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東京2020パラリンピック聖火リレー集火式 開催!

東京2020組織委員会(以下、組織委)は2021年8月20日(金)、東京都港区の
迎賓館赤坂離宮にて東京2020パラリンピック聖火リレー(以下、パラ聖火リレー)の集火式を開催しました。
当日の様子と同日朝に東京都江東区のお台場海浜公園水域に設置されたパラリンピックモニュメントをお伝えします。

【パラリンピックシンボル(スリーアギトス)
への入れ替わり】

2021年8月11日午前10時30分過ぎお台場海浜公園水域を離れ神奈川県某所へと曳航されるオリンピックシンボル

東京2020オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020大会)の1年間の延期決定前、
2020年1月某日の朝、お台場海浜公園水域にタグボートにより曳航されてきたのは、
神奈川県某所にて製作がなされた巨大な水上オリンピックシンボル(ファイブリングス)モニュメント。
横幅約32m、高さ約15mの巨大構造物はその登場以降、お台場の新たなアイコンとなり、
東京都2020大会の1年延期が決定した後も休止期間を経て展示が行われ、
オリンピック開催期間中は大会を象徴する存在として東京都民をはじめ、
沢山の人達に愛され親しまれた後、オリンピック期間終了後の8月11日にその役目を終え、
生まれ故郷の神奈川県へと帰っていきました。

2021年8月20日午前6時30分頃羽田空港を背に大井ふ頭水域を進むパラリンピックシンボル(裏側)

2021年8月20日午前6時40分頃大井ふ頭と品川の高層ビルを背にお台場海浜公園へと進むパラリンピックシンボル(裏側)

そして東京都内でパラ聖火リレーが始まろうとする2021年8月20日の早朝、
午前4時にオリンピックシンボルモニュメントと同じ製作地を出発し、約2時間半をかけて
日が昇る中、羽田空港沖にその姿を現したのは、パラリンピックシンボル(スリーアギトス)モニュメント。
横幅約23m、高さ約17mと、オリンピックシンボルモニュメントと比べると、少し小ぶりではありますが、
特徴的な3つのカーブがダイナミックに造形され、数字よりも大きく見えるのが印象的。

2021年8月20日午後10時頃内照式照明により白く輝くパラリンピックシンボル

その後、午前7時過ぎにお台場海浜公園水域に到着したモニュメントは、
係留作業や各種点検を行った後、展示を開始し、日没後19時頃から
オリンピックシンボルモニュメントと同じく、白色の内照式照明により
ライトアップがなされ、9月5日(日)までの展示が始まりました。

【東京2020パラリンピック聖火リレー集火式】

迎賓館赤坂離宮にて20日の午後8時からは東京2020パラリンピック聖火リレー集火式が行われました。
迎賓館赤坂離宮の前庭には特設会場が設けられ、多数の報道陣と政府、組織委、パートナー企業等、
その他多数の関係者が出席し、聖火の到着を待ちます。

定刻になると最初にMCを務める原友里さんと東京2020聖火リレー公式アンバサダーを務める
お笑いコンビ「サンドウィッチマン」の伊達みきおさんと富澤たけしさんが登壇。
この集火式の前に漫才番組にて漫才を披露していたという伊達さん富澤さんは
集火式とのギャップに気持ちの整理がついておらず、バラエティのままなので気合を入れるとコメント。

続いて、国歌演奏の後、各登壇者の挨拶。
橋本聖子組織委会長「世界中からアスリートが集い、その活躍により感動を分かち合った
東京2020オリンピック競技大会が終了し、舞台はいよいよパラリンピック大会に移って参りました。
そして本日、全国各地の市区町村で採火され、各都道府県から送り出して頂いた炎と
パラ発祥の地、イギリスのストーク・マンデビルから送り出された炎、そしてパラリンピックを応援する
全ての人々の熱意が一つに統合され、東京2020パラリンピック聖火が誕生いたします。
パラ聖火リレーのコンセプトは「あなたは、きっと、誰かの光だ。」です。
貴方を支えてくれている人は必ず居る。そして貴方も必ず誰かを支えています。
人と人との結び付きの絆を深く心に刻みながら、8月24日この聖火が国立競技場に届く事を祈念します。」

