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ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』製作発表開催

今現在もブロードウェイ史上最長連続上演記録を更新し続けるメガヒットミュージカル『オペラ座の怪人』。この『オペラ座の怪人』の生みの親であるアンドリュー・ロイド=ウェバーが万感の想いを込めて作ったのが本作『ラブ・ネバー・ダイ』です。
彼は本作を「最も個人的な思いが詰まった作品」と語り、並々ならぬ思いを込めて作曲しました。2010年ロンドンで初演されるや大きな話題を呼び、演出と美術を一新したメルボルン版は、驚きと賞賛を持って迎えられました。

2014年の日本初演では、日本のミュージカル史上、稀に見る豪華絢爛なセットと、日本屈指のキャストが奏でる美しいメロディーが瞬く間に話題となり、連日ソールド・アウトを記録しました。あれから5年。熱い声に後押しされて、待望の再演が決定! 新たな楽曲も加わり、さらなる進化を遂げた『ラブ・ネバー・ダイ』。
新キャストを迎え、最強の布陣で2019年の幕開けを飾ります。

“怪人”ファントム役は、『オペラ座の怪人』日本初演においてオリジナルキャストを務めた市村正親と、『オペラ座の怪人』のラウル・シャニュイ役でデビューを果たし、市村同様に本演目に深い縁を持つ、新キャスト・石丸幹二。2大俳優によるWキャスト競演に期待が高まります。
ヒロイン・クリスティーヌ役は、初演に引き続き、ミュージカル界屈指の実力の持ち主、濱田めぐみと、誰もが認める現代の歌姫・平原綾香が務める。濱田&平原の同コンビは、本年2018年3月上演ミュージカル『メリー・ポピンズ』でも、長期に渡るオーディションを勝ち抜きタイトルロールを射止め、ミュージカル界の2大歌姫の名を確かなものにしました。

クリスティーヌの夫、ラウル・シャニュイ子爵役には初演時にも卓越した歌唱力を誇った田代万里生と、ミュージカル界が今最も熱い視線を寄せる小野田龍之介が、物語の重要な鍵を握るメグ・ジリー役には、元宝塚歌劇団星組娘役トップの夢咲ねねと、同じく元雪組娘役トップの咲妃みゆ、そしてメグ・ジリーの母親、マダム・ジリー役は初演時圧倒的な存在感で作品を牽引した、鳳蘭と香寿たつきが再び務めます。
東京都港区のマイナビBLITZ赤坂にて製作発表が行われましたのでお伝えします。

制作発表の様子

MCの開会挨拶と作品紹介のVTRがステージのスクリーンに流れ終わると、いよいよ歌唱披露。公式カメラ以外のスチール撮影が禁止の為、画像は割愛。

1曲目は君の歌をもう一度。
日本ミュージカル界の”元祖ファントム”である市村正親さんと、今回初めてファントム役に挑む石丸幹二さんの二人のファントムが、重厚かつ美麗極まりない歌声を響かせます。

2曲目はなつかしい友よ。
メグ・ジリー役の夢咲ねねさんと咲妃みゆさんの歌い出しから圧倒され、そこに寄り添うラウル役の田代万里生さん、小野田龍之介さんの力強い美声、さらにマダム・ジリー役の鳳蘭さんと香寿たつきさんの豪華この上ないハーモニー、そして初演に引き続きヒロイン、クリスティーヌ役を務める濱田めぐみさん、平原綾香さんを加えた、凄まじい8人のコーラスに鳥肌が止まりません。

3曲目は心で見つめて。
クリスティーヌの一人息子、グスタフを演じる大前優樹さん、加藤憲史郎さん、熊谷俊輝さんのトリプルグスタフの愛らしくもパワフルな歌声に会場は沸き立ちます。

4曲目は愛は死なず。
再び、濱田・平原のクリスティーヌコンビが登場。日本ミュージカル界を代表するスター女優二人の質感タップリの歌声に魅了される会場のオーディエンス。惜しみない拍手が送られます。

