世界のエンターテイメントの“今”をお届け!

News

舞台「私に会いに来て」制作発表会見開催

実際に起きたこの連続殺人事件の資料をもとに劇作家・演出家のキム・グァンリムが脚本を執筆し、1996年に韓国にて初上演された舞台「私に会いに来て」。再演に再演を重ね約 20年間のロングランを遂げた異例の国民的大ヒット舞台となりました。
次々と起こる猟奇的殺人事件の捜査を担当するため、ソウルからエリートの若手キム刑事が華城警察署に派遣される。怪しい人物を取り調べていくが、決定的な証拠がつかめず焦りはつのるばかり。そんな中、キム刑事に惚れる茶房の従業員、ミスキムとの恋愛や、チョ刑事とパク記者の秘めた関係など、捜査本部の人間模様を描いたラブサスペンスとなっています。

本作は2019年第72回第カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高作品賞)を受賞したポン・ジュノ監督によって映画化。「殺人の追憶」は2003年大鐘賞(韓国のアカデミー賞)において最優秀作品賞・監督賞・男優主演賞・照明賞を受賞するという栄誉を獲得しました。

そしてこの度、舞台「私に会いに来て」を日本キャストにより新たに上演することが決定しました。
主演を務めるのは、ミュージカル『 レミゼラブル 』等の舞台作品のみならず映像作品でも活躍する藤田玲。本作が舞台単独での初主演となります。その他、様々な映像・舞台作品に出演する中村優一、HKT48卒業と共に本格的な舞台に初挑戦となる兒玉遥、5人組アイドルユニット「きゅいん‘ズ」の西葉瑞希、そして大河ドラマから様々なミュージカル作品で活躍する栗原英雄の出演が決定。演出は、ブロードウェイ作品『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』 など数多くの舞台の脚本・演出を手掛けるヨリコ ジュンが務めます。

2019年9月からの公演に先立ち、2019年6月10日(月)東京都港区のエイベックス本社ビルにて制作発表会見が行われました。

【制作発表会見の様子】

登壇したのは、キム・イジュン刑事役の藤田玲さん、チョ・ナンホ刑事役の中村優一さん、パク・ヨンオク記者役の兒玉遥さんミスキム役の西葉瑞希さん、容疑者役のグァンスさん、キム・セゴン課長役の栗原英雄さん、そして演出・映像を担当されたヨリコ ジュンさんの7名。

最初は各出演者への質問。

藤田さんは今作が初単独主演との事ですが意気込みをお願いします。

藤田さん「ドラマや映画での主演はやらせて頂いているんですけど、実質的には初の舞台主演という事で凄くうれしいです。そして楽しみです。この「私に会いに来て」は1996年に韓国で初演されてそこから20年以上再演がされ続ける人気の舞台で、本作が原作で「殺人の追憶」という映画になってそちらも見させて頂いて、本当に作品の力が強いなと思いその作品で初めて主演をやれるというのは、とてもプレッシャーでありながら光栄な事でこの素晴らしいキャストの皆さんとスタッフの皆さん、そして演出のヨリコさんとで日本版「私に会いに来て」はどんな作品が作れるのか今から凄く楽しみですけど、韓国で凄く人気の作品という事で日本版も人気になるように僕等も頑張って行きたいなと思います。」

栗原さんは、今回はミュージカルでは無く舞台での出演ですね。

栗原さん「ミュージカルも「舞台」なんですけど、今回はストレートプレイですよね。違う点は極端に言えば今日歌唱披露をしたり、ダンスを踊ったりとかを皆さんの前でしなくて済むというのが非常に安心しています。ストレートプレイ自体は私も何本かやってきていますし、今回のこの作品はガッツリと皆が組み合って行う対話劇としてヒューマンサスペンスドラマですかね、そういう風な作品になると思いますので「私に会いに来て」という凄く歴史のある舞台に参加出来る事を光栄に思います。そしてヨリコさんを中心に日本版の新しい「私に会いに来て」が生まれるのではないかと期待しています。」

