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東京2020パラリンピ​ック競技大会開会式・閉会式を共に作るオーディション始​動!

東京2020組織委員会は、2019年12月10日(火)から2020年1月10日(金)の期間で、東京2020パラリンピック競技大会の開会式・閉会式の出演者のオーディションを実施します。
アスリートと同じように各々の個性を活かしたパフォーマンスで感動を届け、多くの方が活躍できる機会の創出を目指して、パラリンピックの開会式・閉会式を共に作っていただける仲間を一般より募集します。

2019年12月9日(月)東京都内某所にて記者会見が行われました。

【記者会見の様子】

最初に東京2020組織委員会チーフ・セレモニー・オフィサーの中井元氏から挨拶が。
中井チーフ「東京2020大会は、パラリンピックの成功無くして大会の成功は無いと申し上げている通り、パラリンピックを非常に重要視して取組んで来ております。その中で、広く国民の皆様に参画頂ける、「共に作り上げる式典」を目指して行きたいという風に考え、今回は、パラリンピックの式典でメインとなって出演して下さる方を公募させて頂きたいと思います。パラリンピックは障がいの有る方を対象とした世界最高峰のスポーツ大会です。大会の開催をキッカケとして、障がいの有無に関わらず、お互いを尊重しあえる共生社会の実現を目指しております。パラリンピックの開閉会式においても障がいのある方など、ご自身の生活上、何らかの制約が有ると認識させている方に積極的にご参加頂き最高のパフォーマンスを演じて頂く事がパラリンピック開催の意義に沿う物と考えています。新たなパフォーマーを見つけ、多様な方々にご活躍頂ける舞台を広げると共に、東京2020大会後もレガシーとして、後世に残していければと考えております。」

続いて、東京2020エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターの佐々木宏氏から概要の説明がありました。

佐々木ディレクター「目標は兎に角、オリンピックに負けない様に、パラリンピックが話題となって、皆さんから「パラリンピックも素晴らしかったね」という風に言って頂ける物を作れる様に我々もチーム一丸となって頑張ります。そして東京では2度目の開催となる今回のパラリンピックはオリンピックで盛り上がった後、「祭りの後状態」にならない様にパラリンピックが有るぞ!と皆さんに期待を抱かせる様な開会式、そして最後の締めとしてパラリンピックの閉会式を頑張って行きたいと思っています。パラリンピックの場合は障がいをお持ちの方の競技大会ではありますけども、必ずしもスポーツに限らず、例えば芸術的な活動をされている方、勉強や研究に勤しんでいる方、そして、色々な得意技をお持ちの方がいらっしゃると思うんですね。是非、開閉会式というエンターテイメントの部分でお手伝い頂けないか?という部分でこの様な事を考えました。この競技大会をテレビで見るという風に思っていらっしゃる方がもしかしたら、開会式や閉会式でもしかしたら自分も参加出来るという様なチャンスが…となれば良いなと。大変時間はございませんが、皆で作り上げるパラリンピック開閉会式・競技大会の何よりの宣伝になる様なモノを作り上げて行きたいと思います。」

『パラリンピック開会式・閉会式ステージ演出家発表』

そして、パラリンピック開閉会式のステージ演出を担当する2人の演出家の発表。

佐々木ディレクター「オリンピック・パラリンピックの開閉会式は野村萬斎さんを始め、8人の企画メンバーと詰めて、期間が近づいた段階でオリ・パラと分かれて進めてまいりました。そしてパラ開閉会式の最終的なステージ演出や映像撮影など、パフォーマンスの色々なやり方を詰めて行く中で、この方にお願いしたいとずっと考えていた人がいらっしゃいます。特に私というよりは、スタッフの面々から「この人が最後に仕上げてくれたら素晴らしいんじゃないか」と名前が挙がった2人です。」

「一人目はパラリンピック開会式を担当する、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん(以下KERA)です。KERAさんは演劇界の巨匠で、若い方や演劇の新しい風を作った第一人者と伺っています。私も作品をいくつか見せて頂いて、無茶苦茶カッコよくって面白くて、こういう人がパラリンピックの開会式に参加して頂いたらなとラブコールを送っておりました。最初、KERAさんご本人から忙しくて無理、と言われましたが、「東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチーム」で一緒にやっています、MIKIKOさん、椎名林檎さん達と強烈なお願いをしまして、何とか引き受けて頂ける事となりました。」

