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『バリーターク』本公演、いよいよ開幕!

1967年アイルランド・ダブリンに生まれ、現在はロンドン在住。
劇作家・脚本家として、これまでに20編以上の戯曲を執筆し、その作品はアイルランドやイギリスはもとより、世界的に上演され,近年はニューヨークでも活躍し、映画「ONCE ダブリンの街角で」を舞台化した大ヒットミュージカル『ONCE』では脚本を担当。

同作は、2012年にトニー賞作品賞を含む8部門、14年オリヴィエ賞で2部門を獲得し、当人もトニー賞ミュージカル脚本賞を受賞。

またデヴィッド・ボウイ主演で映画化もされた小説「地球に落ちて来た男」の男の結末を描いた『LAZARUS』(15年)の脚本を執筆したことでも注目を集めた、稀代の劇作家・脚本家、エンダ・ウォルシュ。その彼が手掛けた戯曲が『バリーターク』です。

初演は2014年7月。アイルランドのゴールウェイ国際芸術祭で幕を開け、ダブリンとコークでの国内ツアーに続いて、ロンドンのナショナルシアターで上演されました。演出もエンダ・ウォルシュが担い、2015年アイリッシュタイムズ演劇賞最優秀作品賞を受賞。

日本初演となる今回、演出にはKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督であり、世田谷パブリックシアターでも数多くの作品を演出してきた白井晃が手掛けます。

『バリーターク』はKAAT神奈川芸術劇場と世田谷パブリックシアターの共同制作により、4月14日・15日のプレビュー公演を経て、4月16日に本公演が開幕しました。

白井晃、そして白井が出演を熱望した、草彅剛×松尾諭×小林勝也の初日コメントをお届けします。

初日コメントの模様

初日を終えた現在の心境や、本作・ご自身の役の魅力について(4月16日)

草彅剛さん(男1)

初日を終えて、わかりづらさのあるこの作品に対して、お客さんがリアクションをして、しっかりとついて来てくれるのを感じました。
僕たちが演じているうちに、客席と一緒に、男二人の間に流れる空気と温度がどんどん変わっていく、その変化がまるで目に見えるようで、すごく楽しい、最高の舞台です。松尾さんは言葉を交わさなくても、芝居でキャッチボールができる、僕たちすごくいいコンビです。白井さんは初めてご一緒したんですが、僕たちがやろうとすることをわかってくれる、目の前に課題をうまい具合においてくれて、導いてくれます。お客様には、わからないところからわかっていく仕掛けがあるこの作品を、変わっていく空気の流れを感じて楽しみながら観てもらえたらと思います。あったかいものを持って帰ってもらえる作品です。あとは僕の汗の量の多さがすべてを語っていると思います(笑)。

松尾諭さん(男2)

始まりました。稽古ではみつからなかったものが本番になるとどんどん見えてきた感じです。2ヶ月もあるから楽しみです。体はしんどいですけど(笑)。同じことやっていても飽きないしちょっとずつ違うことをやれるのが面白い作品です。草彅さんはすごく安心感があって、一緒にやっていて面白い、信頼できるパートナーです。だからこそ裏切らないよう責任感も持って挑むことができる、草彅さんが一緒で良かったと思います。白井さんは、すごく丁寧ですごく柔軟で、僕のどんな意見でも聞いたうえで、じっくり答えを出してくれる。一緒に創る業を通して、一歩ずつ僕らを前に連れて行ってくれる稽古、すごく充実してました。何も考えずに見に来てほしいなと思います。そのほうがジーンとする、考えるより感じる芝居だと思います。

小林勝也さん(男3)

初日を終えてみて、演じる私たちがこのように考えなさいとか、こういうふうに見てくださいと押し付けるのではなく、観客の皆さんがどう感じるか、ということこそがこの芝居の魅力だと感じました。役者は作家、あるいは演出家が創りたいと思ったことをより正確に演じ、観客の皆さんが自由に感じとって楽しんでいただければと思います。私は出演者の中では一番年上で、長く芝居をやっておりますが、草彅さんと松尾さんが、決まりごとや古いしきたりといったものにとらわれず、とても自由にやっていらっしゃるのを羨ましく見ております。私にとっても刺激になります。白井さんの演出はとてもしつこい(笑)。肉体的にも精神的にも疲れるといったら疲れますけど、白井さんが我々の100倍くらいエネルギーがありますので、我々もそれに追いついていけるよう明日からも頑張ります。

あらすじ

広い部屋。
そこに2人の男がいる。

彼らは目覚まし時計の音で起き、80’sの音楽を聞きながら、部屋をかけまわって着替えて食べて踊ってフィットネスをして、バリータークという村の話を語る。

ふたりはだれか。
どこにいるのか。

そして壁の向こうには何があるのか?

【公演概要】

神奈川公演公式ホームページはこちら

東京公演公式ページはこちら

<公演期間>
神奈川公演:2018年4月14日(土)~5月6日(日)※4月14日・15日はプレビュー公演
東京公演:2018年5月12日(土)~6月3日(日)
兵庫公演:2018年6月16日(土)~6月17日(日)

<会場>
神奈川:KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ
東京:シアタートラム
兵庫:兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

<料金>
プレビュー公演:一般6,000円
本公演:一般7,000円

ほか、高校生以下・U24など各種割引あり

※託児サービス、車椅子スペース取扱いあり

<出演者>
男1:草彅剛
男2:松尾諭
男3:小林勝也
ほか

<STAFF>
作:エンダ・ウォルシュ
翻訳:小宮山智津子
演出:白井晃
美術:松井るみ
照明:齋藤茂男
音響:井上正弘
衣裳:髙木阿友子
ヘアメイク:佐藤裕子
演出助手:石内詠子
舞台監督:足立充章、山口英峰
プロダクション・マネージャー:安田武司(KAAT)
技術監督:堀内真人(KAAT)/熊谷明人(世田谷パブリックシアター)
企画制作:KAAT 神奈川芸術劇場/世田谷パブリックシアター
後援:「東京公演」世田谷区
協賛:「東京公演」トヨタ自動車株式会社/東邦ホールディングス株式会社/Bloomberg
協力:「東京公演」東京急行電鉄株式会社
主催:KAAT 神奈川芸術劇場/公益財団法人せたがや文化財団

 

©KAAT神奈川芸術劇場×世田谷パブリックシアター『バリーターク』

撮影:細野晋司

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