あの名門劇団がHibiya Festivalに初登場 『劇団四季スペシャルステージ』「Hibiya Festival 2022」にて開催
東京ミッドタウン日比谷は開業以来、周辺の劇場・映画館と連携し、日比谷の芸術文化の発信を推進しています。
「Hibiya Festival」は日本のブロードウェイ「日比谷」ならではの観劇の祭典として
2018年から開催し、都市の緑や自然とともに、オープンエアの中、無料でミュージカル、
伝統芸能、オペラ、バレエなどのパフォーマンスステージを楽しむことができる観劇の祭典です。
昨年はYouTubeチャンネルを開設し、ライブ配信という形でのイベント開催となりましたが、
多くの方に様々なステージを届け、好評を博しました。
「Hibiya Festival 2022」では3年ぶりの実施となるリアル会場でのステージはライブでも配信。
日比谷の街でも自宅でも、エンターテインメントを感じることができる10日間です。
会期も残す所、後2日となった2022年5月7日(土)、「Hibiya Festival 2022」のメイン会場となった
東京ミッドタウン日比谷1階の日比谷ステップ広場のステップショーステージにて
大手劇団の劇団四季による「劇団四季スペシャルステージ」が行われました。
【劇団四季スペシャルステージの様子】
一昨年の2020年は開催中止に、昨年2021年はオンライン配信のみという実施体制が取られ、
今年2022年に3年ぶりに東京ミッドタウン日比谷の現地会場にて行われる事となった「Hibiya Festival」。
その「Hibiya Festival」のメインプログラムであるステップショーは、いつもは劇場か
特別な場所でしか観ることができない、本格的な舞台を広場の特設ステージで上演するというもの。
そして今回、「Hibiya Festival」に初参加となるのが、年間3,000回を超える公演を行っている、
来年には劇団創立70周年を迎える国内屈指の名門劇団である「劇団四季」。
オリジナル作品や、海外のミュージカル作品等を多数ロングラン上演している
日本演劇界の雄が開催5年目を迎える「Hibiya Festival」に初参加となりました。
会場となったステップショーステージ前には事前予約がなされた着席観覧者約40名、立ち見エリア観覧者約70名、
そしてその外側にエリア内に入りきれない多数の観覧者の総計は優に300名を超えているであろう大盛況ぶりを見せます。
しかしあまりの盛況ぶりに日比谷の空が機嫌を損ねた(?)のか、この日1回目のステージ開始時刻である
12時30分の15分前頃より雨雲が日比谷エリアを覆い、突如、通り雨が降り出します。
その為、ステージの開始を約15分間程遅らせ、ステージは12時48分よりスタートとなりました。
開演のアナウンスが流れると、劇団四季の青山弥生さん、中原詩乃さん、厂原時也さん、平田愛咲さん、阿久津陽一郎さんの
5名の俳優が客席からの拍手に迎えられ、ステージ上に登壇。早速、最初のパフォーマンスがなされます。
1曲目は『ライオンキング』より、「サークル・オブ・ライフ」。1998年の日本初演以来、
全国各地でのロングラン上映がなされ日本演劇史上において最多の上演回数を誇る、
「ミュージカルの王様」として、大人から子供まであらゆる世代からの絶大な支持を受ける、
間もなく上演開始から25周年を迎える劇団四季の看板作品の第一幕の冒頭を飾る
あまりにも有名なナンバーが劇団四季が誇る俳優陣により熱唱されます。
©2022 Mitsui Fudosan Co., Ltd.
