東京2020オリンピック聖火リレー大阪府 公式アンバサダー田口亜希さんが万博公園を走行!
東京2020オリンピック聖火リレー開催21日目、10番目の開催地となった大阪府、その会場となった吹田市の
日本万国博覧会記念公園(以下、万博公園)を東京2020聖火リレー公式アンバサダーでパラリンピアンの
田口亜希さんが走行しました。当日の様子をお伝えします。
【当日の様子】
大阪府内における新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいた「まん延防止等重点措置」、
および「医療緊急事態宣言」の発出により、府内全域での公道を使用したリレーを中止し、
万博公園内に設けられた特設周回コースを走行する事となった大阪府での東京2020オリンピック聖火リレー。
DAY1の4月13日(火)は、堺市・東大阪市・門真市・枚方市・豊中市・池田市・箕面市・
茨木市・吹田市の9市を走行予定であった87名が春の万博公園を駆け抜けました。
続いて迎えたDAY2は、泉佐野市・貝塚市・和泉市・岸和田市・太子町・柏原市・
羽曳野市・藤井寺市・大阪市の8市1町の82名のランナーがエリア別に3つのブロックに分かれて参加。
DAY1に負けるとも劣らない笑顔と緊張感を持って走るランナー達。家族の声援、
拍手を背に夫々の約200mの走行スロットを走ります。
その中で、ブロック3の第16ランナーで大阪市内走行予定者としてリレールートに登場したのは、
東京2020聖火リレー公式アンバサダーで、アテネ2004大会、北京2008大会、ロンドン2012大会出場の
射撃のパラリンピアン、田口亜希さん。
2020年2月15日に東京都内3市にて行われた聖火リレーリハーサルに、同じく聖火リレー公式アンバサダーを務める
女優の石原さとみさんと共に参加した田口さん。
「本年6月に私は東京2020聖火リレー公式アンバサダーとして石巻の中学校を訪れ、クイズ、
トークセッション、特別授業などで生徒たちと聖火リレーやオリンピック・パラリンピックの
歴史などについて話を行いました。生徒からは聖火リレーだけでなく、宮城県で行われる
ギリシャから日本に到着する聖火の聖火到着式にも参加したい、沿道から聖火ランナーを
応援したいなどの感想も聞かれました。 また、イベントなどで、展示されている
聖火リレートーチを手にして写真を撮られている方を見ることも多く、皆さんが
笑顔でポーズされる姿を拝見すると、聖火リレーはオリンピック・パラリンピックへの関心、
そして期待を高めていくものなんだと実感しています。 コンセプトの「希望の道を、つなごう。」の通り、
みんなの希望が託された聖火を私もつないでいきたいと思います。」
と、2019年夏頃に東京2020聖火リレーランナーへの志望理由を出されていた田口さん。
また、東京2020聖火リレーの開催延期が決定した際には
「昨年3月24日、私は東京2020聖火リレー公式アンバサダーとして2日後にJビレッジで開催される
グランドスタートに出席する準備をしていたところに延期の連絡が入りました。
ショックではありましたが、世界の状況を考えると仕方がないと思いました。
そこからは色々な制限のある生活の中で自分ができることを考え、行い、また
オリンピック、パラリンピックの本や記事を読み、どれだけの人々に支えらて来たかを
改めて知ることができました。 延期が決まって様々な場所でランタンに灯された聖火が
展示されたくさんの方が見に訪れたと聞いています。聖火を見た時に何かホッとした気持ちを
感じていただけれていたら嬉しいです。コンセプトの「希望の道を、つなごう。」の通り、
ランナーとして、みんなの希望が託された聖火を私もつないでいきたいと思います。」
とのコメントを出されています。
東京2020オリンピック聖火リレー開催期間中、公式アンバサダー中、最初に本番走行に臨む田口さん。
非常に緊張の様子…かと思いきや、東京2020組織委員会の聖火リレースタッフと談笑、
随分とリラックスし、コース反対側の報道カメラやスタッフに手を振っています。そしてブロック3第15ランナーの天野正志さんの姿が見えると頑張れの声援をおくる田口さん。
そして国立民族学博物館前にて聖火を受け取り、「Hope Lights Our Way」の推奨トーチキスポーズを披露。
少々肌寒い北風が吹き抜ける自然文化園内を駆け抜けます。
大阪府走行の169名のランナー中、車椅子ランナーは8名。皆トーチキスの際は緊張の表情は隠せないものの、
走行中は笑顔で楽しむ表情を見せています。
田口さんは途中、トーチを車いすに固定するアタッチメントの角度不具合があり、
スタート後30mほど進んだ所で約40秒程停止をしたり、突風を受け一度止まりかけたシーンもありましたが、
200mのルートを走りきり、ブロック3第17ランナーの南坊城光興さんへのトーチキスを一発成功。
バンザイポーズにて走行を終えられました。
そして2日間の聖火リレーの最後となるブロック3第30ランナーで水泳の元日本代表であった島事眞理さんへと聖火が繋がれ、
太陽の塔前にて聖火皿へと点火。約4時間20分に及んだDAY2の、そして大阪府2日間の聖火リレーは無事に終了しました。
【囲み取材の様子】
全ランナー走行後、万博公園内某所にて聖火ランナーの囲み取材が行われました。
その中より、田口さんの囲み取材部分を抜粋してお伝えします。
Q:先ず、走行を終えての感想は?
田口さん「楽しかったです。あっという間の200mでしたね。短くて後2.3周したいなと思いました。
ランナーの皆さんも色んな思いを持たれて走ったかと思うんですけど、私もここに来るまでの色んな事を思い出してきて、
終わってみればあっという間でしたけど、走っている間は色んな事が思い浮かんできました。」
Q:どの様な事を思い浮かべて走ったのか?
