東京2020オリンピック聖火リレー 聖火特別輸送機”TOKYO 2020号”ギリシャへ向け、出発!
東京2020組織委員会は、ギリシャでの聖火引継式後に聖火を日本に輸送する、聖火特別輸送機“TOKYO 2020号”のギリシャ・アテネへの出発に際し、出発セレモニーを開催しました。聖火は、”TOKYO 2020号”により、全日本空輸株式会社(以下、「ANA」)と日本航空株式会社(以下、「JAL」)が史上初めて協力して輸送します。“TOKYO 2020号”は、2020年3月20日(金)に宮城県航空自衛隊松島基地に到着し、その後東京2020オリンピック聖火リレーの最初のセレモニーである「聖火到着式」が開催されます。
2020年3月18日(水)、ギリシャ・アテネへのTOKYO 2020号出発に際し、東京都大田区の東京国際空港(羽田空港)第3旅客ターミナルの112番スポットにてランプエリアでの機体撮影、お見送りが行われました。
【前日の模様】
ギリシャへの出発日の前日となる3月17日(火)、千葉県成田市の新東京国際空港(成田空港)の第1旅客ターミナル展望デッキには、平日の昼間にも拘らず多くの航空ファンの姿が。
そんな中、第2旅客ターミナルの84番スポットを出発し、姿を現したのは聖火特別輸送機”TOKYO 2020号”。ゆっくりと真新しいデザインを輝かせながら滑走路へと向かう姿に展望デッキからは歓声が上がります。
そして、午後1時25分に出発の地、東京国際空港へとA滑走路を軽やかに離陸して行きました。
【機体撮影~出発の様子】
2020年3月19日(木)(現地時間)にギリシャの首都アテネのパナシナイコスタジアムで行われるギリシャオリンピック委員会(HOC)から
東京2020組織委員会への聖火引継式の式典を経て、日本へと聖火を持ち帰る重責を担う“TOKYO 2020号”ですが、ギリシャへの出発直前となる
3月17日(火)夜に東京2020組織委員会より、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の為、ギリシャ政府より同国へ入国する外国人への14日間の隔離要請が出された事により、聖火引継式への日本からの代表者の参加を取り止めるという発表がなされました。
同機への搭乗を予定していた、聖火引継式内でギリシャ国内聖火ランナーの最後から3人目と2人目を務める日本人ランナーであり、聖火を日本への持ち帰る役目を担う筈であった東京2020聖火リレー公式アンバサダーで柔道男子60kg級でアトランタ1996大会・シドニー2000大会・アテネ2004大会にて金メダルを獲得したオリンピアンの野村忠宏さんと、女子レスリング55kg級でアテネ2004大会・北京2008大会・ロンドン2012大会で金メダルを、リオデジャネイロ2016大会にて銀メダルを獲得したオリンピアンの吉田沙保里さんが登壇しての出発セレモニーが行われる予定でしたが、残念ながら中止に。
しかし、天候は見事に朝から快晴に恵まれ、4月上旬並みの暖かさに。
2020年3月14日(土)より、国際線旅客ターミナルから、第3ターミナルへと名称が変更された羽田空港第3旅客ターミナルの112番スポットには、真新しい塗装が眩しいほどに輝く”TOKYO 2020号”の姿が。
実機の御披露目であり、聖火が待つギリシャへの出発という事で、スチールカメラ、ムービーカメラを合わせておよそ70組100人以上という大変多くの報道陣が羽田空港へと詰め掛けました。
ターミナル内のフライト情報を表示する電光掲示板には、アテネ行き「GO2020」の表示が。
日本航空と全日本空輸の連名共同運航の便という事で、地上係員、整備員等、両社をあわせて28人の係員によるお見送りが行われます。
特別輸送機の出発を見届けようと第3旅客ターミナル6階の展望デッキにはこの日を待ちわびた航空ファンがその時を待っています。
時刻は定刻よりも5分早い12時50分、トーイングトラクターがエンジンの唸りを上げて機体のプッシュバックを開始。
大きく手を振る地上組にテンションの上がるコックピットのパイロットもこのサムアップポーズにて応えていました。
12時57分過ぎ、トラクターのトーバーが前輪から外されると、いよいよ羽田空港中の視線を背に一路滑走路へと歩みを進める”TOKYO 2020号”。
途中、”同胞”であるJAL機に見送られながら、C滑走路へと向かいます。
そして13時8分、約9.500km彼方のギリシャ・アテネ、エレフテリオス・ヴェニゼロ国際空港へ向け、約13時間のフライトへと旅立って行きました。
【聖火特別輸送機『TOKYO 2020号』を観る】
聖火を運ぶ大役に抜擢されたのはアメリカのボーイング社が誇る最新鋭中型旅客機の「B787-8」。
その中で東京2020オリンピック聖火リレーサポーティングパートナーの日本航空株式会社が保有する機体番号「JA837J」機に白羽の矢が立ちました。
ビジネス・プレミアムエコノミー・エコノミーの3クラス、計161席を有する機体のデザインは東京2020オリンピック聖火リレーのコンセプトである「Hope Lights Our Way/希望の道を、つなごう。」を反映しています。
機体前方に描かれたオリンピック聖火ランナーピクトグラムから始まる聖火の炎は、黄土色の大地に乗って、垂直尾翼に記された東京2020オリンピック聖火リレーエンブレムへと繋がります。
機体全体で、聖火リレーによる1本の希望の道を表しており、勿論、東京2020オリンピック聖火ランナーユニフォームと同じく、神事に起源を持ち、日本で開催されるリレーで伝統的に使用される襷(たすき)をモチーフとするデザインも織り込まれています。
「Hope Lights Airway.」希望の道は地上だけでなく航空路にもあり、一人一人の聖火ランナー同様、この一機も一つの聖なる火をつなげていきます。
共に東京2020オフィシャルエアラインパートナーである日本航空と全日本空輸が東京2020オリンピックロゴを挟んで連名で並ぶ非常に珍しいデカール。
機体の第一左右ドアには東京2020オリンピック聖火リレーのプレゼンティング・パートナー4社のロゴが。
特別輸送機の名前は“TOKYO 2020号”。“号”は“Go!”と同じ発音で、 “TOKYO 2020 Go!”という二つの意味を持ち、聖なる火を大会へ届ける使命感と、大会への高まる期待を込めています。
【聖火特別輸送機”TOKYO 2020号”機体撮影~出発概要】
<日時>
2020年3月18日(水)12:40開始
<会場>
東京国際空港(羽田空港)第3旅客ターミナル 112番スポット
<プッシュバック開始時刻>
12:50(定刻12:55)
<離陸時間>
13:08(C滑走路16L)
<飛行予定時間>
約13時間10分(往路)
<飛行距離>
未定
<搭乗員>
パイロット:4名
日本航空・全日本空輸関係者:14名
計18名
<便名>
「GO2020」
<識別コールサイン>
「JAL1964」
©Tokyo 2020