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舞台『2つの「ヒ」キゲキ』公演スタート!

女優であり、演劇ユニット<プロペラ犬>の主宰も務める水野美紀と、2016年放送、
TBS テッペン!水ドラ!『毒島ゆり子のせきらら日記』(主演:前田敦子)で全話の脚本を手がけ、
第 35 回向田邦子賞を受賞し、その後もドラマ・舞台など多くの脚本を手がける
東京マハロの矢島弘一がタッグを組み上演する舞台『2つの「ヒ」キゲキ』。

本作は、共通のテーマ「悲喜劇」に応じて、水野美紀と矢島弘一の2人がそれぞれ脚本を書き下ろし、
1幕と2幕でひとつの作品として上演。その2つの別々の物語がリンクしていく2作品同時上演作品。
今回、メインビジュアルとともに、それぞれの作品のタイトルも発表。
1幕は矢島弘一による脚本・演出で、タイトルは「パンティーアナキズム」。そして2幕は
水野美紀が脚本・演出を担当する「テクタイト」。キャストはこの2つの物語にそれぞれ異なる役に挑戦。
2つの全く違う脚本が、どのようにリンクしていくのか、注目です。
2021年10月7日(木)、初回の公演に先駆けて囲み取材および公開ゲネプロが行われました。

【囲み取材の様子】

囲み取材に登壇したのは、一幕の「パンティーアナキズム」の脚本・演出を務めた矢島弘一さん、
2幕の「テクタイト」の脚本・演出を務めた水野美紀さん、出演の和田雅成さん、剛力彩芽さんの4名。
質疑応答にあたり、夫々が脚本・演出を担当した作品のテーマ、内容が説明されます。

矢島さん「タイトルが「パンティーアナキズム」でして、女子高生の中で起きているヒエラルキーが
その後、成長した時にとある事をキッカケに彼女が如何、成長していくかという悩みなんですが、
主演は剛力さんで、彼女が演じる桜子はとても今の世の中で言うと凄く面倒くさいタイプの
女性の役なんですが、彼女が抱える葛藤だとか、悩みだとか、今の凄く生きにくい世の中で
自分自身がこの先如何やって生きていこうかとずっと葛藤をしている、殆ど笑わない様な女の子を
描かせてもらって、それはちょっと世の中に対する皮肉を盛り込んで、剛力さんに頼ったといった所です。」

水野さん「今回は多分、矢島さんと私、全く毛色の違う作品2本を並べて上演するというのが
珍しい形だと思うんですけども、矢島さんの方は1時間強(約85分)、私の方も1時間強(約65分)、
何か、読み応えのある短編小説を2本読んだ様な読後感というか、そういう物を味わって頂けたらと。
私の方は、何時も「プロペラ犬」とか、他ので書く時は大体1時間半~2時間弱で書いている物を、
この一時間強の中に全部凝縮して詰め込んでみようという挑戦を今回はしています。
なので、役者さん皆の得意な所を活かして貰える魅力を余す所無く詰め込んで凄く濃縮した1時間強の物を
2本というスピード感は、もしかしたら今の時代に合っているのかなと思いつつ、きっと楽しく見て頂けると思います。
内容はとある劇場で本番中に事故が起きて舞台上で演技中だった役者さん達が皆死んでしまい、
その役者さん達を成仏させるべく色々と画策するおばちゃん達の話なんですけども、
ある日突然に普通からはみ出してしまった人達がどうやって幸せになれば良いか、
生きていけば良いかという所を私は何時も根底に思いながら書いた作品です。」

続いて和田さんと剛力さんにそれぞれが主演する作品の役処が説明されます。

和田さん「矢島さんの作品では、剛力さん演じる桜子のクラスメイトの男子という役なんですけども、
物語の中盤で凄く桜子に影響を与える人物だと思っています。水野さんの作品では
主人公のタクトという役を演じさせて頂いて、僕の今持っている物全てで勝負させて頂いている作品だと思います。」

剛力さん「私は矢島さんの作品では桜子という、本当に常に何かに葛藤をしている、
割と眉間にシワがずっと寄っている様な役で、ただその感情というのは誰しもが持っている物だと
思うんですけど、バランス良く表現出来たら良いなと思っています。
水野さんの作品の小田島 Xは、一言で言うと凄く難しい役ではあるんですけど、根底にある物は
「母性」です。凄く真逆なキャラクターを演じさせて頂いているので、そこは無茶苦茶に
やりがいがあるなと思いながら。どちらも人の感情というものがちゃんと伝わったら良いなと思って、
お芝居をしております。」

Q:夫々の作品の見所は?

