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三鷹の森ジブリ美術館「挿絵が僕らにくれたもの」展5月20日まで

三鷹の森ジブリ美術館で一年間に渡って開催されてきた企画展「挿絵が僕らにくれたもの」展がいよいよ5月20日までの開催となります。

スタジオジブリ作品が好きな方はもちろん、アニメーションやファンタジーが好きな方なら誰もが興味深く楽しむことが出来る企画展となっています。

また、この企画展が秋に北海道巡回を行うことが決定しました。9月7日から10月20日、北海道立文化会館で同じ展示を見ることが出来ます。

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「挿絵が僕らにくれたもの」展 ―通俗文化の源流―

19世紀後半から出版された「アンドルー・ラング世界童話集」は、世界各国の伝承文学や民話を集め、12冊,438編にわたって掲載した童話集です。

今回の企画展では、挿絵画家ヘンリー・J・フォードによる「アンドルー・ラング世界童話集」の挿絵、19世紀後半の画家イワン・ビリービンによる「ロシア昔話童話集」の挿絵を拡大し、その魅力、そして現在のアニメーションの原点となる画法を堪能することができます。

 

拡大された挿絵たちが並ぶ館内は童話集の中に入り込んだかのよう。

この世界のナビゲーターを務めているのが宮崎駿監督です。

それぞれの作品にはそのシーンの説明に加え、監督によるコメントがついているものもあります。

このコメントは流石宮崎駿監督という素晴らしいもの。くすりと笑わせながらも、作品を新たな視点で見させてくれるものとなっています。

監督の創造のルーツを本人の解説とあわせて堪能できる貴重な機会です。

 

展示室に入ると、特に目を引くのが大きなドラゴンの模型。

実際の挿絵から飛び出してきたかのようなドラゴンは、触ることもでき、想像力をより掻き立ててくれます。

他にも、当時の印刷技法を紹介するコーナーや、展示室の壁紙などにも当時の技術や文化を感じさせるこだわりで溢れています。

このように、ただ挿絵を眺めているだけでも楽しめる工夫がたくさんなされているだけでなく、興味を持った人にはファンタジーの源泉をより深く知ることが出来る企画展となっています。

 

本の中の一枚の挿絵でありながら、その表現方法は今では斬新と捉えられるものも。

一枚の絵に現在進行性が描かれていたり、絵のサイズを超えて想像が膨らむように描かれていたり。

また、登場人物の年齢層や想像上の動物の姿など、現在のファンタジーとは大きく異なる部分を探していくのも、当時の表現方法を知るきっかけとなります。

このような表現方法についても監督自身が影響を受けたポイントを解説してくれるため、現代のアニメーションにも通ずるのだということを実感できます。

 

ファンタジーの源泉であり、宮崎駿監督の創作のルーツでもあるこの挿絵たちはどのように生まれたのでしょうか。

産業革命当時、イギリスは世界の強国としてあらゆるものを扱っていました。

世界の民話も例外ではなく、これらを集結させたのが、1889年から1910年の約20年にわたって発刊されたラング世界童話集です。

日に日に 技術が発展していく中で作られた挿絵たちは、20年の間で技法も変化していきました。

今回の企画展では「木口木版」と「写真製版」の2種類で描かれた作品を見ることが出来ます。

作品を見ながらどちらの技法で作られたかを考えるのも楽しみ方のひとつです。

 

そして、宮崎駿監督 のルーツが示されているコーナーが、最後に展示されている「ぼくの妄想史-自分は何処から来たか-」です。

ラング世界童話集の頃の絵画作品に衝撃を受けた監督による、自らの原点と言わしめる作品が集められています。

繊細で計算しつくされた絵画、そして日本でも洋画が描かれ、「沙漠の魔王」という”絵物語”に至るまで、監督の創造の世界がどのように構成されていったのかの細かい解説があります。

「ぼくの妄想史」というタイトルにもある通り、ここに寄せてあるコメントは全て監督自身が書いたもの。

美術史に基づくコメントではなく、監督の自由な発想によるコメントは、ほかの展示会では決して見ることの出来ない貴重な資料となっています。

 

世界の民話が童話集という形になって残された最初の姿がこのラング世界童話集、まさに現在のファンタジーが生まれる第一歩がここにあります。

皆さんもファンタジーの源泉に浸かりにいらしてはいかがでしょうか。

 

【三鷹の森ジブリ美術館概要】

三鷹の森ジブリ美術館HP
●所在地:東京都三鷹市下連雀1丁目1-83
●電話番号:0570-055777
●アクセス:JR中央線、地下鉄東西線、京王井の頭線 吉祥寺駅から徒歩約15分
●営業時間:10時~18時
●休館日:毎週火曜日、長期休館期
●料 金:大人・大学生1,000円 、高校・中学生700円 、小学生400円 、幼児(4歳以上)100円
チケットは日時指定の事前予約制。ローソンでの入場引換券購入が必要。
2013年5月21日(火)~31日(金)は展示替えのため休館。

 

【北海道巡回のお知らせ】

三鷹の森ジブリ美術館企画「挿絵が僕らにくれたもの展」―ジブリが読み解く”通俗文化の源流”―
●日時: 2013年9月7日(土)~10月20日(日)
●場所: 北海道立文学館

 - 三鷹の森ジブリ美術館