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つかこうへいLonely 13 Blues「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」いよいよ開幕!

2010年、演劇界の巨星が宇宙に旅立ってから既に12年の時が流れ、つかこうへいの命日にあたる7月10日、
今年は十三回忌を迎えます。最後の追悼公演となる今年は「つかこうへいLonely 13 Blues」と銘打ち、
ホームグラウンドである紀伊國屋ホールで「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」を上演する運びとなりました。
「蒲田行進曲~」の主役・銀ちゃんこと倉岡銀四郎には、紀伊國屋ホールの春の恒例公演「熱海殺人事件」にて
5年連続で木村伝兵衛を演じ、近年はドラマでも活躍の幅を広げ今、最も注目される俳優・味方良介。
銀ちゃんのために命をかける大部屋俳優ヤスには、NON STYLEの石田明。
ヒロイン小夏には、今春に乃木坂46を卒業、女優として今回の公演が卒業第一弾となる北野日奈子。
また、銀ちゃんの最大のライバルであり、共に映画を支える歌舞伎界のプリンス、中村屋喜三郎に細貝圭。
銀四郎の出生の秘密のカギを握る義理の弟・ケンに、『PRODUCE 101 JAPAN』出身の元練習生9名により
発足されたパフォーマンスユニット『円神』の中心メンバー・中本大賀。
この映画を完成に導くため奔走する映画監督に久保田創。そして高橋龍輝、佐久本宝という実力派が顔をそろえました。
2020年、コロナ対策における緊急事態宣言の影響により上演中止となり、直後に朗読劇へと変更された本作。
名作「蒲田行進曲」の完結編にして完全版の上演を目指す十三回忌公演にご期待ください。

そして蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」の閉幕直後には「初級革命講座 飛龍伝」を連続公演。
1973年に発表された『飛龍伝』は 1974年青山・VAN99ホールで(平田 満、故・三浦洋一、等)の出演者3人のみで上演され、
80年には紀伊國屋ホールで、つかこうへい3部作の中の1本として上演され、つかこうへいの隠れた名作として愛された作品。
そして、1990年、当時銀座セゾン劇場のプロデューサーであった岡村俊一との出会いによって、
大劇場用にショーアップされた群衆劇へと変貌し上演され、その年、読売文学賞を受賞し、つかこうへいの代表作となりました。
機動隊員山崎に「新・熱海殺人事件」ラストスプリングで鮮烈な印象を残し、いまやつかこうへい演劇の
中心人物となった高橋龍輝、ヒロイン小夜子に幾多の候補の中から選ばれた期待の新人佐々木ありさ、
そして、元革命家の闘志、熊田に元北区つかこうへい劇団2期の重鎮吉田智則そして、9期のエース久保田創が追悼公演の最後を飾ります。
また、「初級革命講座 飛龍伝」の終演後には、没後12年を振り返り、毎公演ゲストを迎えてのトークショーを繰り広げます。

2022年7月8日(金)、初日の公演に先立ち、「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」と紀伊國屋ホールにて続けて上演される
「初級革命講座 飛龍伝」との合同舞台挨拶と公開ゲネプロが行われました。

【舞台挨拶の様子】

舞台挨拶には、倉岡銀四郎役の味方良介さん、ヤス役の石田明さん、小夏役の北野日奈子さん、山崎役の高橋龍輝さん、
小夜子役の佐々木ありささん、両作品の演出を務めた岡村俊一さん、司会を務める監督役の久保田創さんの7名が登壇。
最初に各登壇者の挨拶が。

