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パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』開幕!

2022年4月4日(月)プレビュー公演より4月29日(金・祝)までパルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』が
東京都渋谷区のPARCO劇場で上演されます。東京を皮切りに、長野、京都、愛知、兵庫、福岡と巡演します。
過酷な競争社会、若者の挫折、家庭の崩壊を描き、トニー賞、ニューヨーク劇評家賞、ピューリッツア賞を受賞した
近代演劇の金字塔となる『セールスマンの死』。

数々の名優によって演じられてきた今作の主人公ウィリーを演じるのは舞台のみならず
テレビ・映画の世界で、変幻自在に活躍、日本を代表する俳優となった段田安則。
65歳の節目に、満を持してウィリー・ローマン役に挑みます! 主演の段田との共演を望んで、
豪華なキャスト陣が集まりました。 ウィリーを支える妻リンダ役には鈴木保奈美。
長男ビフには福士誠治。次男ハッピーには林遣都。友人のチャーリーには鶴見辰吾。
そして幻想の中に登場する兄ベンに高橋克実。さらに前原滉、山岸門人、町田マリー、皆本麻帆、
安宅陽子らテレビドラマや映画、舞台で活躍する俳優陣が集結。 そして今回、演出家には
英国有数の劇場で数々の演出作を手がけ、本作と同じくアーサー・ミラーの『プライス(対価)』が評判となり、
日本では2020年にサイモン・スティーヴンスの新作戯曲『FORTUNE』のワールド・プレミアを開けた
ショーン・ホームズが担当。日本でセンセーショナルな演出が記憶に新しいショーンと共に、
新進気鋭の女性美術・衣裳デザイナー、グレース・スマートが、新たに作り上げる劇世界となっています。
世界が未曽有の感染症と格闘する中、70年前に書かれた作品ながら、社会の偏向が生んだ怒れる弱者である
ウィリー・ローマンとその家族、友人の姿が、大きな共感と共に観客の胸を打つ本作品を是非劇場にてお楽しみください。

公演の開始に先駆けて、2022年4月4日(月)、公開フォトコールと初日会見が行われました。

【あらすじ】

舞台写真:細野晋司

舞台は1950年代前後のアメリカ、ニューヨーク。
かつて敏腕セールスマンとして鳴らしたウィリー・ローマンも、もう63歳。

舞台写真:細野晋司

得意先も次々と引退する中、思うようにセールスの成績も上がらない。
かつてのような精彩を欠き、二世の社長からは厄介者として扱われている。

舞台写真:細野晋司

それでも地方へのセールスの旅を終え、いつもの通り帰宅する。

舞台写真:細野晋司

舞台写真:細野晋司

妻のリンダは夫のウィリーを尊敬し献身的に支えているが、
30歳を過ぎても自立出来ない2人の息子達とは過去のある事件により微妙な関係だ。

舞台写真:細野晋司

舞台写真:細野晋司

息子たちへの不満と不安もウィリーの心をつぶす。

舞台写真:細野晋司

舞台写真:細野晋司

舞台写真:細野晋司

セールスマンこそが夢を叶えるにふさわしい仕事だと信じてきたウィリーだが、
ブルックリンの一戸建て、愛しい妻、自分を尊敬する自慢の息子、
一度は手にしたと思った夢はもろくも崩れ始め、全てに行き詰まったウィリーは、
家族のため、そして自分のために、ある決断を下す・・・・・

公開フォトコールでは公演の第一幕の中盤~終盤に行われる3つのシーンが公開されました。

最初は1950年代の現在の時間軸の中のローマン家のキッチンでのシーン。
ウィリーの事を心配し、様子を観に来たチャーリー。二人はカードゲームを始めます。
すると死んだ筈のウィリーの兄、ベンが登場し、アラスカに行かないかと誘われた事を回想するウィリー。
現実と回想が混乱したウィリーはゲームを途中で投げ出します。

続いてローマン家の庭を舞台に過去回想をするシーン。
ウィリーとリンダのもとにベンが現れます。
アラスカに旅立ったベンは黄金を掘り当てて、土産話を披露します。
ウィリーは息子のビフとハッピーを呼び、ベンの話を聞かせようとします。

