”第2のオリンピック”に日の丸アスリート142名が挑む『第11回ワールドゲームズ』アメリカ・バーミングハム大会 記者発表・日本代表選手壮行会開催
日本財団ボランティアセンターの関連団体である公益財団法人笹川スポーツ財団内に事務局を置く、特定非営利活動法人日本ワールドゲームズ協会では、
2022年7月7日から17日まで、アメリカ合衆国アラバマ州のバーミングハム市で開催される「第11回ワールドゲームズ」の記者発表・日本代表選手壮行会を
東京都新宿区のJAPAN SPORT OLYMPIC SQUAREにて開催しました。
【「第11回ワールドゲームズ」記者発表】
ワールドゲームズは、オリンピックに採用されていない競技種目の国際総合競技大会。国際ワールドゲームズ協会(IWGA)主催、
国際オリンピック委員会(IOC)後援で4年に一度、夏季オリンピック・パラリンピック競技大会の翌年に開催されます。
1981年にアメリカ・サンタクララで行われた第1回大会から約41年ぶりに開催地がアメリカへと戻る第11回目の開催を迎える今大会は、
2022年7月7日から17日まで、アメリカ合衆国アラバマ州のバーミングハム市で開催。
公式30競技、公開5競技が実施され、過去最多となる110の国(※)・地域から3,600名のトップアスリートが集結し、
34競技(※ラクロスが公開・公式で重複)、223種目でメダルを競います。
最初に特定非営利活動法人日本ワールドゲームズ協会(以下、JWGA)会長の赤木恭平氏の挨拶の後、
JWGA執行理事の師岡文男氏からワールドゲームズの概要について説明が。
師岡執行理事「1980年に韓国のソウル市にて当時世界テコンドー連盟会長の金雲龍氏を筆頭に
12のIF(国際競技団体)により設立され、1981年の第1回アメリカ・サンタクララ大会では
15の競技に世界9か国から1,265名の選手が参加。2001年の第6回大会をアジアで初めて
日本が秋田県で行った実績を持つ、今回で41年目・11回目の開催を迎える、東京2020大会以降、最も大規模な国際マルチスポーツイベント。
オリンピックとの大きな違いとしてオリンピックに採用されていない種目を公式種目とする国際大会で、
その種目を統括する国際競技連盟(IF)がIWGAの加盟団体である事が条件。(現在39団体が加盟)
東京2020大会、パリ2024大会に追加種目として選ばれた競技は全てワールドゲームズに加盟している競技団体のもの。
オリンピックの長い開催年月の中でずっと継続して行われている競技種目は実は6種しかない。
公式種目は開催地に実施可能な既存施設がある事が条件の一つで、既存施設で開催出来ない競技種目は開催しなくてもよく、
また、新たに選手村を建設せずともよい。結果、低費用で地方都市での開催を可能としている。
(※例・2001年秋田大会:22億円(93ヵ国2,193選手参加))政治に翻弄されず、
国威発揚、勝利至上主義を抑制する為、初期の頃は国旗掲揚・国歌斉唱を行わなかった。
発展途上国でも開催出来る「第2のオリンピック」であり、五輪の目的「スポーツ・フォー・オール推進」を促進。
オリンピック競技団体の非五輪種目のお披露目の場であり、オリンピック以外のスポーツも
こんなに楽しい競技が有るんだという事を知っていただきたい、そしてスポーツ実施人口の増加に貢献したい」と話しました。
※ウクライナへの侵攻を行ったロシア・ベラルーシの選手・役員の参加は禁止
【「第11回ワールドゲームズ」日本代表選手壮行会(結団式)】
記者発表に続いて同会場にて第11回ワールドゲームズに出場する日本代表選手の壮行会が行われました。
前回大会の第10回ワールドゲームズ:ポーランド・ヴロツワフ大会では、18競技に98名が参加し、
金銀同の3色合わせて22個のメダルを獲得、国別総合メダル獲得数では7位という成績と各競技での手応えを得た日本代表選手団。
昨年開催された東京2020オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020大会)を経て、
今年の第11回大会には、22の競技(公式17:公開4:演武1)に今大会中、アジア最多の142名
(公式17競技:105名、公開4競技:34名、デモンストレーション1競技:3名・2022年6月15日時点)
の競技の精鋭アスリート達が日の丸を胸に、この熱戦の舞台に挑みます。142名の日本代表選手中、
ワールドゲームズへの初参加となる選手は何と114名。勿論、各競技団体の選手権において
優秀な成績を収めた選手や、東京2020大会でのメダル獲得者の顔も揃う万全の布陣ですが、
初参加者の比率がこれ程に高いのは過去のワールドゲームズの参加日本代表選手団では例が無い事だそう。
今回の選手壮行会は会場の収容人数および新型コロナウイルス感染症の感染予防として
各競技の代表アスリート・監督・理事ら48名が出席し、また、オンラインでの選手参加も行われました。