演出:岡村俊一
「今年で早12年となってしまいました。ずっと追悼公演をたまたま預からせていただいて、
12年もの間続くとは思っていなかったんですが、未だに紀伊國屋ホールでは、
つかこうへいの作品やっているっていう、事実を残せたことが何よりも喜びであり、誇りであると思っております。
作品を簡単に説明しますと、「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」というのは、つかさんが直木賞を
蒲田行進曲でお取りになった、5年後ぐらいにその続編、完結編として発表された小説が元になっております。
それを後に舞台化しているのですが、これはまるでつかさんの遺書であるかのような読み方を個人的にはしておりまして、
銀ちゃんの生き方そのものが、つかさんの人生だったのではないか、みたいなイメージで構成・演出させていただきました。
つかさんの、銀ちゃんのデンドロ、香典泥棒として育ったっていう表現をなさってるんですけども、
ずっと考えてますけど、なぜ香典泥棒なんだろうって。
たとえ話として考えてみ、人の悲しみや痛みを金に換えて生きている、っていうことを自分の中で後ろめたくというか、
何かを言いたかったんだろうなって思いながら、いつもこの作品を作りながら思ってました。
その香典泥棒だったやつが、何が何でも世の中をハッピーエンドにしてみせるっていう意地みたいなものを、
銀ちゃんの役に込められているんじゃないかと思いながら、演出していました。
そして飛龍伝というのは、僕は初めて「飛龍伝90」っていう、つかさんの代表作になった、
読売文学賞をとった傑作があるんですが、それの元となった原作のものです。
「初級革命講座 飛龍伝」を元にして「飛龍伝90」が生まれて、皆さんご存知の「神林美智子の生涯」っていう飛龍伝は、
「初級革命講座 飛龍伝」があって初めて生まれたもの。
その原作となるものという意味で13回忌の公演に、ちゃんと元通りにして上演できればと思って、今回企画いたしました。
この2本とも一生懸命俳優たちが汗を流して、血を流して作っておりますので、ぜひご紹介のほうよろしくお願い致します。

「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」
倉岡銀四郎役:味方良介
「この倉岡銀四郎という人物は、僕はお会いすることができなかったつかこうへいさん自身が投影されていると思っていて、
それを演じる責任だったり覚悟、そういうものが僕の中で、今までつかさんの作品に携わってきた中でもっとも大きくて重くて。
だからこそ責任というか覚悟、全部をかけて、この作品を成功させたいなと、みなさんにお届けできたらいいなと思っております。」

小夏役:北野日奈子さん
「私は今回初めてつかこうへいさんの作品に挑戦するんですが、つかこうへい作品の先輩方に囲まれて、
いろいろなことを教えていただいたので、今日から始まるゲネプロ、初日、最終日まで一生懸命駆け抜けたいと思いますし、
この時間でしか小夏として過ごせないので、一生に一回の小夏としての人生を一生懸命、全身全霊で頑張っていきたいと思います。」
よろしくお願いします。

村岡安次役:石田明(NON STYLE)
「今日初日を迎えるということで、ハリーポッターも初日。同じ会社のエハラマサヒロが出ているんですね。
すごいセットの中、すごい期間やると思うんです。僕たちは見ての通りセットほぼなし。
という中、公演期間も短いんですけど、その分濃縮した濃いものを届けれたらなと思ってます。」

「初級革命講座 飛龍伝」
山崎役:高橋龍輝
「初級革命講座飛龍伝で山崎を演じさせていていただきます。高橋龍輝です。
僕が初めて初級を観たのは約7年前の「つかこうへいTriple Impact」の時で、
この紀伊国屋ホールで見て、すごく人間の強さというものを感じ衝撃を受けたことを
今でも覚えております。本番では、その受けた衝撃を皆さんに与えられるように、
全力で楽しんでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。」

小夜子役:佐々木ありさ
「この度、アイ子と小夜子役を務めさせていただく事になりました、佐々木ありさと申します。
私にとっては憧れの紀伊国屋ホールで念願のつかこうへいさんの作品に出演出来るということで、
とても幸せを噛みしめております。やるからには全力で、死ぬ気でやりたいと思います。よろしくお願いいたします。」

監督役:久保田創さん
「久保田創です。よろしくお願いいたします。今回初級革命講座という作品は、1980年の作品で、
もう40年も前の作品となるのですが、この作品は、熊田という男が帰ってくるのをみんなで待っている
という作品なんですけど、この紀伊国屋で13回忌にやれることでまた皆さんのそれぞれの心の中
につかさんが戻ってきてくれるように、一生懸命努めたいと思いますので、ぜひ劇場に
足を運んでいただけましたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。」

続いて質疑応答へ。

Q:味方さんへ、銀ちゃんを演じることへの想いなどお聞かせいただけますか?