歌唱披露後は、再び役者陣が舞台に登壇。全員が揃った所で、先ずは主催3社を代表し、株式会社ホリプロ代表取締役社長の堀義貴さんより挨拶。

堀社長「来年、5年ぶりの『ラブ・ネバー・ダイ』の再演が決まりました。今回、キャストも新しい方をお迎えしてお届けする事になります。今から30年前に日生劇場で市村さんの「オペラ座の怪人」がスタートして、ロイド=ウェバーさんのこの作品までの道のりというのは、本当に並々ならぬ想いがあったと思います。その時のエピソードを申し上げますと、初演の初日の前の日にロイド=ウェバーさんがリハーサルを見て終わった時にオーケストラの譜面を書き直すと急に仰いまして、一晩かけてオーケストラ用の譜面を書き直しました。それ位、この作品をもっと良くしよう、もっと良くしようという思いがあったと、その後にお話をしておられました。

日本初演を終えて、ドイツ・アメリカ公演を経て、今回、新たに楽曲が変更になった部分もございます。「オペラ座の怪人」の時代からのファンの皆さんにも楽しめる曲が新たに追加をされ、また編曲もリニューアルされた部分もございます。また新しい『ラブ・ネバー・ダイ』が帰ってきます。是非、オーディエンスの皆さんは早くチケットを買わないと多分、前回と同じ様に完売してしまいますので、良い席はお早めに。是非皆様のお力を借りまして、『ラブ・ネバー・ダイ』が大成功なるよう思っております。宜しくお願いします。」
と話されました。

続いて会見がスタート。
登壇されたのは、ファントム役の市村正親さん・石丸幹二さん、クリスティーヌ・ダーエ役の濱田めぐみさん・平原綾香さん、ラウル・シャニュイ子爵役の田代万里生さん・小野田龍之介さん、メグ・ジリー役の夢咲ねねさん・咲妃みゆさん、マダム・ジリー役の鳳蘭さん、香寿たつきさん、グスタフ役の大前優樹さん、加藤憲史郎さん、熊谷俊輝さんの13名。

市村さん「「オペラ座の怪人」という作品に出会ったのが39歳。早く40になりたいと思って、怪人をやっている最中に40歳になったのが、昭和が無くなって平成元年。この『ラブ・ネバー・ダイ』は「オペラ座の怪人」から10年後という。まさか、同じ日生劇場で10年後のファントムを演じる事が出来るとは夢にも思っていませんでした。ところがそれからまた何年かして、「オペラ座の怪人」から30年目、来年、僕はこの『ラブ・ネバー・ダイ』で古希を迎えるんですけども、長く生きてて良かったなと、しみじみ思うと同時に、オペラ座の怪人から、『ラブ・ネバー・ダイ』のファントムをやったというのは、世界で僕だけだという事で、ギネス世界記録®に登録しようかと。きっと良い作品になるんじゃないかと思っています。本当にプレミアが付いてからだとチケットは高いんで、どうぞお早めにお求め下さい。」

石丸さん「私、この作品は前回の公演を拝見しておりまして、私も劇団四季におりまして、市村さんの背中を見ながら走ってまいりました。(市村さんから拳のツッコミ)その時は、私はオペラ座の怪人でラウルという役でデビューさせて頂いたんですが、まさか、5年前に観た時はラウルがこんな事になってるとは、と、衝撃を受けたのがついこの間のようです。今回この作品に私も思いがけずお話を頂きまして、やって良いのだろうか?私のこの技術で大丈夫だろうか?と思いながら、そして市村さんと同じ役でWで横に立たせて頂くのに私はこんなんで大丈夫なのかなと不安が一杯でありました。

ですが、今日こうして一同に会して、皆さんの輪の中に入っていくと、なんか船出が始まってそんな事は言ってられないと。自分の世界を作って、そして市村さんのこの演技を見ながら、歌を聞きながら勉強させて頂いて、初日に向けて漕ぎ出して行こうと思っております。」

濱田さん「今回は5年ぶりという事もありまして、石丸さんを始め、新しいキャストの方と組めるというのが凄く、自分の中では冒険でもありますし、頑張って皆をフォローしていくと思いながら、さっき自分が間違ってしまいました。御免なさい。なので皆の分も沢山沢山フォローして、出来る限りの事を舞台上で、そして稽古場で努めて行きたいとおもっています。5年前よりも私の中では母親という部分がクリスティーヌには凄く強いので、その母性の部分が出せたらなと思い、歌の部分でも少しでもレベルアップした自分をお届け出来たらなと思っております。どうぞ、一月の本公演にお越し下さい。」