元テレビ朝日アナウンサーの大木優紀さんの司会の下、最初に特定非営利活動法人日本ワールドゲームズ協会会長の赤木恭平氏の挨拶が。
赤木会長「この度は第1回大会と同じアメリカで2回目のワールドゲームズが開催されるという事になった訳でございます。
今回は過去最大の大会となります、3,600人のアスリートが参加する大きな大会に、日本は過去最多の出場選手を大会へと送り出します。
アメリカから明るい素晴らしいニュースが届けられるように、選手の皆さんには頑張っていただきたいと思います。
選手の皆さんの旅費の一部はスポーツ振興基金の中から助成をしていただき、また、日本選手団のユニフォームは
ファイテン株式会社の提供という事で、皆さんお揃いの物が出来る事になった訳でございます。
選手の皆さんは胸を張って大いに活躍をしていただきたいという風に思っております。」
室伏広治スポーツ庁長官からの挨拶。
室伏長官「晴れて日本代表になられました選手の皆さん、おめでとうございます。
寸暇を惜しんで練習に励んでいる事に対して、心から敬意を表します。オリンピックには無い、
多種多様な競技が行われるワールドゲームズは世界中の人々がよりスポーツを楽しめる機会を作りだし、
様々なスポーツの普及と振興に寄与する大変意義の深い大会だと思います。
世界最高レベルの国際大会として、これまで以上に国内外から注目が集まる事と思います。
選手のみなさんは日頃の成果を思う存分発揮していただきまして、日本代表としての自覚と誇りを持ち、
素晴らしい成績を上げられますように、心身共にベストなコンディションで大会に臨んでいただきたいと思います。
世界各国からアスリートが集うワールドゲームズは国際交流を深める絶好の機会です。
スポーツを通じた国際親善に是非、努めていただきたいと思います。日本代表選手団の皆さん、頑張って下さい!」
続いてレイモンド・グリーン駐日米国大使館首席公使の挨拶。
レイモンド首席公使「日本チームを含む、世界中のトップアスリートをお迎えする事に心が躍ります。
東京2020オリンピック・パラリンピックを取巻く困難にも関わらず、特にホストタウンでは、アメリカ選手団に対する
日本のホスピタリティが存分に発揮されました。2022年のワールドゲームズは、アメリカの「おもてなし」で、
皆様の寛大さにお返しをする番です。バーミングハムはアメリカの歴史において、特に公民権運動の重要な役割を果たしました。
アメリカにおける多様性と平等を求める戦いの舞台となった文化的な場所や教会、公園がある所です。
そしてアラバマには豊かなスポーツの歴史もあるのです。特にアラバマ大学のフットボールチーム程の
卓越性を示してくれる大学チームはありません。また、伝説的な野球選手をアラバマは多く輩出している土地でもあります。
日本を代表してワールドゲームズに参加する事は平時においても素晴らしい功績ですが、現在も続くパンデミックの中では
更に困難になるでしょう。皆様がこれまでに成し遂げた事に誇りを持ち、バーミングハムでは最高のパフォーマンスを披露出来る様、
期待しております。頑張って下さい!」
続いて山下靖裕日本オリンピック委員会会長の挨拶が。
山下会長「今大会はコロナ禍で1年間の延期となりましたが、代表選手に選らばれた選手の皆さんには、
日本代表選手としての誇りを胸に、夢や目標に向けて思いっ切り挑戦し、活き活きと輝いていただきたいと思っております。
日本代表選手団の東京2020オリンピックでのメダル総数58個獲得の活躍の背景には、競技間の連携、選手団としての結束、
そして初日からの日本選手団の活躍、こういったものがありました。是非、日本代表選手団として、コミュニケーションを良くし、
前向きな雰囲気の中で競技に臨んでいただきたいと思います。国際総合競技大会には国際交流の一面もあります。
他国選手団と競技を通して触れあい、言葉を交わして交流をする事で多様な考え方に触れ、共生社会を感じる機会となります。
今大会での経験を通して相互理解を深めると共に国際親善の一助となる事を期待しております。
これから戦いに挑む日本代表選手団の皆様の御健闘、ご活躍を祈念します。皆さん、頑張って下さい!」
続いて第11回ワールドゲームズ バーミングハム大会に出場する日本代表選手団の中からの代表者等による、
参加22競技の参加選手の紹介と大会に向けての抱負や競技の見所が話されました。
注目競技としては、無線操縦で操縦者はゴーグルを装着し、最高飛行速度が200km/hを超える超ハイスピードレースになるドローンレースを有する「エアスポーツ」。
撞球の名を持つ、室内競技の「ビリヤード」や、北米を発祥とする、全世界の競技人口が60万人を超える人気スポーツの「ラクロス」。
実際にライフセーバーとして各地の海水浴場で活躍しながら、水泳能力と救助技術をワールドゲームズで競い合う「ライフセービング」。
そして、デモンストレーション競技ながら、世界各国の選手達が日頃の鍛錬で培った合気道の技術を披露する「合気道」などが次々と紹介されました。
