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泉ピン子芸暦55年の集大成 朗読劇 泉ピン子の「すぐ死ぬんだから」東京公演開幕

内館牧子原作での人生100年時代の大ベストセラー『すぐ死ぬんだから』(講談社文庫)を朗読劇として完全舞台化。
泉ピン子の55年に渡る芸能生活の集大成ともいえる舞台が上演されます。
共演する村田雄浩も加わり、音楽は宮川彬良、上演台本・演出は笹部博司が担当し
万全の布陣で夏の上演を果たします。2022年6月2日(木)の今作のトークショーおよび記者発表会から約2ヶ月、
初日の公演を翌日に控えた2022年8月3日、東京都豊島区のあうるすぽっとにて公開ゲネプロが行われました。

【あらすじ】

78歳の忍ハナは、60代までは身の回りをかまわなかった。
だが、ある日、実年齢より上に見られて目が覚める。
「人は中身より外見を磨かねば」と。
仲のいい夫と経営してきた酒屋は息子夫婦に譲るが、
夫が倒れたことから、思いがけない裏を知ることになる……

【囲み取材の様子】

公開ゲネプロ終了後、舞台上にて泉ピン子さんと村田雄浩さんが登壇しての囲み取材が行われました。

Q:朗読劇は初めてとの事だが、何が一番大変だったのか?

ピン子さん「漢字。」

村田さん「しかも簡単な漢字ね。難しい方はちゃんと読めますよね。」

ピン子さん「悔しいのは、指の骨5本折ったと言う所を足2本折っちゃった、ってなっていたから。
足2本折ったら歩けないでしょ?そう思ったら可笑しくなっちゃって。もう自分で止めるのが大変でした。
笑って体が揺れていたけど、お客さんはそんなに分からないだろうね。「あれ?聞き違いかな」と
意外と思ったりするから。意外と悔しいのは稽古の時にトチらずにスーッと行けたのに
如何してこんなに今日はトチるのかというのが一番悔しかった。結構2人共ウブじゃない。
上がり症で良いじゃないと自画自賛で思ったの。」

村田さん「それ自画自賛って言うんですか?」

ピン子さん「いいじゃん。芸暦55年でもさ、意外とアガるんだなというのが良いじゃないの。
そういう失敗もあって良いじゃん!と思いながら家に帰って落ち込むのよ。」

Q:台本は覚えない方が良いと初期の頃から言っていたが、覚えてしまうと良くないのか?

村田さん「朗読劇ですからね~。台本を覚えちゃって尚且つ本開いて文字を見ていると、
どっちを信用して良いのか分からなくなってパニックになるんですよ。
後はやっぱり新鮮さが覚えちゃうと無くなっちゃって。朗読劇って。
だから出来れば覚えない方が、今日みたいな失敗をドンドンやっても良いのかもしれないと
ちょっと思いました。」

ピン子さん「私は失敗したくない。だって私やだ。こんなに稽古したのに。
梅沢登美男ちゃんとは2日、それも何時間しか稽古しなかったのに。
これは十何日間かやって、個人的にも凄く稽古しました。
だけど出来ない。ある時思ったんです。自分で手に取って聞いたら凄い下手だったの。
テープに録るものじゃないなと、この休みの2日間で自分で録ったテープを聞いて
下手で凄く後悔をしたんですね。で、開き直った。私は朗読劇は新人なんだって。
新人なんだからという謙虚さを今一度思い出して新人です、という気持ちでやっています。
だから失敗したくないの!指5本と足2本では違う。」

Q:村田さんとの共演はどんな感じか?

ピン子さん「本当は朗読劇は私一人だったんだけど、自身が無いから口説いたの。
ねえちゃんが死ぬ前に最後に雄、私のお願い聞いて。ってそういう脅し方をしたの。」

村田さん「そんな事言われたら断れる訳ないじゃないですか。最後には電話を切る直前に
「断るなよ」って言ってました。前にも何処かで言いましたけど、ず~っと一緒にやりたかったんですよね。
10年位前に一緒に芝居を持って全国を周るとかやりたいよねという話をしていて、それを面白いなと思っていて。
そしたらそれが実現して、凄い事だなと思いますね。」

Q:2人だけの朗読劇にしては極めて役数が多いが?気に入っている役は?

ピン子さん「自分でやっていて偶に孫と娘とお母さんと、どれだっけ?って分かんなくなっちゃったりしてね。
「あっ、これお母さんじゃなかった。娘だ」とか、そういうのもありますから。
そういうのも含めて新鮮ですよね。毎回が発見というのか。」

村田さん「僕なんか10個位やってますよね。気に入っているのは息子の雪男という、
ちょっとバカにしか見えない様な。夫婦を2人でやっている時は凄く楽しいです。」

ピン子「ユミと雪男の所ね。56なのに生八つ橋が好きなんです、という台詞が好きなんです。
台詞を覚え始めちゃっているんです。危ない危ない。」

Q:ピン子さんと向き合って朗読劇をする感想は?

