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シアターコクーン・オンレパートリー2018『そして僕は途方に暮れる』公演スタート!

2015年4月にブラジルの作家ネルソン・ロドリゲスの代表作「禁断の裸体」(出演:内野聖陽、寺島しのぶ他)を演出し、シアターコクーンへ初登場をした三浦大輔。1996年に自身の劇団「ポツドール」を旗揚げし、その鋭い感性とリアルを追求した演出で、現代の若者の生態をあぶり出し、人間の本質を描き、賛否渦巻く衝撃作を立て続けに発表。2005年上演した『愛の渦』(09年再演、14年映画化)では、2006年に岸田國士戯曲賞を受賞するなど劇作家としても高い評価を得ています。近年は映画監督としての活躍も目覚ましい三浦が、実に2014年以来となる待望の新作上演が決定致しました。

主演を務めるのは、本作でシアターコクーンに初登場となる藤ヶ谷太輔。
これまでミュージカルや、青春群像劇、2016年の「TAKE FIVE 2」では初の一人二役を演じるなど、様々な舞台を経験してきた藤ヶ谷が、本作で三浦大輔と初タッグを組み、「人に怒られたくない」という他愛もない理由から、家族と友人を裏切り続け、“裏切り”“怠慢”“孤独”に向き合う、という難役に挑みます。

共演は、映画・ドラマ・舞台と数多くの作品に出演し実力派女優として着実にキャリアを積んでいる前田敦子、コメディからシリアスまでジャンルを問わず様々な作品で硬軟演じ分ける中尾明慶、舞台・映画・ドラマと多方面で活躍する江口のりこ、近年大河ドラマや映画などで注目を集めている若手実力派・三村和敬、更に三浦の作品世界には欠かせない存在である米村亮太朗、独特の存在感で幅広い役を自在に演じる筒井真理子、お笑い芸人としての活動に留まらず、俳優や近年は映画監督としても異彩を放つ板尾創路といった実力派が集い、三浦大輔が創り出す独特な劇世界を彩ります。

注目を集める本作が東京都渋谷区のBunkamuraシアターコクーンにていよいよ開幕。
初日公演に先立ち行われたプレスコールと囲み取材の様子をお伝えします。

プレスコールの模様

今回のプレスコールで披露されたのは一幕途中から二幕途中までの約20分間。

主人公菅原裕一の恋人、鈴木里美の部屋に、裕一と里美が居る。

仕事から帰って来た里美に、浮気を疑われ詰め寄られる裕一。

裕一は追い込まれて逃げ出してしまう。

家を飛び出し繁華街で親友の今井伸二に泊めて欲しいと助けを求める裕一。
今井の部屋に居候している裕一。

里美の部屋を飛び出してから2週間が経っている。

会社勤めのキチッとした今井とは対照的にだらしない裕一。

居候しているだけで、家の事は何も手伝おうとしない裕一に今井は苛立ちを隠せない。

あらすじ

菅原裕一(藤ヶ谷太輔)はフリーターで自堕落な生活を送っている。
とあるきっかけで、恋人・鈴木里美(前田敦子)、親友・今井伸二(中尾明慶)、バイト先の先輩・田村修(米村亮太朗)、学生時代の後輩(三村和敬)、姉・香(江口のりこ)、更には母・智子(筒井真理子)を芋づる式に裏切り、あらゆる人間関係から逃げ続けることになり、後戻りできなくなる。

しかし、最後に偶然にも、家族から逃げていった父・浩二(板尾創路)に出合い、裕一の中の何かが変わる。
特段、裕一が人の道から外れた『悪い人間』というわけではない。何かの歯車が狂い、このような事態に陥るが、誰でも一つ、ボタンを掛け違えたら、彼のようになりえるのではないかと思えるくらい、ただただ、そこら辺にいそうな普通の価値観の人間なのである。
裕一はなぜ逃げ続けたのか、最後にどのような決断をするのか…。

囲み取材の模様

プレスコール後の囲み取材に登壇されたのは、菅原裕一役の藤ヶ谷太輔さん、鈴木里美役の前田敦子さん、今井伸二役の中尾明慶さん、菅原浩二役の板尾創路さんの4名。

報道陣からプレスコールの中で、自己中心的で大事な話をはぐらかす裕一の演技が正直、“ムカついた”との投げかけに、藤ヶ谷さんは「それはもう、作戦通りですね。三浦さんに色々と鍛えて頂いたのが出たのかなと、自信になりました。」と手応えアリな様子。

里美の迫真の裕一への迫りはどう演じたのかと、前田さんへの質問に「5年間同棲しているってどういうもんなんだろう。そこがテーマだな、と思って。“ラブラブ”を過ぎて、仲良くてお互いを分かりきっているけど…っていう。難しいけど、それを上手く出せたら良いなと思います。見に来ている女性の方は凄く里美の気持ちに同情すると思います。男の人の逃げる習性を菅原裕一という人間は凄く表現してると思います。」と答えました。