「そして閉会式を担当する2人目は、小林賢太郎さん(以下コバケン)にお願いします。コバケンさんは演劇も勿論ですが、何よりもコントやマジシャンでありますし、TVCM等、いろんな意味で「7つの顔を持つ男」と私は呼んでいますがセンスの塊の方です。特に若い方に大変に人気があり、カリスマ性のあるコバケンさんに閉会式をとお願いさせて頂きました。オリンピックの開閉会式に負けない様に!とプレッシャーを頂いていますので、きっとお二人から更に面白くてワクワクするようなモノにして頂けるんじゃないかなと期待しております。」

続いてクリエーティブ・ディレクターの栗栖良依さんからの挨拶が。
栗栖ディレクター「私からは2つありまして、1つ目は、是非応募して下さる方にメッセージとして伝えたい事なんですが、今の日本社会って、どうしても同調圧力というか、皆同じに成らなければならないんじゃないかという息苦しさのある社会だと思うんですけど、パラリンピックの良い所って、皆違うという所が無限の可能性を持っているという所に凄く魅力が有ると思っています。なので、パラ開会式も所謂、既存の枠組に捕らわれないで常識や価値観を次の時代に向けてアップデートして下さる様な個性のある方が恐らく全国に沢山眠っていると思うので、これをキッカケにそういう方達に出て来て頂きたいなと思っています。もう一つは、「共生社会を実現する”コツ”って何だと思いますか?」とか、「どういう事をしたら良いと思いますか?」という質問を私は受けるんですが、その時に何時も答えているのが、兎に角、一緒に何かをやってみる事だと思います。という事。今回のパラ開閉会式を作り上げるのには、本当に何千人という方達が力を合わせて一緒に一つの物を作り上げる絶好の機会だと思います。日頃、協働をする機会の無い人達がこのセレモニーを作り上げる中で、協働して下さる経験をする事が2021年以降の地域社会の共生を進めて行く原動力にきっと成ってくれると思うので、そういった機会だと思って、是非色んな方に参加して頂きたいと思いますし、恐らくコレは凄く大きなチャレンジだと思うんですね。それを作り上げる過程にきっと沢山のドラマが生まれるだろうなと思っていて、そこから共生社会のヒントも生み出されると思います。」

次に今回の出演キャストの募集の要点説明へ。

佐々木ディレクター「大きく3つのカテゴリーで募集をいたします。1つ目は「リーディングキャスト」。開会式・閉会式で、あるストーリーの中の主役的な役柄を演じて頂く方を募集します。これは必ずしも俳優や演劇経験者等には限りません。むしろリーディングキャストとして斬新な演技をして頂くというよりは、我々の方でお手伝いさせて頂きますので、あまり難しく考えずにご応募頂ければと思います。2つ目は「オリジナルキャスト」。これは例えば、開閉会式の中で1~3分位の間でお一人ずつ、何らかの才能を発揮して頂く、もしくは自分にしか出来ないパフォーマンスをご披露頂き、それを10人位の団体イメージで考えているコーナーで、只今、全く仮の題名ですが、「東京才能コレクション」と我々では呼んでいます。その中で演じて頂く皆さんは音楽、ダンスに限らず、観客の皆さんをワクワクドキドキさせる様なパフォーマンスを期待しています。必ずしもお一人だけでは無く、チームでの参加応募も可能です。
障がいをお持ちの方、もしくは障がいをテーマにした、パラリンピックの開閉会式で相応しいパフォーマンスという視点で審査をさせて頂こうと思っていますので、広くご応募下さい。3つめは「マスキャスト」。これは集団でのパフォーマンスで、今はまだ公表出来ないんですが、色んな形で大人数がわ~っと出て来て、何らかのパフォーマンスをやって頂くコーナーです。こちらは、ダンス経験者でなくても構いません。数回のご指導をして本番当日に演技をして頂ければという気軽に参加出来る枠としてお考え頂ければと思います。」

