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フラガール – dance for smile – 稽古場公開!

映画「フラガール」は2006年に公開され、興行収入約15億円、第80回キネマ旬報ベストテン1位、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞。
昭和40年という時代を背景に、常磐ハワイアンセンター設立までのエピソードをフラガールに生まれ変わっていく少女達の笑顔と涙で描ききった日本映画の傑作です。

その「フラガール」が約12年の時を超えて舞台化されます。
フラガールのリーダー谷川紀美子役に乃木坂46の井上小百合、かつて都会のダンサーだった平山まどか先生役に元℃-uteのリーダー矢島舞美、父親に勧められフラガールに参加する引きこもりの娘で映画版では南海キャンディーズの山崎静代が演じた熊野小百合役に富田望生、紀美子の親友でフラガールを目指す木村早苗役はAKB48 チーム8京都府代表太田奈緒と劇団4ドル50セントの人気ナンバー1劇団員福島雪菜がWキャストで演ます。
羽原大介と李相日の映画原作を新作舞台化するにあたり総合演出には親河毛俊作、そしてプロデュースと構成演出として巨匠・岡村俊一が名前を連ねます。

10月18日(金)からの公演に先駆けて、都内某所にて稽古場公開が行われました。

【公開稽古の様子】

開始時刻になると、出演者の朝倉ふゆなさんと吉田美佳子さんによる作品説明の後、稽古シーンとして、劇中のダンス曲2曲が出演者11名によって披露されます。

まだ稽古が始まったばかりとの事ですが、フラ独特の腰つきや手話の要素もある手つきを見事に習得しているキャストの面々に驚く報道陣。

稽古披露が終わると総合演出を務める河毛俊作さん、主要キャストより挨拶が。

河毛さん「今回の「フラガール」は僕も凄く好きな映画でこの舞台化の演出を出来る事を嬉しく思っています。僕が一番思うのは、一見、ノスタルジーの物語に感じるんですけども石炭産業が石油化の波にあらわれて滅びて行く時に如何していくか…という深いテーマがあったんです。それと同様に僕達が更なるテクノロジーの進化の中で、例えば、「AI」が色んな仕事を奪って行くという様な、また新しい産業変革の時代に生きている。そういう時にこれから自分達にどういう風に生きて行くかという問いかけを全ての人に対して投げ掛ける。当時は常磐炭鉱だけの問題だったのかも知れないんだけれども、今や世界的な問題として考えうる非常に大きなテーマで、この作品が僕が一番やっていて嬉しいのは、エンターテイメントの力という事を
確信させてくれるという事ですね。その作品をこの素晴らしい女の子達が苦境を笑顔とエンターテイメントで乗り越えて行くという作品に作り上げるべく、日々努力しております。ここに居る方達は基本的にダンス経験者であり、ダンスセンスもある人達なんですけども、フラとかタヒチアンは普通のジャズダンスとは全く違う踊りでもっとプリミティブな力強さ、祈りを内包しているものですから、その感情を掴んで行くのに非常に苦労してこれが舞台の開幕までにどこまで行けるかというのがこの芝居の成功の一つの鍵を握っているという風に思います。今、稽古をしていて彼女達の力というのを凄く信じていて、必ずや初日には素晴らしい舞台を皆様にお届け出来るものと確信しております。」

井上さん「この作品は私は小学生の時、映画館で母親と一緒に観に行ったんですけど、何の気なしに観ていたら、数年後に主演を自分がやる事になるとは全く思っていなくて、本当に有り難い機会だなと思っています。紀美子は本当に何処にでも居る様な素朴な少女なんですけども、その少女がどんどん皆と成長していって、世の中の大人達を少しでも変えて行くというお話なので、自分も素晴らしいキャストの皆さんと力強いスタッフの皆さんと一緒に成長して行けたら良いなと思っています。」

矢島さん「今回、私は先生役という事で、皆にフラを教える立場なんですけども、実際にこのフラガールのフラダンスを炭鉱で働いていた女の子達がフラダンスを始めて成長して行く物語なので、実際に舞台上に立って、お客様を目の前に踊る姿がフラガールの物語と凄くリンクして、リアリティのあるものになるんじゃないかなと思います。そんな皆に心を突き動かされながら、平山まどかも人として成長して行く姿を皆様に観て頂いて、感じ取って頂ければ嬉しいなと思っております。」