平原さん「5年前も同じこの場所でしたよね。製作発表をさせて頂いて。その時、私は「ミュージカルの何が分からないか、分かりません。」と言った事を昨日の様に覚えています。それ位、分からないままこの『ラブ・ネバー・ダイ』の初演をさせて頂いたのが初めてのミュージカルでした。初めてなのにこの作品をよくやったねと、その時のメイクさんにいっぱい支えて頂いて、という事がありました。その後、キャロル・キングとか、メリー・ポピンズをめぐさんとさせて頂いて、そういう状態で此処に居るので。ここにロバートソン・アイがいて、ここには2人マイケルがいて、“召使と結婚”して、“家庭教師”だったのに親子になっている、ちょっとまだ役になりきれていない部分が凄くあるんですけれども、でもこうやってミュージカルというものにチャレンジさせて頂いて、その初めてがこの『ラブ・ネバー・ダイ』で、凄く皆さんにやさしくして頂いたんです。その時イジメられていたら、多分、私は此処にいないと思うんです。なので、本当に優しい素晴らしい方々の中で今回も歌わせていただける事を本当に嬉しく思っています。

クリスティーヌという役は、一応、オペラ歌手ではあるんですけども、私はオペラ歌手ではありません。だからそういう意味では凄くチャレンジな作品です。だけど、実はクリスティーヌも音楽で歌を勉強して声を発見していった様に私も自分で独学で色んな歌を沢山練習して色んな声を出そうという思いになったというのはちょっとクリスティーヌと境遇は似ているのかなと最近思っています。なので、再演なので少し落ち着いて出来ると思います。でも、落ち着いてこの作品を観ると凄くメロディが素晴らしくて、ストーリーが凄く愛や人間の色々な部分が詰まってロドロしていて、メリー・ポピンズとの振り幅が凄いんです。だから、それに頑張って耐えていける様、頑張りたいと思います。兎に角、この作品を初めて見た時に、座席から立ち上がれなくなる位、泣いちゃったんです。本当に凄い作品で素晴らしいので、初めての方も、2回・3回観る方も是非、劇場に来た頂ければと思います。頑張りますので宜しくお願いします。」

田代さん「5年ぶりでとても心待ちにしておりました。やはり、日本初演のファントムをやられた市村さんとそして僕が生まれて初めて握手をしたミュージカル俳優は当時、ラウルの扮装をされていた石丸さんと舞台袖で僕は握手をさせて頂いたんですけども、こうしてラウルとして掛け合う事ができて、そして他の共演者の方も本当に素敵な方ばかりで本当に嬉しく思っております。初演の時に正直、思ったのはロイド=ウェバーさんが成田空港からヘリコプターで数十分で日生劇場にやって来たのが印象的で、堀社長が先程仰っていましたが、ロイド=ウェバーはまだまだ現役なんだと。作曲家として現在進行形の生きた音楽を目指しているんだと感動したのを覚えています。その時に僕は初めて父親ラウルという役になりましたが、この5年間を経て、他の作品で色々な経験をさせて頂いて今回、改めて台本を読んでみると、また、全く違った景色が見えてきたので、またこの舞台に立つ事を楽しみにしております。是非、劇場にお越し下さい。」

小野田さん「この度、初参戦となります。ロイド=ウェバーが作り上げたファントムの世界に身を置けるというのはとても光栄な事ですし、身の引き締まる思いであります。僕は以前、ロイド=ウェバーが作った、「ビューティフル・ゲーム」というゲームに出演していまして、今回の公演作品のテーマ曲である『Love Nerver dies』という曲は、もともと「ビューティフル・ゲーム」にあった曲なんですね。で、『ラブ・ネバー・ダイ』を上演するにあたって、その曲は「ビューティフル・ゲーム」からカットされて、こちらのテーマ曲となって。それを聞いた時に、物凄く「ビューティフル・ゲーム」の時に資料で聞いた音楽が物凄く美しかったんです。だけど、この曲無いです。と、“大人の人”に言われて、何で!?と聞いたら、『ラブ・ネバー・ダイ』にいきましたと・・・。『ラブ・ネバー・ダイ』ってどんな作品なんだろうと思ったのが僕のこの作品との出会いでした。