続いて質疑応答へ。

【質疑応答】

今回公募される人員で開閉会式の出演キャストとして全員なのでしょうか。

佐々木ディレクター「勿論、募集の方々のみでやるという事では無くて、既にお声をお掛けしている演者の方やパフォーマーの方もいらっしゃいますので、「その方達と一緒にやる一般公募の方を募集」という意味でございます。まだそちらも固まっておりませんのでお話しづらいのですが、皆さんから募集した形で、応募を頂き審査をさせて頂いて、その辺が整備されてくると思います。」

過去大会で今回の様な障がいを持った人を
開閉会式出演キャストとして公募した例はあるのでしょうか。

中井チーフ「主演という風になるかわかりませんが、今回の様に公募をして演出やサポートをして頂いた例はございまして、数としては数千から最大1万人という位でロンドン、リオ、平昌と行われています。」

オリ・パラで通底したコンセプトがある中、
そこの連続性と違いのバランスで意識している点はありますか。

佐々木ディレクター「パラ開閉会式を担当する部分として「ライバル」という位の気持ちでおりますが、通底するテーマが幾つかございます。そのテーマの中でパラリンピックというのは、オリンピックが終わって感動の嵐の後、一回リセットと言いますか、続きが有るよという形だけじゃ無くて新たな気持ちで見て頂くという意味では「起承転結」でいうと「転」、オリンピック以上の感動があるぞという期待感を繋げて行きたいと思うんです。そういう意味ではオリンピックと似た様な、とかでは無くて、パラリンピックでしか出来ない、「パラリンピックって大体こういうもんだろうな…」という想像を裏切る、面白くてワクワクするそういう物にしたいという気合です。」

開閉会式内での実際の出演パフォーマンスの時間の長さはどの位でしょうか。

佐々木ディレクター「「芸術パート」という言い方にもなってくるかと思いますが、お一人の人が最初から最後までずっと拘束されるというのは、今の所あまり考えていないんですが、お一人あたりの出演時間は長い方ですと例えば1時間とかその位の時間、拘束させて頂く事もあるかと思います。ただ私の個人的な意見ですけど、長いと飽きてしまうので、お一人お一人のパートが3分以内位で、ドンドンと展開していくというようなイメージを持っていますのでなるべくキツくない様にやりたいと思っています。」

栗栖ディレクター「付け加えると、今回なるべく障がいのある方で、重度障がいの方とか種別を問わず、幅広く受け入れたいと思っていて、個人によっては体力の有無もあると思いますので、しっかりと配慮しながら、でも等しくチャンスを作るという意味で出演の機会を作りたいです。」

KERAさんの参加について詳しくお話を伺えますか。

佐々木ディレクター「KERAさんは大変に著名な方なんですけど、私は演劇にそれ程、詳しい方ではありませんので、一緒にやっているスタッフからいよいよ詰めていくという段階で、ステージ演出のプロフェッショナルが加わった方が良いという話があり、その中でKERAさんの名前が前から出ていました。そして同時にコバケンさんも、「私に合うんじゃないか?」と言われまして、図々しくて不謹慎ですけど、私が面白くしたいとか、今までに無かった物にしたいとか、そういう事を毎日の様に言っていましたので、スタッフから、そういうのを分かった上で、期待以上に、そして今の時代に東京大会で世界に何かをお披露目する時に、センスとして、既存の物よりかは見た事も、聞いた事も無い様な斬新な演出が加わるとしたら、KERAさん、コバケンさんしか居ないというプレッシャーを受けまして、最初は二人共、来年も忙しくてスケジュールびっしりだと断られましたが、「忙しいのは私も同じです」と変な事を言いまして口説きました。私の会社に来て頂いて、私と椎名林檎さん、MIKIKOさんにも立ち会って頂いて、周囲を取り囲んで”嫌と言わせない感じ”を作りましてお願いいたしました。」

世紀の大舞台にあなたも立てる……かも。先ずは応募サイトを見てみては?

 

【東京2020パラリンピック競技大会開会式・閉会式出演者オーディション概要】

募集要項のサイトはこちら

 

【東京2020パラリンピック競技大会 開会式・閉会式出演キャスト募集に関する記者会見概要】

<日時>
2019年12月9日10:00開始

<会場>
東京都内某所

<出席者>
佐々木宏:エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター(パラリンピック担当)
栗栖良依:クリエーティブ・ディレクター
中井元:東京2020組織委員会チーフ・セレモニー・オフィサー
高谷正哲:東京2020組織委員会スポークスパーソン

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