菅義偉内閣総理大臣「パラリンピック開会まで後4日となりました。半世紀前、前回の東京大会は
初めてパラリンピックの名称が使われ、障害者スポーツに光が当たるキッカケとなりました。
その後、パラスポーツの裾野は大きく広がり、今大会には1964パラ大会の10倍以上、
史上最多4,400人の選手が参加予定であります。障がいのある方も無い方も、
お年寄りも若者も共に助け合って生きる共生社会を目指し、心のバリアフリーを
世界中に力強く発信していく最高の機会となります。」

小池百合子東京都知事「東京都は本日のお昼、全62区市町村の火を一つにまとめ上げる
都内集火式を開催いたしました。そこで生まれました東京都の火を5つの区による聖火リレーを経まして、
この迎賓館にお持ちをした所でございます。私達の未来を明るく照らし出す聖火をこの後、
都内の聖火リレーで開会式までしっかりと繋いでまいります。パラリンピックの成功に向けて
これまでオールジャパンで準備を進めて参りました。本日ここで誕生するパラリンピック聖火、
被災地も含めまして、日本中の熱意が結集したものであります。東京は2度目の
パラリンピック開催というレガシーを持続可能な都市の発展に繋げて共生社会の実現を目指してまいります。」

2021年8月19日(日本時間)にイギリスのストーク・マンデビルにて行われた採火式
photo by Matt Fowler Photography on behalf of Buckinghamshire Council

2021年8月19日(日本時間)にイギリスのストーク・マンデビルにて行われた採火式
photo by Matt Fowler Photography on behalf of Buckinghamshire Council

アンドリュー・パーソンズ国際パラリンピック委員会(IPC)会長「歴史的なパラリンピック大会に向けて
パラ聖火リレーは「Share Your Light」以上の事をしていると思います。世界最高のパラ選手
4,400名が一堂に会し、人間の多様性を祝う事で私達がこの1年8か月間で経験した
暗いトンネルの先には光が有る事を示しています。8日前、パラリンピック大会に向けて
全国各地で皆が一つになる採火式が行われ、そして昨日、
パラリンピックムーブメント発祥の地であるイギリスのストークマンデビルにて
聖火「ストーク・マンデビルの火」が採火されました。東京2020パラリンピック大会での
選手達のパフォーマンスは障害に纏わる偏見を覆す可能性を秘めています。
世界人口の15%を占める12億人の障害者の生活をスポーツを通じて変えていく事が出来ます。
この地球上で最大のマイノリティグループが完全に受け入れられて
初めて彼等は「きっと、誰かの光」となる事が出来るのです。」

登壇者の挨拶後、再びサンドウィッチマンの2人が登壇。パーソンズ会長が44歳と自身より年下である事に
驚きの声を上げる伊達さん。富澤さんはパーソンズ会長に向って「We are famous Japanese comedian!」と
謎のアピールをし、会場をしっかり笑わせます。

福福島県で行われた聖火フェスティバルの様子 画像引用:Tokyo2020 公式 YouTube チャンネルより

各都道府県の火を託された代表者 画像引用:Tokyo2020 公式 YouTube チャンネルより

次に会場のモニターには8月12日より全国47都道府県、実に880ヵ所を超える市区町村にて行われた
採火式や出立式、そして各都道府県の火を託された代表者のVTRが流れます。
そして同時にステージ後方の雛壇には47都道府県の火が灯された聖火トーチが47本、整然と並べられていきます。

配信映像及び会場のモニターにて行われたAR演出 画像引用:Tokyo2020 公式 YouTube チャンネルより

配信映像及び会場のモニターにて行われたAR演出 右手から入って来た最後の光は
イギリス ストーク・マンデビルからの火 画像引用:Tokyo2020 公式 YouTube チャンネルより

配信映像及び会場のモニターにて行われたAR演出 画像引用:Tokyo2020 公式 YouTube チャンネルより

全てのトーチが並べ終わると場内が暗転し、配信映像及び場内モニターにてAR演出が開始。
47の炎と、イギリスはストーク・マンデビルで採火された炎が一つとなり、
伊達さんがまるで「元気玉」と話す程明るい光へと変化したかと思うと、ステージ上に登場した
オリンピアンで柔道男子60kg級アトランタ1996大会・シドニー2000大会・
アテネ2004大会金メダル獲得の野村忠宏さん、射撃のパラリンピアンでアテネ2004大会、
北京2008大会、ロンドン2012大会出場の田口亜希さん、そして俳優の石原さとみさんの
3人の東京2020聖火リレー公式アンバサダーのトーチへと移りました。
そして3人が定位置につき、同時に聖火皿へとトーチを向けると、勢いよく聖火皿中央より
炎が上がり、東京2020パラリンピック聖火が誕生しました。