中村さんは自身と全く異なる役柄(暴力的な刑事)を演じるとの事ですがいかがでしょうか。

中村さん「僕の唯一の取り柄で、名前にも入っている「優しさ」を今回取り除き、封印し、この役柄と向き合って頑張って行きたいなとおもいます。そして主演の藤田玲君とは、10代の頃、高校生位の時に女装する(藤田さんからコラッ!の声)ドラマで一緒になりまして、それからお互い30代になりまして。」

藤田さん「その間、舞台とかでも何度か共演し、その時は目茶苦茶中村さんが優しい役で僕が血気盛んな役でしたね。」

中村さん「今回は真逆という事で、喧嘩するシーンもあったりするので、藤田玲さんと喧嘩を思いっ切りしたいと思います。」

兒玉さんは、今回初共演のキャストばかりだが他キャストの印象をお願いします。

兒玉さん「顔合わせも今日初めてしたので、今もドキドキするというか緊張しているんですけど、これから沢山コミュニケーションを取ったり、稽古を踏んで素敵な作品を作れる様に一生懸命頑張りたいと思います。」

本作はシリアスなストレートプレイとなるが、西葉さんは出演にあたって意気込みは?

西葉さん「この人気の作品に参加出来る事も凄く光栄ですし、この先輩キャストの皆さんととても大きな会場でやらせて頂くのはとても光栄に思っております。翻訳本を頂いて読んだんですけども、結構重たい作品で、現実離れしているような描写も結構有るんですけど、私が演じるミスキムという役はそれを少し現実に戻してくれるようなキャラクターでもあるので、楽しく、ミスキムとしてお芝居出来たら良いなと思います。」

そしてこの日、出演情報が解禁となった容疑者役のグァンスさん(SUPERNOVA)からコメントが出されています。

グァンスさん「舞台「私に会いに来て」の出演が決まり光栄に思っております。韓国で23周年を迎える舞台、そしてその舞台をリメイクし大ヒットした映画。この日本版作品に参加出来るなんて本当に嬉しいです。映画を100回くらい観る程に大好きな作品なので、その作品に自分が出演することになり今から色々と楽しみです。ヨリコさんや他の演者さんと共に、この作品の新しい世界感をたっぷりと観客の皆様に届けたいと思っています。丁寧に演じたいと思います。」

本作に対しヨリコさんはどんな印象を持っていて、本作ではどんな演出をする予定ですか。

ヨリコさん「作品の印象は……難しいですよね。題材が重いので好きか嫌いかと言われたら中々答えづらいんですけど、ただ、僕が演出家としてこの作品を如何演出するつもりか?と問われると凄い難しい質問になるんですけど、僕が各国の作品に影響されている中で偶々、今回のプロデューサーの一人でも辻本好二さんに「僕、こんなが好きなんです」と言っている中で原作のキム・グァンリム先生を紹介して頂き、お話させて頂く機会が多くなった時に「僕、この作品を日本で演出させて貰いたいんです」と言った時のグァンリム先生の印象からすると、もしかしてこれだけ各国で長く続いている作品なので、伝えたい・伝え継がれる思い、というのが凄く詰まっている作品だと思うので、そこの辺を日本でも分かりやすく伝えていけたら良いなと思っています。」

最後に本作の見所と公演への意気込みをお願いします。

ヨリコさん「見所はグァンリム先生がこの作品を作られた時代も遡る事、結構前になってしまったりとかその時の時代の場所場所での刑事達の捜査方法の違いとか人間性の違いとかすらもこの事件によって翻弄されてしまうという、それだけ大変な事なんだよというのを現代の人が見ても分かるような演出方法にしていきたいと思うのでここに揃った俳優陣の皆様も、今まで皆さんが見た事の無い様な芝居を見せてくれると思うのでそこが見所だと思います。」

兒玉さん「私はエイベックスに所属してからの初仕事になるので、私が演じるパク・ヨンオク記者という役は凄くバリバリに仕事が出来る女性という感じだから今までと違った私を観に是非、劇場に”私に会いに来て”という感じで締めたいと思います。」