前田さんが里美を演じる上で参考にしている事は?との問いに、「今回は演出家の三浦さんの彼女さんの体験をモデルに里美の過去を描かれているというのを聞いて。三浦さんが凄く赤裸々に喋って下さるので。」と答えます。

「僕、正に三浦さんの分身ですね。稽古中に話し方や姿勢等を盗みつつ、分からない事はとにかく三浦さんに聞いて。リアルな話とか沢山聞けたので、菅原裕一という役に大きな意味を持たせられたと思います。キスマイメンバーの中で参考に出来そうなのは宮田君かな…?顔が笑って目が笑ってない表情を彼はたまに見せたりするので、そこを参考にしたりしました。」とも述べました。

今回のプレスコールでは出番の無かった板尾創路さん。
板尾さんは裕一の父、浩二の役だが、余り印象の良くない裕一の父とはどんな人物?との質問に「なんか似ているような感じもあるんですけど、決して立派な父親では無い事は確かです。息子と一緒でダメな男チームです。素の板尾が頭に浮かんで頂けた通り、ほぼ、役作りはしていません(笑)。」と“板尾浩二”を強調。

中尾さんは藤ヶ谷さんとの舞台共演は2回目との事だが?という問いに「以前、「コルトガバメンツ」の舞台をご一緒させていただいて。凄く“良い匂い”のする座長ですね。何か甘い匂いがするんですよ。こんな香りのする座長は初めてなので。そういう意味では気が知れているというか、前回も長期間ご一緒したので、空気感が作りやすく、息が合う感じです。あと、藤ヶ谷さんが前回よりも楽しそうが舞台をやられているなという印象はあります。」と答え、藤ヶ谷さんは「前回は初めてのストレートプレイだったので、出来ない事ばかりで悔しさしか残らなかったですね。今回は楽しみながらやってみます。」と続きました。

今回、出演者全員が役作りの上で余り仲良くしていない、と前田さんが話された事について、「今回、全員が揃って何かするシーンというのが全然無いんですよ。例えば稽古の時も裕一が居て、里美が来て里美の稽古が終わったら、次、伸二が来て…という感じで、皆で盛り上がるというシーンが無くて。

稽古場に入ると本当に物音位しか聞こえないんですよ。稽古場がの雰囲気が暗いんです。」と藤ヶ谷さん。
「めっちゃ眠たいですよ。ジーッとしてたら何回も居眠りさせてもらいましたよ。」と余裕の板尾さん。

最後に座長の中尾さんは来場者へ「人生の中で色々有ると思うんですよね。逃げたい瞬間とか逃げた瞬間とか。その逃げ続けた先に何が有るか、主人公菅原裕一のロードムービーになっておりますので、リアルな感情劇を劇場に体感しに来て頂きたいなと思います。」と締めくくられました。

【公演概要】

公式ホームページはこちら

<公演期間>
東京公演:2018年3月6日(火)~4月1日(日)
大阪公演:2018年4月9日(月)~4月15日(日)

<会場>
東京:Bunkamuraシアターコクーン
大阪:森ノ宮ピロティホール

<料金>
東京:S席10,500円A席8,500円 コクーンシート5,500円(全席指定・税込)
大阪:10,500円(全席指定・税込)

※コクーンシートは、特にご覧になりにくいお席です。予めご了承の上ご購入ください。
※未就学児童のご入場はご遠慮いただいております。
※車椅子スペースには限りがございます。車椅子でご観劇のお客様は座席指定券をご購入のうえ、お早目にBunkamuraへご連絡ください。また、お座席でご観劇の場合も当日スムーズにご案内をさせていただくため、公演日前日までにご購入席番をBunkamuraへご連絡下さい。
※営利目的でのチケットのご購入、並びに転売は固くお断り致します。

<出演者>
菅原裕一:藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)
鈴木里美:前田敦子
今井伸二:中尾明慶
菅原香:江口のりこ
加藤勇:三村和敬
田村修:米村亮太朗
菅原智子:筒井真理子
菅原浩二:板尾創路

<STAFF>
作・演出:三浦大輔
美術:愛甲悦子
照明:沢田祐二
音響:長野朋美
衣裳:小林身和子
ヘアメイク:河村陽子
演出助手:長町多寿子
美術助手:岩本三玲
舞台監督:齋藤英明
宣伝美術:永瀬祐一
宣伝写真:西村淳
宣伝スタイリスト:森保夫
宣伝ヘアメイク:大島智恵美(藤ヶ谷)
宣伝広報:ディップス・プラネット
主催・企画・製作:Bunkamura

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