矢島さん「さっきの水野さんの通り、1時間余りが2本という今の時代に合った見やすい物に
なっているかなと思いますし、共に生きる上のエネルギッシュな作品であると思っています。
お客様にはこれが応援歌になるかは分かりませんが、時代に合ったとてもテーマ性の在る
「生きるとは何ぞや?」という物が、僕と美紀さんの作品には2つが1つになっていると
思っていますので、セットで楽しんで頂けたら良いなと思っております。」

水野さん「「テクタイト」の見所は、役者さん達の見所だと思います。和田君も一つの役なんですけども、
色んなキャラクターを見せて貰える構成になっています。少年の様なキャラクターだったり、
大人のキャラクターだったり、劇中劇に出てくるヒーローの様な役とか、夫々の役者さんが
一つの作品の中で色んな顔を見せてくれるという所は大きな見所の一つだと思います。」

Q:出演者と演出・脚本という2足の草鞋を履く大変さとは?

水野さん「ずっと鼻血出そうですし、ずーっと禿げそうなんですけど、演じる時と脚本演出の事を考えている時では、
多分使っている脳が違うんですね。急に切り替えようと思っても、中々切り替えられなくて台詞が出てこなかったりとか、
矢島さんの作品で、矢島さんの演出を受けて、次にいざ、自分の演出をやろうと演出卓に向った時に
全然頭が働かなかったりとか、そういう事もありましたけども兎に角、キャストの皆さんに助けて頂いて
楽しくここまで作り上げました。原稿の完成は私の方が先で、2~3か月位の間に構想が出来上がり、
その通りに進めながら書き進めていきました。」

Q:お互いの印象は?

水野さん「作家さんって、纏う雰囲気が陰か陽かと言われると、何か矢島さんって、
本当にスポーツ選手かと思う思う位、陽のオーラをもっていらっしゃるというか、
演出をされている姿を見ても、野球チームの監督みたいな、人としてバランスが取れていて、
安定感があって、「この人について行ったら大丈夫」と思わせてくれる方です。」

矢島さん「もう水野さんは怪獣というか、ポテンシャル怪獣、エネルギー怪獣だったり、
兎に角色んな顔が、熱量というかエネルギーが凄いんですよね。なんか一緒にいて
ちょっと疲れたなという素振りをこちらが見せられない位、ずっとエネルギーがあるので、
物凄く勉強になりました。女優としては大好きな女優さんなので、時々我に返って、
「あっ、水野美紀と今ここに居るわ」と振り返ったりして。太陽の様な人です。」

和田さん「矢島さんには自分達の隠している嫌な部分、人間のリアルな部分みたいな物を
凄く引き出して頂いて、「本当に人間ってこうだよな」という所を交えて教えて頂いて。
美紀さんは先程の通り、本当にパワフルな方なので、僕達の演出をされている時も、
舞台上にいる時も引っ張って頂いている様なそんな存在です。」

剛力さん「矢島さんは最初の演出で「音を大切にしよう」って教えて頂いた時に「音?」って思って。
そこからもう私は付いて行こうって決めたんですけども、それ位お芝居をする時の
感情とか動きという物を大切にしようというのを凄く明るく熱く言って下さるので、
そこは桜子がずっともやもやイライラしている役なので、多分、矢島さんでなければ、
常に爆発して頭の中がパンクして、自分自身の気持ちもそちらへ引っ張られていた気がする位なんですど、
矢島さんが常に明るく色々と言って下さるので、そこは本当に助けて甘えさせて頂いたなと。
お芝居をするのがどんどん楽しくなっていました。
水野さんは、本当に私は美紀さんの頭の中が覗きたい。先程、鼻血出そうと仰ってましたけど、
頭の切り替えは本当に凄いですし、なんで皆さんの演出をしながら自分のお芝居があんなに
生まれてくるんだろうと不思議で、目の前でお芝居も、演出の仕方も両方勉強をさせて頂いているというのは、
本当に有難いなと思いますし、何時も「大丈夫?疲れてない?」本当に気にかけて下さって、
偶に稽古場では台詞の練習を一緒に付き合って下さったりして、本当に助けて頂きました。」

Q:女子高生役をやると決まった時にどんな印象を受けたか?

剛力さん「…大丈夫かな!?」って。久しぶりの制服だったので。皆で衣装合わせをやった時に
全然いけるね!と言って頂いたのが、安心して女子高生になりきろうって思っています。
(今回のキャストが)本当に同世代なので、これで一人でも10代や20代の若い子が居たら、
皆凄く言っていただろうなと。そこは同世代で良かったと思います。」

Q:悲劇と喜劇、どちらを演じる方が難しいと感じるか?

水野さん「私は最近は喜劇が楽しいですかね。悲劇は、例えば物凄くシリアスな暗い役処や
凄く重い十字架を背負った役処は、やっていても気分的にも辛くなりますし、明るい役が良いなと最近は思います。
なので、自分の作るお芝居も楽しく見て貰えれば良いなと、今なっています。」

矢島さん「脚本家なんて悲劇しかないと思っていまして。人生もずっと悲劇です。水野さんが言う様に、
他人から見たら喜劇であって、自分から見たら悲劇という物を私は多分作っていくんだと思うので、
そこらへんは人生経験を踏まえて、今ここに居るのかなと思っています。だから、悲劇も喜劇も一緒かなと。」

