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ミュージカル『生きる』日生劇場で初日開幕!

黒澤明監督映画の世界初ミュージカル化作品、ミュージカル『生きる』の待望の再演が
2020年10月9日(金)に東京都千代田区の日生劇場にて開幕した。
(68年前の同日、1952年10月9日が映画の封切日)。2018年10月の初演時には
口コミで客が客を呼び、ミュージカルでは珍しく年配男性客も多く訪れ会場は異例の熱気に包まれていた。
登場人物の心の機微を曲に乗せ、最後のブランコのシーンでの感動まで
「生きる」の世界を表現し本作は“国産ミュージカルの記念碑的力作の誕生”と評されました。

初演に引き続き演出を務める宮本亞門は、初演後に自身もガンを経験、再演の演出には
その際の想いも反映させているといいます。

渡辺勘治役:市村正親 ©ホリプロ

渡辺勘治役:鹿賀丈史 ©ホリプロ

映画版「生きる」で名優・志村喬が演じた主人公、渡辺勘治を、ベテラン市村正親と鹿賀丈史が
初演に引き続きダブルキャストで演じます。9日に初日を迎えた市村は、初演以上に洗練された
芝居を見せ客席を感動で包み込んだ。鹿賀は10日に初日を迎えるが、最終舞台稽古では
関係者が涙するほどの熱演を見せた。演劇界のレジェンド二人が
それぞれ全く違ったアプローチで役を作り込んでおり、どちらも見応え充分。
更に、若手実力派俳優の村井良大が今回から参加し渡辺の息子・光男役として新曲も披露。
初演に出演した新納慎也、小西遼生、May’n、唯月ふうか、山西惇も引き続き出演。
ダブルキャストの新納・小西は前回、市村・鹿賀と固定ペアだったが、今回は組み合わせがシャッフルに。
彼ら実力派キャスト達が作品に厚みをもたらし、どの役も非常に人間味溢れています。

【あらすじ】

渡辺勘治役:市村正親・渡辺光男役:村井良大・渡辺一枝役:唯月ふうか ©ホリプロ

役所の市民課長・渡辺勘治(市村正親/鹿賀丈史)。早くに妻を亡くしてからは男手一つで
息子の光男(村井良大)を育てあげ、今は息子夫婦(光男の妻・一枝(May’n/唯月ふうか))
と同居している。毎日毎日同じことの繰り返し、いわゆる“お役人”気質な
助役(山西惇)を筆頭とする役所で、淡々と仕事をこなす日々であった。

小説家役:新納慎也 ©ホリプロ

小説家役:小西遼生・渡辺勘治役:鹿賀丈史 ©ホリプロ

そんなある日、渡辺は自らが胃がんであり、残りの人生が長くないことを知る。
自らの生涯を振り返ると、そこにあるのは、意味あることを何ひとつ成し遂げていない人生。
愕然とした渡辺は、現実逃避のために大金をおろして夜の街に出る。
しかし、30年間真面目一筋を貫いてきた渡辺には、金の使い道すらわからない。
そんな時、一人出向いた小さな飲み屋で、売れない小説家(新納慎也/小西遼生)に出会う。
渡辺の境遇に興味を持った彼は、“人生の楽しみを教えてやろう”と宣言し、
2人は盛り場を何軒も渡り歩く。しかし、渡辺の心は一向に晴れず、募るのは虚しさばかり・・。

渡辺勘治役:市村正親・小田切トヨ役:May’n ©ホリプロ

(左より)渡辺勘治役:鹿賀丈史・小田切トヨ役:唯月ふうか・林役:河合篤子・渡辺一枝役:May’n・渡辺光男役:村井良大 ©ホリプロ

組長役:川口竜也・助役役:山西惇 ©ホリプロ

小田切トヨ役:May’n  ©ホリプロ

渡辺勘治役:鹿賀丈史・小田切トヨ役:唯月ふうか ©ホリプロ

そんな渡辺の元へ、役所の若い女性事務員・小田切とよ(May’n/唯月ふうか)が訪ねてくる。
はつらつとしたとよの初々しさに触れるうちに、渡辺は、自分の人生になかったものを見出すようになる。

