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彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾『終わりよければすべてよし』2021年5月上演決定!

シェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す「彩の国シェイクスピア・シリーズ」。
いよいよ最後の37作品目である『終わりよければすべてよし』を2021年5月に上演することが
決定しました。演出は故・蜷川幸雄を継いで同シリーズ2代目の芸術監督を務める吉田鋼太郎が手掛けます。

2017年上演『アテネのタイモン』(左より)吉田鋼太郎、藤原竜也 撮影:渡部孝弘 ©ホリプロ

1998年のスタート以来、芸術監督蜷川幸雄のもとで、国内外に次々と話題作を発表してきた
シェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す彩の国シェイクスピア・シリーズは、2016年10月に
シリーズ二代目芸術監督に俳優・吉田鋼太郎が就任し、翌年12月に『アテネのタイモン』でシリーズを再開。
2020年2月に上演した『ヘンリー八世』では、その演出手腕が高い評価を受けています。

2020年上演『ヘンリー八世』(左より)阿部寛、吉田鋼太郎 撮影:渡部孝弘 ©ホリプロ

しかし、世界的に大流行となった新型コロナウイルス感染症の感染拡大の余波を受けて、
さいたま公演の終盤4公演が中止、その影響は6月に上演を予定していた
シリーズ第36弾『ジョン王』にも及び、全公演中止を余儀なくされました。

未だに続く前代未聞の状況下で、本シリーズはいよいよ最後の作品となる第37弾
『終わりよければすべてよし』を迎えます。若き伯爵バートラムに恋する
身分違いの孤児ヘレンを中心に、シェイクスピア喜劇で欠かせない魅力的な
キャラクターたちが登場。バートラムが縦横無尽に駆け巡り、ヘレンの一途な恋の行方に、
最後まで釘付けになる本作品。シェイクスピア作品に造詣の深い吉田鋼太郎と
フィナーレに相応しい豪華キャストによって上演されます。

【演出・出演者コメント】

(左より)藤原竜也、石原さとみ、吉田鋼太郎 ©ホリプロ

本作の公演に際し、演出および出演者よりコメントが出されています。

出・フランス王役:吉田鋼太郎
「彩の国シェイクスピア・シリーズ、いよいよ大詰めです。
師、蜷川幸雄の下に綺羅星の如き役者達が、スタッフが、そして大勢のお客様達が集いました。
最後まで蜷川さんにやって欲しかった。見届けて欲しかった。そして一緒に祝いたかった。
そう思います。きっと劇場の何処かで見守ってくれているであろう蜷川さんに恥ずかしくないような、
喜んでもらえるような大団円にしたいと思っています。そうなるよう、今回の座組一丸となって
『終わりよければすべてよし』に取り組みたいと思っています。名実共に「終わり良ければ全て良し」になるように。
藤原竜也の魅力と可能性は尽きる事が有りません。沢山の作品で御一緒しましたが、
その度毎に様々な顔を見せてくれます。今回、戦争に出かけていく血気盛んな青年であると同時に、
恋に落ちたり、仲間を騙したり、望まない結婚を押しつけられたり、多様な局面を演じなければならない竜也が、
今度は、どんな顔を見せてくれるのか。そして、蜷川さんの一番弟子だった彼が、蜷川さんの
ホームグラウンドだった彩の国さいたま芸術劇場にどんな風を巻き起こしてくれるのか、楽しみで仕方有りません。
石原さん、いよいよ、シェイクスピア・シリーズ初登場です。
王や貴族達といった登場人物の中で、石原さんの役は唯一身分の低い召使の少女です。
そして不思議な力と魅力で王の病を治し、人々を魅了していきます。
シェイクスピアの戯曲の中でも、非常に異彩を放つ特異な難役で、この役に当てはまる女優さんが
なかなか思いつかず困っていた時、『アジアの女』という芝居で石原さんと御一緒して、
「あっ、この人だ!」とひらめきました。清楚で純朴でいながら艶めかしく魔女のようでもある。石原さんです。
稽古場で彼女の台詞の第一声を聞くのが、今から楽しみでなりません。」