選手紹介の終了後、日本代表選手団の団長である日本ワールドゲームズ協会副会長の渡邉一利氏からのビデオメッセージがモニターに流れます。
渡邉副会長「日本からの参加選手、監督、コーチ等を合わせると、およそ200人の大選手団となりました。
参加選手の皆さんが安全・安心な移動と、現地での滞在、そして栄えあるひのき舞台で最高のパフォーマンスを発揮出来る様、
各チームとの連携協力を計りながら選手団長としての役割を果たしてまいります。選手の皆さんは各競技種目の世界的トップアスリートです。
世界の強豪と競い合う為にも、コンディションはしっかりと整え、今での努力に誇りと自信を持ち、ベストな状態で大会に臨まれる事を祈っております。」
最後に出席の日本代表選手団を代表し、空手道の本一将選手とラクロスの田中希実選手による選手宣誓が。
本選手/田中選手「宣誓 私達、参加選手一同は全ての選手の名において、フェアプレーの精神に則り、
平和が問われる今こそ、長引く感染症の影に人々の心が疲れた今だからこそ、互いに全力で競い合い、
共に真摯に称えあうスポーツの力を証明し、全ての人々が確かな希望と明日への勇気を持てる様、
このワールドゲームズ大会に全力で取り組む事を誓います。」
いよいよ約2週間後にバーミングハムの地にて幕を開ける”第2のオリンピック”、第11回ワールドゲームズ。
新しい国際スポーツ競技大会の形を見せる今大会に注目です。
【『第11回ワールドゲームズ』アメリカ合衆国・バーミングハム大会 記者発表・日本代表選手壮行会(結団式)開催概要】
日本ワールドゲームズ協会の公式サイトはこちら
IWGAのサイトはこちら
大会組織委委員会のバーミングハム大会の公式サイトはこちら
<日時>
2022年6月21日(火)13:00開始
<会場>
Japan Sport Olympic Square 大会議室(岸精一メモリアルホール)
<出席者>
赤木恭平:特定非営利活動法人日本ワールドゲームズ協会会長
室伏広治:スポーツ庁長官
レイモンド・グリーン:駐日米国大使館首席公使
山下靖裕:公益財団法人日本オリンピック委員会会長
芦立訓:日本スポーツ振興センター理事長
泉正文:日本スポーツ協会副会長
竹内智也:ファイテン株式会社マーケティング部部長
上田拓:ファイテン株式会社マーケティング部チーム長
<出席アスリート(競技組織・役職)>
出場22競技の代表選手・監督・理事・事務局長等48名
『アーチェリー』(フィールド)
公益財団法人全日本アーチェリー連盟:永尾嘉敷監督(理事)、大貫渉選手
『エアースポーツ』(ドローンレース)
一般財団法人日本航空協会:上関竜矢監督、齋藤三佳選手、上関風雅選手
『ビリヤード』
公益財団法人日本ビリヤード協会:福田豊監督、平口結貴選手
『カヌー』(マラソン)
公関財団法人日本カヌー連盟:岩上禎宏事務局長:渡邉えみ里選手
『ダンススポーツ』(スタンダード、ブレイキン)
公益財団法人日本ダンススポーツ連盟:渡邊将広監督、大西大晶選手、大西咲菜選手
『フライングディスク』(アルティメット)
一般社団法人日本フライングディスク協会:岡田真人監督、野口可奈選手、芝圭一郎選手
『体操』(トランポリン、パルクール、新体操、タンブリング)
公益財団法人日本体操協会:守永直人事務局長、田口久乃選手(新体操)
『空手』
公益財団法人全日本空手道連盟:高橋昇事務局長、本一将選手
『ラクロス』(男女)
一般社団法人日本ラクロス協会:浅井威宏事務局、阿久津直子ゼネラルマネージャー、田中希実選手
『ライフセービング』
公益財団法人日本ライフセービング協会:植木将人監督、平野修也選手、西山俊選手
『パワーリフティング』
公益財団法人日本パワーリフティング協会:伊差川浩之監督(副会長)、福島友佳子選手、佐竹優典
『ソフトボール』
公益財団法人日本ソフトボール協会:宇津木麗華監督、内藤実穂選手
『スポーツクライミング』
公益財団法人日本山岳・スポーツクライミング協会:丸誠一郎会長、中村真緒選手
『スカッシュ』
公益財団法人日本スカッシュ協会:植松大介理事
『相撲』
公益財団法人日本相撲連盟:櫟原利明コーチ(常務理事)、奥冨夕夏選手
『水中スポーツ』(フィンスイミング)
一般社団法人日本水中スポーツ連盟:上原洋子事務局長、上野浩輝選手
『水上スキー・ウエイクボード』
特定非営利活動法人日本水上スキー・ウエイクボード連盟:三輪久理事
『アメリカンフットボール』(フラッグフットボール)
公益財団法人日本アメリカンフットボール協会:清水裕司専務理事、佐藤由樹選手、中澤奏子選手
『トライアスロン』(デュアスロン)
公益財団法人日本トライアスロン連合:坂田洋治マーケティング・事務局長、田中文也選手
『車いすラグビー』
一般社団法人日本車いすラグビー連盟:オアー・ケビン監督、岸光太郎選手、青田竜之介選手サポート(広報担当)
『合気道』
公益財団法人合気会:入江嘉信氏、里舘潤氏
MC:大木優紀(元テレビ朝日アナウンサー)
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