渡辺勘治役:市村正親 ©ホリプロ

これからでも、自分に何かできることがあるのだろうか・・。渡辺は、第二の人生を歩みだす・・・。

【演出家・出演者コメント】

本作の開幕にあたり、演出家および出演者よりコメントが発表されています。

渡辺勘治役:市村正親(Wキャスト)
「ようやく、演劇界も活動できるようになりました。今はその嬉しさに浸っています。
ですが油断は禁物。キャスト・スタッフそしてお客様含め全員が、健康に過ごして
大千穐楽を迎えられるように、徹底した予防をして乗り切りたいと思います。
お客様も、マスクをしたままの観劇に、会話は控えて、とご苦労をおかけしますが
芝居の中身は2年前よりもさらに濃いものにしてお届けしたいと思いますので、
どうか劇場でのひと時を心から楽しんでください。
“どんな時でも生き抜く力”を、お客様と共有できますように。お待ちしています。」

渡辺勘治役:鹿賀丈史(Wキャスト)
「今は人と会いにくい状況で、思い悩む方もいるでしょう。その中での『生きる』は
初演とは一味違い、よりメッセージ性が強くなっています。ミュージカルですが
リアリティのある歌を追及し敢えて崩したりもして。皆様の心に訴えかけるものになっていると思います。
日生劇場には私も20代の頃から通っており、本当に素晴らしい劇場です。今は感染対策など、
面倒と思われることもあるかもしれません。「ブラボー!」という声も出せないかもしれません。
ただ、生の空間で、我々演者とお客様との心と心はこれ以上ない程一体化しています。
これ以上の近づき方はないわけで、観て頂ければお客様もそう思える作品になっていますので。お楽しみに。」

渡辺光男役:村井良大
「ついにミュージカル『生きる』開幕しました。
劇場に帰って来れた事、役者として板の上に立てている事、お客様とお会いできる事、
こんなにも幸せなことはありません。しかし、まだスタートラインに立ったばかりです。
無事に終わらせる事も役者としての大事な仕事。最後まで気を引き締めて、毎公演挑みたいと思います。
この作品は「生」のエネルギーが満ち溢れています。お客様にはたくさん笑って、怒って、
たくさん泣いていただきたい。人生は喜怒哀楽。人間の生き様全てが詰まったミュージカルです。
是非、劇場で渡辺勘治に会いに来てください。」

小説家役:新納慎也(Wキャスト)
「演劇はその時代の情勢や感情や空気感をも巻き込んで心に響くものだと実感しています。
今の状況だからこそ感じられるモノもきっと劇場にはあります。しかも魂の真髄に染み入る
この『生きる』という作品。これはまさに奇跡です。この作品で心を揺さぶられ、
今こそ劇場に足を運ぶ意義を存分に堪能していただきたいです。」

小説家役:小西遼生(Wキャスト)
「いよいよ2020年版、ミュージカル『生きる』の公演がスタートいたしました。
劇場に入り、ステージから広い客席を眺め、本番のセットや照明、スタッフさんたちが
気持ちを込めて作るその一つ一つを久々に体感し、舞台空間への愛おしさを改めて思い出しました。
小さな公園を作るというささやかな願いに残り短い命をかけて懸命に生きた渡辺の姿を、
エンターテインメントとしてのこの作品の面白さを、いち登場人物として、時には語り部として、
この時世に劇場へ足をお運びくださる皆さまにしっかりとお伝えしていきたいと思います。」

小田切とよ/渡辺一枝役:May’n(Wキャスト)
「前回は初めてのミュージカル出演でしたが、この素晴らしい作品を絶対に伝えたい!
という想いで精一杯努力し、最後まで楽しく2人の女性を生きさせていただきました。
私自身、実際にお客様にお会いできることがとても久しぶりで、劇場に立てることにもとてもワクワクしています。
毎日色んなことがありますが、この作品を見たあなたが少しでも、今日を明日をワクワクできますように!」

小田切とよ/渡辺一枝役:唯月ふうか(Wキャスト)
全員でこの日を迎えることが出来て本当にホッとしています。初演からさらにパワーアップした作品、各々の役が深まっています!このご時世だからこそ突き刺さる言葉や救われる言葉が詰め込まれているので、お客様により明確にメッセージが伝われば嬉しいなと思ってます。千秋楽までカンパニー全員で生きます!