最後は、またローマン家のキッチンへと場を戻し描写される、現実世界のシーン。
庭で独り言を言うウィリーは「散歩してくる」と言い残し去っていきます。
ウィリーの精神が不安定な事を話し合うリンダとビフ、そしてハッピー。
ウィリーが周りに馬鹿にされている話しをしているタイミングでウィリーが帰宅し、空気が悪化。
気を使ったハッピーが兄弟で事業を起こす計画を披露し、全体の雰囲気は良くなるものの
リンダが口を挟む度に怒鳴るウィリー。母に声を荒げる父に腹を立てたビフはウィリーに怒鳴り返してしまいます。

以上のシーンが約25分間に渡って報道陣に公開されました。

【初日会見の様子】

公開フォトコール終了後、舞台上にて、ウィリー・ローマン役の段田安則さん、リンダ役の鈴木保奈美さん、
ビフ役の福士誠治さん、ハッピー役の林遣都さん、チャーリー役の鶴見辰吾さん、
ベン役の高橋克実さんの6名が登壇しての初日会見が行われました。

最初に登壇者の挨拶から。段田さん「一週間位前までは、「大丈夫かな…俺」という不安でいっぱいだったんですが、
劇場に入ってからここに来まして「おっ!このお芝居はソコソコいけるんじゃない」という手応えを感じています。
有名な作品でございますので、今までご覧になった方も「おっ、こんな「セールスマンの死」が
ショーン・ホームズの演出によって蘇るのか!」と。そして観た事が無い方も「おおっ、これがあの名作
「セールスマンの死」か」と思っていただける様に、是非ご覧いただきたいと思います。
今、人生が順風満帆で薔薇色の人生を歩んでいる方も、今、どうも調子悪くて人生が辛いなという方も
両方楽しいんでいただけると思います。皆さん、何方もお越しくださいませ。宜しくお願い致します。」鈴木さん「段田さんが(私が)考えていた事を全部言って下さったので、左に同じですどうぞお楽しみ下さい。」福士さん「今回、ビフという役をやらせていただくんですけど、ビフ役はキャスト内でも、やりたかったランキングが
高いみたいなので、キャストからダメ出しをいっぱい貰わない様に千秋楽まで日々精進をしていきたいと思います。
段田さん同様に観た事がある方も無い方も是非、劇場に足を運んでいただけると嬉しいです。」林さん「世の中、大変な状況で、カンパニー内では何事も無く無事この日を皆さんと一緒に迎えられて
本当に嬉しいです。今日から毎日千穐楽まで大切に過ごしていきたいと思います。」鶴見さん「一昨年に出来ました、この渋谷のPARCO劇場でニューヨークがテーマの
アーサー・ミラーの「セールスマンの死」をご披露出来る事を大変に嬉しく思っています。
この渋谷という世界の中の大都会でこの芝居を観たお客さんが如何いう風に感じるんだろうなという風に考えると、
凄く演技のし甲斐があるなと思って舞台に立っています。家族の話なんですが私は一つ、ある国家、
国の元首の話の様にも見えるなという感じがして、とても深い戯曲だと思います。
一度観た人は、二度三度観てこの戯曲を味わっていただきたいと思います。」高橋さん「今回はベン、恐らくベン・ローマン。ベンはベン・ローマンという風に表記されていないのですが、
段田さん演じるウィリーの兄という事なんですけども、セットも非常に斬新というか、
私も色んな所から出入りします。ベンが何処から出るのかご期待下さい。お待ちしております。」

Q:65歳の節目にウィリー・ローマンを演じられるが、ショーン・ホームズとの稽古場や彼の印象的な演出は?

段田さん「観ていただくと分かるんですが、リアルな家(のセット)を作るのではなく、
美術のグレイス(スマート)さんとショーンのアイデアですが、今までに無い斬新な
「セールスマンの死」であり、でも奇をてらった訳ではなく、ちゃんと本質を突いた演出だな
という風に思っています。現実の中では24時間位の(時間行程の)中で進んで行く芝居なんですが、
そこにこの私の頭の中から出て来る妄想や回想が、演出の腕の見せ所であると思うんですけどね。
それを上手い具合にショーンさんが視覚的に演出されているなと思っております。
後は役者がちゃんとやれば出来るんじゃないかと思っているので…。」

Q:稽古を楽しみにしているとの事だったが、実際に稽古を通した感想は?

