響でダンスを始めたマイク、複雑な家庭環境の中でバレエの世界に救いを見出した、シーラ、マギー、ビビ。
演劇学校で落ちこぼれだったディアナ、ダンスは得意だが、音痴なクリスティン。
かつては幼稚園の先生だったリチー、整形美しくなり、自身と仕事を手に入れたヴァル、
女装のショウで踊っていたホール――。誰もが自分の人生では、代わりのきかない「主役」なのだ。
受験者の中には、かつてザックと生活を共にした元恋人で、ブロードウェイの舞台で主役を張ったこともある
キャシーの姿もあった。ハリウッド進出を目指すも挫折し、今は仕事がない彼女は、
自らが根っからのダンサーであることに気づき、コーラスダンサーの一人として再スタートを切りたいと、
強い気持ちで、このオーディションに臨んでいた。ザックは「君にコーラスは似合わない」と
キャシーを突っぱねるが、キャシーは「私はダンサーよ!私にチャンスをちょうだい」と訴える。
選考が進み、オーディションも終盤に近づいた頃、ザックもそのダンスを気に入っていた、
有力な応募者のひとりであるポールが足を痛めてしまう。呆然とするダンサー達に、ザックはさらこう問いかける。
「もし、今日を最後に踊れなくなったらどうする?」
究極ともいえる質問に、彼らはどう答えるのか――?
やがてザックは、8人のダンサーを選出する。

【ブロードウェイミュージカル「コーラスライン」公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
2022年8月11日(木・祝)~8月28日(日)

<会場>
Bunkamuraオーチャードホール

<上演時間>
約2時間20分(途中休憩無し)
※生演奏/英語上演/日本語字幕あり

<料金>
S席14,000円 A席12,000円 B席10,000円
U-25席:6,000円(25歳以下当日引換券・税込)
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可
※U-25席(前売り販売のみ・数量限定)
※U-25席はTBSチケット、Bunkamura、ローソンチケットのみでのお取り扱いです。

「問い合わせ」
チケットに関するお問合せ:Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(10:00~17:00)
公演に関するお問合せ:Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)​

<出演者>
アメリカ・カンパニー

<STAFF>
原案・オリジナル振付・演出:マイケル・ベネット
演出・振付・再構成:バーヨーク・リー
台本:ジェームズ・カークウッド&ニコラス・ダンテ
⾳楽:マーヴィン・ハムリッシュ
作詞:エドワード・クリーバン
オリジナル共同振付:ボブ・エイヴィアン
主催:TBS/Bunkamura/ローソンエンタテインメント/VIS A VISION/ディスクガレージ/BS-TBS
後援:アメリカ大使館/TBSラジオ
企画:TBS/John Gore Organization
招聘:TBS/VIS A VISION

A CHORUS LINE

Conceived and Originally Directed and Choreographed by Michael Bennett
Book by James Kirkwood and Nicholas Dante
Music by Marvin Hamlisch
Lyrics by Edward Kleban

Co Choreographed by Bob Avian

Original Broadway production produced by
the New York Shakespeare Festival,

Joseph Papp, Producer,

in association with Plum Productions, Inc. 

A CHORUS LINE is presented by arrangement with Concord Theatricals on behalf of Tams-Witmark LLC. www.concordtheatricals.com

Direction and Choreography restaged by Baayork Lee

Produced by Big League Productions, John Breglio/ Vienna Waits Productions, LLC, TBS Television, Inc., and The John Gore Organization, Inc.

 

©コーラスライン2022来日公演

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