味方さん「倉岡銀四郎という人物、僕が思い描くつかこうへいさん自身の、僕は今まで熱海殺人事件の木村伝兵衛だったり、
幕末純情伝で桂、坂本だったりとかたくさんの役をやらせて頂いたんですけど、その中でも1番つかさんの理想像だったり、
みんなが目撃してきたつかさん自身ではないかなと思っていて、だからこそ僕が向き合ってきた作品たちとの、
僕が木村伝兵衛とコミュニケーションしてきた時間だったりとかっていうのを詰め込んで、全てのいいところ、
悪いところを全部もらってこの倉岡銀四郎を創っている感じですね。」

Q:石田さんへ、ヤスを演じることへの想いなどお聞かせいただけますか?

石田さん「かねてからずっと味方とやりたいな、やりたいなと言っていまして、味方とは出会って結構長いんですけど、
ここ10年くらい1番お酒を飲み交わしているのは、味方だと僕は思います。ホンマにそれくらい仲が良くて、
この仲の良さが本当に銀ちゃんとヤスの関係だと僕は思っていまして、それがこうやって舞台で生きる時が来るのっていうのは
僕は感慨深く思っていまして、ヤスという歴代のたくさんの素敵な俳優の方がやってきたものを汚さず、
かつ、より攻めて誰も演じていないヤスにたどり着けたらなと思います。」

Q:北野さんへ、乃木坂46卒業後、初の舞台と承っています。小夏役への思いとともに、今後の活動への意気込みもお聞かせください。

北野さん「小夏さんは自分の人生では、経験したことが無い人生を歩んでいて、北野日奈子としては全然分からないけど、
この作品に入って、皆さんから受け取る感情でやっと小夏さんを理解できるようになって、すごく暖かくて、
みんなに愛される小夏さんなので、私もこの舞台に立っている間は、皆さんから愛されていると思い込んで、頑張りたいと思いますし、
卒業後初めての大きいお仕事で、本当に素晴らしい皆さんの中に入ってこういう経験が出来ることを本当に幸せに思いますし、
このタイミングで卒業して、このタイミングでこの作品に出会えたことに本当に感謝しています。最後まで頑張ります。」

【最後に代表して味方さんよりご挨拶】
「13回忌ということで、たくさんの人の思いが詰まったこの紀伊国屋ホールです。この2つの作品を通して、
つかこうへいが生きているんだな、演劇って生きてるんだなと、皆様に思っていただけるよう全身全霊で、
死ぬ覚悟と言いますか、死んでもいいと思って、戦いますのでぜひ応援よろしくお願いします。」

【「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」あらすじ】

「新撰組」の撮影が進む東映京都撮影所。
初の主演映画に意気込むスター俳優銀ちゃんが、子分の大部屋俳優ヤスに
自分の恋人小夏を押しつけることから物語は始まる。小夏は妊娠しているのだ……。
ヤスは銀ちゃんに見せ場を作り、小夏のお産の費用を稼ぐために、 危険な「階段落ち」に挑戦する。
しかし、ヤスが命をかけて生まれた娘のルリ子は、不治の病に冒されていた。
そして小夏も、心の底からヤスを愛することはできなかった。
銀ちゃんは、自分の貧しく卑しい生まれの血のせいでルリ子が病気になってしまったのではないかと苦悩する……。
そして、新たな「新撰組」の撮影が始まる。
銀ちゃんは「俺の命と引き換えに娘の命を助けてくれないか」と祈る様な気持ちで一世一代の「函館五稜郭の石階段落ち」に挑む。
果たして銀ちゃんの祈りは、娘の病に打ち勝てるのだろうか?