村田さん「やっぱり新鮮ですし、ピン子さんとやっていると常に新鮮で、
お芝居で作っているんじゃなくて、そこに瞬間に思った事が本当にバッと出て来る感じがするので。」

ピン子さん「ハッキリ言えば、同じ事を二度やらないという人なんですよ。
2時間ドラマなら殆ど台詞を覚えていないでアドリブばかりって言いたいんでしょう。」

村田さん「本当に2時間ドラマで殆ど台詞を覚えて来ないんですよ。シチュエーションと
言わなきゃいけない事は分かっているけど、後は殆どワンシーンワンシーンがエチュードになるんですよ。」

Q:本作の重い内容に感情移入する部分は?

ピン子さん「夫が亡くなった時の思いとかは今日、自然と涙が出ました。
死んでる、この人。って、歩きながら泣いてましたから。」

村田さん「先程の話じゃないですけど、今日はそれこそ、そのシーンは稽古と全然違ったんですよ。
僕も後ろを歩きながらグッときちゃって、鼻水をすすりながら歩いてました。」

ピン子さん「あのシーンであんなに涙が出た事は無かったですね。
だから感情移入だと思います。私の中ではあまり泣いちゃいけないと思っていますから。
泣くのはお客さんであって、伝える方は泣いてはいけないと思っているんだけど、
何か、言っている内に涙が出てきたりしましたから。」

Q:衣装に対する拘りは?

ピン子さん「今回は全部自前で自費です。拘りは「何となく」。
幾何学模様をしていますし、自分が飽きたら他のを着ようかなと。日によって衣装が変わるかも。
色々と買ったりもしていますから。はっきりいってお金かかっていますよ。
でも朗読劇でも観に来る方も衣装を楽しみにされていると思うんですよ。
女の方もお洒落っぽい感じで全然良いんじゃないかなと思います。」

最後に初日に向けたメッセージを。

村田さん「未だにこの朗読劇が如何いう方向に向って行くのか良く分かっていない所もあるし、
毎回毎回違った感じになっていくと思うので、何回観に来ても新鮮だと思います。
なので是非、リピートをしていただければと。後、観る場所によっても全然違う。
ここはここ、でも他の地方、九州や富山等でも何回観ても楽しめるお芝居じゃないかなと思っておりますので、
是非是非、何回か観に来ていただけたら嬉しいです。」

ピン子さん「生まれて初めての経験で、こんなにゲネプロの時に眠れなかった事は
今までの長い間でございません。それだけ自分が新しい物に挑戦するという怖さ、それと新鮮さ。
何が起きるか分からないという怖さが待っているんだろうと思います。
だから真摯に向き合って一所懸命努めたい。それだけです。
観に来て下さったお客様に良かったと一言言っていただける事を励みに毎日頑張りたいと思っています。
ありがとうございました。」

【朗読劇 泉ピン子の「すぐ死ぬんだから」公演概要】
あうるすぽっと開館15周年記念事業

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2022年8月4日(木)~8月14日(日)







<会場>
東京:あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)
富山:富山オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)
福岡:福岡久留米シティプラザ
熊本:熊本熊本城ホール
鹿児島:鹿児島宝山ホール
大阪:大阪箕面市立文化芸能劇場
愛知:愛知ウインクあいち
神奈川:神奈川相模女子大学グリーンホール
東京:かめありリリオホール

<上演時間>
約2時間(20分間の途中休憩を含む)

<料金>
東京:
S席8,800円 A席7,700円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可
※マスク未着用および37.5℃以上の発熱および体調の優れない方のご入場はできません。

『チケット発売』
発売中

「プレイガイド」
としまチケットセンター:0570-056-777 10:00〜17:00(臨時休業有)
キョードー東京:0570-550-799
チケットぴあ:https://t.pia.jp/ Pコード: 511-983
ローソンチケット:https://l-tike.com/ Lコード: 35511
e+(イープラス):https://eplus.jp/

「問い合わせ」
キョードー東京:0570-550-799(平日土日祝

<出演者>
忍ハナ・ほか:泉ピン子
忍雪男・ほか:村田雄浩

<STAFF>
原作:内館牧子「すぐ死ぬんだから」(講談社文庫)
台本・演出:笹部博司
作曲:宮川彬良
照明:中島一
音響:秦大介
美術:小池レイ
衣装:森外玖水子、山崎瑞希
ヘアメイク:林香織(ヘアーベル株式会社)
演出助手:宮川安利
舞台監督:笹原久義
チラシデザイン:チャーハン・ラモーン
宣伝写真:平賀正明
宣伝:株式会社キョードーメディアス
後援:豊島区
主催「すぐ死ぬんだから」製作委員会(キョードーファクトリー/ぴあ/産経新聞社/メジャーリーグ/公益財団法人としま未来文化財団)

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