富田さん「私はこの物語の舞台、福島県いわき市で生まれ育ったので、フラガールという映画は物心付いて初めて見た映画でして、自分にとって凄く思い入れのある作品で、ハワイアンセンターにも小さい頃から沢山行っていたので、「なんて華やかなお姉さん達なんだ…」って観ていた、夢とも違う憧れとも違う何かワクワクドキドキするこの感情を、今度は舞台を見に来て下さった皆さんに届ける側になるんだ、ってあの頃は全然想像していなくて、不思議な気持ちで稽古が進んで行く中で「ああ…なんちゅう世界に足を踏み入れてしまったんだろう…」という位、凄くリスペクトがある作品です。勿論、故郷に対する愛という物もありますので、そういった物も含めて、素敵な舞台をお届け出来ればなとおもいます。」

太田さん「私は、フラガールという作品は凄く人気で、その舞台に自分は皆さんに比べて本当に舞台経験が無いのにこういう大事な役を任せて頂けるので、今はまだ下手なんですけど皆さんに追いつける位頑張りたいです。個人的にも、他のアイドルグループのファンの方も観に来られると思うのでそういうファンの方も奪いたいと思うので頑張りたいと思います。」

福島さん「私は普段、「劇団4ドル50セント」で活動させてもらっているんですけど、劇団以外の舞台に出るというのが今回が初めてで、最初、マネージャーさんに送る人を間違えているんちゃうかなと、自分じゃないと思っていたんですけどマネージャーさんに聞いたら「お前が出るんだよ」って「えっ?自分がフラガール?」と思って。最初は緊張するかなと凄く思っていたんですけど、今はワクワクとドキドキで一生懸命頑張ろうという思いだけです。」

伊藤さん「私だけ40代で結構大変なんですけど、先程富田さんが初めて観た映画がフラガールとの事ですが、私はE.T.とかそういう時代で皆さんに付いて行くのがとても大変ですけど頑張りたいと思っています。」

稽古真っ最中ですが、本作に感じている気持ちや稽古場の様子はいかがでしょうか。

井上さん「本当に個人的な事で言うと、今、別の作品と同時進行でやっておりまして。凄く皆の足を引っ張りながらやっているんですけど、皆優しくしてくれるのでありがたいなと思いながら。ただ、まだ稽古も3回しか芝居の稽古に出れていなくて、ちゃんと稽古に出れたのは2日しかない状態で本当にさっき、皆と初めて喋った位の感じで。なので、これからドンドン皆と仲良くなって良いフラガールになって行けたらなと思っています。」

矢島さん「この映画は「映像」なので、舞台にすると、映像では切り取れた事が、舞台の表現になると結構、難しくなってしまう部分もあって、それを毎回毎回、皆でどうしたら表現出来るか?というのを作り出して行くので、舞台ならではのフラガールが出来ているという感じがしています。この物語自体が実話なので、私も映画を観た時に感動する、心を打たれるなというシーンが沢山あったんですけど、それが全部実話なんだなと思うと日常に人が成長出来る物だったりとか女性も強く生きて行くんだなというのが凄く感じさせられています。チームワークが大事だと思うのでまどかも皆を纏めて頑張りたいと思ういます。」

福島さん「私が演じる早苗という役は、一番最初にダンサーになると決意したのに唯一皆と一緒に踊れないというちょっと哀しい役で色々と早苗や皆と仲が良い所を表現したいです。周りのキャストさんが凄すぎて、私と比べたら、演技スキルも経験も全然違うからどうにかしてそこに喰らい付いていこうと思って、先程の稽古公開の時も他の人の振りをじ~っと見ていてちょっとでも吸収しようと思って、今、喰らい付いているので、本番までに一所懸命、覚悟を持ってこのフラガールという作品に挑めたら良いなと思っております。」