そして、海外版を初めて観て、とても壮大な音楽と素晴らしい俳優の皆さんの演じられている物語にとても感動しまして、素敵なミュージカルがファントムでまた出来上がったんだなと思ったら、日本で上演されてそれを観て、“凄いな、なんて物語が誕生したんだろう”という。今回、ラウルとしてキャスティングして頂けて、本当に身が引き締まる思いがしました。市村さんのファントムとやらせて頂ける事も本当に光栄ですし、ラウルを演じてこられた石丸さんのファントムに対決が出来るというのも、一俳優としてもですけれども、非常に光栄な事です。丁寧に演じて参りたいと思いますので、是非皆さん、宜しくお願い致します。」

夢咲さん「私も新参戦します。今はただ、ロイド=ウェバーさんの楽譜と毎日戦っている最中で、本当に難しくて頭を悩ませる日々なんですけれども、その難しい旋律だからこそ、出来上がったらきっと美しい、皆さんが感動する曲になっているんだなとおもって、今はただただ、自分と楽譜と戦っている最中です。今回、新しく参加させて頂くんですけども、この製作発表の為に先日もお稽古させて頂いて、その時にも私は皆様にご迷惑をおかけするというか、手と足が一緒に出ちゃう位、色々ご迷惑をおかけしていたんですが、皆さんが“じゃあ、もう一回やろう!慣れないよね”と励まして下さって、私に付き合ってお稽古もして下さったりして、本当に暖かい方達と一緒にこうしてチームを組めるというのは、本当に幸せな事だなと思っております。この逞しくもカッコイイ先輩方の背中を追いかけて、私もメグとしてショーの場面もありますし、「オペラ座の怪人」では現れなかったメグの内心であったり、そういう心情等を深く掘り下げられればなと思っております。日々、自分と戦いながら初日を迎えられる様に頑張りたいと思います。」

咲妃さん「今、製作発表での歌唱を終えて、本格的にお稽古がスタートするんだなと、ワクワクドキドキの気持ちでいます。アンドリュー・ロイド=ウェバーさんの色んな作品にこうして携わらせて頂ける事を心から幸せに思います。そして素晴らしいキャストの皆様、そしてアンサンブルの皆様と舞台を作り上げていける事を幸せに思います。そして、私の尊敬して止まない夢咲ねねさんと同じ役を演じさせて頂ける日が来るとは、本当に夢にも思っていなかったので、色々、御指導を宜しくお願いします。未熟者ですが、心を注いで一生懸命、お稽古を務めて参りたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。」

鳳さん「「レ・ミゼラブル」の時もそうだったんですが、この歴史に残るミュージカルの初演、再演に参加出来てとても光栄に思っております。決して上から目線じゃないんですけれど、この子達の5年後の成長を楽しみにしております。」

香寿さん「初演に引き続き、今回もキャスティングして頂いて、本当に夢の様です。大好きな作品ですので、私の方こそ、大尊敬する鳳蘭さんと同じ役を演じさせて頂けるという事で、5年前は本当にドキドキしたんですけども、宝塚って、同じ時代にいなくても、何時も支えて下さって本当に楽しかったですし、舞台の上で二人一緒に立つ事は無いんですけど、また新しいキャストの皆さんと、新しい楽曲もプラスされて、新しい『ラブ・ネバー・ダイ』を皆さんにお届け出来る様、そして私が5年間、色々な経験をして、人間として役者として少しでも進歩していたいなと思っていますので、さらに重みのあるマダム・ジリーにしていけたらなと思っております。」

大前さん「僕はアンドリュー・ロイド=ウェバーさんの曲が大好きなので、何時も歌っていたので、選ばれて嬉しいです。頑張ります。」

加藤さん「このグスタフという役は、歌もお芝居もとっても難しいのですが、自分なりのグスタフを演じられる様、精一杯頑張ります。皆さん宜しくお願いします。」

熊谷さん「僕は舞台で演技をするのが初めてです。でも此処にいる素晴らしい出演者の方々を学んで、これから始まる稽古で表現力等をいっぱい吸収して僕なりのグスタフを演じます。宜しくお願いします。」

続いて、MCからの質問。

この作品のファントムに対する思い入れは?