劇中にてヒヒの呪術師・ラフィキを演じる青山さんのスワヒリ語での第一声が出た瞬間に、日比谷ステップ広場が
「Hibiya Festival 2022」の鮮やかなデコレーションと相まって、劇中の夜明けのサバンナの大地の情景が
頭に鮮明に浮かび上がったのは観覧者だけでは無い筈。約2分半という短いパフォーマンスながら、
日比谷のビル街に大きくこだまする万雷の拍手が来場者の満足度を表していました。
続いて出演者でもあり、今ステージのMCを務める阿久津さんの司会進行の下、初参加となる「Hibiya Festival」での
歌唱を行っての感想が出演者に問われます。
青山さん「私、久しぶりに日比谷の街にまいりました。日比谷は荘厳で緑が多くて、癒しがあって、
そして私達の大好きな劇場もあって、本当に芸術の街という事を改めて感じました。
阿久津さん、実は私ね、40年前にこの日比谷にあります公園の前の劇場で初舞台を踏んだんです。
それからその劇場で色々な作品で育てていただきまして、今日日比谷でまた歌えた事をとても感慨深く思っております。」
続いて『ライオンキング』についてトークがなされます。
先ず青山さんに「サークル・オブ・ライフ」の冒頭ではどの様な内容を歌っているのかと阿久津さんが質問すると、
青山さん「「Nants ingonyama bagithi Baba」、これは南アフリカの公用語の一つ、ズールー語なんですけども、
「我らが王であるライオンが来たぞ、我らが父であるライオンが来たぞ」という言葉なんですね。
皆さんもテレビ等で動物達が出て来る番組があると、必ずこの歌が流れるのでご存じかと思うんですけども、
その後、「Ingonyama nengw’ enamabala」と。「Ingonyama」がライオンを、「nengw’ enamabala」がヒョウ。
それを繰り返す事で「サークル・オブ・ライフ」に一番必要な命の鼓動を表しています。」と話し、
あの第一声はどの様な気持ちで歌うのか?との問いには、
青山さん「広いサバンナに向かって、遠くに居る動物達に「ライオンの父が来たぞ!」って伝えるんですけども、
実はこのシーンはアカペラで始まりまして、舞台の緞帳が開くと「「Nants ingonya」の第一声で始まるんです。
ですから、本当はノビノビと歌いたい所なんですが、私はもうこの一声に命をかけていますので、
ドキドキハラハラ、何時も緊張感に溢れてこの第一声を発しています。」と、一瞬で観客をサバンナへと引き込む
あの第一声の秘密が話されます。」
続いて、劇中にて主人公シンバの幼馴染のナラを演じる中原さんや、青山さんに『ライオンキング』の音楽の魅力が問われます。
中原さん「『ライオンキング』はアフリカ言語でズールー語というのがあるんですけど、
そのズールー語の発音だったり、響きがとても独特でサバンナの世界のカラッとした明るい音色と、
「カッ」というクリックと呼ばれる、口の中で空間を作って出す音、これが凄く難しくて
色々な曲でこのクリックが出て来るんですけど、それが一番出て来るのが弥生さんのラフィキなんですけど…
(ここで青山さんによるクリックを交えたズールー語の実演が)。
本当に最初は鳴らないんですけど、弥生さんみたいに訓練して。こういう物を含めてサバンナの世界を作れる様に日々努力しています。
『ライオンキング』で一番好きな曲は、「お前の中に生きている」。シンバのお父さんのムファサが幼いシンバに、
物語後半ではラフィキが大人になったシンバに歌う曲なんですけど、同じ曲を違う二人が歌うというのは凄く面白いし、
深いなと思っていて。後私はアンサンブルもやっているんですけども、アンサンブルもこの曲の時に舞台袖で
影コーラスを歌っていて。なのでこの曲に参加出来ている事も凄く嬉しいです。」
青山さん「私は中原さんが出ている「シャドウランド」というナラの別れの歌があるんですけども、
その歌が大好きで、殆どの所がズールー語で歌われているんですね。ですけれども、人間の表現は
日本語だろうとアフリカ語だろうと変わらないんだな、と思うそのサウンドの響きが芸術的だなと思っています。
またそこが凄く綺麗なシーンなんですよ。だから「シャドウランド」は大好きです。」
続いて厂原さんに『ライオンキング』の劇中に登場する動物達についての質問が阿久津さんより振られます。
厂原さん「劇中には約70種類の動物達が登場するんですけども、『ライオンキング』では、
「マスク」と「パペット」という風に表現する仕方が変わって来るんですね。
「マスク」は頭の上に動物を象った物をしっかりと乗せて動物的に動いたり魅せたり。
そしてそれはまた「擬人化」といって、人間くさくお芝居をするシーンも沢山あって、
「パペット」は人間の特徴をしっかりと活かして、そこに動物を融合させた様で本当に神秘的なんですよ。
一体一体が凄く拘っているので、その辺りも注目して観ていただけたらと思います。」
と、話す厂原さんに青山さんより「厂原さん、私、マスクを被った事がないんですけど、重たいんですか?」との質問と
阿久津さんより、「プライド・ロック」の頂上に上っている時の気持ちは?との質問されます。
厂原さん「いいえ、シンバのマスクはカーボングラファイトという、F1マシンにも使われる軽い素材が使われているので、
凄く自分の動きにフィットしてくっついて来てくれるので、動物を表現するのに凄く活きていますね。
「プライド・ロック」、あそこはとても神秘的で思いが凄く詰まった大切な場所で、本編でもプライド・ロックに始まり、
プライド・ロックに終わるという位に大切な場所で、とても丁寧に大切に演技をしているのでそこは是非、
劇場でチェックをしていただけたらなと思います。」
そして中原さんに劇中で好きなシーンや是非観てもらいたいポイントは?との質問が飛ぶと、
中原さん「「大草原」という最初の方にあるシーンなんですけど、人が体の色々な所に草のパーツを付けて
大草原を演じるんですけど、その発想が凄いな~と思ったのと、最初のシーンでの動物達の登場の仕方が凄く大好きで
毎回見る度に鳥肌が立つ程感動するんですね。私、このシーンではアンサンブルのコーラスをしていて
出た事が無いんですね。なので出たいな~と思う位、凄く好きなシーンです。」
『ライオンキング』の話が尽きない中、厂原さんと中原さんによる、劇中の第二幕中盤に歌唱される
シンバとナラが再開しお互いを確かめ合うバラードナンバー「愛を感じて」がパフォーマンスされます。
©2022 Mitsui Fudosan Co., Ltd.