藤田さん「ヨリコさんも仰っていましたけど、「殺人の追憶」の映画を見た時に一昔前の日本を見ている様なちょっと泥臭い感じとかはこの作品全体としてあって、これって結構重要な事なんじゃないかなと。ちょっと懐かしかったり、逆に新鮮だったりそういう物は大切にして行きたいなと思っております。見所としてはまだ稽古を始めていないので分からないですけど、各国の舞台の写真を何枚か見せて頂いてその時に凄く実写的というかいっぱい小道具があるセットでやっていたんですね。「なるほど、映画と同じ世界観でやっていたんだな」と思うんですけど、それがヨリコさんの演出でどういう風に変わっていくのか、日本版はどういう見せ方をするのかというのは一つ見て欲しい点なのかなとは思います。後は役者同士の台詞のやり取りが結構、ウィットに富んでいるというか、ちょっと面白い部分もあったりするんです。(作品の)テーマは重いし、本当にあった連続殺人事件が基になっているので凄く重いし、サスペンスは有るし、男達は熱いし、恋愛要素も若干あったりとかするんですけど、ちょっとコメディ要素というかウィットに富んでいる所、そこら辺の気持ち良さというかも出していければ良いなと思っています。頑張りますので”私に会いに来て”。」

栗原さん「この事件は未解決というのが凄く心が痛むものが有るんですけども、この作品をやる事によって色んな事件を風化させてはいけないという事も伝えられるんじゃないかと思います。非日常の事が実は日常の直ぐ傍にあって、そういう所で私達は日々生きているという事ですね。あとこの作品に出てくる一人一人が、その一人一人の正義の中で生きているんですけどもこの事件に立ち向かい、この事件によって自分をも崩壊していくというのは人夫々が今の日常の中で沢山ある事だと思うので、そういう所を見ていただければ人間とはどういう物なのかというのは時代が代わってもそんなに賢くなっていないんだなという苦々しさもありますし丁度この事件が起きた時、僕は役者になった年だったんですね。その年の時代背景とかというのは自分の中ではある程度理解できますし、その10年後に舞台化された23年間続いているという事自体がもう得難くて大切な事だと思います。それを僕達は受け継いで挑んでやるという事は意義ある事だし、頑張りますので皆さんよろしくお願いします。」

中村さん「丁度2年位前にヨリコさんと違う作品でご一緒してその時にこの原作の「殺人の追憶」のお話をしていて二人とも好きという話をして、何かこの原作で僕達で出来ないかな…という話をしていた所、2年後にこうやってヨリコさんとこのお芝居でご一緒させて頂ける事が凄く嬉しいですし、この作品の一員になれた事がとても幸せです。後は、兒玉さんが卒業後初のお仕事という事でカンパニーとしても作品としても素敵な物になる様、精一杯頑張りましょうね。皆さん、兒玉さんに会いに来て下さい。藤田玲に会いに来て下さい。そして僕達にも会いに来て下さい。お願いします!」

西葉さん「私は「殺人の追憶」の映画の方を初めて見た時に、一視聴者として正直、凄く怖かったんですね。実際に起こった、それもかなり猟奇的な事件になってしまったという事で。でもそれを映像ではなく、生の舞台で表現するというのは人間の強さ・弱さという物をよりリアルに伝えられるのではないかなという風に思っているので、”重たさ”の中にもかなりスピード感があるという印象の作品なので、是非皆さん観に来る時はお気軽な感じで見に来て頂けたらなと思います。お待ちしています。」

と各登壇者がコメントし、制作発表会見は終了となりました。

会見後は囲み取材も行われました。

役所と役作りはいかがでしょうか。

藤田さん「キム・イジュン刑事という事で警察大学をエリートとして出て来たんですけど、今回片田舎に派遣されたという事で。映画の方で描かれているんですけど彼は詩人なんですね。黙々としたイメージですね。役作りとしては、最近活発な役が多かったので、それを全部逆に振り切って黙々とやって行こうと思います。」

栗原さん「私はキム・セゴン課長であり、副署長でもあります。隣の市から自分で志願してこの捜査の為に来たという人間なんですけども、役作りとしては今以上に日常から少しずつ色んな物に拘りを持っていくという事ですかね。やりながら皆とバランスを取って行けたらなと思っております。」