【囲み取材の様子】

会見終了後、井上さん、矢島さん、富田さん、大田さん、福島さん、伊藤さんの囲み取材が行われました。

舞台化が決定して周りの反応はいかがでしょうか。

井上さん「私は2006年の時に母親と映画館に観に行った作品だったので、お母さんにフラガールやるよって言ったら、「えっ?何のフラガール?」って言われて、まさか映画のフラガールだとは思ってなかったみたいで母親が一番喜んでくれました。」

矢嶋さん「名作ですし、人気のある作品なので、出演の情報が出てから「出るの?観に行くね」と言ってくれる人が沢山居て、それがプレッシャーでもあり、期待を超える物を皆で作って行きたいと思います。」

富田さん「自分の地元の友達だったり、親戚が物凄く喜んでくれました。舞台は2作目なんですけど、今回は何がなんでも絶対に観に行くというお年寄りの方もいて、凄くそれは嬉しいですね。」

太田さん「私はお母さんに最初に言った時に「えっ?あの蒼井優さんの?絶対にちゃうからスタッフさんに確認しぃ」って。それでネットでこの作品を調べたら、メインキャストの方はもう発表されていたから「やっぱ違うかも」みたいになって、もう1回スタッフさんに聞いたら合っていてホッとしたのと、凄く嬉しいのと、っていう感じでした。なので、凄くお母さんが喜んでくれました。」

福島さん「マネージャーさんが「福島、お前フラガール決まったからがんばってね」って言われて、私も最初、どのフラガールか分からなくて、ただただフラダンスの舞台なのか、有名な映画なのかが分からなくて。でも一番最初に喜んでくれたのがマネージャーさんで、次に喜んでくれたのが家族で、今回、大阪公演もあるので「やっとあんたの舞台観に行けるわ」って、めっちゃ喜んでくれました。」

伊藤さん「私は普段、絶対に親に芝居の連絡とかしないんですけど、連絡もしていないのに観に行く…みたいな。普段、私が出ているお笑いとか一切無視する癖に、いきなり連絡が来て叔母と一緒に観に来るみたいです。」」

フラダンスの練習で感じた部分はありますか。

富田さん「やって直ぐは腰が痛くなったりとか、それぞれ痛い部分が出ていたんですけど最近は大分踊ってもならなくなってきました。筋肉とか付いてきたんですね。」

伊藤さん「本当に踊りが覚えられないのでダンスの動画が毎日送られてくるんですけど、それをYouTubeで見て静止画面にしてメモを書いてまた再生してみたいな。全部文字で書かないと覚えられないっていう感じで。皆さんはわりと直ぐに覚えてしまうんですけど、元々本当にダンスが出来ないのでダンスにエネルギーを持っていかれて役作りできていないです。」

役作りでこだわった部分はありますか。

井上さん「紀美子という役が凄く素朴で何処にでもいるような女の子なので、あまり気張らない方が良いかなと思っていて、そのままの等身大で居ようかなと思っています。」

矢島さん「意識したというよりは、まどかに重なる部分が自分でもあって、自然と台詞を言っている内に気持ちが「乗る」というか、自分の今までの経験と重なる所もあるので自然と入って行ける感じがしますね。」

富田さん「元々、外に出るのが苦手な女の子なので、そういった所を「人対人」になった時にこの子がどういう風に動いてしまうのかというのは常に大切にしたいなと思っています。」

太田さん「早苗はお父さんの反対を押し切ってまで夢を追いかけるという所は私と全く真逆なので、反抗期じゃないけど、心の中でそういう気持ちを味わえる様にお父さんと話す時に気を
つけようと思います。」

福島さん「紀美子は物事をちゃんと考えてから冷静に行動できる賢めなタイプかなと思っているんですけど、早苗って、ダンサーになるっていったら猪突猛進に自分の感情に正直に生きて行くタイプだなと凄い思っていて、それが凄く自分と似ていて、「ぶつかって行け!」みたいな性格なので、そういう所が似ているなって思っているんですけど、同じ早苗でも奈緒ちゃんちゃんとは全く違う感じの早苗になっているので、観に来てくれる方は是非、奈緒ちゃんの早苗も観て、私の早苗も観て頂けたらというのはあります。」