幼馴染という存在から二人共大きく成長し、叔父のスカーの策略により、父ムファサを
事故で死なせてしまった責任を感じているシンバと、祖国のプライドランドを離れてまでも、
真のプライドランドの王であるシンバに王の自覚を持たせようとやって来たナラとの心情を描写する1曲が、
有楽町のビル街の空気を見事にロマンティックな色へと変えていきます。
続いては、2015年より港区汐留の電通四季劇場「海」で上演中で、今月の24日に開幕から7年目を迎える
こちらも大人気作品であるディズニーミュージカル『アラジン』の話題へ。
劇中での豪華な衣装についての話題がアグラバー王国の姫、ジャスミン役を演じる平田さんに質問されます。
平田さん「衣装は約300着登場します。「プリンス・アリ」という約5分間のナンバーの中で
なんと70着も登場するそうです。いっぱい出ているな~と思ったんですけど、私が演じている
ジャスミンが着ている衣装も細かい刺繍やビーズだったりとか、こんな所まで拘って作っているんだなというのも
魅力の一つだと思うので、是非劇場で観て下さい。」
次に、主人公のアラジンを演じる、厂原さんに『アラジン」のステージ上で仕掛けが気になる
セット装置の特徴について阿久津さんが問うと、
厂原さん「セットに関しては、ワイヤレスで電動で動く様になっていて、それが劇団四季の作品の中でも
最大級らしいです。舞台を観てると偶にスタッフさんが押しているなと気づく瞬間があるかと思うんですが、
それがほぼ無いかな、という感じですね。」とコメントし、
劇中でも特に印象的な魔法の絨毯に乗っている時の気持ちを問われると、
平田さん「初めて乗った時には本当に感動して歌えなかったですね。込み上げて来ちゃって。
魔法の絨毯って、本当に存在するんだと私達自身もそう思いました。
「どうせ、簡単な動きなんだろうな」と思っていたら、凄い繊細な動きでしたね。」
厂原さん「フワフワして、ギューンッ、って行って、キラキラって感じですね。(笑)
テストフライといって、初めて体験で乗る機会があって。曲を流しながらやるんですけど、
ジャスミンなんかはもう泣いちゃって、歌えない程の感動でしたので是非、劇場でチェックして欲しいですね。
お客様の座席側から見るとどんな仕掛けか全く分からないと思います。」
青山さん「だって、魔法でしょ。」
そして劇中の第一幕終盤に歌唱されるランプの精ジーニーと、主人公である砂漠の王国
アグラバーに住む貧しい青年のアラジンとのビッグナンバー「理想の相棒―フレンド ライク ミー」の中で
アラジンがパフォーマンスするタップダンスについての話が、厂原さんに質問されます。
厂原さん「あそこのシーンは人間としてジーニーに操られてるのがアラジン役の僕だけなんですよ。
なので凄く拘りを持って踊っているので是非、観て下さい!」
平田さん「私もあそこは大好きです。首から下はジーニーに魔法で動かされているのに、
首から上は「何で勝手にうごいているんだ?」みたいな。是非、劇場で観て下さい。」
そして、『アラジン』より「新しい世界—ア ホール ニューワールド」、「理想の相棒―フレンド ライク ミー」の
2曲が続けてパフォーマンスされます。
劇中第二幕序盤にアラジンとジャスミンが互いに自由を求め、空飛ぶ絨毯でデートをしながら歌う
ロマンティックなナンバーをシンバの時とは全く違うテイストでアラジンのキャラクター像を最大限に具現化する
厂原さんと、アグラバーの王宮で籠の鳥であったジャスミンがアラジンの誘いにより曲名の如く
”新しい世界”を知った喜びを体現する平田さんの2人の歌唱が織りなす、劇中の満天の星空を克明に日比谷ステップ広場に
描き出す様な世界観作りに客席はしばしウットリした空気に。
そこからラストは、ランプの精ジーニーを演じる阿久津さんがリードをとる圧倒的なアップナンバーが、
観客全員からの手拍子に乗せ、ステージ幅いっぱいを使ってド派手にパワフルパフォーマンス。