助役役:山西惇
「先ずは、無事初日の幕が開いたこと、ご尽力くださった全ての関係者の皆様、
ご来場くださったお客様に心から感謝申し上げます。2年ぶりの再演は、
宮本亞門さんを中心に、車でいえば丁寧なマイナーチェンジを重ねて、
結果、排気量が倍増した自負があります。これから上演を重ねて、
更に「生きる」の世界を色濃くお楽しみいただけるよう、精進致します。」

演出:宮本亞門
「今までの人生にない、感動の初日となりました。
生きている事、そのものが、どれほど素晴らしい事か、多くの人の心に届いたと思います。
演出した私が言うのもなんですが、初演より格段に面白くなっています。
市村正親さんと鹿賀丈史さんの演技は、奥深く見事!豪華な生オーケストラの演奏も相まって、
楽しく、心震わせて、幸せを生で感じられる感動を、是非、劇場で味わってください! お待ちしております。」

【10月12日(月)鹿賀丈史バースデー企画】

10月12日(月)は鹿賀丈史さんが70歳のお誕生日を迎えるにあたり、本人にはサプライズの
スペシャルカーテンコールを実施が決定。この日のスペシャルカーテンコールのみ写真撮影OK。

【ミュージカル『生きる』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2020年10月9日(金)~10月28日(水)
富山公演:2020年11月2日(月)・3日(火・祝)
兵庫公演:2020年11月13日(金)・14日(土)
福岡公演:2020年11月21(土)・22日(日)
愛知公演:2020年11月28日(土)~11月30日(月)

<会場>
東京:日生劇場
富山:オーバードホール
兵庫:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
福岡:久留米シティプラザ ザ・グランドホール
愛知:御園座

<公演時間>
約2時間25分(25分間の途中休憩を含む)

<料金>
東京:
S席:13,500円 A席:9,000円 B席:4,500円

A席13,500円 B席9,000円 C席4,000円

富山:
S席13,500円 A席9,000円 B席 7,500円
※S席/1~3階、A席/4階 A列~D列、B席/4階 E列~G列

兵庫・福岡
S席13,500円 A席9,000円 B席5,000円

愛知:
A席13,500円 B席9,000円 C席4,000円

(全席指定・税込)
※未就学児入場不可
※本公演のチケットは主催者の同意のない有償譲渡が禁止されています。

<お知らせ>
ミュージカル『生きる』におきましては、政府並びに東京都による9月19日から
11月末までの観客数の制限緩和を受け、これまで左右1席ずつ空けて販売していた
未販売座席の一部を開放し、以下の要領にて追加販売をさせていただきます。

「東京公演」
発売開始日時 9月26日(土)午前11時
発売対象公演 10月9日(金)~10月28日(水)までの全東京公演

上演に際しましては、制限緩和に伴い令和2年9月18日に改定された公益社団法人全国公立文化施設協会
「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン改定版」及び
緊急事態舞台芸術ネットワーク「舞台芸術公演における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」に従い、
更なる感染防止策を実施いたします。お客さまにおかれましては、引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。

<出演者>
渡辺勘治:市村正親、鹿賀丈史(ダブルキャスト)

渡辺光男:村井良大
小説家:新納慎也、小西遼生(ダブルキャスト)
小田切とよ/渡辺一枝:May’n、唯月ふうか(ダブルキャスト)
助役:山西惇

川口竜也
佐藤誓
重田千穂子
治田敦
林アキラ
松原剛志
上野聖太
鎌田誠樹
砂塚健斗
高木裕和
福山康平
飯野めぐみ
あべこ
彩橋みゆ
五十嵐可絵
石井亜早実
河合篤子
中西彩加
竹内真里

高橋勝典
市川喬之

<STAFF>
原作:黒澤明 監督作品「生きる」(脚本 黒澤明 橋本忍 小國英雄)
作曲・編曲:ジェイソン・ハウランド
脚本&歌詞:高橋知伽江
演出:宮本亞門
美術:二村周作
照明:佐藤啓
音響:山本浩一
衣装:宮本まさ江
ヘアメイク:小沼みどり
映像:上田大樹
振付:宮本亜門、前田清実
音楽監督補:鎮守めぐみ
指揮:森亮平
歌唱指導:林アキラ
演出助手:伴・眞理子
舞台監督:加藤高
企画協力:黒澤プロダクション
美粧協力:KohGenDo
主催:ホリプロ/TBS/東宝/WOWOW
後援:BS-TBS/TBSラジオ
企画制作:ホリプロ

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