市村さん「今回は曲が変わった所に思い入れがありますね。5年前と同じ様にはやれないと。曲が変わったので今、一生懸命やりこんでいます。曲が変わった部分はワクワクドキドキです。」

ラウルもやっていて、今回はファントムだが?

石丸さん「冒頭の挨拶でも申し上げましたが、ラウルの役作りが、この作品を知っていたら全然違ったのに!と思ったんです。でも、10年という時を経て人は変わるんだと。クリスティーヌもファントムも、ラウルも激しく変わって、「オペラ座の怪人」に比べると、よりヒューマンドラマような、そんな『ラブ・ネバー・ダイ』だと感じております。役の上では、ファントムの変わらなかったこの10年とは何なんだろうというのを追求して、この作品に役作りとして、生かしていきたいと思いますし、稽古場で先輩達の演技を拝見しながら色んな引き出しを詰め込んで、良い”おせち料理”を作りたいと思います。」

2回目だからこそのクリスティーヌ。何処に気持ちを入れるか?

平原さん「2回目だからこそ、凄く落ち着いてストーリーとか、歌とか、少し解釈出来る様になってきたかなとおもうんですけど、なんかその・・・ファントムを演じたかったです。(オレはクリスティーヌか?と、市村さん)本当にファントムが一番共感出来る。ラウルも凄く可哀想な役だけど、クリスティーヌもうちょっとしっかりしなよ、と、思ったりとかして。でも二人の男性に獲りあわれるとか、そんなに無い話ですから嬉しいんですけど、「オペラ座の怪人」の時もそうですし、『ラブ・ネバー・ダイ』の時も大好きだからこそ、壊してしまいたいみたいな思いというのをファントムは持っているから、それって実は凄く変なんだけど、でも好きだからこその何かというのは凄く共感出来ますね。ファントムの愛って「エゴ」なんだなと思いました。君を愛しているからとか、私には愛があるからとかって、実はエゴなんだなと。そうじゃなくて、人を守りたいとか有難うの気持ちは愛なんだって。だからそれにクリスティーヌはファントムにそれを気づかせてあげると言ったら変ですけど、子供の存在だったり。そうやって作品を通して愛というモノは本当はなんなのかというのをファントムが気づいていく物語なんだなと、再演を通して伝えていけたら良いなと思います。」

続いて報道陣からの質疑応答。

全員、宝塚歌劇団出身だが、母と娘という役所で、どのような役作りを稽古でするのか?また、先輩から後輩にこの作品でアドバイスは?

鳳さん「実際には”祖母と母と娘達”という感じなんですけど、必死に若作りして張ります。後は、後輩が自分で一生懸命考えて自分で演じる事に何もアドバイスする事は有りません。自分が考えてやる事がこれからの成長に繋がる。それと平原さんが早く無償の愛に出会う事を祈っています。(平原さん撃沈)」

香寿さん「先輩の言葉通りなんですけども、この間舞台稽古をした時に、iphoneを使っていまして、録音したいんですけど、録音機能の設定が全然分からなくて、下級生に聞いて教えて頂く次第なので、上級生だからとか同じ舞台の上に立った時は上下関係無く助け合いながら皆さんにご迷惑を掛けない様に精一杯頑張る事だけだと思います。」

夢咲さん「私はみゆちゃんには申し訳ないんですけど、鳳さんも香寿さんも星組のトップでいらして、私も星組でさせて頂いていたので、やはり同じ組というのは特別な気持ちがありまして、毎日朝、開演前に鳳さんの動画を見て練習するというのを日課にしていたので、もう、その方と御一緒出来るのは本当に幸せな事だと思いますし、香寿さんも凄く何回も劇場に通っていてみていたんです。なので、その方と親子関係って最初、緊張しちゃうんじゃないかなと思ったんですけど、見ている回数だったり、尊敬している年数が違いますので、すんなりと“お母さん”と親しませて頂きたいとおもっております。」