鈴木さん「私は兎に角、カンパニーの皆さんに只々付いて行くだけで、舞台の用語もあまり分かっていないので、
「衣裳のパレードって何ですか?」とか、「通し稽古と返し稽古は何が違うんでしょう?」とか、
分からないままにやっています。皆さん優しくして下さるので、ひたすら付いて行っています。」

福士さん「稽古を振り返ってとても充実した楽しい時間だったなと思っております。
本読みから始まって、一回頭から最後まで初じめてお芝居を通して、それから二週目になった時に
より深くショーンさんの方から演出が入り、三週目に更に深くなり、完成したと思ったらまた更に変化があり、
動きも変化があり、一回も頭が休まっていない状態でこの劇場に来たなと思っております。
でも、それだけ深い戯曲だなと自分でも感じております。楽しい時間でした。」

林さん「約1ヵ月間、本当に毎日みっちりと、時に予定時間を過ぎる程にお稽古をして下さって、
本当に部活の様な日々だったかなと。今日も返し稽古が終わってショーンさんが皆を集めて
お話をいつもして下さるんですけど、本当に部活の監督みたいな。
今日から皆で一緒に試合に臨んで行く様な気持ちになって、ちょっとグッときましたね。」

Q:自身から見て勤続36年のセールスマンであるウィリー・ローマンはどんな人物に映るか?

段田さん「簡単に言えば、自分が思っている理想とか希望とか、こういう人生を歩みたいというのから、
そうも上手く行かずに理想と現実とのギャップで苦しんでいる人で、理想は自分だけではなく、
息子達にも理想を託してしまったものですから、そこの挫折もあって、生き方の下手なオッサンだなという感じは致します。」

鶴見さん「段田さんの演じるウィリー・ローマンを見ていますと、時に亡くなった自分の父を見ている様な
そんな感じがしました。息子に対する愛情が深いが故に空回りをしたり、自分が求めていく、
望んでいる夢を追い続けていたりとか、何かそういう思いがあって。段田さんが克実さん演じるベンに
「父さんは何処!?」という台詞があるんですけど、私はその台詞を聞くと何故か涙が出て来る様な
そういう段田さんの素晴らしいウィリー・ローマンだなという風に感じています。」

高橋さん「自分の年齢も60を超えましたので、ウィリーと重なる部分が非常に多くてですね、
段田さんが稽古をされているのを見ていると、(ウィリーの)過去の売り上げがかなり良い時や
家族で楽しく暮らしていた時間とか、そういうのがもう戻ってこないんだとか、
自分が儚く見えるとか、小さい自分を大きく見せたりとか。そういう所が自分と重なって来て
あまり関係ない所で違う感情が高ぶると言いますか、やっぱり自分も重なるし、
自分も子供の時に親に対してこういう態度を取っていた、そういうものが(過去作品を)見ていた時よりも、
こうして演じると余計にそういう物が触れると思いますね。段田さんが演じるウィリーがそうだと思います。」

Q:ローマン一家は互いを想い合いながらもすれ違ってしまうが、自身が家族内で大切にしている事は?

段田さん「喧嘩をした時に私はすぐ黙ってしまう。そういう喧嘩は良くないなと思いながらも何時もそうなんですけど、
ですからなるべく言葉に出して言った方が良いんじゃないのと思うんです。
これは中々治りませんね。親と子供は喧嘩をするものですし、動物で駄目だなと思ったら、
子供に辛く当たって早く独り立ちする様に、動物としての生き方なもので、喧嘩するのはしょうがないので、
どんどん喧嘩をして駄目になるのはしょうがないというので良いんじゃないでしょうか?」

鈴木さん「家族の秘訣があったら、この作品はきっと生まれていないと思うんですけど、
私もリハーサルの一か月間、ずっと亡くなった父の事をよく思い出していまして。
あまりコミュニケーションがずっととれずに亡くなってしまったので、(ローマン家は)
逆に酷いぐちゃぐちゃな喧嘩なんですが、こんなに曝け出して言い合っている家族は
ちょっと羨ましいなとずっと稽古をしながら見ています。そこが秘訣かもしれないです。」

福士さん「僕は父・母・兄との家族なんですけど、自分の両親が如何いう風に僕等を育ててきたのかは
小さい頃は何にも分からなかったんですけど、自分が大人になって一人暮らしをして、
ご飯を作り洗濯をする様になった時に、ウチはしっかりとご飯は絶対に出てきたし、
洗濯物は洗っているし、自分の部屋は帰ってきたら掃除されていたりとか、今改めて感謝したいです。」

林さん「僕も何不自由無く育ててもらったので感謝の思いと、(お墓の)お花参りもちゃんとやらなきゃなと思いました。
ご先祖様にお参りをしてちゃんと見守って貰える様にお墓参りは大事かなと思いました。」