点火をした3人にMCが感想を問います。
自身もパラ選手として活躍したが、全国の人々からの応援や思いを選手はどう感じるかという質問に
田口さん「私は今まで自分がパラリンピックに出場する時は、聖火をオリンピックスタジアムで
点火の時に見ていました。それだけでも凄く温かい気持ちになったんですけども、
今回は自国開催という事で、沢山の方々に聖火リレーで運ばれているのを見ましたし、
アンバサダーとして私達4組5人でずっと聖火を見守って来た、そう思うとやっぱり聖火には
沢山の人の思いが籠っている、なのであれだけオリンピックスタジアムの聖火台に点いた時に
暖かな気持ちになるんだと思いました。聖火が日本選手だけではなく、世界中から集まる
選手の背中を押してくれるんじゃないかなと思います。8月24日のオリンピックスタジアムの聖火台に
聖火が点くのを楽しみにしています。」

開催都市で始まるパラ聖火リレーに対する気持ちは?という問いに
石原さん「今回、パラ聖火ランナーの皆さんのランナー志望動機を見させて頂いたり、
お話を伺ったんですけど、本当に勇気を貰いました。皆さんの様々な困難に
立ち向かう姿や前向きな言葉、熱い思いに本当に胸が熱くなりました。
聖火ランナーの皆さんや、今回のパラ聖火リレーはその推薦者の皆さんも
その志望動機をテレビやインターネット等で見て頂いて、何か温かい物を感じ取ってくれたら
私は嬉しいなと思います。」

色々な思いの詰まったパラリンピック聖火を目の前にした気持ちは?との問いには
野村さん「私が住む奈良県で行われました採火式では、特別支援学校の生徒さん10名が、
本当に一所懸命に火を起こして採火してくれました。全国各地とイギリスで
色んな思いを持って採火されたパラリンピック聖火がここに灯ったというのは
凄く心がグッと燃える様な、そして晴れやかな気持ちになっています。
皆で作るパラリンピックが無事成功する事を祈りながら選手の皆さんを応援したいと思います。」

そして5名の東京2020聖火リレー公式アンバサダーに約2年半の活動期間が
間もなく終わりを迎える事について、どんな時間を過ごしどんな時間を感じたかとMCが問うと、

伊達さん「実は(5人で)「皆で会おうね」って言っていたんですけど、中々プライベートで
お会いできる時間が無くて、今日以降、こうやって集まる時間がもう無いんですよね。
もし宜しければ、この後”打ち上げ”行きませんか?」富澤さん「駄目だっ!問題になってんだろ!」
伊達さん「(コロナが)落ち着いたら行きたいと思います。」
と、某テレビ局社員・スタッフがカラオケ店で開いた宴会の問題を引き合いに出し、見事に笑いを誘います。

富澤さん「またここからスタートなんですけど、僕等にとってはこれが最後になってしまうので、
ちょっと寂しいなという気持ちもありますね。後、背中が物凄く熱いです。」

石原さん「このアンバサダーのチームで2年9か月、一緒に活動をさせて頂きました。
自分の個人的な意見で言うと、とても勇気と覚悟のいるお役目だと思うので、
凄く緊張する日々だったんですけど、心からやって良かったと私は思います。
本当に学びの有った時間で、貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました。」

田口さん「私は選手としてアスリートとして、このアンバサダーをさせて頂いて。
その時に石原さん、サンドさん、オリンピアンの野村さんとご一緒出来るという事で、
最初は皆さんとちゃんとご一緒出来るのかなと思っていたんですけども、
皆さんに慣れない所で緊張している時とか凄く励まされて優しくして頂きました。
東京2020大会のコンセプトに多様性と調和が有りますが、先ずこのアンバサダーで
多様性と調和が出来ているんじゃないかなと思います。今回でアンバサダーはおしまいですが、
引き続き一緒にどんどんと広めて行けたらなと思います。」