田口さん「アンバサダーとして4組5人で様々なイベントに出たりとか、学校を訪問したりというのを
思い浮かべまして、そこからどうやって広げていこうかと結構、アンバサダーの5人で話していたんですね。
そこから1年間の延期という事で去年私達は3月に聖火の到着式を迎えて、「じゃあ、来週また!」って
別れて結局その後1年会えていなかったのがあって、先日のグランドスタートで1年ぶりに再会して、
その時皆で思ったんですけど「また一年後、皆で是非盛り上げていこうね」と連絡を取り合って
話をしていた事を思い出したりとか、大会に向けて頑張っているオリンピアン・パラリンピアンの
選手の方々にも、聖火がニュースとかで取り上げられて色々な意味で気持ちが前向きになるのではないかなと
思いましたし、一方で、私の様なパラリンピアンは医療従事者の方々にお世話になっていますので、
その人達にもお礼と共に感謝の気持ちも届けたいなと思いました。
東京で開催されるという事になって自分がアンバサダーになった時に、色んな思いが、代々開催されたオリンピックでは
色々な聖火ランナーがいらっしゃる。その中で先ず、ギリシャから火が届いて、ただ繋ぐだけではなく、思いを繋いでいくんだなと。
また今回、東京ではコロナ禍の中で(聖火は)多分、皆さんの希望の光になるんじゃないかなとずっと感じていたんですね。
福島で3月25日に見送った聖火がこうして21日後にここ大阪で私も受け取る事が出来て次にちゃんと
繋げていきたいなと思いましたし、今日は丁度東京2020オリンピックの100前ですので、
これからきっと選手の皆さんにとってもカウントダウンが始まると思いますし、聖火リレー関係者へのありがたさを感じました。」
Q:囲み取材会見場に戻って来た時の表情が凄く活き活きしていたが?
田口さん「凄く楽しかったです。福島を出発して、グランドスタートの時もなでしこジャパンの方達が
隊列を組んで行かれたんですけど、その時もなでしこの皆さんも聖火を持った途端に
笑顔になられて、それが凄く自分の中で印象的だったんですね。
家族や友人の応援を受けられている方々もいますし、色んな思いと共に実際の聖火をみられて、
皆さんも一年間楽しみに待ってらっしゃったかと思いますので、それが凄く自分が見ていて
心が穏やかになっていたんですね。そして自分も聖火を持たせてもらった途端、凄く笑けてくるのを感じました。」
Q:実物の聖火を間近で見ての感想は?
田口さん「まず、温かいって思ったんですね。昨日夜に参加させて頂いたセレブレーションや、
Jヴィレッジでのグランドスタートで聖火皿に石原さんと一緒に点火した時も温かいなと思ったんですが、
その聖火を走る一瞬だけ自分が独り占めしているみたいな感じは凄くあって、
やっぱり凄く温かいし、トーチのデザインに凄く聖火の火の燃え具合がマッチしているのを感じました。」
Q:走行中、一番感動した瞬間は?
田口さん「今回、万博公園の中で無観客という事で、実際に沿道を走るよりは人が少なかったというのも
ありますけども、その中でも関係される方々が、皆さん笑顔で私に「頑張って!」とか、勇気づけて下さったり。
大阪出身の私は当初、地元の大阪市内を走るのをとても楽しみにしていたんですけども、今回、こういう形で
万博内を走るという事になったんですけども、万博も私達大阪っ子にとっては、遠足や社会科見学、
家族や友達とも遊びに来ている場所ですので、走行中に太陽の塔が見えた時に懐かしいなと思いましたし、
私は途中で病気になって車いすユーザーになったので、小さい頃はこの辺を普通に走り回って友達と一緒に遊んだ事を思い出しましたし、
そういう人達に自分は支えられてこの場所に立たせて貰えているなというのを凄く感じました。」
最後に東京2020聖火リレー公式アンバサダー5人中、最初に本番走行をした身として、
今後走行を予定している4人へのエールと、残り100日間、
全国で走行を待ちわびる約8000人の聖火ランナーへのメッセージを。
田口さん「先日、福島で皆と集まった時に「何月に走る?何月に走るの?」という話をして
「田口さん、一発目だね」って言われましたので、じゃあ、私がちゃんと繋ぎますという事を
ちゃんと伝えていましたので、今日こうやって無事に福島から皆で一緒に見送った聖火が
繋げられたという事は嬉しいなと思います。聖火は火だけではなく、皆の思いや希望が籠められていくし、
”籠めて頂きたいな”と思います。また、今回沿道で中々出来なかったり、大阪ではこういう形での
開催となりましたけども、ライブストリーミングで見て下さる方達の思いも、きっとこの聖火トーチが
キャッチして運んでくれると思いますので、約8000人の聖火ランナーの方にもどんどんと
思いを籠めて頂いて、7月23日、オリンピックスタジアムの聖火台に火が点く瞬間を、
皆さんの気持ち、思い、希望が籠っていると感じて見て頂きたいなと思います。」
一聖火ランナーとして、また公式アンバサダーとして大役を果たした田口さん。
169名の万博公園走行ランナーの思いを乗せ、聖火は次なる地、四国の徳島へと向かいます。
【東京2020オリンピック聖火リレー大阪府 開催概要】
東京2020オリンピック聖火リレーの公式サイトはこちら
<日時>
2021年4月13日(火)9:15スタート
2021年4月14日(水)10:00スタート
<会場>
日本万国博覧会記念公園
<ランナー数>
169名(内車椅子ランナー8名。介助者を除く)
<走行距離>
約33㎞(2日間合計)
©Tokyo 2020