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「不思議の国のハローキティ」脚本・演出担当の小池修一郎先生への独占単独インタビューを実施

サンリオピューロランド新エリア「サンリオタウン」に関する記者発表、新ショー「不思議の国のハローキティ」のゲネプロ時に、株式会社サンリオエンターテイメント様のご好意によりパーク関係者へのインタビューを行うことが出来ました。

今回は、新ショー「不思議の国のハローキティ」脚本・演出担当の小池修一郎先生(宝塚歌劇団)への独占単独インタビューの模様をお伝えします。

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小池先生がメインに演出される宝塚歌劇団は人間のみを使うステージですが、サンリオピューロランドではキャラクターを用いるステージを演出されています。今作は3作目のサンリオキャラクターステージですが、これら2つのステージにおいて演出等で主立った違いはありますか?

―それはやはり、セリフをキャラクターが言えるわけではないので、キャラクターショーには仮面劇的な要素があるということです。私自身は特に仮面劇とかをやっているわけではないのですが、仮面以上にキャラクターのヘッドは360度全部覆われているので、声優さん達がいろんな感情を一生懸命出してはいるんだけども、それとキャラクターの演技をリンクさせるのがちょっと難しいところがあります。これはいつも苦労するところです。普通の役者さんとか人間の、演技のテンポだとかピッチや度合いと、運び方が違うので、毎回やっていてもどのタイミングでどうやって言葉に対して、どういう風に動くよう指示を出すかも難しいですね。ここの劇場は意外と間口が広く、横方向が広いんですよ。端っこから見ても理解してもらえ、伝えらなければならないという環境なので、演出としての最大公約数をちゃんと見つけるのがなかなか難しいですね。これはこの劇場でやる上で一番苦労するというか、苦心します。一生懸命、整合性を持たせ、演出として見ておかしくないようにするというのはなかなか苦労する所です。

新しいキャラクターの「カイル」、これは、小池先生の脚本から生まれたのか、それともサンリオさんの意向で生まれたキャラクターなのでしょうか?

―アリスの白ウサギをどういう風にしようかという打ち合わせをしている中で、サンリオさんのキャラクターとして新しいキャラクターとかを出してもいいんじゃないか、という話が打ち合わせの時に出ました。私も出し、プロデューサーの土屋さんという方もからも出ました。本社の方でも新しいキャラクターを作る事に非常に歓迎してくださったお陰で成立し、「カイル」という形となりました。

今作は3作目のサンリオキャラクターステージですけども、今までの作品と比べて何か変わった演出はありますか?

―今までのものは「くるみ割り人形」や「オズの魔法使い」といった、基本的に勧善懲悪というか、元々の原作がはっきりしている子供向きの名作古典でした。(今回の)「不思議の国のアリス」はご存じだと思いますが、ちょっと支離滅裂なんです。最近だとティム・バートンの映画(「アリス・イン・ワンダーランド」)など、(「アリス」には)様々な作品があるけれども、何を見てもあまり、結論とかがないんですよね。その分、イギリスのマザーグース等に出てくる童話的なというか、ちょっと変わった動物が「不思議の国のアリス」にも沢山出てくるもので、それらをどうしようかと考えました。公演時間としてじゃ正味30分、フィナーレのショーを入れて38分ぐらいなので、30分以内に様々な原作のものを入れるにはうまくお話が成り立ちませんでした。なので、今回はトランプの国、のお話に絞りました。トランプの女王様のアンチエイジングがテーマになったので、今までと比べると大人向けと言ってはいけないかもしれないですが、大人向けのコメディのような要素はあります。ですがお子さんが見ても深読みすることなく、笑っていられる内容になったかなと思います。今の時代のゲストの方は、お子さんを連れていらっしゃるような方は若いお父さんやお母さんも多いですし、勿論若いお嬢さんだったり、休みにカップルとかで来る方もいらっしゃるみたいなので、いろんな多世代の方がそれなりに楽しめるようにしました。今のお子さんはテレビとか、ものすごくインパクトが強いものをいっぱい見ていると思うので、このぐらいの中身で尻込みするとか付いて来れないことはないと思っています(笑) そういう意味でも、今までよりも多世代が楽しめる作品になれたかなぁと思っております。

アンチエイジングなどがお話に出てくるところが非常に小池先生の最近の作品らしいなぁと(笑)

 ―いやいやいや、自分の、自分の問題なんです(笑)

 いやいやいや(笑)

―そうなんです(笑)本当にそうなんです(笑)

常に新しい情報というか、流行を色々と取り入れられていますよね。

―それは自分の日常に迫ってくるものが、なんとなくこう、出てしまうんですよね。

 ゲネプロを見させて頂いた感想なんですが、トランプのシーンの演出がすごいなと感じました。

ーああ、あれはね、あの昔からよくある手なんですよ(笑)ラスベガスとかでよくやっています。小人数で踊る時の一つの伝統的な手段でございます。おそらく多分、昔からあるやり方だと思います。どこが起源かちょっと分かってないですけど、みんないろんな国で、昔からやってることだと思います。

足の動きが非常に細やかで、凄く綺麗に動いていたので、非常にすばらしい演出に見えました。

ーありがとうございます。

 最後に、これからご覧になられる方に何かメッセージを頂ければと思います。

―ご家族であったりお友達といらっしゃっても、勿論お一人でも、十分楽しめる作品になっていると思います。いわゆるファミリーミュージカルと言うよりも、多世代でそれぞれに楽しめる作品に出来たのかなと思っております。

 サンリオピューロランド自体、かなり客層が広いですからね

―はい。作品が幅広く伝わればいいな、と思っています。

 ありがとうございました。

 

「不思議の国のハローキティ」にまつわる貴重なお話を沢山お伺いする事が出来ました。

小池先生、お忙しい所ご対応いただきまして、ありがとうございました。

今後のご活躍を楽しみにしております。

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【不思議の国のハローキティ概要】
不思議の国のハローキティ公式HP
●上演開始:2013年4月20日(土)スタート
●上演場所:1Fメルヘンシアター
●料金:パスポート もしくは JOY10 (1,000円)
●上演時間:約35分
●上演回数:1日3〜4回
●出演:ハローキティほか

【サンリオピューロランド概要】

サンリオピューロランドHP
●所在地:東京都多摩市落合1-31
●電話番号:042-339-1111(9:30~17:00 休館日を除く)
●アクセス:京王線・小田急線・多摩モノレール 多摩センター駅より徒歩5分
●営業時間:こちらを参照してください。
●料 金:入場料(入場のみ)/大人3000 円,中人(12~17歳)2700 円,小人(4~11歳)2000円,3歳以下無料
パスポート(入場+アトラクション乗り放題)/大人4400 円,中人(12~17歳)3700 円,小人(4~11歳)3000円,3歳以下無料
フリーアトラクション券(入場料に追加するアトラクション乗り放題券)/大人1400 円,中人(12~17歳)1000 円,小人(4~11歳)1000円
Joy券(アトラクション利用券)/Joy5:500円,Joy10:1000円
協力:株式会社サンリオエンターテイメント、宝塚歌劇団

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