バートラム役:藤原竜也
「蜷川さん、そして鋼太郎さんの手によって創り上げられてきた「シェイクスピア・シリーズ」の
最終作に出演させていただけること、本当に光栄に思います。新型コロナウイルスの影響で
大変な世の中ですが、23年間を祝う、喜びに満ちた舞台をお届けできたらいいですね。
鋼太郎さんは、いつも役者としての自分の幅を広げてくれます。以前演出していただいた
『アテネのタイモン』も刺激的な稽古場だったことを覚えています。鋼太郎さんのシェイクスピアは
格別ですので、今回はどのような作品を創り上げられるか、今からワクワクしながらその時を待ちたいと思います。
石原さんは映画やドラマでは共演させていただいたことがありますが、舞台では初めてになります。
鋼太郎さんからもステージ上での彼女の魅力は伺っておりますので、
この記念すべき作品で一緒に表現できること、心から楽しみにしています。

ヘレン役:石原さとみ
「シェイクスピア・シリーズ初参加でラストを飾る記念すべき作品に楽しみと緊張で身震いしています。
蜷川幸雄さんの血脈を受け継いだ吉田鋼太郎さん演出のシェイクスピア。藤原竜也さんとの舞台初共演。
もう…感動です。とにかく倒れないよう精神力・体力をつけて臨みたいと思います!
今から一年半前、吉田鋼太郎さんと一緒に脚本を選び、『アジアの女』という舞台に
挑戦させていただきました。楽しくて仕方なかった稽古と本番を終え、絶大な信頼と
尊敬の気持ちが頂点に達している大千穐楽の日に、シェイクスピアのラストを飾る作品への
オファーを直々に頂きました。戸惑うくらいの嬉しさでした。それがもうすぐ実現します。
かなりの挑戦ですが、吉田鋼太郎さんを信じ続け『終わりよければすべてよし』の世界を
ちゃんとお届けできるように取り組みたいと思います。舞台の藤原竜也さんは観客として
見るものだと思っていました。自分がご一緒できる日が来るとは。怖いくらい緊張しますが、
4月からの3ヶ月間、一番近くで竜也さんを見て、学び吸収し成長できるよう、食らいつきたいと思います!」

【あらすじ】

舞台はフランス。ルシヨンの若き伯爵バートラムと家臣のパローレスらは、病の床にある
フランス国王に伺候するためパリに向かう。バートラムの母ルシヨン伯爵夫人の庇護を受ける
美しい孤児ヘレンはバートラムに想いを寄せているが、身分違いで打ち明けられない。
ヘレンは優れた医師の父から受け継いだ秘伝の処方箋で瀕死の国王を治療し、
見返りに夫を選ぶ権利を与えられる。ヘレンはバートラムを指名するが、バートラムは
貧乏医師の娘とは結婚しないと断固拒否、しかし国王に𠮟責されしぶしぶ承諾する。
やむを得ず結婚したもののヘレンと初夜を共にする気のないバートラムは
「自分の身に着けている指輪を手に入れ、自分の子を宿さなくては夫婦にならない」と手紙で宣言し、
伊フィレンツェの戦役へ赴く。ヘレンは巡礼の旅という口実のもと、彼を追ってフィレンツェへ。
そこでキャピレット未亡人の家に身を寄せ、当地でバートラムが大きな戦功を上げたこと、
そしてバートラムが未亡人の娘ダイアナに求愛していることを知る。ヘレンは真の妻となるために
ダイアナとキャピレット未亡人に協力してもらい、ある計画を実行に移す…。

【彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾『終わりよければすべてよし』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
埼玉公演:2021年5月
※その後仙台、大阪、豊橋、鳥栖公演有り。

<会場>
埼玉:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

<公演時間>
未定

<料金>
未定

『チケット発売』
2021年3月27日(土)予定。

<出演者>
バートラム:藤原竜也
ヘレン:石原さとみ
デュメイン兄弟:溝端淳平
ラフュー:正名僕蔵
ダイアナ:山谷花純
デュメイン兄弟:河内大和
ルシヨン伯爵夫人:宮本裕子
パローレス:横田栄司
フランス王:吉田鋼太郎

廣田高志
原慎一郎
佐々木誠
橋本好弘
鈴木彰紀(さいたまネクスト・シアター)
堀源起(さいまたネクスト・シアター)
齋藤慎平
山田美波
坂田周子
沢海陽子

<STAFF>
作:W.シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
美術:秋山光洋
照明:原田保
音響:角張正雄
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:佐藤裕子
演出助手:井上尊晶
舞台監督:小林清隆
企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
制作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団、ホリプロ
主催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団

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