鶴見さん「感謝ですね。やっぱり感謝するという事が家族の絆を深める。何時もありがとうという気持ちだと思います。」

高橋さん「何かが起きた時は、自分が引く。自分が引けば収まります。」

最後にファンへのメッセージを。

段田さん「今日これから初めてお客様の前でやる事になっておりまして、今、その事で頭がいっぱいで
阪神(タイガース)があれだけ負けていても、その事はどこかに行っちゃっている位、この舞台に取り組んでいます。
渾身の「セールスマンの死」、今まで数々の名作があったかと思いますが、今回も観に来ていただいて
「失敗した~」という事は無いと思います。是非、ご覧いただきたいと思います。皆で頑張っております。是非、お越し下さいませ。」

【パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2022年4月4日(月) ~ 2022年4月29日(金・祝)
※<プレビュー公演:4月4日(月)>
松本公演:2022年5月3日(火・祝)
京都公演:2022年5月7日(土)・8日(日)
豊橋公演:2022年5月13日(金)~5月15日(日)
兵庫公演:2022年5月19日(木)~2022年5月22日(日)
北九州公演:2022年5月27日(金)~5月29日(日)

<会場>
東京:PARCO劇場
松本:まつもと市民芸術館 主ホール
京都:ロームシアター京都 メインホール
豊橋:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
兵庫:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
北九州:北九州芸術劇場 大ホール

<上演時間>
約2時間40分(20分間の休憩を含む)

<料金>
東京:
マチネ:11,000円、ソワレ:10,000円、
ペアチケット=マチネ:20,000円、ソワレ:18,000円 ※プレビュー公演の取扱い無し(枚数限定/前売販売のみの取扱い)
U-25チケット=5,500円(観劇時25歳以下対象、要身分証明書(コピー・画像不可、原本のみ有効)、当日指定席券引換/「パルステ!」、チケットぴあにて前売販売のみの取扱い)
プレビュー公演(4月4日(月):9,000円

松本:
S席:11,000円
ペア席:20,000円
A席:8,000円

京都・兵庫:11,500円

豊橋:
11,000円
U-25:5,500円 ※観劇時25歳以下対象(当日指定席券引換・座席数限定・要本人確認書類。メ~チケ、チケットぴあにて一般発売日から取り扱い)

北九州:
27日夜公演:S席10,000円 A席7,000円
28日・29日昼公演:S席11,000円 A席8,000円
U-25:5,500円(観劇時25歳以下対象・当日座席指定券と交換・要身分証明書)

(全席指定・税込)
※未就学児童入場禁止

<出演者>
ウィリー・ローマン:段田安則
リンダ:鈴木保奈美
ビフ:福士誠治
ハッピー:林遣都

バーナード:前原滉
ハワード・ワグナー:山岸門人
女:町田マリー
ミス・フォーサイス:皆本麻帆
レッタ:安宅陽子

チャーリー:鶴見辰吾
ベン:高橋克実

<STAFF>
作:アーサー・ミラー
翻訳:広田敦郎
演出:ショーン・ホームズ
美術・衣裳:グレイス・スマート
音楽:かみむら周平
照明:佐藤啓
音響:井上正弘
ヘアメイク:佐藤裕子
衣裳助手:阿部朱美
美術助手:岩本三玲
演出助手:陶山浩乃
通訳:時田曜子
舞台監督:津江健太
プロデューサー:佐藤玄
制作協力:伊藤達哉
製作:川瀬賢二
宣伝:る・ひまわり
宣伝美術:榎本太郎
宣伝写真:森崎恵美子
宣伝写真スタイリスト:森保夫
宣伝写真ヘアメイク:CHIHIRO、福沢京子(鈴木保奈美)
松本公演主催:NBS長野放送/サンライズプロモーション北陸/一般財団法人松本市芸術文化振興財団
京都公演主催:ABCテレビ/サンライズプロモーション大阪
豊橋公演主催:メ~テレ/メ~テレ事業/サンライズプロモーション東京
兵庫公演主催:ABCテレビ/サンライズプロモーション大阪/兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
北九州公演主催:ピクニック/九州朝日放送
豊橋公演共催:公益財団法人豊橋文化振興財団
京都公演共催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)
北九州公演協力:北九州芸術劇場
東京公演後援:TOKYO FM
後援:ブリティッシュ・カウンシル
制作協力:ゴーチ・ブラザーズ
企画・製作:株式会社パルコ

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