最後にファンへのメッセージを。

矢島さん「先程も言った様に、休憩が入りながらもショートな作品を2作品やりますので、
とてもこの世の中に伝えれるメッセージ性の有る物になっていると思います。二つが一つになる様に
この一週間でより一層良い物にしていきたいと思っていますので楽しみにご期待下さい。」

水野さん「2つの異なる作品を並べてみる事で見えてくるモノもあり、何かこの新しい試みを
楽しんで頂ける気がしています。とても観易い尺になっていますので、劇場に来られるのが難しい方は、
是非、配信の方でも見て頂けたらと思います。頑張ります。」

【あらすじ】

1幕「パンティーアナキズム」脚本・演出:矢島弘一
女子高生の桜子は、どうにもこうにも、この時代に…馴染めない。
同級生からはイジメられ、家族とはうまくいかない。
隕石が衝突して燃え尽きるように、桜子は周りの人と衝突し、ジレンマの中で生きている。
「私は誰からも支配されたくないし、誰のものでもない」
そんな共感と同調に忙しいこの時代から取り残された桜子はある日、クラスメイトのパンティーを手にした…

2幕「テクタイト」脚本・演出:水野美紀
とある舞台の千穐楽。謎に包まれた主演俳優の過去が暴かれ混乱の中、幕は開く。
舞台を観にきた謎の「小田島」と呼び合う集団。
ある瞬間から皆、時間の狭間で劇場に取り残されてしまう。

それぞれの過去や想いが交錯し、再びカーテンコールに向けて時が動き出す。

【ライブ配信決定】

舞台『2つの「ヒ」キゲキ』 の10月8日(金)18:30公演、10月12日(火)18:30公演のライブ配信が決定。

詳しくはこちら

【舞台『2つの「ヒ」キゲキ』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
2021年10月7日(木)~10月14日(木)

<会場>
新国立劇場 小劇場

<公演時間>
約2時間45分(15分間の途中休憩を含む)

<料金>
S席:12,000円 A席:8,000円 高校生以下:5,000円
(全席指定・税込)
※ご来場特典付き

【ご来場者特典】
本公演をより安全にお客様に楽しんで頂きます様に、劇場内を国が新型コロナ対策として
効果を認めております光触媒の抗菌コーティングを行います。
https://vavel.co.jp/nanozone/index.html
また、ご来場頂いた方々が少しでも安全に過ごせます様に、株式会社バベル様にご協力を頂き、
ご自身でお手軽に抗菌出来る舞台写真付限定ルミコートを、ご来場者全員に特典としてプレゼントさせて頂きます。
https://vavel.co.jp/lumicoat/

<出演者>
『パンティーアナキズム』
中村桜子:剛力彩芽
小田島愛:水野美紀
作家:竹若元博(バッファロー吾朗)
中村清二:久保田武人
新しい母:福田ユミ
古木明日香:真凛
小池智子:西野優希
長野三久:水原ゆき
武田ミチル:竹内真理
内山正晴:和田雅成
太田周平:椎名鯛造
蔵本教頭:中原果南
ナオミ先生:南部麻衣
金久保先生:宮下貴浩
田代郁夫:富田翔

『テクタイト』
タクト・望:和田雅成
先生/H2:椎名鯛造
ゆう:真凛
アキラ:久保田武人
マリア:水原ゆき
レポーター:西野優希
侍女:南部麻衣
ウエイター:猪俣利成
衣装さん:福田ユミ
舞台監督:羽島弘一
小田島 X:剛力彩芽
小田島 H・王:富田翔
小田島リーダー:宮下貴浩
小田島占:竹若元博
小田島歌:竹内真理
小田島髪:中原果南
小田島水:水野美紀

<STAFF>
脚本・演出:水野美紀、矢島弘一
企画・プロデューサー:水野美紀・矢島弘一・宮下貴浩
共同プロデューサー:中道正彦
舞台監督:筒井昭善
演出助手:畑田哲大、猪俣利成
照明:赤田智宏(ALOP)
音響:小笠原康雄
美術:仁平祐也
デザイン:ヒグチミツヒロ
衣装:ヨシダミホ
票券:野田紅貴
WEB:株式会社ワザモノ
宣伝:キョードーメディアス
制作:菅沼太郎(株式会社Alave)、小泉沙百合、寺本晃輔
動画・制作協力:永松文太
映像:O-beron inc.、新田憲太郎
音楽:伊真吾(OVERCOME MUSIC)
キャスティング:宮下貴浩
宣伝衣装協力:ISSEY MIYAKE INC.
協力事務所:株式会社Alave/株式会社オフィス ピー・エス・シー・/株式会社オフィスマハロ/有限会社オフィス・モレ/
株式会社ケイダッシュ/株式会社SANETTY Produce/株式会社GVM/株式会社ショートカット/株式会社トキエンタテインメント/
株式会社トキメディアワークス/株式会社バベル/有限会社ブロードウェイ・ライン・カンパニー/株式会社ホリプロ/
吉本興業株式会社/株式会社ルビーパレード/有限会社レインボーコート/ロングランプランニング株式会社/他
主催:水野美紀×矢島弘一『2つの「ヒ」キゲキ』企画

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