咲妃さん「先日のお稽古からご一緒させて頂いていて、初めてご挨拶させて頂いた時から私は緊張も勿論したんですけど、なんというか無条件に安心感を抱きまして、素晴らしい上級生の方々とご一緒出来るという事は、同じ釜の飯を食べさせて頂いていた者としては、そういった安心感を抱いて稽古をさせて頂いて、本番を迎えられるのはありがたい事だなと思います。メグ・ジリーは、母であるマダム・ジリーと二人三脚でファントムを一途に想って全てを捧げてきた親子ですので、そういった事でも親子の絆を表現出来たらなと思いますので、お稽古等でセッションをお願い致します。」

今回出演するにあたり、一番楽しみにしている事は?

大前さん「「メリー・ポピンズ」で一緒にいためぐみさんとあやかさんと小野田さんが、居るのでそれが一番楽しみです。」

加藤さん「一番楽しみなのがこれから付く振付とか演技をする時の演出ですね。前回のグスタフが私の兄だったので、その時からやってみたいなと思っていたので。凄く関係も激しくて、家庭教師だった人がお母さんになって、召使いがお父さんになってとか、驚いているので、凄く演出やこれからの振付が楽しみです。」

熊谷さん「ミュージカルで演技をするのが初めてで、今回、『ラブ・ネバー・ダイ』で初めて演技をするので、とても勉強になってチャレンジになるので、とてもそれが楽しみです。」

そして、最後に2人のファントムよりメッセージ。

石丸さん「こうやって和やかな雰囲気で製作発表が執り行われましたが、私達はこれから稽古に突入して日々日々、課題をクリアしながら本番初日に向けて、スタートしてまいります。皆様のご期待以上の物をお届け出来る様、私達も頑張ります。また、劇場で多くの方が私達のこの作品を素晴らしかったと思って貰える様にそんなパフォーマンスをお見せしたいと思っています。どうぞ、宜しくお願い致します。」

市村さん「2019年のお正月公演として『ラブ・ネバー・ダイ』を日生劇場で上演する事は非常に光栄な事でございます。来年は年号が変わります。平成最後の年頭のミュージカルという事で、“こういう話”ですけども、多くの方に繋がって盛り上がって下されば、我々のドロドロとした部分を「泥試合」をお見せしたいと思っています。どうぞ、宜しくお願いします。」と締め括られました。

製作発表終了後、フォトセッション後に行われた囲み取材では、ファントム役の市村さんと石丸さんが登壇。

石丸さんがもう一人のファントム役と聞いた時の率直な気持ちを市村さんは、
「彼は劇団四季での僕の後輩で、僕が丁度辞める頃に四季に入ってきてラウルをやって。彼のラウルとは舞台で一回もやっていないんです。だけど、同じファントムを演じるという事はどこかで運命的なものがあったのかなと思います。」と話し、
石丸さんは「だって、市村さんは大スターでしょ。僕の憧れの人で市村さんをずっと追っかけてきていたので、その方と同じ役に並ぶには早いと・・・」と、ここで市村さんが「いやもう十分。全然大丈夫。(仮面で)顔を出さないんだから。俺、ファントムは顔を出さないから好きなの。こういう記者発表は顔を出すから大嫌いなのよ。他の役だったらよいんだけど、ファントムは顔を隠したい男の話だからね。十分大丈夫よ。」と謎の太鼓判。

そして、ファントムというキャラクターの改めて魅力とは?と問われ、

市村さん「ガストン・ルルーが原作でハロルド・プリンスが演出して、オペラ座の怪人となったんだけれども、まさかそこから10年後のファントムが生まれるという事は、本当に想像していなかったですよ。だけど、こうやって出来上がってみると、ロイド=ウェバーさんのファントムに対する、“ラブ・ネバー・ダイ”という気持ちが5年前に来日した時もこの事を凄く、愛を持ってという事、愛を第一に僕達に教えていったので、やっぱりこういう作品が出来て良かったなと思うのと同時に、実はグスタフはファントムの子であったという、その辺というのは、僕も二児の父親になったので、非常に実感として分かるんですよね。だから、こういう作品をオペラ座の後に僕に与えてくれた芝居の神様に本当に感謝しています。」とコメント。