ソウルフルな阿久津ジーニーの歌声に普段、『アラジン』に出演する事の無い
メンバーも加わっての極上の歌唱に、最早「Hibiya Festival」でのパフォーマンスである事すらも忘れて、
日比谷ステップ広場が大きく沸き立ちます。
鳴りやまない拍手の中、最後に出演者からの挨拶が行われます。
青山さん「お陰様で雨が上がりました。日比谷でまたこうやってGWの最後に皆様とお目にかかる事が出来て、
私達も劇場を飛び出して参りましたので、またアルバムに一つ思い出が増えました。今日は本当にありがとうございました。」
中原さん「沢山待っていただいてありがとうございました。こういうイベントは本当に初めてで、
凄く緊張をしたんですけど、心強い先輩方と凄く温かいお客様とで凄く楽しい時間でした。
『ライオンキング』はここから電車でもうちょっと位行った所に有明四季劇場がございますので、
良かったら是非劇場に足をお運び頂けると嬉しいです。」
厂原さん「今日激戦を勝ち抜かれた30名の着席のお客様、そして沢山の立ち見でご覧いただいたお客様、
配信をご覧の皆様、そして劇団四季をまだ観ていないけど、配信をご覧になっている方々に
引き続き劇団四季を愛してもらえる様に、そしてこれから愛してもらえる様に、こういった形で精一杯、
新しい事にチャレンジしてまいりますので、これからも劇団四季を宜しくお願い致します。」
平田さん「本当に凄い雨でどうなる事かと思ったけど、皆様がこうやって待って下さって、
もう、如何言ったら良いか分からないんですけど、本当に待っていてくれてありがとうございました。
『アラジン』も5月24日に日本上演7周年を迎えます。でも7年だけじゃなく、8・9・10年と
ロングランを続けていきたいと思いますので、皆様、応援の程を宜しくお願い致します。ありがとうございました。」
阿久津さん「劇団四季では人生の感動や生きる喜びをお届け出来る様、様々な作品を上演しております。
皆様、お近くの劇場に是非、お足をお運び下さい。本日は誠にありがとうございました。」
日本演劇界を代表する名門劇団が日比谷の街を魅了した「劇団四季スペシャルステージ」。
「Hibiya Festival 2022」は明日5月8日、遂に最終日を迎えます。
【ステップショー概要】(リアル)(ライブ配信)(オンライン)
場所:日比谷ステップ広場
(雨天時は東京ミッドタウン日比谷6F BASEQ で開催)
期間:2022年4月29日(金・祝)~5月8日(日)
料金:無料
客席:一部エリアは事前予約制、当日自由観覧エリアあり
※当日自由観覧エリアも人数制限をいたします。
※事前予約は4/19より受付開始予定。詳細はHibiya Festivalオフィシャルサイトと公式Twitterで告知いたします。
※
【「Hibiya Festival 2022」概要】
公式サイトはこちら
<開催期間>
2022年4月29日(金・祝)~5月8日(日)
<会場>
オンライン・ライブ配信会場:HIBIYA FES CHANNEL(日比谷フェスチャンネル) オフィシャルYouTube
<概要>
オープンエアの無料ステージ「ステップショー」や「まちなか劇場」「カンゲキ学校」など、
日本が誇る舞台芸術・伝統芸能を体感できるフェスティバル
<実施体制>
主催:一般社団法人日比谷エリアマネジメント/東京ミッドタウン日比谷
協力:公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]/一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン/東京アート&ライブシティ構想実行委員会
後援:千代田区
※クレジットはすべて予定となります
※イベントは事情により中止となる可能性がございます
※詳細はWebサイトをご覧ください
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