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新作ディズニーミュージカル『ノートルダムの鐘』 製作発表会見の模様をお届け!

ホテルニューオータニにて、12月11日(日)より四季劇場[秋]にて開幕する劇団四季の新作ディズニーミュージカル『ノートルダムの鐘』の製作発表会が行われました。

撮影:阿部章仁_ABE0670

『ノートルダムの鐘』は世界的文豪ヴィクトル・ユーゴーの代表作で、これまで幾度の映画化、舞台化を経ている「Notre-Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)」に発想を得た作品です。楽曲はアカデミー賞にノミネートされたディズニー劇場版長編アニメーション(1996年)に基き、作曲アラン・メンケン(『アラジン』『美女と野獣』)と作詞スティーヴン・シュワルツ(『ウィキッド』)が手掛け、脚本をピーター・パーネル(『On a Clear Day You Can See Forever』)、演出をスコット・シュワルツ(『Jane Eyre』)が担当しています。ディズニー・シアトリカル・プロダクションズが製作し、2014年に米国カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホイヤ劇場で、翌15年には同ニュージャージー州ペーパーミル劇場で上演が行われました。

15世紀末のパリを舞台に、ノートルダム大聖堂の鐘楼に住むカジモド、その彼を密かに世話する大聖堂聖職者フロロー、同警備隊長フィーバス、そして3人が愛してしまうジプシーの娘エスメラルダが綾なす愛の物語―。この演出版では、ユーゴーの原作のアプローチを重要視し、人間誰しもが抱える明と暗の様相を繊細に描いています。

撮影:阿部章仁_ABE0443

またこうした作品を力強く支える要素がメンケン/シュワルツによる抒情的な楽曲と、演出スコット・シュワルツによるシアトリカルでシンボリックな表現形式です。音楽を、作品の柱の一つに据える狙いから、中世の典礼劇や宗教礼拝よろしくクワイヤ(聖歌隊)を舞台上に置いた点や、世界観を象徴的にまとめた装置と俳優の身体を駆使した所作や歌唱によって、物語を進行させていく点は、特筆すべきものでしょう。

従来のディズニーミュージカルから受ける印象を“ファンタジック”“幸福感”とするならば、『ノートルダムの鐘』におけるそれは“ドラマティック”“シリアス性”といえます。人生の悲哀、儚さや脆さなど、登場人物たちが背負わなくてはならなかった宿命を描き、その先にある一縷の希望を見つめることで、嘘偽りのない立体的な人間ドラマを成立させているのです。

実際に、批評家からは「心に強く訴え、熱烈に感情を揺さぶる。素晴らしいパフォーマンスに促され、観客は喝采する」(バラエティ誌)、「強力で魅力的。愛と報復の物語に新鮮な深みを得る。圧倒的な喜び」(サンディエゴ・ユニオン・トリビューン)など好意的な評価を得ており、新たな大人の観客層の獲得に成功しています。

撮影:阿部章仁_ABE0756 (1)

製作発表会には、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズより国際戦略担当ディレクターのフェリペ・ガンバ氏、劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹(よしだちよき)が登壇。来場した200名を超える報道関係者からは、積極的な質問が相次ぎ、公演への期待の大きさを伺わせました。また公開オーディションにより選ばれたメインキャスト5役計11名の出演候補者を発表。候補キャスト3名が、劇中ナンバーより3曲を披露すると、会場からは大きな拍手が上がりました。

ディズニーのもう一つの顔を垣間見ることができる“大人のための演劇作品”―劇団四季の新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』、楽しみですね。

製作発表会出席者のコメント

ディズニー・シアトリカル・プロダクションズ 国際戦略担当ディレクター フェリペ・ガンバ氏 

私たちはこれまで四季とともにたくさんの仕事をしてきました。しかし、その共同制作の意欲は飽き足りることはなく、今回6作品目となる新しい作品で再びご一緒させていただくことになりました。友人である四季とともに『ノートルダムの鐘』を日本で上演することをとてもわくわくしています。そして、この作品に描かれた深いテーマは、日本のお客様の心をぎゅっと掴むことを信じています。

劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹 (よしだ ちよき)

私がこの作品を拝見したのは2014年ラ・ホイヤ劇場(米国・カリフォルニア州)でした。深い人間のドラマ、完成度の高い楽曲、シアトリカルでシンボリックな演出を目の当たりにして、今の四季の上演活動を支える新たなレパートリー作品になりえると感じました。ディズニーと四季のパートナーシップは、この『ノートルダムの鐘』によって新たなステージの扉を開けるでしょう。

出演者代表 フロロー役候補  芝 清道(しば きよみち) 

私自身、この『ノートルダムの鐘』の音楽を初めて聞いたとき、心が震え、鳥肌が立ちました。そして原作を読んだとき、胸がいっぱいになりました。このような素晴らしい作品の開幕に携わることができて、大変光栄です。初日というスタートラインに向かって、スタッフ、キャスト一丸となり、全身全霊で稽古に挑み、この作品の感動を多くの皆さまにお届けできるよう全力を尽くしていきたいと思います。12月の開幕を、ぜひ楽しみにお待ちください。

<メインキャスト5役 出演候補者>
各キャストの出演タイミングにつきましては、稽古の状況、また劇団が同時に展開.
他の作品のキャスティング状況などを総合的に判断して決定するとのこと。

カジモド役
海宝直人(かいほうなおと※外部キャスト)
飯田達郎(いいだたつろう)
田中彰孝(たなかあきたか)

フロロー役
芝 清道(しばきよみち)
野中万寿夫(のなかますお)

エスメラルダ役
岡村美南(おかむらみなみ)
宮田 愛(みやたあい)

フィーバス役
佐久間 仁(さくまじん)
清水大星(しみずたいせい)

クロパン役
阿部よしつぐ(あべよしつぐ)
吉賀陶馬ワイス(よしがとうまわいす)

©Disney

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