初挑戦だからこそ、どのようなファントムにしたいという思いがあるかとの問いに石丸さんは、「僕はずっとラウルをやっていたという視点から、ファントムはこういう人間だろうと思い込んでいたものを、今回、“そっち”になるので、外さないといけないと思ったんですね。自己を正当化しなくちゃいけないので、何を周りに影響を与えていくのかとか、なにを思ってファントムは10年間生きていたのかという事を考えながら、臨もうと思っております」との意気込みを語たられ、

最後に来場者へのメッセージとして、

石丸さん「特に「オペラ座の怪人」からこの作品が好きでみてらっしゃる方にとっては、また『ラブ・ネバー・ダイ』にちょっと手が入ったので、違う魅力が出て来ています。それは大きな見所になっていますし、聴き所にもなります。初めてこの作品を御覧になる方も、こういうゴージャスなセットと衣裳、俳優陣の熱い演技を観て、「これがミュージカルだ!」というものを感じて頂ければと思います。」

市村さん「今回、石丸君とファントムという役をやる運命というものを本当に感じていると同時に、二人共、初演のオペラ座に関わっていた人間が『ラブ・ネバー・ダイ』に参加するという事で、他の人じゃ出来ない位のモノがきっと出せるんじゃないかなと思うので、二人で半分ずつ乗りきって、僕ももしかしてヤバイ事があったら助けてもらうし、お互いに助け合いながら、空いてるからって余計な仕事を入れない様に頑張ります。」と笑いで締め括られました。

平成最後の『ラブ・ネバー・ダイ』、チケット購入はどうぞお早めに。

【ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』公演概要】

公式サイトはこちら

<公演期間>
2019年1月15日(火)~2月26日(火)

<会場>
日生劇場

<公演時間>
未定

<料金>
S席13,000円A席9,000円B席4,000円(全席指定・税込
※B席はホリプロチケットセンター、ホリプロオンラインチケット、TBSオンラインチケットのみでのお取り扱いとなります。
※車いすでのご来場のお客様は、チケット購入後、お早めにホリプロチケットセンターまでお知らせください。
※未就学児入場不可。

<出演者>
ファントム:市村正親、石丸幹二(Wキャスト)
クリスティーヌ・ダーエ:濱田めぐみ、平原綾香(Wキャスト)
ラウル・シャニュイ子爵:田代万里生、小野田龍之介(Wキャスト)
メグ・ジリー:夢咲ねね、咲妃みゆ(Wキャスト)
マダム・ジリー:鳳蘭、香寿たつき(Wキャスト)
グスタフ:大前優樹、加藤憲史郎、熊谷俊輝(トリプルキャスト)
フレック:知念紗耶
スケルチ:辰巳智秋
ガングル:重松直樹

『アンサンブル』
さけもとあきら
白山博基
田村雄一
丹宗立峰
照井裕隆
富永雄翔
港幸樹
安福毅
彩橋みゆ
荒居清香
家塚敦子
池田知穗
木村つかさ
咲花莉帆
佐々木由布
中西彩加
吉田玲菜

<STAFF>
音楽:アンドリュー・ロイド=ウェバー
歌詞:グレン・スレイター
脚本:アンドリュー・ロイド=ウェバー、ベン・エルトングレン・スレイター、フレデリック・フォーサイス
追加歌詞:チャールズ・ハート
音楽構成:デヴィッド・カレン、アンドリュー・ロイド=ウェバー
翻訳・訳詞:竜真知子
演出:サイモン・フィリップス
美術:ガブリエラ・ティルゾーヴァ
衣裳:オリジナルクリエイティブスタッフ
振付:グリム・マーフィー
照明:ニック・シュレイパー
音響:ミック・ポーター
音楽監督・歌唱指導:山口琇也
美術補:二村周作
照明補:大島祐夫
音響補:松木哲志、佐藤日出夫
衣裳補:阿部朱美
ヘアメイク:宮内宏明
演出助手:河合範子
舞台監督:北條孝
アシスタント・プロダクション・マネージャー:田中孝昭、黒崎玲(PRG)
プロダクション・マネージャー:白石良高
企画制作:ホリプロ
主催:TBS/ホリプロ/読売新聞社

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