永遠の生命を持つミュージカル『コーラスライン』 劇団四季 創立 60 周年記念公演として上演中。
劇団四季の数あるレパートリー作品の中でも、最も重要な作品の一つとして上演され続け、「四季ミュージカルの原点」とも称される『コーラスライン』。不朽の感動を届け続けてきた記念碑的作品が、創立60周年を迎えた本年、ふたたび自由劇場へ登場します。
『コーラスライン』は、ダンサーたちが実際に語った身の上話を基に、振付家マイケル・べネットが綴った作品。豪華な装置もきらびやかな衣裳もない、1 本の白いラインが引かれただけの舞台。そして、そこで語られるダンサーたちの告白と、純粋でひたむきな舞台への祈り。従来のミュージカルとは一線を画す、この異色のバックステージ・ミュージカルは、75 年のブロードウェイ初演以来、世界 20 カ国以上で上演され、世代、国境を越えて、多くの観客の心をとらえている。
劇団四季での初演は
79年で、この作品ほど四季に最適な演目はなかったと言われている。 まず、作品がいわゆる“スター”に頼らない構造を持っており、それゆえ、キャスティングは “実力”を重視して行えるということ。実際に、このときは全キャストをオーディションで決定。レベルの高い四季俳優陣が順当にキャスティングされた。 第二に、この作品は何よりも舞台に対する「祈り」がテーマになっていることが挙げられる。コーラスダンサーたちの生き様を通して、人生の生きる価値を伝えるストーリーは、まさに四季のためにあるような作品であった。 結果、この公演は「劇団四季ミュージカル」のクレジットを大いに高め、国内外にその存在を見せつけることとなった。また、「作品主義」「アンサンブル重視」といった現在の四季のスタイルをも確固たるものにしたのもこの作品と言える。『コーラスライン』こそ、四季にとって、来るべき時代の道筋を照らした作品といえるだろう。
四季にとっても新たな時代のはじまりを予感させる作品は、以来30年にわたって上演は重ねられ、これまでの総公演回数は 1700 回以上。国内ミュージカル史上屈指の上演記録を誇っている。
時代を経て場所を変えても、ダンサーたちがひたむきに紡ぐ舞台への熱き祈りに変わりはない。彼らの生き様を通して、人生の生きる価値を伝えるストーリーは、日々、稽古場でのドラマが繰り広げられているまさに四季のためにあるような作品だ。 ダンサーたちの真実の物語であり、永遠の生命をもつミュージカル『コーラスライン』、この機会をお見逃し無く。
【ストーリー】
ショービジネスの街、ニューヨーク・ブロードウェイ。
とある劇場。舞台の上にはただ一本の白いライン―コーラスライン。
新作ミュージカルのコーラスダンサーを選ぶオーディション。
そこに最終選考に残った 17 人が一列に並んでいます。
演出家ザックは、彼らに問い掛けました。
「履歴書に書いていないことを話してもらおう。君たちがどんな人間なのか」
この風変わりな要求にダンサーたちは戸惑いながらも、各々、自らの人生のエピソードを語り始めます。
姉のレッスンについていったことがきっかけでダンスを始めたマイク。複雑な家庭環境の中で、何もかも美しく夢のようなバレエに憧れたシーラ、ビビ、マギー。ダンスは得意だが音痴 のクリスティーン。高校の授業で落ちこぼれ、独学で女優になったディアナ。美容整形を受けてから仕事に恵まれるようになったヴァル。女装のショーで踊っていたポール。そしてザックのかつてのパートナーで、ハリウッドの現実に失望し、再度コーラスダンサーからやり直そう と戻ってきたキャッシー。
人生においては、誰もが“主役”は自分自身。境遇も悩みも様々です。
さてザックが最終メンバーを決めようとしたとき、踊っていたポールが足を傷め、病院へ運ばれます。騒ぎが収まったところで、ザックは皆に質問をしました。
「もし、今日を最後に踊れなくなったら、どうする?」
手厳しい質問に激しく反発しながらも、ダンサーたちは答えます。
「悔やまない。選んだ道がどんなにつらくても、全てを捨てて生きた日々に悔いはない」
そして、いよいよ最終決定が下されます。
【公演情報】
公式ホームページはこちら
<公演日程>
9月1日(日)~23日(月・祝)
<会場>
自由劇場(東京都港区海岸 1-10-53)
<会場アクセス>
JR山手線/京浜東北線 浜松町駅北口より徒歩約7分
都営地下鉄浅草線・大江戸線 大門駅B1番出口より徒歩約9分
東京臨海新交通ゆりかもめ 竹芝駅から徒歩約3分
<料金>
S席9,800円 A席6,000円 B席4,000円
学生料金 A席4,000円 B席3,000円
<予約方法>
ネット予約:SHIKI ON-LINE TICKET (24時間受付)
電話予約:劇団四季予約センター 0120-489444 (午前10時~午後6時)
直接購入:各劇団四季専用劇場、 JR東日本主なびゅうプラザ、チケットぴあ他
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協力:劇団四季