中村さん「僕はチョ・ナンホ刑事をやらさせて頂くんですけど、会見の中にもありましたが暴力的な刑事でして、取調べの時とかに直ぐ手が出てしまうような役所なんですけども舞台上だけ荒くれモノな。容疑者と戦ったり、藤田玲君と喧嘩したり沢山荒くれたいと思います。」

西葉さん「ミスキムという役は捜査本部にコーヒーを差し入れに来る人物なんですけど、見た目は乙女な感じの女の子でテンションの起伏が激しい感じなんですけど、私は逆でずっと平行線という感じなので、頑張ってテンションを上げて、下げて行かねばなという風に思っております。」

兒玉さん「パク・ヨンオクという女性記者を演じるんですけど、映画では女性記者は出てこなくて、舞台用に作られている役なんですけど、凄く情報通で動き回って仕事が出来るキャリアウーマンという感じなので、そういった強い女性を演じられる様に頑張りたいです。後は男性刑事のシーンが多い中、アクセントに成れるかなと思うのでしっかり頑張りたいと思います。」

全員、今日が初顔合わせなのでしょうか。

中村さん&藤田さん「僕達だけは裸の付き合い(女装)をしています。」

こんな目線で見ると面白いという見方はありますか。

藤田さん「”どっちのパターンでも”というか映画を見て来られても良いと思いますし、舞台はまた全然違うので、でも、初見でも多分楽しめると思います。一緒に捜査をしている感じで見て頂ければ。」

栗原さん「それぞれの立場が違う役になって、見て頂けたら楽しいと思います。」

20年以上続いている人気作であるという事は意識しますか。

栗原さん「今ので意識しちゃったかもしれないですよね。(笑)あんまり考えすぎちゃうと萎縮しちゃうんで。」

藤田さん「稽古場で生まれた物を大事に、ちょっとずつ、作って行きたいなと思います。」

最後に来場者へのメッセージをお願いします。

藤田さん「今日初めて会いましたが、この素敵なメンバーで絶対にお客様が観に来て後悔しない様な舞台を作って行きたいと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願いします。」

兒玉さん「私に会いに来て!皆さん、是非足を運んで下さい。よろしくお願いします。」

【映画「殺人の追憶」原作舞台「私に会いに来て」公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
東京公演:2019年9月13日(金)~9月16日(月・祝)
大阪公演:>2019年9月19日(木)・20日(金)

<会場>
東京:新国立劇場 小劇場
大阪:サンケイホールブリーゼ

<公演時間>
未定

<料金>
8,800円
(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可

<出演者>
キム・イジュン刑事:藤田玲
チョ・ナンホ刑事:中村優一
パク・ヨンオク記者:兒玉遥
ミスキム:西葉瑞希
容疑者:グァンス(SUPERNOVA)
キム・セゴン課長:栗原英雄

『演奏者』
ヴァイオリン:anna

<STAFF>
原作:キム・グァンリム
演出・映像:ヨリコ ジュン
上演台本訳:後藤温子
美術:松本わかこ
照明:大波多秀起
音響:戸田雄樹/相川幸恵
衣裳:ヨシダミホ
ヘアメイク:木村美和子/小林麗子/有藤萌
舞台監督:中西輝彦
演出助手:石田恭子
票券:河野英明/鈴木彩里衣
宣伝:石橋千尋/前木理花
宣伝美術:伊藤修嗣
宣伝写真:伊藤智美
WEB制作:メテオデザイン
制作:神戸丈志/小島友希
コーディネーター:ピョ・ジュシク/イム・セリュン
上演協力:株式会社神宮前プロデュース
ラインプロデューサー:辻本好二(神宮前プロデュース)※辻は2点しんにょう
プロデューサー:安藤岳(東映ビデオ)/菅野征太郎(Guild)/山浦哲也(エイベックス・エンタテインメント)
主催:東映ビデオ/Guild/エイベックス・エンタテインメント

 Copyright© 2019「私に会いに来て」映画「殺人の追憶」よりAll Rights Reserved.

 - Stage