野村さん「私にとって、オリンピックというのは戦う場所でした。引退をして
今回のオリパラ聖火リレーのアンバサダーをさせて頂きながら本当に多くの事を
学ばせて頂いたと思っています。その中で4名の皆さんと楽しい時間を共有しながら
オリンピック・パラリンピックの聖火を伝えられたというのは自分にとっても
アスリートとは違う良い思い出となりました。」

公式アンバサダーのコメント後、サンドウィッチマンの2人には最後に大役が。
誕生したばかりの東京2020パラリンピック聖火が納められたランタンを
次の聖火リレー開催地へと運ぶとという物。
最後に2人に意気込みが問われると伊達さんは「小池知事が元気そうで良かったなと。
咳き込んでいた場面もあったので安心しました。しっかりランタンを持って歩きましょう。」

富澤さんは「最後なのでちょっと愛おしくて。齧っても良いですか?」と、ソフトボール女子日本代表の
後藤希友投手の獲得した金メダルを河村たかし名古屋市長が齧った問題をネタにし、
伊達さんから「駄目です!どこを齧ろうとするんだよ!色々問題になるから」とツッコミが。

Photo by Tokyo 2020

そしてステージ上の登壇者や関係者に見送られながら、伊達さんと富澤さんは
見事に歩調を合わせながら会場後方へと歩みを進めていました。

2020年3月20日航空自衛隊松島基地で行われた東京2020オリンピック聖火リレー
聖火到着式にて宮城県石巻市に向けて会場を出発する伊達さんと富澤さん

その姿は約1年半前の宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地で行われた
オリンピック聖火到着式のフィナーレを思い出させるものがあったかも。

「パラリンピック聖火はみんなのものであり、パラリンピックを応援する
全ての人の熱意が集まることで聖火を生み出す」というIPCの理念に基づいて
全国47都道府県とイギリスのストーク・マンデビルの火が一つとなり
誕生した東京2020パラリンピック聖火。いよいよ4日間をかけて
開催都市東京を約490人の聖火ランナーによって繋ぎ、
2021年8月24日夜、東京都新宿区のオリンピックスタジアムの聖火台に明々と灯されます。

【東京2020パラリンピック聖火リレー集火式開催概要】

東京2020パラリンピック聖火リレーの公式サイトはこちら

<日時>
2021年8月20日(金)20:00開始

<会場>
迎賓館赤坂離宮 前庭

<登壇者>
橋本聖子:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長
菅義偉:内閣総理大臣
小池百合子:東京都知事
アンドリュー・パーソンズ:国際パラリンピック委員会会長
野村忠宏:東京2020聖火リレー公式アンバサダー/オリンピアン・柔道男子60kg級
アトランタ1996大会・シドニー2000大会・アテネ2004大会金メダル獲得
田口亜希:東京2020聖火リレー公式アンバサダー/パラリンピアン・射撃アテネ2004大会・
北京2008大会・ロンドン2012大会出場
石原さとみ:俳優・東京2020聖火リレー公式アンバサダー
サンドウィッチマン(伊達みきお・富澤たけし):お笑いコンビ/東京都2020聖火リレー公式アンバサダー

『フォトセッション参加者』
丸川珠代:東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣
萩生田光一:文部科学大臣
平沢勝栄:復興大臣
室伏広治:スポーツ庁長官
山脇康:国際パラリンピック委員会理事
鳥原光憲:公益財団法人日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会会長
御手洗富士夫:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会名誉会長
遠藤利明:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副会長
武藤敏郎:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会事務総長
瀬戸欣哉:株式会社LIXIL代表執行役社長 兼 CEO

<実施体制>
主催:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
共催:東京都聖火リレー実行委員会

【都立お台場海浜公園パラリンピックシンボル概要】

東京都オリンピック・パラリンピック準備局の公式サイトはこちら

<設置期間>
2021年8月20日(金)~9月5日(日)(予定)

<設置場所>
都立お台場海浜公園水域

<形状>
横23.4m×縦17.5m×幅2.0m
※載せている台船50m×16m

<素材>
鋼製

<重さ>
シンボル:約94t(支柱を含む)

<照明>
内照式照明(白色)

<点灯時間>
2021年8月20日(金)~同年9月5日(日)(予定)
19:00~翌5:00

©Tokyo 2020

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