【「初級革命講座 飛龍伝」あらすじ】

激動の70年、機動隊のジュラルミンの盾を打ち破った伝説の石「飛龍」の投げ手、元全学連の闘士・熊田留吉は、
今は挫折し、国が作った挫折公団アパートに住んでいる。そして、石売り娘をする嫁が拾ってくる石を磨く毎日である。
その熊田のもとに、今日もかつての敵、元機動隊の山崎監査員が訪れて来る。山崎は、熊田が今も革命の志を捨てず、
国家権力に対する憎しみを鬱積しているのではないかと、何かにつけてカマをかけてみるのだが、
熊田の生活ぶりからは革命どころか、挫折しざるを得なかった人間としての悲壮感さえも感じられない。
「熊田、お前は優秀な活動家だった。忘れたとは言わさんぞ。佐世保での、波を包み込まんばかりのシュプレヒコールを。
もう見られないなんて、俺たちは思いたくないからね。フロントの右端は、今でも、おまえのものなんだよ」
山崎の叫びにも、今の熊田には虚しく響くだけである。
熊田には、「飛龍」を継がせると決めた一人息子がいた。しかしその姿も、今はない。健気に支えていこうとする嫁がいるだけである。
熊田が前線に復帰する日は、果たして来るのだろうか…。

【十三回忌追悼公演 つかこうへいLonely 13 Blues 公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」:2022年7月8日(金)~7月18日(月・祝)
「初級革命講座 飛龍伝」:2022年7月23日(金)~7月25日(月)(※)

※初級革命講座飛龍伝」の初日延期に関するお知らせ
7月22日に予定しておりました「つかこうへい十三回忌追悼公演」の2本目の公演「初級革命講座飛龍伝」の初日を、
公演準備に万全を期すため1日延期し7月23日とさせていただくことになりました。連続公演のため、
作品の準備や出演者の健康状態も含め関係者一同協議いたしまして、劇場での準備期間をあと1日延期しまして初日を7月23日とさせていただきます。
何卒ご理解の上、ご了承いただけますと幸いです。

<会場>
紀伊國屋ホール

<上演時間>
約2時間10分(途中休憩無し)
※「初級革命講座 飛龍伝」は全公演終演後にゲストを迎えてのトークショーがございます

<料金>
「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」8,500円
「初級革命講座 飛龍伝」:6,500円
(全席指定・税込)
※未就学児入場不可

『チケット発売』
「一般発売」
2022年6月25日(土)

「チケット取り扱い」
ローソンチケット:https://l-tike.com/lonely13blues/ ※PC/スマートフォン共通
ローソン、ミニストップ店内端末「Loppi」(直接購入可能)銀ちゃんが逝くLコード: 32028 飛龍伝Lコード: 32209

イープラス:https://eplus.jp/lonely13blues/ ファミリーマート店内端末「Famiポート」(直接購入可能)

チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/lonely13blues/ ※PC/スマートフォン共通
セブン-イレブン店内端末(直接購入可能)
セブン-イレブンにて発券、または電子チケット[MOALA Ticket Cloak]での引き取りも可能
※電子チケット[MOALA Ticket Cloak]のご利用には通信契約をしているスマートフォンが必要です
2公演共通Pコード:513-546

紀伊國屋ホール:キノチケットカウンター(紀伊國屋書店新宿本店5階/店頭販売のみ10:00~18:30)
キノチケオンライン https://store.kinokuniya.co.jp/ticket/

「問い合わせ」
Mitt:03-6265-3201(平日12:00~17:00)

<出演者>
「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」
倉岡銀四郎:味方良介
ヤス:石田明(NON STYLE)
小夏:北野日奈子
中村屋喜三郎:細貝圭
ケン:中本大賀(円神)
高橋龍輝
佐久本宝
監督:久保田創

「初級革命講座 飛龍伝」
山崎:高橋龍輝
小夜子:佐々木ありさ
熊田:吉田智則(※)
久保田創

※「初級革命講座 飛龍伝」配役変更のお知らせ
熊田役で出演予定でした吉田智則さんは喉の不調のため、大事をとりまして23日、24日公演は久保田創が熊田留吉を努めます。
25日千秋楽公演には復帰できる予定です。何卒ご理解の上、応援していただけますと幸いです。

<STAFF>
作:つかこうへい
演出:岡村俊一
提携:紀伊國屋書店
制作:つかこうへい事務所
企画・製作・主催:アール・ユー・ピー

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