伊藤さん「佐々木初子は子持ちで事務員だけど、踊りに憧れるんですけど、私だったら絶対に踊りに憧れないのですが、頑張って仕事なのでやろうと思っています。」

最後に来場者へのメッセージをお願いします。

井上さん「このフラガールという作品は、女の子達の強い気持ちとか、真っ直ぐな気持ちとか、観に来てくれた方が「観に来て良かった。明日も頑張ろう。」って思える様な、勇気や希望を与えられるような作品になっていると思うので、精一杯頑張りますので、是非、劇場にお越し下さい。」

【あらすじ】

昭和40年、福島県いわき市。かつて炭鉱の町として栄えた石炭の町も、石油という新しい燃料の台頭によって斜陽産業と化していた。人員削減のため毎月リストラが発表され、何千人もの労働者のクビがきられていく。そんな状況の中で、町おこしの新事業として常磐ハワイアンセンター建設の話が持ち上がる。常磐の地の温泉を利用して、ハワイの雰囲気を持ったリゾート施設を作ろうというのだ。そしてハワイアンダンスのショーで盛り上げたいという計画だ。もちろん労働者たちは反対の声をあげた。「なにがハワイだ!」
この町に生まれ育った早苗(太田奈緒・福島雪菜)は、毎日泥まみれの生活から抜け出すチャンスではないかと考えて友達の紀美子(井上小百合)を誘ってダンサー募集に応募することを決意する。しかし、集まった女の子達は「裸躍りさせるつもりか?」と、ほとんどの者が消えてゆき、残ったのは、紀美子と早苗、そして父親に無理に連れてこられた太った娘の小百合(富田望生)と子連れの事務員(伊藤修子)の4人だけ、本当にフラダンスのチームなど作れるのか不安になる。そんな田舎町にハワイアンセンターの企画部長
吉本(山崎銀之丞)は元SKDのダンサー平山まどか(矢島舞美)を連れてくる。紀美子たちは、サングラスをかけ田舎者を下に見るまどかに、最初は不信感を持つが、その卓越したダンスの技術とその魅力に、やがて引き込まれていく。炭鉱の組合員の反対運動が激しくなる中で、紀美子は炭鉱で働く母親千代(有森也実)に反対されながらも、家を出てフラガールになることを決意する。

「復興は少女たちの笑顔が作る!」そんなフラガールたちの奮闘を描いた物語である。

 

【フラガール – dance for smile – 公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2019年10月18日(金)~10月27日(日)
大阪公演:2019年11月2日(土)~11月4日(月・祝)

<会場>
東京:日本青年館ホール
大阪:サンケイホールブリーゼ

<公演時間>
約2時間(途中休憩無し)

<料金>
東京公演:S席9,500円 A席8,500円
大阪公演:9,500円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可

<出演者>
谷川紀美子:井上小百合(乃木坂46)
平山まどか:矢島舞美
熊野小百合:富田望生
木村早苗:太田奈緒(AKB48)/福島雪菜(劇団4ドル50セント) ※Wキャスト
味方良介
中山優貴(SOLIDEMO)
武田義晴
吉田智則
吉田美佳子

佐々木初子:伊藤修子
黒川恭佑
三島涼(イケ家!)
山田良明
朝倉ふゆな
秋谷百音
三橋観月
古田小夏
相吉澤栞音
Mirii
岩上隼也
本橋裕亮
谷川千代:有森也実
吉本紀夫:山崎銀之丞

<STAFF>
作:羽原大介、李相日
総合演出:河毛俊作
構成演出:岡村俊一
音響:山本能久
照明:熊岡右恭
映像:ムーチョ村松
衣裳:大野雅代
演出助手:古田龍
舞台監督:中島武
宣伝美術:山下浩介
宣伝写真:神ノ川智早
宣伝ヘアメイク:アートメイク・トキ
衣裳協力:エムエムジェイ/OSK
振付協力:タヒチプロモーション
制作:與儀早由
協力:ジェイ・シネカノン
制作:アール・ユー・ピー
主催:ぴあ/Y&N Brothers/サンライズプロモーション大阪(大阪公演)

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